映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

UFOから降り立ったのはスライム...? 映画『吸血鬼ゴケミドロ』ネタバレあらすじと感想

吸血鬼ゴケミドロ

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:3/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1968年製作/日本/上映時間84分
英題:Goke,Body Snatcher from Hell
配給:松竹

監督:佐藤肇

脚本:高久進、小林久三

製作:猪股尭  撮影:平瀬静雄

美術:芳野尹孝  音楽:菊池俊輔

録音:中村寛  照明:青木辰夫

編集:寺田昭光

出演:吉田輝雄、佐藤友美、北村英三、高橋昌也、キャシー・ホーラン、高英男寺、加藤和夫、楠侑子、山本紀彦金子信雄

あらすじ

羽田を飛び立ったジェット機が、奇怪な現象に遭遇して岩山に不時着した。さらにジェット機にはテロリストが紛れ込んでいた。助けなんかいっこうに来やしない。そこにUFOまでも現れる。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

羽田を飛び立ったジェット機だったが当たりは真っ赤な雲。
ブルタニア大使が日本でライフル射殺されたそう。日本も物騒になったもんだと会話が進む。
管制塔から本機体に時限爆弾が持ち込まれたとの連絡が入り、羽田に引き返すことに。機内がパニックにならないよう、爆弾のことは伏せ、乗客の荷物検査が行われた。
飛行機に鳥が度々追突する。
客室後方にトランクを発見。開けてみると中にはライフルと劇薬が入っていた。

そこに持ち主であろう怪しい男が拳銃構えて近づいた。彼はハイジャックを目論み、沖縄へ向かえと要求。
そうこうしていると目の前には光る謎の飛行物体が現れた。激突は避けたものの計器が故障。エンジンが火を吹いて岩場に不時着。

 

生き残ったのは副パイロットの杉坂、スチュワーデスの朝倉、次期総理候補真野、精神科医百武、戦争で夫を亡くしたニール、真野の取巻き徳安と法子夫婦、宇宙生物学者佐賀、松宮のみ。
杉坂はハイジャック犯寺岡の拳銃を回収。
爆弾を持っていた松宮は目を覚ますとすぐに外へ逃げた。杉坂がそれを追った。彼はなぜ逃げたか聞かれ、警察には遊びで犯行予告をしたと嘘をついた。

 

寺岡が目を覚まし、朝倉を拐って外にでた。すると光るUFOを目撃。寺岡は逃げようとしたが、吸い寄せられるようにUFOに向かって歩き始めた。内部には銀色のスライムが乗っており、寺岡の額が二つに大きく割れる。朝倉はそれを見て悲鳴を上げ、気絶。杉坂がそれを助けた。


他の生存者達が墓を掘っている間に、真野と法子は機内で愛し合う。そこに徳安がウイスキーを差し入れた。
朝倉を背負った杉坂が寺岡のライフルを持って帰って来た。
寺岡は消えていた。朝倉に何があったのか聞いても口を利かない。
百武が催眠術で朝倉の口を割ることに。あのあとスライムは額の中に入っていった。

お前のせいで知りたくなかったことを知ったと松宮が詰め寄ると、百武は後ろの崖に気付かず落ちてしまった。
生存者達は松宮がやったと勘違いして彼を監禁。


落下した百武は生きていたが、影に潜んでいた寺岡に首を噛まれる。


生存者達は機内に戻った。外から音が聞こえ、見てみると寺岡が転がっていた。ニールの懇願によって機内に運び込むことに。死体を確認すると額に傷があるが血の流れたあとはない。


真野はウイスキーを飲んでいたせいで喉が乾いてしょうがない。徳安の狙いはこれだった。彼は以前から真野を恨んでいた。彼は復讐のつもりだったが、周りに制止されたので逆上。置いてあったライフルを拾い、生存者らを外に出した。

奥の部屋に転がっていた寺岡が立ち上がり、徳安に噛みつく。

機内に戻ると徳安が死んでおり、体内には血が残っていなかった。
悲しむ妻法子の背後には寺岡。彼は法子をUFOに連れ込んだ。

 

夜が明けて一同は法子が居ないことに気がついた。捜索すると高いところに立った法子を発見。

法子の体を使って宇宙人ゴケミドロが目的を告げる。地球人の皆殺しを目的にやってきたという。話を終えると法子は落下。死体は年月が経ったかのように朽ちていた。

 

佐賀があれは本物の宇宙人だと言うが真野は信じない。彼は吸血しているところを見なければ信じないと言い、佐賀も学術的に是非みたいという。
真野は当初ニールを使おうとしたが、監禁している寺岡の事を思い出した。人体実験に反対していた杉坂にニールはライフルを発砲。右腕に着弾した。

ニールに脅され、杉坂と朝倉は操縦室に押し込まれた。


外に追い出された松宮は胸ポケットに隠していた爆弾を思い出す。寺岡が現れ、松宮は飛行機の側で自爆。佐賀が足を挟まれて負傷した。
ニールと真野は動けなくなった佐賀を置いて外に逃げだす。操縦室から出た2人は佐賀をサポートした。


ニールと真野を追った寺岡が追いつく。真野はニールを突き飛ばして時間を稼いだ。ニールは吸血された。

 

飛行機に真野が帰ってくる。朝倉と杉坂が助けに出たが、真野は2人を外に出して鍵を閉める。
2人は寺岡に燃料をかけ、火を着けた。額からはスライムが流れだし、死体は砂のように崩れ落ちた。

飛行機の船内にスライムが侵入。

真野は佐賀がこれまでの事を世間に曝露するのではと、佐賀の首に腕を回した。しかし佐賀は既にスライムに寄生されていた。真野は吸血されて死亡。

 

杉坂と朝倉は佐賀が寄生されたと知って外に逃げ出した。岩場に登ると落石が落ちてきた。追ってきた佐賀に都合良く命中し、彼は落下した。
佐賀は追うのをやめてUFOに向かった。UFOに着くと額からスライムが流れ出る。

 

杉坂と朝倉が森を抜けると高速道路に出た。止まっている車をのぞき込むと、乗員は全て死んでいる。生き残りを探してホテルに入っても皆死んでいた。

カメラが引いて地球が映し出される。宇宙空間に沢山のUFOが飛んでおり、地球に向かってやってきた。

感想

アマゾンで100円セールやってたので観てみました。

ストーリーはご都合主義のオンパレード。登場人物たちの職業なんかも後の展開のために後付けされた感MAX。乗客に議員、精神科医宇宙生物学者、テロリスト2人だからね。まあそのおかげで展開が早いのは良いことかな。無駄な推測パートとかないし。全く人間性とかは感じなかったけどね、操り人形みたいで。

 

スライムが額に出入りするシーンは頑張ってたなって思うよ。意思を持ったみたいにぬるぬると動いてて。どうやって撮ったんだろう。さすがは特撮。

一番の不満点は法子の体を使ってゴケミドロがしゃべるシーン。何言ってんのか全然分らん。字幕が欲しい。

ニールが英語しゃべるシーンでは字幕出るのよ。クッソ簡単な英語なのに。付ける場所違うだろって。しかも内容が重要だからなおさら。

まあでも退屈はしないで観れたかな。短いし。人には勧めないけど。 

吸血鬼ゴケミドロ

吸血鬼ゴケミドロ

  • 発売日: 2017/03/01
  • メディア: Prime Video
 
あの頃映画 「吸血鬼ゴケミドロ」 [DVD]

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  • 発売日: 2011/11/23
  • メディア: DVD
 

アメリカの方 映画『パラサイト(1999)』ネタバレあらすじと感想

パラサイト

コメディ度:3/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1999年製作/アメリカ/上映時間104分
原題:The Faculty
配給:ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ

監督・編集:ロバート・ロドリゲス

脚本:ケビン・ウィリアムソン

製作:エリザベス・アベラン

撮影:エンリケ・シャディアック

美術:ケーリー・ホワイト

音楽:マルコ・ベルトラミ

視覚効果監修:ブライアン・ジェニングス

出演:ジョシュ・ハートネットジョーダナ・ブリュースターイライジャ・ウッド、アッシャー・レイモンド、クレア・デュバル、ローラ・ハリス、ショーン・ハトシー、ロバート・パトリックファムケ・ヤンセンパイパー・ローリーサルマ・ハエック

あらすじ

ある日、ケイシーは、グラウンドで奇妙な物体を発見する。水槽に入れてみるとそれは急激に変化し始めた。時同じくして、ケイシーは周囲の人々の不可解な行動に気がつく。大量の水を求め、魂を乗っ取られたかのような眼差しで列をなす人々。彼はある仮説を立て、調査を始めるが事態は想像よりも大きなものだった...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

舞台はオハイオ州にある高校。

アメフト部による厳しい練習が行われていた。金曜の夜に試合を控えておりコーチのウィリスは苛立っている。結局この日の練習はウィリスがブチ切れて終了。主将のスタンに強くあたった。

職員ラウンジでは校長ドレイクに対して講師たちが予算の相談をしていた。ドレイクはアメフト部に金をかけるが他にはてんで予算を出さない。結局予算の申請を断られて今日はお開き。

全員で帰ろうと出口に付いたとき、ドレイクは鍵を忘れたことに気がつく。
鍵を取りに1人校舎に戻ったドレイクにウィリスが襲いかかった。突如としてドレイクの手のひらを鉛筆で突き刺したのだ。彼女は反撃して怯んでいる隙になんとか校舎を脱した。鍵をかけてウィリスを閉じ込めたが、外にいた演劇部顧問に胸をハサミで刺される。


翌朝ケイシーが通学バスから降りると、誰かに殴られた。それをストークリーがおちょくる。学校新聞記者のデライラは朝のミーティング、ボーイフレンドのスタンがキスを迫る。転校生のメアリーベスがぎこちなくウロウロ。ジークがトイレで偽装免許証とドラッグを販売。彼等は同じクラスの生徒達。

 

休み時間にスタンがアメフトをやめることをデライラに相談した。彼はウィリスの指導に飽き飽きしていたし、アメフト部の主将という立場に嫌気が差していた。慰めて貰おうとしていたが、デライラはあんたが辞めたら私の格好がつかないと止めた。

1人でいるストークリーにメアリーベスが話しかける。そこそこ話せたところにデライラが現れて、ストークリーはレズビアンだとメアリーベスに告げ口。怒ったストークリーは去ってしまい、メアリーベスはまた1人に。


ケイシーが1人グラウンドでランチを取る。そこでなにかを拾った。
生物教諭のファーロング先生にそれを見せる。見た目は大きなセンチュウで水生生物のようだがオハイオに海はない。偶然に水がかかると動き出した。
先生はそれを水槽に入れた。すると触手を伸ばし、魚のように泳ぎだした。さらに触れると一瞬で複製を作成。それは2体になった。そして鋭い牙を剥き出しにし、先生の指に噛みつく。


スタンはウィリスにアメフトを辞めることを告げた。ウィリスは怒鳴りもせずただ皮肉で返した。彼は怒鳴られると思っていたので拍子抜け。
スタンが学校のシャワーを浴びていると様子のおかしくなったブランメル先生が入ってきた。彼らは1人残らず寄生するつもり、そういい残し崩れ倒れる。介抱しようとスタンが頭に触れると頭皮がズレ落ちた。ケイシーもそれを見ていた。
演劇部顧問がブランメルはガン治療を行っており、精神異常をきたした説明。内密にするよう念を押した。


デライラとケイシーは学校新聞のネタを探すため、立ち入り禁止の教職員ラウンジを漁る。そこにウィリスと演劇部顧問が入ってきた。デライラとケイシーは押し入れに避難。すると彼等は職員のほとんどには乗り移った、ブランメルは老いすぎていたと話し始める。そこに他の教諭ハーパーがやってきた。ウィリスはハーパーを押し倒して、頭を押さえた。そして口から件の生物を出す。それはハーパーの耳に入り込んだ。

押し入れの2人が声を押し殺していると、奥にブランメルの死体を発見。

2人は逃げ出した。


ケイシーが両親と警察を呼ぶ。警察と両親立ち会いの下、押し入れの捜索が始まった。もちろん死体は消えていて、ケイシーは精神障害を疑われる。校長が自然な流れで校長室に警察の1人を呼び込み、警察にも乗り移った様子。

翌朝、行きたくないというケイシーを父親が車で学校に送る。
学校では生徒が一人一人校長室に呼ばれる、家系図を書かされる、みんなやけに水を飲むなど不自然なことが始まった。

ジークは雰囲気で違和感に気づいた。ケイシーとデライラはなんとかせねばと、それぞれストークリー、スタンに相談。
SF好きのデライラはエイリアンの侵略と仮説を立てた。ケイシーには心当たりがあった。トラックに落ちていた生物ではないかと。一行が科学室の水槽を見に行くと生物はいなくなっていた。
そのときジークとメアリーベスは科学準備室でドラッグの材料を調達していた。エイリアンの話を聞いておちょくりに行く。

そこにファーロング先生が現れ、みんなに襲いかかった。ジークは机の脚を取り外し、先生に振りかぶる。先生の指がぽろぽろと落ちたが、床に付くと自走した。咄嗟にポケットにあった、ペンに入ったドラッグを打ち込むと泡を吹いて死亡した。ケイシーは証拠にと指を一本ボトルに入れた。


彼らはひとまず学校から逃げる。ジークの車に乗るが町を出ようとしても検問。最終的にジークの家に避難した。
彼のガレージは実験室になっている。
指の一部をネズミに触れさせてみたら耳に入り込んだ。ネズミを解剖することによって、寄生虫が体内の水分を求めことが分った。さらにドラッグの利尿作用が効くと判明。

 

敵の正体は分ったが、彼らはお互いに疑心暗鬼に陥る。ドラッグを吸うことで寄生されていないと証明することに。ケイシー、ジーク、スタン、ストークリーと順調に進むが、薬の飲めないメアリーベスと強気なデライラは拒んだ。

最終的にメアリーベスは吸ったが、デライラは拒んで逃げ出す。彼女は寄生されていた。5人で追いかけるが外で待っていた車に乗り、逃げられた。

 

一行はボスを倒せばみんなもとに戻るというSFの定石を信じてボスを探すことに。

今は金曜日の夜。アメフトの試合に町中の人々が集まっているので学校のグラウンドへ。彼等は校長が一番偉いんだから校長がボスだろうと考えた。体育館を基地とし、こもりながら校長を探す。

そこに校長が何をしてるんだと現れた。予期せぬチャンスに一同は喜び、銃を突き付けドラッグを吸わせようとした。
ドラッグを拒まれたので射殺。気が動転したメアリーベスは大量のドラッグをぶちまけてしまった。校長の体はドロドロに溶けた。


本当に元に戻ったのかとスタンがグラウンドを確認しに行くとこに。後悔したくないとストークリーがキス。
しかし元に戻っておらず、彼は寄生された。ウィリスがボスだと確信。

薬がなくなったので車に取りにいくことに。
ケイシーが囮になりジークが車に向かう。途中エイリアンを倒しながらなんとかゲット。

 

体育館で待っていたメアリーベスとストークリーだったが実はボスはメアリーベスだった。メアリーベスが変身を解き、襲いかかる。そこに逃げてきたケイシーも合流。

プールに逃げるが、本来の姿となったメアリーベスは水中こそがホーム。ストークリーを触手でプールに引きずりこんだ。ケイシーがなんとか棒でストークリーを助け出す。


彼らはロッカー室に避難した。ストークリーは再び人間の姿に戻る。

ロッカー室に隠れているとジークがやってきた。メアリーベスが正体を明し、ジークがドラッグを打ち込もうとしたときストークリーが止めた。彼女も寄生されていたのだ。

 

メアリーベスは独白しながらケイシーを追う。我々の住む地は乾き果ててしまった、お前はいつも1人だ、仲間にならないかと。
ケイシーはそれを拒み、体育館の自動収納椅子でメアリーベスを挟むとドラッグを打ち込んで殺した。それと同時、全ての虫は死亡。

 

一ヶ月後。職員の大量失踪事件が発覚し、エイリアンの話が噂されたが証拠はない。

ジークはアメフト部に入部。スタンとストークリーは付き合った。ケイシーは一躍ヒーローになり取材が殺到、デライラと付き合い始めた。

感想

作中でボディ・スナッチャーの話が出るけどまあ似てるよね。あと遊星からの物体Xを大分パクってるオマージュしてるなと。寄生者の炙り出しとか生首に触手生えて歩いたり。ただその両作品に圧倒的に劣っているのは確かだよ。

でも寄生虫の造形であったり、生態をはっきり見せる点は良かったかな。現実的かと言われれば無理があるけどね。

話の流れが中々不自然かな。エイリアンのボスを倒せばみんな元通りになるはずって根拠がSF作品だし、校長が一番偉いからボスは校長に違いないとか。ボスの退治方法も投げやりな気がする。寄生された人間がジークからドラッグを大量に買ったり、実はボスだったメアリーベスがドラッグをひっくり返したりとドラッグに関する伏線は綺麗だったんだけどね。物語の核となる箇所でグダるから好きになれないな。

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  • 発売日: 2003/11/19
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韓国製POVホラー 映画『コンジアム』ネタバレあらすじと感想

コンジアム

コメディ度:3/10 

グロ度:1/10

感動:1/10 

リアリティ:5/10

人に勧めやすいか:5/10  

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2018年製作/韓国/上映時間94分

原題:Gonjiam: Haunted Asylum
配給:ブロードウェイ

監督:チョン・ボムシク  製作:キム・ウォング

製作総指揮:ユ・ジョンフン

脚本:チョン・ボムシク、パク・サンミン

撮影:ユン・ジョンホ  美術:チョン・ソンギュン

衣装:ユン・ミラ  編集:キム・ヒョンジュ

音楽:ナ・ユンシク

出演:イ・スンウク、ウィ・ハジュン、パク・ジヒョン、パク・ソンフン、オ・アヨン、ムン・イェウォン、ユ・ジェユン

あらすじ

恐怖動画を配信するチャンネル「ホラータイムズ」が一般参加者を募り、数々の都市伝説を生んだ心霊スポットであるコンジアム精神病院からのライブ中継を計画する。主宰者ハジュンを隊長とする7人の男女は、いくつものカメラやドローン、電磁検出器といった機材を持ち込み、深夜0時に探索を開始。ハジュンが仕掛けた演出も功を奏し、サイトへのアクセス数は順調に伸びていくが、次第にハジュンの想定を超えた怪現象が次々と起こり始める。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

ある二人の男子高校生が動画を撮りながら廃墟コンジアムを訪れる。中でも402号室には曰くがあるそうだ。そのドアを開けようと苦戦していると、何かが起こって動画が終わる。


彼らは姿を消した。心霊WEBチャンネルホラータイムズはこの事件を追う。

正式名称は南霊神経精神科病院。1961年5月に開業するが、1979年10月に患者の集団自殺と院長パクの失踪が起きて閉鎖。
この場所の噂は多く、植民地時代に独立軍兵が埋められた場所で死体を隠すために建てられた病院、60年代は軍の拷問施設だったとも言われる。閉鎖後は霊を見た、声を聞いたという証言が次々あがり、特に402号室のドアを開けると呪われるという話だ。
10月26日、病院廃業の日にちに合わせてホラータイムズは潜入を決めた。


後日カフェで一般参加者含む男女7人が集合。役割を決め、場所を移動して酒をのみながら親睦を深める。今回の企画で100万アクセスを目指そうと意気揚々。

メンバーは隊長のハジュン、進行のスンウク、編集のジェユン、カメラのソンフン、サブカメラのジヒョン、ひらのアヨンとシャーロット。

 

当日、バンに乗って現場に移動。402号室のドアを開ける人をルーレットで決め、ジェユンに決定。病院の入り口に着くと柵が張ってあり、通れなかったので山道を通って裏口から入ることに。彼らは許可などとっていなかった。


山にテントを張り、キャンプ地を作る。
21時を周り、ソンフンとスンウクが病院にカメラを設置しに向かった。残りのメンバーはキャンプで映像を確認。
各自アクションカムと電磁検出機EMFを準備。ハジュン以外のメンバーは病院に向かう。彼はキャンプから指示を出す役割をする。
途中の森でパンツを発見。遊び半分で木に結びつけて目印にした。


病院に入ろうとしたときに物音が。警察の巡回と考えた彼らは灯りを消す。音が止み、病院の玄関に到着。

みんなで並んでオープニングを撮影。中に入ってからは実況し始め、番組的な構成に。
聖水を撒いたりと演出を始めた。するとそのとき、廊下の奥にある院長室のドアが急にしまった。彼らが部屋の中に入るとありし日の病院の写真を見つける。そして天井が突然剥がれて髪の毛が垂れ下がった。

 

シャーロットとジヒョンは一階を探索。実験室を見つけて入った。内部にはカルテ、薬品、注射針など物が散乱。棚には気味の悪い人形が置いてある。落ちていた解剖したニワトリのホルマリン漬けを割ってしまい、匂いによって避難。

 

アヨンとジェユンは三階を探索。霊が出ると噂されるシャワー室に入った。一通りの説明を終えたあと奥の浴室に。風呂桶にはかつらが浮かんでいた。

 

全員集まって院長室で降霊の儀式を行う。部屋には鈴の着いた赤い糸が張り巡らしてある。線香を焚き、お札を燃やして祈祷する。しばらくするとロウソクの火が消えて鈴が鳴り始めた。一同は驚き、咄嗟に部屋から逃げた。

誰もいなくなった部屋にソンフンとスンウクが戻ってきてハジュンと連絡をとる。
実はこれまでの現象は全てソンフンとスンウクが仕組んだものだった。ハジュンと打ち合わせをして、次の仕掛けの確認に向かう。
通話を切ったあとハジュンのいるキャンプ地ではコンロから急に火が上がり、パソコン画面がつかなくなった挙げ句停電。他の灯りが消えているのにパソコンには文字化けした配信画面が映る。奇妙に思っていると電気が復活したので何もなかったということにした。

 

病院内では次いで実験室を探索。さっきまでと人形の位置が変わっていた。この人形は院長室の写真に写っていた患者が持っていたもの。スンウクがそれを触るとシャーロットが怯えて飛び出てしまった。スンウク、ソンフンを置いてみんなが追いかける。
シャーロットが帰ろうとするのを全員で引き留めた。

 

ジェユンとアヨンは四階に行き、機材を設置。

他の4人で集団治療室を探索。スンウクが転がっていた箱に手を突っ込むと何かに引っ張られた。疑うジヒョンが同じく手を入れるとまたも引っ張られる。どうにか引き抜いたが、傷が残った。その後、箱がひとりでに開いたが中にはなにもいない。
ジヒョンとシャーロットが病院の外に逃げようとする。
スンウクとソンフンがハジュンに連絡を取った。ハジュンはモニターで見ており、明らかな超常現象を確認していた。しかし、2人に続けさせるため偶然だという。アクセスは30万を突破しており後に退けない。

スンウグとソンフンは止めようかと相談。しかし報酬を2割増しにすることを条件に撮影を続ける。

スンウクとソンフンが浴室に移動。整備室から音がしたので向かうと、車イスが勝手に動いた。さらに物が飛び始め、スンウクが着弾して気絶。ソンフンも通り抜けようとしたドアに吹っ飛ばされて気絶した。

 

ジヒョンとシャーロットは森を進む。目印のパンツを発見。しかし彼女らは森の異変に気づいた。地面に実験室にあったはずの物が散乱している。

そのうちシャーロットが話しかけてもジヒョンが返事をしなくなった。ジヒョンの顔を覗き込むと白目が黒くなっており、何かパヒョバヒョ言い始めた。シャーロットが驚いていると白いオーラに包まれ、急に浮遊。もがいてなんとか抜け出し、キャンプに到着。
暗いキャンプを照らすとそこは病院の中だった。足元には件の人形が転がっており、部屋を照らすと腹部に手術痕のある全裸の男性が立っている。それが発狂して近づき、シャーロットは奥にひきづり込まれていった。

 

アヨンとジェユンは402号室を電ノコで開けようとしていた。目を覚ましたソンフンが2人にスンウクを助けてほしいと頼む。そこにピンポン球が飛んで来た。402号室のドアが勝手に開き、彼らは引き込まれた。

 

様子を見ていたハジュンは現地に赴く。

 

402号室にはドアがなく、床が水浸し。さらに天井にも水面があった。部屋からは3人以外にも気配がする。ソンフンがカメラを向けると目には見えない女性が写った。
その後3人は何かに襲われた。

 

ハジュンが院内に到着。背後に霊が現れてハジュンを吊り上げて殺した。

 

気絶していたスンウクが目を覚ますと両手を拘束され車イスに乗せられていた。車イスは廊下を疾走して402号室に突っ込む。

 

キャンプのディスプレイが映る。放送などされておらず、視聴者達は待機画面でいつ始まるんだと愚痴をこぼしていた。

感想

韓国製POVホラー。内容はほぼグレイヴ・エンカウンターズと一緒。違うのは主人公達が番組制作陣じゃ無くて、素人集団ってとこかな。

両者とも同じく演出しながら心霊ドキュメンタリーを撮っていき、台本にないことが起こり始めるって感じ。

よくあるストーリーなんだけど近年あまりなかったから、機材の進歩におっ、てなったよ。全員GoPro着用で金あるなって。やっぱり一昔前の映画だと細かいところが古いから”今起きてる怖さ”ってのが無いんだよね。歴史映像見てる気分になっちゃう。

結局ビックリ系の映画だから内容については言うことが無いな...。

小難しい考察だったり、病院で何が起きたのか解き明かすみたいなのを期待して観る映画ではないね。

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100年の時を経て、霧が町を包み込む 映画『ザ・フォッグ(1979)』ネタバレあらすじと感想

ザ・フォッグ(1979)

コメディ度:2/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1979年製作/アメリカ/上映時間89分
原題:The Fog
配給:日本ヘラルド

監督:ジョン・カーペンター

脚本:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル

制作:デブラ・ヒル

撮影:ディーン・カンディ

音楽:ジョン・カーペンター

特殊メイク:ロブ・ボーティン

出演:エイドリアン・バーボーハル・ホルブルックジャネット・リージェイミー・リー・カーティスジョン・ハウスマン

あらすじ

海岸に面した港町アントニオ・ベイの誕生100年祭の前夜。キャンプファイヤーを囲む少年達が老漁師から「エラザベス・デイン号の乗客員が、再び霧の立ちこめる時に帰ってくる」という古い伝承を夢中になって聞いていた。午前零時、アントニオ・ベイ施設放送局KABのスティービーが町の誕生日を告げた。それと同時に町では不気味な霧が町を漂い、次々と人が惨殺されていく、町中はパニックに陥り、次第に町の誕生にまつわる秘密が明かされていく...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

焚き火の前で老人が子供たちに昔話を聞かせる。
100年前の今日4月21日、ここスパイビー岬をエリザベス・デイン号が霧のなか運航していた。方向が分らずに彷徨っていると焚き火の光を見つけた。浜辺だと思って進んだが、それは大きな岩であり船は沈没してしまう。灯りの正体はわからない。

漁師の間ではこんなことが語り継がれている。アントニオ・ベイに霧が出たときスパイビー岬の近くに沈んだ人々が起き上がると。

 

 

教会で神父がワインを嗜んでいると、急に壁が剥がれて何かが露出した。それは1880年に書かれたP・マローン神父の日記であり、4月30日の0から1時は死者の時間であると不穏なことが書かれていた。

 

若者が終業後の商店を清掃していると商品がひとりでに震えだした。
ガソリンスタンドでは給油機が勝手にガソリンを吐き出し、向かいの車は中に浮く。家庭においてもものがひとりでに動き始めた。
町の各地で異常が起きていた。

 

0時台、トラック運転手ニックがヒッチハイクの女性エリザベスを乗せる。魔の時間だなんて笑っていたら窓ガラスが突如割れた。

スパイビー岬の灯台では女性DJのスティービーがラジオを発信。
沖合いの船に向けて曲のプレゼント。

 

その頃、漁船シー・グラスには濃霧が近づいていた。それはおとぎ話の内容に酷似している。男たちが甲板に出ると大きな帆船を目撃。そこから降りてきたフックやサーベルを持った亡霊に乗組員は殺されてしまった。

 

ニックとエリザベスがベッドでいちゃついていると突然の来客。亡霊はドアの前でフックを振りかざす準備をしている。1:00ちょうどニックが扉を開けるとそこには誰も居なかった。

 

翌朝、冒頭でエリザベス・デイン号の話を聞いていた子供の1人アンディが磯で船の名前のかかれた板切れを見つけた。寝ている母スティービーを強引に起こして自慢する。

 

船着き場にエリザベスとニックがやってくる。アルにシー・グラスを借りる約束をしていた。しかし、アルは昨日の夜に出港したっきり帰っていないという。


沿岸警察は昨晩失踪したシー・グラスの捜索を始めた。それと別にニックは友人に船を出してもらい、シー・グラスを探す。見つけるも中はもぬけの殻。計器が全てメチャクチャ、ガラスも全部割られていた。この状況は昨日のニックのトラックと酷似している。空いたビール缶には塩水が入っていたが、浸水している様子はない。そして船内から水没死体が見つかった。両目は抉られたようになくなっていた。

 

アントニオ・ベイでは100周年を迎える祭りの準備がされていた。議長とその秘書は準備に大忙し。議長はアルの妻であり、失踪事件がありながらも職務に勤しんでいた。

神父に祈祷を頼むため訪れたが様子がおかしい。

神父は昨日見つけた日記を読み上げた。

”12月9日、ブレイクと初めて合う。彼は顔を隠すように暗闇に立っていた。彼は病気に罹っており、莫大な富を以てしても治せない。同病者との隔離生活を改善したく考えていた。
12月11日、ブレイクが交渉を持ちかけた。タンジア島を引き払い、この北に集落を移したい。そのために帆船エリザベス・デインを購入した。彼は黄金と引き換えに定住の許可を求めた。
しかし神父は神父という立場でありながら、2キロ先に伝染病の村が出来るのは嫌だった。
4月20日、対策を考えるため村から6人が集まる。0時時から1時までブレイクらの殺害計画を練った。黄金を奪えば教会が建ち、町政が敷ける。神父でありながら殺害に加わった。
4月21日、計画実行。船を偽りの光で岩礁に導いた。霧は自然に現れた。”

このような理由で、100周年祭など罪人を祝福するものだと神父は祭りでの祈祷を拒んだ。

 

ティービーが灯台のブースに出勤。何気なく置いたアンディの板から水が流れ出る。水はラジオを壊し、スピーカーからは6人への呪いの言葉が流れた。
ティービーはすぐさまアンディに電話をかけ、物を拾うなと忠告。

 

ニックは医者のもとに死体を持ち込んだ。検死の結果、彼は海底で死んだはずだという。さらに昨日今日亡くなったのではなく、少なくとも3年たっている。
目を離すと死体は動きだし、メスで床に3と切りつけた。

 

その晩アントニオ・ベイでは予定どおり祝典が開かれた。

ティービーのラジオで霧と聞いてニックが電話をかける。2人は互いにあった事を報告し合った。ニックは電話を切ってエリザベスを乗せ、スティービーの元に車で向かう。


その頃、アントニオ・ベイには昨日と同じく濃霧が向かっていた。

ティービーが保安官に異状を報告しようとするが、電話線が霧によって断線。
さらに発電所にも霧が入り込んで壊れたせいで、町中停電。
ティービーは自家発電機を起動、ラジオでアンディに逃げるよう呼び掛ける。

 

アンディのいる家は霧に包まれた。そこに誰かがノックする。ベビーシッターが扉を開けると亡霊に殺されてしまった。
亡霊がアンディに手をかけようとしているところを放送を聞いたニックが間一髪助け出した。車に乗せ、三人で逃げる。


ティービーは霧の所在地を事細かに伝え、避難を促した。

教会だけは無事な様子。放送を聞いていた議長らとニックらは教会に避難した。

神父はニックにブレイクの呪いについて話した。
防ぐ方法は無いかと日記を読み込んだ。するとP・マリーン神父が黄金をくすねていたことが分かった。それを返せば奴らが居なくなるかも知れない。
教会のステンドグラスを破って亡霊たちがやってくる。
神父は日記の出てきた場所をさらに掘り進め、金の十字架を発見。
ブレイクとおぼしき亡霊に十字架を差し出した。

すると亡霊らは爆散。

霧が晴れていき、アントニオ・ベイは平穏を取り戻した。かと思いきや彼らはまた現れ、神父の首を切り落とした。

感想

2005年にはリメイクが制作されるほど人気の本作。

僕としては、うーん...。全体的になんか微妙...。雰囲気は抜群に良いんだけど。港町ののどかな日常とラジオの音が相まってお洒落というかさ。

オープニングは良かったよ。これからいろいろなことが起きるぞってわくわく感があって。町の至る所で警報が鳴ったり、ものがひとりでに壊れたり。

でも始まってみれば霧から亡霊が出てきて殺しに来るだけ。しかも冒頭で超常現象めいた事が起きるから、その後の破綻した設定にも文句が言えない世界観。

ただビジュアルは格好いいのよ。霧の中にサーベルを持った亡霊の影が映ってね。でもがっつり存在してるから戦えば勝てそう。だれも戦わなかったけど。家にも押し入らないで律儀にノックするし、何がしたいのか分んない。

モヤモヤするところは沢山あるけど一番の問題はラストだよね。黄金返したんだけど亡霊がまた現れてさ。あれって十字架の形してたから消えただけってこと?でも亡霊も自ら触りに行ってるからな...分らん。

てかその黄金で町を発展させたって設定じゃ無かったっけ?なんで立派な教会が建って、町も発展してるのに丸々残ってるんだ?

考えてはいけない映画だな、これは。おとなしく絵面だけ楽しもう。

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ケースの中身は何だろな 映画『バスケットケース』ネタバレあらすじと感想

バスケットケース

コメディ度:5/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:6/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1982年製作/アメリカ/上映時間91分
原題:Basket Case
配給:欧日協会

監督・脚本:フランク・ヘネンロッター

製作総指揮:アーニーアーノルド・H・ブルック、トム・ケイ

製作:エドガー・イヴィンズ

撮影:ブルース・トーベット

音楽:ガス・ラッソウ

出演:ケビン・ヴァン・ヘンテンリック、テリー・スーザン・スミス、ビバリー・ボナー、ロバート・ボーゲル、ダイアナ・ブローネ

あらすじ

外科医の利フランダーが何者かに襲われ殺害された。同じ頃、街にバスケットケースを抱えた青年ドウェインがやってくる。そのバスケットケースの中身とは...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

真夜中、リフランダー医師が出勤しようと外に出ると茂みがガサゴソと揺れた。
彼は泥棒かと思い家に戻って警察に通報。しかし何者かはすでに家に入り込んでいた。奇妙な形の手が彼の顔面をつかみ、切りつける。

 

バスケットケースを持った青年ドウェインがタイムズスクエアを歩く。そのうちブロスリンホテルというホテルを見つけて宿泊。彼は不自然に大金を持ち歩いていた。
部屋に着くと彼はすぐに大量のファストフードを購入し、バスケットケースの中にいる何かに食べさせた。彼はカッターという人物を探している様子。

 

翌朝、ロビーで見かけた大金を目当てに、泥棒が鍵穴を覗いていた。隣室に泊まるケイシーという女性がそれを見て止め、ドウェインに報告した。


この日ドウェインはニードルマン医学博士を訪ねる。彼は受付の女性シャロン(作中でシャロンとは呼ばれていないが、演じた女優が番宣のラジオで役名を明かした)と仲良くなり、特別にアポ無しで先生と会わせて貰うことに。ニードルマンが診察しようとするとドウェインは横腹の大きな傷を見せた。

病院を出る際に彼はシャロンに今夜暇かと誘われるが、忙しいと言って住所と電話番号を聞いた。
その頃ニードルマンは急いでリフランダーに電話をかけた。


ドウェインが映画館で映画を観ていると、ウトウト寝てしまった。それを見ていた男がバスケットケースを盗む。トイレでケースを開けると、何かに襲われて顔がぐちゃぐちゃに。ドウェインは目を覚ましバスケットケースを取り返した。


女性医師のカッターが青年と食事していると、ニードルマンからの電話がかかった。ニードルマンは先ほどの診察室でドウェインからリフランダーは死んだと脅されていた。


受付の女性が帰宅して1人になったニードルマンの元にドウェインがバスケットケースの中にいる何かを置いていく。

その何かは入り口のドアを破壊し、ニードルマンを追い詰めた。そしてニードルマンに飛びかかり、呻き声をあげながら彼の体を2つに分けた。

その見た目は筋肉の腕と顔だけで、グロテスクなイシツブテのよう。

持ち出した住所録にはカッターの名があった。

 

翌日ドウェインはカッターの家を偵察しに行くと嘘つき、化け物を置いてシャロンとのデートへ向かった。2人は相思相愛となり、公園で接吻をかわす。

その頃部屋にいた化け物は癇癪を起こした。あまりの騒がしさに宿泊客が押し寄せる。管理人が鍵を開けて確認するも異常は見つからなかった。宿泊客の1人が床に転がる札束に目を付ける。みんなが去ったあとピッキングして部屋に忍び込み、盗みを働いた。彼がバスケットケースに手をかけたとき、化け物が飛びかかる。

化け物とドウェインの感覚は共有されているようで、異変に気付いたドウェインはデートから急いでホテルに戻る。


ホテルでは宿泊客に死人が出たと大騒ぎ。ドウェインが部屋に入るとき、警察に声をかけられた。部屋に立ち入られ、バスケットケースを開けるが化け物の姿はない。警察は去っていった。
化け物はトイレに隠れていた。化け物の名前はベリアルといい、実はドウェインの兄だった。連日医者を殺していたのはベリアルの復讐のため。


その夜、バーに赴いたドウェインはケイシーと偶然会った。酒がすすみ身の上話を始める。
兄弟はシャム双生児で幼い頃は外に出してもらえなかった。兄は光が苦手でテレパシーを使う。母親は出産で死亡。伯母だけが頼りであり、父は兄を化け物扱いして手術で殺そうとした。
父親は色々な病院に頼んだが、そんな手術どこも受けてくれない。父親はドウェインだけ生きていればよいと考えていた。最後に残ったのはリフランダー、カッター、ニードルマンの3人。12歳のとき兄弟の反対を押しきって3人の医師らによる切除手術が強行された。
手術が成功し、ドウェインはベッドに寝かされたがベリアルはゴミ袋に詰められごみ捨て場に捨てられた。ドウェインはベリアルを救出。
2人は父親を殺した。警察がやって来て調査をするが、リフランダーは手術を失敗したと証言。2人の存在はなきものとなり、伯母が死ぬまで面倒をみてくれた。

 

ケイシーに介抱されながら部屋にたどり着く。ケイシーは話が本当か好奇心に負けてバスケットケースを開いてしまうが、中にはなにも居なかった。

部屋に帰ったケイシーがベッドに横たわると布団に潜り込んでいたベリアルが胸を触る。ケイシーが悲鳴を上げて宿泊客が駆けつけた。管理人が部屋を確認してもなにもおらず、ただ不自然に窓が開いている。ベリアルはケイシーの部屋から脱ぎたてのパンティーを拝借し、バスケットケースへと戻った。

 

翌朝ドウェインはバスケットケースを持ってカッターの病院に向かった。彼女は医者ですらなく獣医。診察を受けるフリをして彼女の元に行き、白昼堂々ベリアルが彼女を襲った。彼女は顔中にメスを刺されて死亡。

事を済ましてホテルに帰るとシャロンがいた。昨夜、ニードルマンが死に、警察から取り調べを受けて不安になって部屋まで来たという。

良いムードになりドウェインが性交しようとするとベリアルが嫉妬して発狂。ドウェインは受付の女性を守るため、部屋の外に追い出した。性交のチャンスを邪魔されたことに怒る。
その晩、ベリアルはドウェインを手にかけようとするがやめた。
ドウェインが悪夢を見る。内容は全裸で町を走り回り、受付女性の部屋に忍び込んで寝込みを襲うといったものだった。
ドウェインが目を覚ますとベリアルがおらず、窓が開いていた。急いでシャロンの元に向かうとベリアルが死んだ彼女を堪能していた。


急いで部屋に連れ帰りケンカ勃発。
揉み合いの末、窓を割って2人が落下。両者とも死亡した。

感想

むりやり切り離されたシャム双生児が、自分を殺そうとした医者を探す復讐劇的なホラー。なんだけど実際は自らの醜い体に比べて美しく育った双子の弟ドウェインに対する嫉妬が主な内容。自らの復讐を手伝わせるくせに、弟が上手くいきそうになると邪魔しちゃう嫌な奴。対照的にドウェインは良い奴だからラストが可哀想だったね。

視点が殺害者側だから観客にとっての恐怖演出は無いに等しい。

殺し方も顔に腕2本付いた怪物だからひっかいて噛みつくぐらいしかレパートリーがない。斬新な殺し方を期待して観るものでは無いね。

設定からして重めな作品と思うかも知れないけど、そこはフランク・ヘネンロッター、とびきり明るく描かれてるよ。出てくるキャラクターの濃さが良いね。

僕が観たのはスペシャルコレクションなんだけど映像特典が豊富で楽しかったな。当時のラジオ番宣、監督が20年ぶりに撮影場所を訪れるドキュメンタリーとか。未公開シーンは撮ったけど編集で捨てたシーンじゃ無くて、香港映画のエンディングみたいなキャストがふざけてるシーンだったよ。

バスケットケース (字幕版)

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  • 発売日: 2017/02/27
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アルゼンチンホラーはいかがですか 映画『ルームズ・フォー・ツーリスト』ネタバレあらすじと感想

ルームズ・フォー・ツーリスト

コメディ度:2/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:5/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2004年/アルゼンチン/上映時間92分

原題 :Habitaciones Para Turistas(米題:Rooms For Tourists)
監督 :アドリアン・ガルシア・ボグリアーノ
音楽 :ヒルリオ・ガラッソー・リモロ
脚本 :アドリアン・ガルシア・ボグリアーノ/ラミロ・ガルシア・ボグリアーノ
撮影 :ダリオ・ベレメオ

出演 :エレナ・シシリトー、ジメナ・クロコ、マリエラ・ムジカ、ブレンダ・ヴェラ、ビクトリア・ウィッテンバーグ

 

あらすじ

都会から田舎にやってきた5人の少女たち。彼女らはその日、名も知らない町で一晩夜を明かさなければならなかった。飛び込んだ部屋で一夜を楽しむ彼女たちだったが、暗闇の地下室で一人の少女があるものを発見する...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

少女が犬と戯れている。犬が何かの臭いをかぎつけ、隣家のフェンスの穴をくぐって行ってしまった。

犬がごみを漁ると胎児の遺体が。家主が知られたことに気付き、犬と少女を石で撲殺。

 

若い女性5人シルビア、テーダ、エレナ、ルース、リディアがバスから降り、サン・ラモンという町に到着。彼女らは偶然にも全員がトリニダートという町を目指していた。この町で降りたのは電車に乗り換えるためであり、一行は会話をしつつ駅を探した。

町には人気が無く、かろうじて開いていた商店の主人に聞くと今日は教会の救済の日。時間に余裕があったので見学すると、カリスマ的な伝道師のオラシオが胡散臭い悪魔払いをしていた。

気味悪く思いながら駅に着くと、電車が早く出発していた。駅舎のレーベンによると電車は明日まで来ない。

 

悩んでいるところにネスターという青年がやってきた。彼は旅人に部屋を貸しているといい、彼女らは今夜の宿を手に入れる。彼は食品を買ってから送ると言い、彼女らは公園で待つことに。

心配性なテーダは先ほどの教会で電話を見つけており、隠れて家に電話をかける。朝7:00にこの電話へ父に電話をかけるよう頼んだ。

買い物を済ませたネスターに車で屋敷まで乗せていってもらう。到着した頃には夜になっており、屋敷は大きな豪邸だった。屋敷の中には弟のマキシがいた。

部屋は1階で1人1部屋与えられ、上の階には兄弟と死んだ母の部屋があると告げられる。

テーダは窓の外に盲目の女性を見かけた。ベッドで軽く休息するとマスクを被った大柄な男が女性を捌く夢を見た。

先ほどの女性はタマラといい、盲目であるがゆえに迷子になってよく敷地に入り込むとのこと。

夕食には伝道師のオラシオも招かれていた。食事の際に宗教の話になったが、彼はキリスト教徒でありながら独特の思想を持っていた。リディアが母の死因について尋ねると、マキシが答える。死因は焼死だった。

食後テーダがエレナの部屋に行く。テーダは最近悪夢を見るようになって悩んでいた。

シルビアがベッドで本を読んでいると、近づいてくる足音が聞こえた。彼女が床に耳を当てると、背後にいた何者かが首めがけて出刃包丁を振り下ろした。

悲鳴を聞いて他の4人が駆けつけるが、時すでに遅くシルビアが惨殺された後だった。

彼女らは屋敷から逃げようとするが、扉は開かず、窓も塞がれている。

 

4人で固まって歩いていたが、ルースが灯りを落として遅れてしまう。そこに現れた大柄なマスクの男が彼女の首にヒモをくくり、何かの肉を食べさせ、ナイフを突き立てた。刺されそうになったところを他の3人が武器を持って助ける。

ある部屋に立て籠ったとき、テーダは幻覚を見た。テーダがフラフラと歩いていると床が抜けて下に落下。エレナが助けに行こうとするが他の2人に説得され、救出は脱出したあとに。

3人が音のなる部屋に入るとタマラが床を叩いていた。盲目だから安心と3人はタマラの後を付いていくことに。タマラの入ったとおぼしき部屋を開けると刃が振り下ろされる罠があった。ルースの首に当たる直前、リディアが手で受けて負傷。

テーダは夕飯を食べた食堂に落ちていた。目を覚ました彼女はマスクの男に追われて地下室に逃げこむ。男は走って追いかけ、配管に頭をぶつけて気絶。

食堂に三人もやってきた。そこにネスターとマキシが近寄る。マキシが言うには自分等も被害者であり、あの狂人は放っておけと言う。ネスターを人質にとり、マキシを地下室に閉じ込めた。ネスターに尋問しているとマキシがドアに向けてショットガンを放つ。弾はリディアの顔面に命中。ネスターはマキシの元に逃げた。

 

逃げ惑うエレナとルースにテーダが合流。窓のあるシルビアの部屋に向かう。窓は塞がれていたが、部屋の地下に秘密の通路があった。

マスクの男はここを通ってシルビアを殺したと思われる。通路を通りながらそんな話をしているとマスクの男が現れた。男はエレナの足にナイフを刺し、止めを刺そうとしている。寸前、テーダが拾った斧を男の頭に振り下ろした。男の正体は町にいた若者だった。

ルースは男が現れたときに梯子を登って上に逃げていた。そして何者かに襲われて解体された。

 

エレナとテーダはなんとか外に出て、オープニングの破れたフェンスをくぐり、森を走った。エレナは足に怪我を負っており、これ以上は歩けない。木陰で休み、身の上話を始めた。ここで分ったのだが、5人はみんな中絶手術を受けるためにトリニダートを目指していた。彼女らはお互いに肩を貸し合って、眠りについた。

 

翌朝、2人は無事に目を覚まし、駅に移動。

駅舎のレーベンに警察と消防を呼んでもらう。彼は電話をかけるが、その電話線は切れていた。テーダはルーベンもグルだと気づき、急いで外に出る。

エレナを担いで町に戻り、無駄とは分かりつつも助けを求めた。そこにオラシオと武装した住民がやってきた。いわくロマーニ医師がこの町に中絶を望む人々を送り込み、この町はそういった人間を殺して中絶費用を奪うことで成り立っていた。

町の住民がテーダを殺そうとしたとき、教会の電話が鳴った。テーダは急いで電話をとり、父に妊娠をしたことを告げ、サン・ラモンの人々に良くして貰ったと言った。殺せなくなったオラシオは彼女を父親の元まで送り届けた。

 

しかし、目を離した隙に父親は殺され、テーダは何者かに両目をナイフで潰された。

感想

アルゼンチンのホラー映画と言うことで興味を惹かれて視聴。以前観たテリファイドもアルゼンチンだったはず。テリファイドはそこそこ良かった。

本作は全編モノクロ。ただ意味があるのかと言われるとそうでもない。目には付くけど必要性は感じなかった。DVDパッケージ裏には超残酷スプラッターなんて書かれていたけどたいしたことは無い。

良い点は理不尽系のホラーと思いきや、動機がちゃんとしてるところかな。中絶患者は隠れて受けに来るから足が着かないし、大金を持ち歩いていることに目を付けたのは賢い。妊娠に関しても序盤から伏線が張ってあり、納得ができる。脚本がとても優れていると思ったよ。

嫌だった点は音だね。テーダが恐怖を感じる度にネズミ除けの超音波みたいなのが流れる。確かに不快に感じたが、映画に求める不快さでは無い。ずっと聞いていたら気分悪くなりそう。

ただラストは意味が分らなかった。町の外にも住民たちの一派がいたってこと?唐突だし説明一切無し。ラストさえなければ良かったのに...。

屍体とし・た・い。『ネクロマンティック』ストーリーと感想※ネタバレあり

ネクロマンティック

コメディ度:1/10

グロ度:8/10

感動:7/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:1/10

満足度:10/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1987年製作/ドイツ/上映時間72分
原題:Nekromantik
配給:「ネクロマンティック」上映委員会

監督・編集:ユルグ・ブットゲライト

製作:マンフレッド・O・イェリンスキー

撮影:ウーエ・ボーラ

音楽:ダクタリ・ロレンツ

出演:ダクタリ・ロレンツ、ベアトリス・M、ハラルド・ランド、スーシャ・コルステッド、ヘンケ・S

 

あらすじ

死体清掃会社で働くロベルト。 誰もが嫌がるその仕事だが、彼にとっては趣味と実益を兼ねた物だった。そう、彼はネクロフィリア(死体愛好)で、仕事を通して手に入れた死体の一部を保存鑑賞する事を、 最大の至福としていた。 そして同嗜好の趣味を持つガールフレンドのベティと共に、そのコレクションを楽しんでいたのだった。そんなある日、 彼は仕事で、事故死でありながら、全身が綺麗に揃った死体に出会う。そして白骨化した死体を運ぶ事となった彼は、密かにその死体を自宅に 持ち帰ってしまう。 その見事なまでの死体を目にし、興奮しながら喜ぶベティは、 スチールパイプを死体の股間部分に突き立て、そのままベッドでロベルトも交えて、禁断の行為に耽るのだった…。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

女性が暗い草原で立ち小便するのを車で待つ男性が急かした。止まる車を後続車が煽る。女に地図を読ませるが読めない。苛立った男が地図を見たとき、車は通行止めに気づかず突っ込んだ。

 

翌朝、女性は上半身と下半身がちぎれた状態で車から飛び出ており、男性は運転席で左目がどろりと垂れていた。

そこに“ジョーの道路清掃”の社員がバンに乗ってやってくる。彼らは慣れた手つきで2人の遺体を死体袋に詰め、会社に帰った。

会社に着くと、隊長のブルーノは社長にメンバーのロベルトがノロすぎると相談した。社長はまだ入社したてだとたしなめた。

 

ロベルトは趣味として遺体の一部を持ち帰り、コレクションしていた。先ほど盗んだ左目と心臓をホルマリンに浸ける。彼の部屋には胎児や眼球、手、骨といったコレクションが飾られていた。

彼は同じ趣味を持つ彼女のベティと同棲している。

彼女が血のように赤い風呂に入っている間、シュマトケはテレビを観ながら遺体の解剖とウサギの解体を交互に空想した。

 

どこかの住宅で青年が青リンゴを収穫する。隣の家の男性が酒を飲みながら銃で遊んでいると、暴発して青年の首に着弾。慌てて死んだ青年を池に捨てた。

 

ある日、ジョーの道路清掃が池に呼ばれる。死体を引き上げ、チームの今日の仕事は終わり。ロベルトはブルーノに後の仕事を任された。

これをチャンスとみた彼は引き上げた遺体をまるごと家に持ち帰った。これにはベティも大喜び。早速家の家具からちょうどいい大きさのパイプを切り出してディルドを作り、行為に及んだ。

腐った死体に体を重ね、体中を舐めまわす。ロベルトも混ざり3P状態。

 

翌日、同僚からロベルトのロッカーが臭いと苦情が。度重なる苦情からロベルトはクビに。その頃ベティは死体と添い寝しながら詩集を読み、行為に及んでいた。

ロベルトが帰宅し、クビになったと告げるとベティはロベルトを強く責めた。後日ベティは置き手紙を残し、死体と共に去ってしまう。

ロベルトは猫を拾ってきた。彼は保管していた心臓を食べさせたと思えば、袋にくるんで壁に打ち付けて殺した。

風呂に入り、吊るした猫の死体を見つめる。血が垂れてきて風呂水は赤く染まっていた。立ち上がり、猫の臓物を手に取った彼は石鹸のように体になびる。

その夜ロベルトは映画館に行き、スラッシャー映画を観た。映画の内容は殺人鬼が女性を追い詰め、吊し上げて痛めつけるといった物。彼は途中で退室した。

 

帰宅し、薬を飲んで眠りにつく。夢の中で彼は朽ちた死体として目を覚まし、女性から腐った生首を貰う。そして生首を使い、女性とキャッチボールを始めた。

その後ウサギの死体を振り回して遊ぶ。

 

また夜、車で娼婦を買って墓に向かった。墓石の上で行為を始めるが、シュマトケは勃たない。娼婦にバカにされて怒った彼は首を絞めて殺した。そして遺体と行為を致す。

しかしそのまま寝てしまい、翌朝墓守に起こされた。彼はとっさにスコップを取って墓守を切り株に(上顎を切断)

シュマトケは少年のように草原を駆け回る。

 

彼は自室のベッドで自害を決意。包丁を腹に突き立て自ら何度も刺した。

刺す度に飛び散る血液と精液。ウサギ解体の逆再生が流れる。

 

彼は死に、簡素な墓が建てられた。

その墓にヒールを履いた何者かがスコップを突き立てる。

感想

この映画はグロテスクだし、倫理的にいけない内容なんだけど、スッキリ観れるし何ならちょっと感動した。ラストの腹刺しながら絶頂するシーンが開放的というか何というか...。彼は自分の難儀な性的嗜好に振り回されてきたり、気弱な性格もあって今まで生きずらかったと思われる。そのしがらみから抜け出した開放感が馬鹿みたいな映像で表現されてて、こっちも嬉しくなった。

死体との性交シーンが先立って有名だけどいろいろな意味でラストの方が印象的。性交シーンも汚くて最高だけどね。眼球咥えて元に戻すとことか。

この映画はウサギと猫ががっつり殺されるからそこは注意。

予告編でも流れてるけどこのBGMが最高に良いのよ。主要なシーンで大体かかってるんだけど、雄大さと不穏さが相まってグロテスクなシーンがまるで芸術のように思える。

人には勧めないけど僕は凄く好き。

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  • メディア: Blu-ray
 

カーペンターのクトゥルフ映画『マウス・オブ・マッドネス』ストーリーと感想※ネタバレあり

マウス・オブ・マッドネス

コメディ度:2/10

グロ度:2/10

感動:4/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:8/10

満足度:10/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1995年製作/アメリカ/上映時間95分
原題:In the Mouth of Madness

監督:ジョン・カーペンター

脚本:マイケル・デ・ルカ

製作:サンディ・キング

音楽:ジョン・カーペンター、ジム・ラング

撮影:ゲイリー・B・キッビ

出演:サム・ニールユルゲン・プロフノウ、デビッド・ワーナー、ジュリー・カーメン、ジョン・グローバーチャールトン・ヘストン、バーニー・ケイシー

 

あらすじ

人気ホラー作家サター・ケーンが発表した最新作。そこには読者を文字通り狂気に追いやるほど、恐ろしい内容が描かれていた。あるとき彼は不可解な失踪を遂げ、出版社社長は特別調査員ジョン・トレントを雇い、行方を追わせる。やがてトレントケーンの本の中にのみ存在する架空の街へと吸い寄せられ、いつしか事実と虚構が入り交じった、出口のない恐怖の世界に迷い込んでゆく。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

精神病院に成人男性トレントが送り込まれ、暴れながら独房のような部屋に収監された。

しばらくすると部屋の明かりが点滅し始め、ガラス窓を細長い腕がノックする。いつの間にか背後にいた黒い影に、こんなラストがありえるかと訪ねると、影はそんなもんじゃ終わらない、本をよく読めと言った。

トレントは黒のクレヨンを要求し、壁、床、体の至るところに十字架を書き始めた。

ウレン博士がトレントの話を聞きに来る。彼はなんとかしてトレントを外に出してやろうと提案するが、彼はこの部屋にいたがった。分裂症患者のトレントはなぜこうなったのかを話し始めた。

 

 

トレントはフリーの保険調査員。事の発端は行方不明になったサター・ケーンの調査だった。

ある日トレントは保険金詐欺を暴き、保険会社の偉い人とカフェで食事を取っていた。保険会社がトレントを引き抜こうとしていると、カフェの正面にあった本屋から斧を持った男がやって来る。彼には瞳孔が2つあり、ケーンを読むかとジョンに訪ねる。斧を振りかざそうとしたとき、その場に居合わせた警官が射殺した。

アーケイン社、社長ハーグロウのオフィスに呼びだされる。二週間前に原稿が送られて以来、怪奇小説家のサター・ケーンが行方不明になっていた。彼はこの出版社の稼ぎ頭、ハーグロウはケーンに生命保険をかけており、死んでいれば保険金を、生きていれば原稿を持って来いというのが今回の依頼だった。

今までケーンとは代理人を通して仕事していたが、先ほど斧を持って襲いかかった男こそその人であり、連絡の手段がない。ケーンの作品は時に人に影響を与える。ケーン本人も一年前から自分の作品は現実だと言い、常軌を逸していたという。

 

町ではケーンの作品”ホブの町の恐怖”の読者が暴動を起こしていた。トレントはただの集団ヒステリーと断定している。さらにケーンの失踪も保険金をだまし取るための計画的ものと推理していた。取りあえずトレントケーンの作品を1から読んでいくことに。初めは毛嫌いしていたが途中からは楽しんだ。

いつの間にか寝落ちしていたようで悪夢を見た。彼はお前に会う。斧を持った代理人がそう言うと周りにいた人間が斧で滅多うちにした。

ケーンの本を読んでいるうちに表紙にメッセージがあることに気づいた。彼はニューハンプシャーのある場所にいる。

 

翌日アーケイン社に報告すると女性社員リンダと行動を共にするよう言われた。地図の場所へ車で向かう。

リンダが暗い夜道を運転していると、自転車に乗った白髪の老人を跳ねてしまう。老人は逃げられないとだけ告げ、何事もなかったかのように自転車にまたがって去ってしった。不思議に思いながら運転していると今度は違う場所を走っているような幻覚を見て、一瞬で朝になった。

たどり着いたのはホブの町。リンダは超常現象を目にしたが、トレントは寝ていたので気付いていない。

町には人の気配がないが、リンダは犬を追う大勢の子供を見かけた。リンダは来たこともないのにこの町の全てを分っていた。なんとこのホブの街はケーンの書いたホブの街と瓜二つだったのだ。

取りあえずピックマン・ホテルに泊まることに。本ではこの建物に黒い化け物が現れたはずだが、そのような様子はなかった。

リンダは本の世界に入ってしまったと主張するが、トレントは否定する。

本を片手に町を巡った。教会に向かうと何台もの車がやってきた。リンダは銃を持った町の者がケーンを追ってやってくると言い、隠れた。

実際にケーンは子供を誘拐して教会に隠れており、取り返しに来た住人は銃を持っていた。ケーンの合図と共に大量のドーベルマンが現れて村人たちを襲う。

こんなシーンはホブの街にないとトレントが言うと、リンダは新作の原稿に同じシーンがあったという。

トレントはこの街全てがケーンの作品を模したアトラクションで、自分がモニターにされていると考えた。帰ろうとするとリンダは車を奪って出て行ってしまった。

トレントがバーに行くと住民にこの町は観光地なんかじゃない、逃げろと言われる。彼は役者だと思っているのでトレントは本気にしない。

 

リンダは教会に向かっていた。教会の中に入ると怪しげな扉があり、中にはケーンがタイプライターを打っていた。

ケーンは本のなかで本を書かされており、“奴ら”によって彼は書いたことを実現させる力を与えられていた。ケーンの後頭部には“奴ら”が寄生している。リンダはケーンに新しい原稿を見させられると両眼から血を流した。

トレントの部屋に、原稿を読んで頭が変になったリンダがフラフラと帰って来た。

 

フロントに行き、電話をかけても繋がらない。受付の老婆を探すと変容して地下室で夫を殺していた。リンダも同様に変容。急いで外に飛び出すとホテルに黒い化け物が蠢く。

トレントは車に乗って逃げようとするが、斧を持った群衆が行く手を阻む。

バーに逃げ込むとそこにいた男がショットガン自殺。現実は変わった、彼に書かれたと言い残した。

リンダを乗せて車で逃げる。彼女はここでキスをしなきゃと口付けし始めた。トレントが慌てて車から降りると、リンダはまたも変容。人でない何かとなったので置いていった。

しかし、群衆のいない方へ何度真っ直ぐに走っても町に戻されてしまう。

彼は群衆を轢くことにし、突っ込んでいったが目の前に突然リンダが現れる。リンダを避けたことにより事故を起こした。

 

気絶し、目を覚ますと教会の懺悔室にいた。ケーンが話しかける。私の本には信者が多い、だから現実となりえる。ケーンは虚構と現実を分からなくすることで“奴ら”を甦らせようとしていた。

ケーンは新刊“マウス・オブ・マッドネス”を出版社に運ばせるためにトレントを作った。ケーンいわくトレントは彼が書いた作品の登場人物。リンダが彼の原稿を読み上げるとトレントはその通りに動いた。

壁から怪物が出て来てケーンの示した現実への道を走って逃げる。

 

目が覚めると田舎の十字路に横たわっていた。通りすがりの少年にホブの町について聞くも知らないという。しかし手元には原稿があり、トレントは原稿をその場に置いていった。

一先ずヒッチハイクをしてモーテルに泊まるが、そこに原稿の入った小包が届く。彼はその一枚一枚を燃やした。

出版社に報告すると、まともに取り合って貰えない。それどころかリンダなど存在しなかった。さらにずっと前、トレントはすでに原稿を届けていたという。

書店ではマウス・オブ・マッドネスが飛ぶように売れており、読んだ人は暴徒と化した。トレントはこの先を恐れ、書店でマウス・オブ・マッドネスを買った青年に斧を振り下ろした。

 

 

これが事の顛末。ウレン博士は険しい顔でこの話を聞いていた。トレントはここの方が安全と言い、人類が本の通り滅びると予言する。

自分は作り話でケーンが作者。トレントはまだ抗っていた。

ウレン博士が去ると、病室の窓には何者かに襲われる人影が写り、ドアが壊された。トレントが外に出ると他の病室の患者も医者も居ない。物が散乱するのみだった。

無線によると人々が無差別に殺人を始めたらしい、さらに人の形ではなくなるという。

 

外の世界に出たトレントは1人も人がおらず、荒れた世界を目にした。そこに映画化されたマウス・オブ・マッドネスが上映されている映画館を見つける。

 

彼は映画館で本作マウス・オブ・マッドネスを観て、自分が作品の登場人物であったと気づき涙した。

感想

本作のクリーチャー造形や狂気は確かにクトゥルフ的だけど、直接的な名称は使われていない。ラヴクラフトの原作を実写化したものではなく、あくまでジョン・カーペンター監督が影響を受けて作り上げた作品であることは注意して欲しい。

この映画の特筆すべき点はやはりラストだろう。トレントは映画館で私たちが観ていたトレントの物語を観ることになる。それもデッド・プールの様なギャグとしてではなくてシリアスな流れで。ここに持って行くまでの運びが美しい。文字だけだと若干メタな構造に思えるかも知れないが、実際に観るとそんなことは感じない。トレントが必然的に観ることになる筋書きに感嘆した。

少しずつ現実と虚構が入り交じっていく様子を観ているとこちらも頭がふわふわする。映画を観たというよりも不思議な体験をしたような気分で、他の作品では味わえない感覚だった。

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突然の電話にはご注意を!『コンプライアンス 服従の心理』ストーリーと感想※ネタバレあり

コンプライアンス 服従の心理

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:10/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/アメリカ/上映時間90

原題:Compliance

配給:アットエンタテインメント

監督・脚本:クレイグ・ゾベル

製作:ソフィア・リン、リサ・マスカット、タイラー・デビッドソン、テオ・セナ、クレイグ・ゾベル

製作総指揮:デビッド・ゴードン・グリーン、ジェームズ・ベルファー、カリーナ・アルブズ

撮影:アダム・ストーン

美術:マシュー・マン

編集:ジェーン・リッツォ

音楽:ヘザー・マッキントッシュ

出演:アン・ダウド、ドリーマ・ウォーカー、パット・ヒーリー、ビル・キャンプ

あらすじ

アメリカのあるファーストフード店で店長を務めるサンドラのもとに、警察官と名乗る男から電話が入る。男は女性定員のベッキーに窃盗の疑いがあると言い、サンドラに対してベッキーの身体検査を命じる。警察官の言うことならばと指示に従ったサンドラだったが……。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

アメリカ、オハイオ州サウスエンド、冬のある日。

ファストフード店、店長のサンドラは頭を悩ませていた。前日にスタッフの誰かが冷凍庫を閉め忘れ、1430ドル分の材料がダメになってしまった。急いで手配をしたが、ベーコンとピクルスは品薄。本部には伝えておらず、搬入業者には呆れられた。しかも今日は金曜で夜には多忙を極める。さらに本部の人が覆面調査に来る日。災難が重なった。

仕事が終わった整備士のハロルドはあとで新製品を試しに食べに店へ来るとサンドラに告げて帰る。

朝のミーティングで従業員に冷凍庫と覆面調査の件を伝え、業務開始。

 

何時間か経ち、仕事が忙しくなり始めた頃に一本の電話がかかった。電話に応対したのは、店長のサンドラ。電話の相手はダニエルズ刑事と名乗り、店の本部長からサンドラにかけろと指示されたという。

つい先ほどこの店で従業員による窃盗事件が発生した。レジ担当で金髪のとダニエルズ刑事が言いかけた時、サンドラはベッキーねと先走った。

ベッキーから金を盗まれたという通報があり、張り込みの警官もそれを確認したとダニエルズ刑事は言った。ベッキーは別の事件でも調査中で、張り込みがついていたという。

レジを担当していたベッキーを呼び出し、代わりに副店長のマーティを置いた。ダニエルズ刑事は彼女のバッグやポケットを探れ、携帯は取り上げろと指示。

ベッキーはサンドラに無実を訴えるが、サンドラは警察の指示だからと話を聞かない。

ベッキーの持ち物に不審な点はないと告げると、今度は着ている服を脱がせて身体を調べろと言う。さすがに嫌がるサンドラに、すかさずダニエルズ刑事は到着までに金が出てこないとベッキーは拘留されると言った。

サンドラは社則ではこういった場合2人の立ち会いが必要だとマーティを呼んだ。

電話がベッキーに代わり、ダニエルズ刑事は君に前科がないか、調べたらすぐ分かるぞと脅し、兄弟はどうだと尋ねた。

ベッキーは、兄がいると口を滑らせてしまう。

戻ってきたサンドラにダニエルズ刑事は、ベッキーの兄がマリファナ所持の容疑で現在、家宅捜査をしていると告げた。いつそちらに行けるか分からないが、それまでに金を見つけろとも。

サンドラとマーティの立ち会いのもと、サンドラは服を脱がされ、服や靴に金が隠されていないかチェックされた。ベッキーは下着姿になるが、何も出てこない。

ダニエルズ刑事は下着こそ、隠すのに絶好だと言う。さすがに嫌がりながらベッキーは全裸に。ベッキーはマーティに渡されたエプロンをかけて裸を隠す。

ベッキーの私物と衣服は、サンドラの車に保管するよう指示された。

 

ランチタイムの繁忙期に3人が抜け、店が上手く回らない。店長か副店長のどちらかは店頭にいなければならないため、見張りとして若い男性従業員のケヴィンが呼ばれた。

ケヴィンは事態を聞き、ベッキーも兄もそんなことをするはずがないと言う。

さらにダニエルズ刑事の言うことは無理がある。金が盗まれた状況を聞くと、カウンターに置いた財布から現金を盗まれたという。そんなことは衆人の前で出来るはずもなく、客からそういった申し出はなかった。

しかしダニエルズ刑事は、こっちは法の番人だ、敬語で話せと高圧的な態度を取る。

さらに全裸のベッキーの身体を調査しろと命令される。友人のベッキーにそんなことはできないと、ケヴィンは部屋を飛び出した。

 

電話がサンドラに代わる。

ここで視点はダニエルズ刑事に。実際の彼は刑事などではなく、ただのイタズラ電話する変態だった。

 

サンドラに恋人がいると知ったダニエルズ刑事は、呼び出して見張りを頼めないかと言った。サンドラの彼氏ヴァンは、建築関係の仕事に就いており、その日は金曜なので仲間と飲みに行っていた。サンドラに呼ばれて切り上げ、車で店までやってきた。

ダニエルズ刑事はヴァンに、ベッキーの身体を調べろと言いう。

ヴァンがこの電話はおかしいと気付くが、サンドラは、聞き入れない。まっとうなことを言っても酔っ払いの戯言と流される。しかもこの会話がダニエルズに聞こえており、飲酒運転について責められてしまう。

電話を交代したベッキーには電話は録音されており、裁判の時に心証が悪くなると脅した。ダニエルズ刑事は、ヴァンの前でエプロンを取り、全裸になることをベッキーに要求。

ヴァンに電話を代わるとダニエルズ刑事は、乳輪の大きさを尋ねた。明らかに変なことを言っているが弱みを握られているヴァンは言われたとおりにした。

後ろを向かせてかがませろ、陰部に隠していないか確かめろ、ジャンプさせろと要求はエスカレート。

サンドラが様子を見にやってくる。ベッキーはサンドラに止めてくれと懇願。電話を受け取ったサンドラはヴァンの働きぶりを褒められて大喜び。そそくさと店に戻った。

ダニエルズは先ほどの会話でベッキーのサンドラへの口の利き方がなっていないと、ヴァンに尻を叩くように指示。叩いた音を聞かせろと言う。

ヴァンはベッキーをうつぶせにしてひざの上に乗せ、尻を叩いた。

その後、四つん這いのベッキーとストロー、シンクに溜まった白い垢のカットが意味深に映される。

 

サンドラが控室に帰ってくると、ヴァンが疲れていた。ダニエルズ刑事はヴァンは疲れているようなので帰してやれとサンドラに言った。

ヴァンは店を出て車に乗り込むと友人に電話をかけ、俺は悪いことをしてしまった、今からそっちに言って良いかと話した。

 

ヴァンと入れちがいで、店にハロルドがやってきた。新商品を試しに来たハロルドに、サンドラが見張りを頼む。

ダニエルズ刑事の電話に出たハロルドはすぐ、この電話がおかしいことに気付く。

横でマーティが本部長に電話をかけてみると、本部長は今朝からずっと体調不良で寝ていたと言う。そこでようやくサンドラはイタズラ電話だと気付いた。

ダニエルズ刑事はイタズラ電話がばれた瞬間に電話を切っていた。

 

通報を受けた本物の警察がやってきて、事情聴取をする。

犯人はこの店だけではなく、ファストフード店を狙ってイタズラばかり繰り返していた事が判明。プリペイド式携帯電話を購入した店の防犯カメラから、犯人が特定された。

犯人は妻子のいる、ごく普通の30代の白人男性。勤務先は銀行のコールセンターで、裕福な暮らしをしていた。

ベッキーは弁護士にサンドラを訴えたいと相談したが、ファストフード店を従業員への警告不十分で訴えることを勧められた。

ヴァンはサンドラと口をきかなくなり破局

聴取を受けるサンドラは洗脳されていたと答えた。自分も被害者だとも。質問に答えていくが話がかみ合わない。話を逸らしていき、最後は質問者と出身地について笑いながら話した。

感想

事件を知ってからこの映画を観たから、電話の相手が刑事でない事への驚きはなかった。前情報無しで本作に出会えたらなお楽しめたと思う。

嘘のような事件だが実際に起きたものであり一連の事件は”ストリップサーチいたずら電話詐欺”と呼ばれていて、本作は中でもケンタッキー州マウントワシントンで2004年に起きたものを再現している。多少の違いはあれどたいしたことではないが、実際の方がより過激な気がする。

本作は観ていてとてもストレスが溜まる。犯人の言うことは明らかにむちゃくちゃなのにみんなおとなしく従う。実際の事件がそうなのだからなんとも言えないけど。

何よりもサンドラが最後のシーンで談笑を始めたときに、途中から気付いていたのではと頭によぎった。途中でベッキーに嫉妬しているようなシーンもあったし、電話のせいにしてベッキーを追い詰めたかったのではとも考えられる。実際の事件も都合の良い電話がかかってきてラッキーって感じだったのかも。

画面も変化がないし、地味だから見ていて楽しい映画ではなかったな。題材だけに疲れるし一度観れば十分。観なくてもwiki読んでから当時の映像見れば十分かも。

ja.wikipedia.org

コンプライアンス -服従の心理-

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コンプライアンス -服従の心理- (字幕版)

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作者の許諾を得たスレンダーマン映画『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』ストーリーと感想※ネタバレあり

スレンダーマン 奴を見たら、終わり

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:3/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2018年製作/アメリカ/上映時間93分
原題:Slender Man

監督:シルバン・ホワイト

製作:ブラッドリー・J・フィッシャー、ジェームズ・バンダービルト、ウィリアム・シェラック、ロビン・マイジンガー、サラ・スノウ

製作総指揮:ルイス・セラーソン、トレイシー・ニーベリ、アダム・コルブレナー、ライアン・カニンガム、グレン・S・ゲイナー

キャラクター創造:ビクター・サージ

脚本:ビクター・サージ

撮影:ルカ・デル・プッポ

美術:ジェレミー・ウッドワード

衣装:デボラ・ニューホール

編集:ジェイク・ヨーク

音楽:ラミン・ジャワディ、ブランドン・キャンベル

出演:ジョーイ・キング、ジュリア・ゴルダニ・テレス、ジャズ・シンクレア、アナリース・バッソ、ハビエル・ボテット

 

あらすじ

アメリカ、マサチューセッツ州の小さな町。レン、ハリー、クロエ、ケイティの4人の高校生は、巷で囁かれる都市伝説「スレンダーマン」を呼び寄せる動画を見てしまう。それは「3度のベルとともに長身の怪人スレンダーマンが現れ、連れ去られてしまう」という内容だった。半信半疑の4人だったが、1週間後、課外活動中にケイティがこつ然と姿を消してしまう。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

アメリカ、マサチューセッツ州の小さな町。

女子高校生のハリー、レン、クロエ、ケイティはいつも通り一緒にいた。教室に着くと男子たちが今夜秘密の儀式を行うなどと盛り上がっている。興味を持った4人は何をするのか聞くも教えてくれない。

夜になりハリーが家族と団らんしていると、レンが迎えに来た。

ハリーには妹リジーがおり、一緒について行きたがるが置いていく。姉妹の仲は良好。

ハリー、レンと合流したクロエはケイティの家に集まる。ケイティの家では、飲んだくれの父親がソファで眠っていた。

4人はケイティの部屋で駄弁った。そのうち話題はクラスの男子たちが言っていた儀式のことに。レンによると男子たちは今日、トムの家に集まって“スレンダーマン”を呼び出すらしい。

 

スレンダーマンとは都市伝説の一種。スレンダーマンは細くて異常に背が高く、顔はないとされるが変幻自在。スレンダーマンを見た者は、連れ去られるか、残される。残された場合は、生涯苦しみが待ち受ける。

 

4人は男子に負けじと、スレンダーマンの呼び出し方の動画を見た。動画の最初に以下の説明文が表示された。

“鐘の音を3度聞く者は、彼の正体に応じよ。最初の鐘の音を聞いたら、目を閉じ、黙せよ。聞きたければ耳を澄まし、遠い音を待て。眼を閉じ、心を開き、雑念を捨て、2度目を待て。3度目を聞いたら、目を開け。”

4人は指示に従って動画を見た。目を開くとそれっぽい映像が流れるだけ。

何も起きず、映画を観てその日は寝た。

 

1週間後。学校で社会科見学に出かけたとき、ケイティが突然いなくなった。楽しい社会科見学がケイティのせいで台無し。しかし警察がやってきて、事態の深刻さに気付く。

ケイティが行方不明になったことは、地元でもニュースに。

ハリーがリジーと部屋にいると外から物音が聞こえた。おそるおそるドアを開けると外にはケイティの父親が。ケイティの父親は酔っ払っており、ケイティがオカルトに傾倒したのはお前らのせいだと暴れた。2人は警察に通報。無事取り押さえられた。

 

ハリー、クロエ、レンはケイティを探すために、ポスターを作ってあちこちに貼った。そのあと、ハリーたちは手がかりを探しに、ケイティの家を訪れた。レンが父親を引き付けて、ハリー、クロエは裏口からケイティの部屋に入り込む。ケイティの部屋には、沢山のスレンダーマンのイラストが。ケイティのパソコンを見つけ、3人は持ち帰る。

 

ケイティのパソコンの閲覧履歴を確認すると、スレンダーマンに関する動画ばかり。さらにハリーたちは、ケイティが“アリーキャット93”という人物と、行方不明前日までチャットをしていたと知る。

レンはアリーキャット93にコンタクトを取り、ケイティがいなくなったことを知らせた。

アリーキャット93によるとスレンダーマンはウイルスのように脳に入り込むという。ケイティの取り戻すためには自分から申し出て、大事なものを差し出すことが必要とも告げた。

 

翌日、レンはハリーとクロエとともに、森の奥へ行く。

父との写真、祖母の形見、小学校で作った陶芸を持ち寄って、ケイティを取り戻す儀式を実行。スレンダーマンの顔を見てはならないと目隠しをするが、クロエは我慢できずに目隠しをとった。顔を見てしまい悲鳴をあげて逃げる。2人はクロエを追いかけるが、クロエは何事もなかったかのように戻ってきた。

翌日からクロエ学校に来なくなり、連絡が途絶えた。心配して見舞いに行ってもクロエの母親に迷惑がられる。家の窓から様子を伺うと、クロエは部屋の中でずっとぼうっとしていた。

 ハリーに気があるトムが話しかけてきた。トムといえばスレンダーマンを呼ぶ儀式をすると言っていた張本人だが、結局みんなびびって観なかったそう。トムはハリーをお家デートに誘った。

その頃、レンはスレンダーマンを図書館で検索。

子どもを連れ去るという伝承は、笛吹男と関連があるようだと、記事には書かれていた。レンはその記事を書いた人物、ジェレミーM・ウッドワードという名前をメモ。著作を図書館で探したレンは、『生体電気と超常現象』という本を見つける。

スレンダーマンの正体に近づいたと思った矢先、図書館でスレンダーマンの幻影に襲われる。なんとかかわしたレンは、ハリーに電話して落ち合った。

 

ハリーはスレンダーマンを信じていなかった。トムとのデートを優先し、トムの家へ遊びに行く。

トムと行為に及ぼうとしたときハリーは幻覚を見て取り乱してしまう。トムは何が起きたのか聞き、ハリーは今までのことを説明した。

後日学校でレンに会うも避けられる、トムに話しかけても無視。トムは明らかに様子がおかしく動画を見たもよう。

ハリーはその後、手がかりを得ようとアリーキャット93にチャットを送るが、アカウントが削除されていた。

 

そんな中、ハリーの妹のリジーパニック発作を起こし、病院に担ぎ込まれる。リジーは顔がないと叫び、そのまま昏睡状態に陥った。

家に戻ったハリーは、リジーの検索履歴を確認。リジーとレンが森に向かう動画を見つけ、レンが入れ知恵したと知る。

 

レンの家に行くと、レンの部屋にはスレンダーマンのイラストがたくさん描かれていた。パソコンには行方不明者の画像がずらりと並び、中にはアリーキャット93の記事が、彼女もまたスレンダーマンの被害者だった。

レンが部屋の窓から投身自殺を図っているのにハリーが気付く。飛び降りようとした瞬間ハリーが掴んで部屋に引き込んだ。

レンはスレンダーマンが求めているのは私たち自身だと言い残し、スレンダーマンに窓から連れ去られた。

 

ジーを失いたくないハリーは、自分から森へ赴く。ハリーはスレンダーマンに連れていかれた。

ハリーが連れ去られる様子を夢で見て、昏睡状態のリジーは病院で目覚めた。

感想

Netflixで観ました。

出自がはっきりした作られた都市伝説、スレンダーマン。作者がいて著作権申請もしている希有な存在。にもかかわらず、米国にはスレンダーマンを信じている人が多くいて、スレンダーマンがきっかけに起きた傷害事件も発生。

僕はスレンダーマンの映画化って聞いて、傷害事件を元に作ったのかと思ったら全然違って肩すかし。よくあるホラー映画でした。

動画を観るだけで手軽に召喚できるスレンダーマンに翻弄される話。普通につまらなかった。ホラー映画だからストーリーが多少つまんなくてもいいんだけど本作は映像もつまらない。グロテスクなシーンもなく、幻覚も超劣化したジェイコブス・ラダーみたい。CGも粗末なものだった。そもそもスレンダーマンの見た目がそれほど怖くないってのもある。てか予告と別物じゃね。メスで目をぶっさすシーンとか無かったんだが...。

なによりハリーが嫌い。友達1人失踪して、1人廃人になってるのに危機感なさ過ぎ。デート優先ってマジかよ。そんでこの下りがストーリーにどうしても必要とは思えない。クロエは目隠し取っちゃうし、レンはリジー巻き込むしみんな頭悪すぎないか。大事なものを捧げるシーンで小学校の時に授業で作ったコップ持ってきたりさ。

自業自得感が強くて怖さがないのよ。

スレンダーマン 奴を見たら、終わり (字幕版)

スレンダーマン 奴を見たら、終わり (字幕版)

  • 発売日: 2019/02/06
  • メディア: Prime Video
 

ハリケーン、家、ワニ『クロールー凶暴領域ー』ストーリーと感想※ネタバレあり

クロールー凶暴領域ー

コメディ度:1/10

グロ度:4/10

感動:3/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:10/10

満足度:9/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2019年製作/アメリカ/上映時間87分
原題:Crawl
配給:東和ピクチャーズ

監督:アレクサンドル・アジャ

製作:クレイグ・フローレスサム・ライミアレクサンドル・アジャ

製作総指揮:グレゴリー・ルバスール、ジャスティン・バーシュ、ローレン・セリグ

脚本:マイケル・ラスムッセン、ショーン・ラスムッセン

撮影:マキシム・アレクサンドル

美術:アラン・ギルモア

衣装:モミルカ・バイロビッチ

編集:エリオット・グリーンバーグ

音楽:マックス・アルジ シュテフェン・トゥーム

出演:カヤ・スコデラーリオ、バリー・ペッパー、モーフィッド・クラーク、ロス・アンダーソン

 

あらすじ

ヘイリーは、疎遠になっていた父が、巨大ハリケーンに襲われた故郷フロリダで連絡が取れなくなっていることを知る。父を捜しに実家へ向かったヘイリーは、地下室で重傷を負って気絶している父を発見。しかしその瞬間、背後から何者かに襲われ、地下室の奥へと引きずり込まれてしまう。浸水のタイムリミットが迫る中、大量発生したワニのテリトリーとなった思い出の我が家から、負傷した父とともに脱出を図るヘイリーだったが……。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

大学で水泳選手として奨学金を受けている女子大生のヘイリーは、幼い頃から父親の厳しい指導を受けていた。

この日の練習が終わり、着替えていると姉から電話が入る。

フロリダに大型のハリケーンが近付いており、一人暮らしの父親と連絡が取れ無いという内容。父親と仲違いしていたヘイリーだったが、心配して車で父親の住む家に向かう。

 

ハリケーンが接近し雨風が強まる中、父親がいる町には避難勧告が出されていた。交通規制も始まっていたが、ヘイリーは強引に規制を突破して父親の家にたどり着く。

家の中に父親の姿はなく、飼い犬のシュガーだけが残されていた。犬を残して避難するはずがないと、ヘイリーは父親が売る予定と言っていた、むかし住んでいた実家に犬を連れて向かう。

 

実家には父親の車が停まっているが、家に入りいくら呼びかけても反応がない。シュガーが床下に反応を示したため、ヘイリーは地下室へと降りた。この地域はもともと湿地帯にあり、付近の湖などとも水路が繋がっている。

地下室の奥でヘイリーは父親を見つけた。父親は気を失っており、片足骨折、肩に爪痕のような傷が残っていた。

ヘイリーは父親を1階に上がる階段へと運ぼうと試みる。その時突然、大きなワニが襲いかかってきた。ヘイリーは父親を引きずりながら、狭い配管の下をくぐってワニの襲撃を逃れる。

父親が意識を取り戻した。父いわくワニは地下室の配管を通ってきたらしい。

助けを呼ぶため、ワニから逃げる時に落としたスマホを取りに行く。ワニは水中の音を良く拾い、陸地でも目が利くと父が警告。

ヘイリーはワニが別の場所にいったタイミングを見計らってスマホを拾うが、そこに別のワニが襲いかかる。実は地下室に侵入したワニは1匹ではなく、正確な数など分らないほどだった。ヘイリーは足を噛まれながらも逃げ出し、父親がいる場所とは離れた狭い配管の隙間に隠れる。

父親から階段以外にも1階に上がる出口があると聞き、ヘイリーは水かさの増した地下室を泳いで別の出口を探す。なんとか出口を見つけたものの、出口の上にはキャビネットが乗っていて扉を開けることは出来なかった。

 

ヘイリーがふと外を見ると、向かいのコンビニに3人組の火事場泥棒が入っていた。ヘイリーは必死にライトで合図を送る。そのうちの1人がライトの光に気づき、近付いて来た。

しかし、道路に溢れた水の中にもワニは潜んでいた。3人は数匹のワニに囲まれて食われる。

ヘイリーが失望していると、避難していない人が残っていないか確認しに来た警官2人がボートで家の近くへやって来た。警官の1人ウェインはヘイリーの昔馴染みで、ヘイリーが規制を無視して家に向かったため、心配して様子を見に来た。

ウェインはヘイリーが地下にいることに気づき、階段から下の様子を伺うが、ワニに襲われてしまう。もう1人の警官も家の外でワニに喰われた。

こんなことをしている間にも水がどんどん満ちていく。八方塞がりになった2人は昔の事を話す。お互いのすれ違いが解消し、和解。

父親が計画を思いつく。内容は父親がパイプを叩いて囮になり、ヘイリーがその隙に階段へ向かうという単純なもの。実行し、父親が音を立てるが、階段の前には大きなワニが鎮座したまま。

ヘイリーは危険を承知でワニの進入口とされる配管を目指す。

ヘイリーが慎重に水路の中を進んでいくと、ワニの卵を見つけた。ワニたちはこの水路の中に棲み着き、繁殖していた。ヘイリーはワニに襲われるが、警官の死体から取った拳銃で撃退。

配管をくぐり抜けてなんとか地上に出た。家に戻ったヘイリーは、父親の頭上の板を剥がしてなんとか父親を救出。

 

父親は堤防が決壊する前に、水面に浮かんでいるボートで逃げようと提案。家からボートまでは少し距離があり、ワニの潜む水中を移動しなければいけない。ワニに気付かれぬよう静かに移動開始。

ここで堤防の決壊を知らせるサイレンが鳴り響く。時間が無いと知った父親はヘイリーにお前の速さならワニに追いつかれないと激励。ヘイリーは父親の言葉を信じて危うかったもののボートにたどり着いた。

父親を乗せ、逃げようとした瞬間に堤防が決壊して大量の水が津波のように押し寄せた。ヘイリーと父親を乗せたボートは、再び家の中へと再び押し流される。

 

家の中でヘイリーと父親は離ればなれに。屋上で救助を待つことに決め、互いに屋上を目指す。

父親は階段をのぼって屋上を目指した。ワニに片腕を食いちぎられながらも飼い犬を連れて屋根によじ登った。

一方ヘイリーは家の外壁を伝って屋根に登ろうと考える。しかし、ワニに体を食いつかれてしまう。ヘイリーは水中に落ちていた発煙筒でワニに根性焼き。なんとかワニを撃退した。

その後父親の助けを得て屋根に這い上がる。2人に気付いたヘリコプターが近づいてきてEND

感想

アマプラで観ました。

ゾンビとサメのパニックムービーは腐るほどあるのにワニは珍しいよね。しかも監督はアレクサンドル・アジャ。ピラニア3D面白かったから期待して観ました。

一番の驚きは数だったな。数匹出てきて一体ずつ倒したりするのかと思ったら頭数すら分んないの。いつ出てくるかも検討付かないわ、普通に強すぎるし絶望感がエグい。観るまでは倒して終わりの映画だと思ってたよ。

全編通して結構シリアスなんだけど途中に餌要員が投入されるシーンは笑った。2人だけの的じゃワニの暴れっぷりを発揮させられないからね。でもさすがに早く死に過ぎでは?

個人的にだけど後半が退屈に思えた。映像は凄いんだけどね。父親救出までは楽しめたんだけど、途中から見てる方が状況に慣れちゃって怖さが半減。腕が食いちぎられるとこは良かったけど他はあんま記憶に残んなかった。やっぱり前半の上がっていく水位による焦りが緊張感を高めてて、脱出した時点で一区切りついてしまったというか。必要だけど蛇足感が否めない。

クロール ー凶暴領域ー (字幕版)

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  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: Prime Video
 

監督ルチオ・フルチ????『サンゲリア2』ストーリーと感想※ネタバレあり

サンゲリア2

コメディ度:4/10

グロ度:4/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1988年/イタリア/上映時間94分

原題:ZOMBIE 3

監督:ルチオ・フルチヴィンセント・ドーン

脚本:クラウディオ・フラガッソ

撮影:リカルド・グラセッテイ

音楽:ステファーノ・マイネッテイ

SFXメイク:フランコ・ディ・ジローラモ

出演:ディラン・セラフィアン、ベートライス・リング、リチャード・レイモンド、アレックス・マックブライド、ウリ・レインターレ

あらすじ

東南アジアで終末を楽しむ男女に有毒ウィルスで汚染された動物たちが襲いかかった!噛みつかれた彼等は苦しみながら死亡。しかし、恐怖はここから始まる。ウィルスの影響でゾンビとして蘇生した彼等が人肉を求め徘徊しだしたのだ。続々と数を増やすゾンビに占領される街。生き残った人々は脱出を計画、ヘリポートに向かう。だが、そこにも血に飢えたゾンビが待ち構えていた。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

青白く横たわる遺体にホルダー博士が"デス1"と呼ばれる注射を射つ。遺体は動き出すも頭部が膨張して血だらけに。思っていた結果と違ったようで実験は中止。医者は軍にデス1を引き取りに来させた。

ヘリコプターでやってきた使いに渡そうとしたところ、銃を持ったテロリストに奪われる。トランクを持って走る男を軍のヘリが追う。

狙撃によりトランクが破損、デス1が流出。男の負傷した手にデス1がかかる。ひどく体調が悪そうな男はホテルに逃げ込んだ。
ホテルのボーイが水を運んでくる。デス1に触れた男は感染が広がっており、危険を感じた男はかかった手を切断。

しかし時はすでに遅く、ゾンビとなった男は従業員を襲う。そこに軍の細菌対策部隊が駆けつけた。モートン大将は感染、非感染を問わず付近にいた人間の抹殺と焼却を決めた。それに対し、ホルダー博士は焼却した灰から感染が広がるのではと懸念。

 

カップルのパトリシアとグレンがドライブ中、前方に鳥が何頭もひっくり返っていた。助けようと車を降りると鳥が暴れ出し、グレンの顔をついばんだ。


軍人のケニー、ロジャー、ボーがドライブしていると、前を走るミニバスから若い女性が誘惑。気をよくしているとミニバスに鳥が突っ込み、阿鼻叫喚。軍人が助けに入る。バスには2人の男性と5人の女性が乗っていて、1人がついばまれて負傷。


カップルがガソリンスタンドに到着。グレンの傷はひどく、膨らんだうえに血が流れていた。パトリシアが水を貰いに行くも建物はボロボロ。中にはナタを振り回すゾンビが。必死に逃げ、持っていたライターでスタンドを吹っ飛ばした。


研究所では恐れていたことに、灰によって放射能の雲が出来た。さらに鳥が凶暴化していることも観測。ホルダー博士はモートン大将に状況を説明。抗生剤を開発中だが、軍はまた区域の人間を全員殺すつもり。


バスの一行と三人の軍人は荒れたホテルにたどり着き、ついばまれた女性を治療。そこで箱に詰められた大量の銃を発見。

 

ボーと1人の女性が車で連絡のとれる場所を探すことに。しかし町中でエンジンがオーバーヒートして車が停止。

ボーが車を直している間、女性は1人で人を探していた。そこにゾンビがやってきて背中を押すと女性は池に落ちた。悲鳴を聞いてボーが駆けつける。

救出したと思ったとき、水中で感染した女性が襲いかかった。ボーが逃げると大量のゾンビが押し寄せてくる。彼はその全てを撒いた。


先ほどのカップルの車がボーの前を通る。行き先はサンタモニカ病院で同乗させて貰う。
ラジオで原因不明の感染症が流行ってると告げられる。

グレンが発症。ボーはこの先のホテルに仲間がいると告げ、パトリシアを逃がす。そしてゾンビとタイマン。グレンを倒したとき、大量のゾンビが突如として現れてボーは喰われた。パトリシアはなんとか逃げた。


ホテルでは軍人2人が見張りに立つ。ホテルの中ではナンシーに友人のゾンビが襲いかかる。

パトリシアがホテルに到着。ホテルの一行に状況を伝えた。

ひとまずバリケードを作るが、ゾンビたちは悠々と突破。ぞくぞくと押し寄せた。

火炎放射機と銃で応戦することで1人失うもホテルを脱出。

残るメンバーはナンシー、パトリシア、ウィリアムズ、軍人のケニーとロジャー。

森を歩いてカヌーを発見、上流を目指す。ラジオではワクチンが出来た、疑いがあるなら軍に連絡をとの放送が流れる。

上流にたどり着いた彼らに除染部隊が銃を突きつける。ウィリアムズは射殺された。

 

モートン大将に科学者たちが詰め寄る。ウイルスが流行したのは焼却のせいで、加熱することで構造式が変容した。大気中のウイルスは雨などで落ちてくる、その度に虐殺など起こすべきではなく、抗生剤を完成させて配布するべきと。しかし、モートン大将は極秘作戦であり公にするべきでないと却下、部屋を去ってしまう。


4人は除染部隊を倒し、軍の施設に入り込んだ。男女分かれて散策すると、女性陣は妊婦を発見。
そのころケニーとロジャーは除染部隊に囲まれ、乱闘に。
ナンシーが出産を手伝っていると後ろからゾンビが。頭を押さえられ、妊婦の股ぐらに押し込まれた。そして胎児のゾンビに襲われて死亡。
パトリシアの元にグレンのゾンビが喋りながら襲いかかる。なんとかその場にあったスコップで倒した。

ケニーとロジャーに合流し建物の外に出るが、大量のゾンビに追われる。施設には偶然ヘリコプターがあり、ロジャーがゾンビの相手をしている間にケニーとパトリシアが乗り込んだ。

浮上しているヘリコプターにロジャーが捕まるが足にゾンビがぶら下がって落ちてしまう。ヘリコプターは逃げた。

ロジャーがゾンビと格闘していると除染部隊がやって来る。無事ゾンビを倒したロジャーが助けを求めると部隊はロジャーを射殺。

 

ラジオDJのブルー・ハートが感染し、ゾンビに向けたラジオを放送。全国に広まっていると悟ったケニーとパトリシアはゾンビ共と戦い続けることを決意した。

感想

まず、サンゲリアと本作に物語を通しての繋がりはない。さらに原題ZOMBIE 3と同盟の邦題を持つゾンビ3(原題Burial Ground)があるが、もちろん別物。

この作品は前作のサンゲリアと同じくルチオ・フルチ監督が全編撮るはずだったが、体調不良によって監督降板。ヴィンセント・ドーンが脚本を引き継ぐという逸話つきの一本。ヴィンセント・ドーン監督の作品は他に数本しか観ていないがあまり僕の好みではない。

本作のゾンビは頭だけでも動くし、喉を突き刺しても死なない。倒しようがないじゃないかと思うけど打撃とか胴への銃撃でも動かなくなる。良く言えば個体毎に耐久力が違うのかな、悪く言えば設定が定まっていない。

作中一番強かったゾンビはスタンドにいた奴じゃないかな。パトリシアと戦った奴。序盤に出てくるのにこいつだけ走るわ、ナタ振り回すわで個体値高すぎ。あと冷蔵庫の生首ゾンビが所見殺し。

てか普通のゾンビも強いんだよね。本能的に噛みつこうとするよりも格闘技で攻めてくる。途中なんかは白塗りの人と戦ってただけのような...。

予告編でも分るんだけど戦闘時にカンフー映画みたいなBGM流れて耳に残る。戦いも肉弾戦が多いし。全編通してオリジナルな作品というよりは、いろんな映画に影響されて作られた感じがする。

サンゲリア2 デジタル・リマスター版 [DVD]

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  • 発売日: 2012/02/02
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  • 発売日: 2001/01/25
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サメVSゾンビ『サンゲリア』ストーリーと感想※ネタバレあり

サンゲリア

コメディ度:2/10

グロ度:5/10

感動:2/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:10/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1979年製作/アメリカ・イタリア合作/上映時間91分
原題:ZOMBI 2
配給:東宝東和

監督:ルチオ・フルチ

脚本:エリザ・ブリガンティ

製作:ウーゴ・トゥッチ、ファブリツィオ・デ・アンジェリス

撮影:セルジオ・サルバーティ

音楽:ファビオ・フリッツィ、ジョルジョ・トゥッチ

出演:イアン・マッカロック、ティサ・ファロー、リチャード・ジョンソン、オルガ・カルラトス

あらすじ

新聞記者のピーターはとある事件を追ってアンという女性と出会う。アンの父親がマツール島に向かったまま行方不明になっているので2人で捜索に向かうことになる。一方マツール島では原因不明の奇病が蔓延していた。この病気にかかって死ぬと、ゾンビとなって蘇り、生きた人間を襲うようになる。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

NY都市部に一隻のヨットが流れ着いた。情報の無い船であり、湾岸警備隊はすぐに巡視船を向かわせた。

呼び掛けるも反応がないため、警備隊が乗り込むことに。

船内を捜索すると肌の腐った大柄な男性が現れる。一人は噛まれて死亡。もう一人の警備隊員は拳銃で応戦。男は海に落ちた。

 

船の持ち主である父の娘アンが取り調べを受ける。しかし、父親がアンティレスに向かって出発した以外なにも知らない。

 

噛まれた警備隊員の検視がおこなわれる。遺体が動き出した。

 

その晩、アンは警察の目を盗んで船内に潜入。同じく潜入していた記者のピーターと出会う。目的の一致した2人は協力することに。

父親はアンに向けて手紙を残していた。父は奇病にかかり、この島マツールから生きて帰れないであろうという遺書だった。2人はマツールを目指す。

 

異国の地に降り立った2人だったが、離島であるマツールには船で行くしかない。ちょうど付近まで行くというブライアンとスーザンの船に乗せて貰えることに。しかしマツールは現地人によると呪われた島。ブライアンらは上陸しないことで合意した。

 

島では医者のメナードが外部との無線を試みていた。繋がらないというと、家内が非難を浴びせる。彼女はゾンビに怯えきっていた。メナードは島の住民の治療とともにゾンビについて研究している。

現地人のミギュエルに家を任せ、メナードは車で島の反対側の診療所まで向かった。

 

マツールに向かう船では島の捜索が難航。小さい島なので地図には載っていない。スーザンが海底の写真を撮りたいと船を止めた。

トップレスに酸素ボンベを背負い海に潜ると、そこにサメが襲いかかった。さらに逃げた先にはゾンビが。2つをなんとか撒くとサメとゾンビが戦い始める。結局腕を噛みちぎったサメの勝ち(?)

助かったスーザンが起きたことを説明するも誰も信用しない。

 

メナード夫人がシャワーを浴びる。それを覗き込むゾンビ。女性は気配に気づいて鍵のかかる部屋に逃げ込む。しかしドアは脆く、尖った破片に目を潰された。

 

その頃四人は島に到着。先ほどのサメの衝突により船が少し壊れている。彼らはとりあえず信号弾を撃って助けを待つことに。

メナードが信号弾に気付いて車で迎えに行く。彼はアンの父親と親しかった。手紙の中身は正しく、父親は死の間際、メナードにアンへの手紙を託した。

NYに流れ着いたヨットは手紙を渡すための物であり、メナードがクルーを乗せて手紙を届けさせていた。その後、一行はゾンビについての説明を受けるが信じない。

 

診療所にメナードの友人フリットが腕を噛まれて運び込まれた。安全であるはずの村にゾンビが出たという。

4人は家内の様子を見てきてくれと13km離れた家に向かわされた。家には女性の遺体とそれを貪り食う大量のゾンビが。4人はすぐに逃げ出す。ひとまず診療所を目指すことに。

道中ゾンビを轢いた車は事故を起こして故障。この事故でピーターは足首を負傷した。歩きでの移動を開始するもピーターはなかなか進めない。そこでピーターとアンを休ませて、スーザンとブライアンが先に進むことに。

しかし、ピーターとアンが休んでいた場所は古い墓地で、地中から伸びてきた手が2人に襲いかかる。叫び声を聞いたブライアンが助けに行くも、1人残されたスーザンがゾンビに首を噛まれ死亡。

夜になりようやく3人は診療所に到着。籠城するが外には大量のゾンビが。今までメナードは科学的な観点から調査を続けていたが何にも当てはまらず、ブードゥの呪いとしか言いようがなかった。彼らは火炎瓶を作るなど迎え撃つ準備を開始。

 

いつの間にか侵入してきたゾンビにメナードが噛まれてしまう。さらに次々と入り込むゾンビ。ついに正面の扉が破られた。3人は火炎瓶と銃で応戦。

なんとか脱出するも外にはスーザンのゾンビが。ブライアンには殺せず、躊躇ううちに噛まれてしまった。ピーターがスーザンを撃ち殺す。

 

ブライアンは噛まれているものの、3人でボートに乗って島を脱出。

その後ブライアンは死んだがゾンビとなって蘇る。遺体は証拠のためにアメリカに運ぶことに。

ボートでラジオを点けるとアメリカがゾンビパンデミックに陥っていることが発覚。ブルックリンブリッジに大量のゾンビが歩いてる映像が映されてEND

感想

この映画の原題はZOMBIE 2。ジョージ・A・ロメロ監督のZONBIEがヒットしたことを受けて勝手に2を名乗ったのは有名な話。しかしさすがはルチオ・フルチ監督、人間同士の争いなど描かず、純粋にグロテスクなシーンを詰め込んだ。社会的なテーマも一切無し。エンタメとしてのゾンビを堪能させてくれる。

話はとても単純でゾンビが襲いかかってきては倒すの繰り返し。ただサメとゾンビが水中で戦うシーンはぶっ飛んでる。監督がどうしても撮りたかったんだろうね、急にスーザンが船止めて撮影し始めたと思ったらサメとゾンビが戦うんだもん。話の流れ的には絶対いらないんだけど、映像としては凄いのよ。割と長めの尺でがっつり戦うし、よく撮れたなって。真面目な人が見たらあきれるだろうね。他はよくあるゾンビ映画と変わりないかな。

この作品は監督のこだわりもあって特殊メイクの出来が凄く良い。ゾンビに目をつぶされる女性のシーンとかもそうだけど、ゾンビ一体一体のクオリティーが高いのよ。他のゾンビ映画って何体かのストーリーに深く関わるゾンビだけ作り込むけど、本作は全部のゾンビが主役級。

ゾンビ映画好きなら必見だと思うな。

ひとりで見たよ『サスペリア』ストーリーと感想※ネタバレあり

サスペリア

コメディ度:1/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:10/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1977年製作/イタリア/上映時間99分
原題:Suspiria
配給:是空ハピネット

監督:ダリオ・アルジェント

脚本:ダリオ・アルジェント、ダリア・ニコロディ

製作:クラウディオ・アルジェント

製作総指揮:サルバトーレ・アルジェント

撮影:ルチアーノ・トボリ

音楽:ゴブリン

出演:ジェシカ・ハーパー、ステファニア・カッシーニジョーン・ベネット、アリダ・バリ、フラビオ・ブッチ、ウド・キア、ミゲル・ボゼ

あらすじ

アメリカからドイツのバレエ学校に留学してきたスージー。到着早々、彼女の周囲で奇妙な事件が次々と発生する。天井から落ちてくるウジ虫。盲導犬にかみ殺される盲目のピアニスト。学校に隠された秘密とは一体何なのか。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

主人公スージー・バニヨンはバレリーナになるため、バレエ名門校フライブルク・バレエ学院に入学。NYからドイツに渡った。

夜の豪雨の中、タクシーで空港から学院に行ったスージーはチャイムを鳴らす。インターホン越しに新入生など知らないと追い返された。入れ違いで学院を出てきた女性パットが独り言で、秘密よ、アイリスが3つ、青を回してとつぶやく。すると雨の中、森にを走り去った。スージーは学院に入れて貰えなかったので渋々待たせていたタクシーに乗り込んだ。

ところ変わってパットは一人暮らしをしている友人の部屋に隠れた。しかし追ってきていた何者かに襲われ、ナイフで刺された。天窓を突き破り、パットの遺体は電気コードで首吊り状態に。駆けつけた友人は落ちてきた窓の破片が刺さり絶命。

スージーは翌朝出直した。タナー先生になぜ昨日来なかったのか問われ、状況を説明。その後タナー先生に学院内を紹介された。副校長ブランク夫人は貴婦人で、校長は旅行により不在。

昨夜の事件について警察が聞き込みを行っていた。スージー23時に目撃したと証言。独り言については不確かな面もあり、触れなかった。

学院で働くのはピアニストのダニエル。彼は盲目で、盲導犬を連れている。寮の手伝いのパブロは歯茎の病気で総入れ歯。他にブランクの溺愛する甥のアルバートがいた。

 

レッスン初日、スージーはめまいを起こして鼻と口から血を出して倒れた。1週間は流動食と赤ワインを飲めと医者に勧められる。寮で暮らし始めたスージーは、サラと親しくなる。

サラは生前のパットと親しく、パットは何者かに殺されたと言う。

ある夜、寮に大量の蛆虫が発生。原因は屋根裏に置かれた食品の腐敗。天井からぼたぼたとウジが降る。寮生は無事だったレッスン室で寝ることに。

寝ているとスージーとサラは変な音を聞いた。サラは校長のいびきだと言うが、校長は旅行中でいないはず。2人は不審に思った。

 

翌日のレッスン中、タナー先生がすごい勢いでレッスン場にやってきた。ダニエルの盲導犬アルバートに噛みついたという。ダニエルは信じないし謝りもしなかった。即刻クビを言い渡される

その夜、スージーとサラは、教員たちが学校を去る靴音に耳を傾けた。毎日21:30に帰宅するとサラは言うが、スージーはある事に気づく。靴音は校外でなく、校内へと向かっている。サラが靴音を追って廊下に出るも何も見つからなかった。

その頃、ビアホールから帰るダニエル。そして突然、盲導犬が吠え始めた。何かがダニエルに向かって飛んできたと同時、盲導犬が彼の喉を噛み切った。近くにいた警察が駆けつけるも手遅れ。

意を決したスージーは、ブランク夫人にパットが、秘密、アイリス、という言葉を発していたことを告げる。ブランク夫人は警察に伝えるとだけ答えた。

 

またその夜、スージーの寝室にサラが血相を変えてやってくる。実はパットは学園の謎について調査しており、そのことについてまとめたメモをあの晩、サラに託していた。そのメモが一枚を残してどこにもないという。

サラはスージーに助けを求めたが、強烈な睡魔に襲われたスージーは眠ってしまう。危機感を感じたサラはメモをスージーに託して学院から逃げ出そうとする。

何者かに追われ、サラは屋根裏へ逃げ込んだが、扉はすぐに突破されそうだった。サラは高い窓から隣の部屋に逃げることに。しかしそこには針金が散らばっており、サラは身動きが取れなくなってしまう。そして何者かはサラ喉を掻き切った。

 

翌朝、サラが荷物をまとめて退学していったことを聞いたスージーは不審に思う。スージーは、サラの友人の精神科医フランクを訪ね、最近の出来事について相談した。フランクは学院の歴史と魔女についての話をした。学院は元々魔女が設立し、バレエとオカルトについて教えていた。しかし学院は世間からの風当たりを受け一度閉鎖。卒業生達が集まって現在のバレエだけを教える学院となった。

その夜、寮に戻るが生徒たちは出かけていた。スージーは、なにか入っているのではと食事を捨てる。学院の秘密を暴くことに決める。サラのメモに書かれた靴音の数だけ廊下を歩くと、校長室に辿り着く。スージーはパットの、アイリスが3つ、青いのを回す、という言葉を思い出す。壁にはたしかに青いアイリスの飾りがあり、それを回すと隠し扉が開いた。奥の部屋では教師たちが、スージーは知りすぎた、危険だ、呪い殺そうと儀式が行われていた。

教師たちに見つかったスージーは、必死で別の部屋に逃げ込む。しかし、そこには校長のエレナ・マルコスがカーテン越しのベッドで眠っていた。スージーはカーテンを開けたが、そこには誰もいない。その時、血まみれのサラの死体が動きだし、スージーに向かって襲いかかる。しかし雷の光がベッドの上に座るエレナ・マルコスの透明な身体の輪郭を浮かび上がらせた。スージーはガラス製の孔雀の羽根を手に取り、マルコスの喉を突き刺した。じわじわと姿を現しながら魔女マルコスは死亡。

魔女マルコスの死と同時、学院が炎に包まれ崩れ始めた。教師たちは苦しそうに悶える。スージーは館の外に逃げ出した。雨に打たれながら、スージーは笑みを浮かべた。

感想

魔女って日本人にとって馴染みが無いですよね。僕もあんまピンと来ないです。この作品はホラー映画として有名ですが魔女ってホラーなんですかね。演出はホラー寄りですけど。

観ててはっきりしないところが結構あって、例えばパットを殺した毛むくじゃらな男が誰なのかとか(あまりに腕の毛が濃くて印象に残った)。やけに生徒がお金にうるさかったり、部屋に入り込んだコウモリを殺すシーンとか。あんまり意味は無いのかも知れないけど。

作品を通してビジュアルと音楽のこだわりはとても感じた。学院内がすごいカラフルでずっといたら気が狂いそう。ゴブリンの音楽も特徴的で耳に残る。

サスペリア (字幕版)

サスペリア (字幕版)

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『ペット・セメタリー2』ストーリーと感想※ネタバレあり

ペット・セメタリー2

コメディ度:3/10

グロ度:4/10

感動:2/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:8/10

満足度:5/10

目次

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作品情報

1992年製作/アメリカ/上映時間100

原題:Pet Sematary 2

配給:パラマウント映画=UIP

監督:メアリー・ランバート

脚本:リチャード・アウッテン

製作:ラルフ・S・シングルトン

撮影:ラッセル・カーペンター

美術:ミシェル・ミンチ

音楽:マーク・ガバナー

編集:トム・フィナン

出演:エドワード・ファーロングアンソニー・エドワーズクランシー・ブラウン、ジャレッド・ラシュトン、ダーラン・フリューゲル、ジェイソン・マクガイヤ、サラ・トリガー、リサ・ワルツ

あらすじ

妻の死後、獣医のチェイス・マシューズ(アンソニーエドワーズ)は、 人生をやり直すために13歳の息子ジェフ(エドワード・ファーロング) を連れルドローに移住する。周囲の子供達と対立したジェフは、やはり仲間はずれにされているドリュー・ギルバートと仲良くなる。ドリューは冷酷な継父ガス(クランシー・フラウン)と暮らしていたが、ガスはドリューがかわいがっていた犬を無惨にも撃ち殺してしまう、ジェフとドリューは、犬の死を先住民たちの墓地に進ぶが、そこは死んだ者が生き返るという噂の墓地。悪魔が目覚めたとき、少年たちは犬をそっと眠らせておく方がいいこともあるとづくのだった。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

有名女優ルネの息子ジェフは母親が大好き。その日もホラー映画の撮影現場に遊びに来ていた。現場は水浸しで撮影機器の配線はかなり危険。ジェフの父マシューズとルネは別居中。ジェフは仲を取り持とうとしていた。しかし撮影中、配線がショートして鉄柵を掴んでいたルネは感電死。ジェフの目の前で醜く死んだ。

 

故郷であるメイン州の田舎町で葬儀が開かれた。報道陣が押し寄せ、ジェフに無遠慮にカメラを向けるが、町の保安官ガスが制止。

ジェフの父で獣医のチェイスは、この町に引っ越すことを決意した。潰れた動物病院をそのまま譲り受け開業。ジェフも町の学校に転校。

 

引っ越しの日に、ハウスキーパーのマジョリーがやってきた。彼女はルネのファンでこの仕事に就いて喜んでいた。また、チェイスが買った動物病院は廃屋同然。住みついていた数匹の野良猫ののうち1匹をジェフが引き取り、タイガーと名付ける。

荷物を整理していると保安官のガス親子が愛犬のゾーイを連れてやってきた。ゾーイはウサギに顔を引っ掛かれており、チェイスは化膿止めを処方。ガスはゾーイを嫌っていた。チェイスには、ルネとは高校時代、仲が良かったんだぜと自慢。

 

転校初日、ジェフはタイガーを隠して連れて行くが、不良のクライドたちに因縁を付けられる。子猫を奪われ自転車で追いかける事に。

彼らは以前の事件で廃屋となっているクリード家の裏手でジェフを待ち伏せ。子猫は自転車に巻き込まれて死んだから、あのペット墓地に埋めた、死者が生き返ったクリード殺人事件を知ってるか、母親もあの墓地に埋めて生き返らせろよ。とからかわれ、殴り合いに。しかしジェフは喧嘩に負ける。ドリューはジェフをを庇おうとするが、彼らに連れられて行ってしまう。

 

彼らが去った後、ペット墓地に子猫を探しに行くと金網に閉じ込められていた。そこにドリューが戻ってきてジェフを励ました。ドリューの父ガスは実は継父で死ねばいいとこぼした。

ドリューの家では、ガスがたくさんのウサギを飼っている。ゾーイ対策に金網を張ってカウベルを下げ、電気を流していた。ガスはドリューの母親アマンダと、ドリューの前でいちゃつく。ある夜、ゾーイがウサギの檻に襲いかかってアマンダとの性交をジャマされたガスはキレる。ドリューが止めるもゾーイを射殺。

 

翌朝、ジェフが遊びの迎えに行くと、ドリューは血だらけのジャケット姿で、ゾーイが死んだから埋めに行こうと言われる。

彼が埋葬するのはペット墓地の奥、死者が蘇ると伝えられている場所。

ジェフは怒るが、ドリューはそれでも試してみたいと埋め始めた。ドリューとジェフはこの件を2人の秘密にした。

彼らは遅くなって帰途につくが、ドリューはパトカーで迎えに来たガスに「ママが心配してる。人生にはいろいろ学ぶべきことがある」と諭され、しぶしぶ乗って帰った。

 

深夜、ドリューの家の庭では不気味な唸り声がしてウサギの檻が襲われた。様子を見に行ったアマンダは、死んだはずのゾーイをみて悲鳴を上げる。ガスはドリューを叩き起して、葬ったと嘘をついた事に怒った。

その後アマンダが動物病院に連絡。診療車に乗ったチェイスとジェフが駆けつける。ドリューは誰かに撃たれたみたいだから、傷が治るまで預かって欲しいと頼んだ。

 

その後3日経ってもゾーイの傷は治りはじめない。さらに心音も聞こえ無かった。チェイスはそれを弱ってると解釈して採血し、大病院にサンプルを送った。

 

ハロウィーンの夜。ドリューはガスに内緒で、ジェフと一緒にペット墓地での怪談会に参加。怪談の語り手はクライドで、クリード家の事件を話していた。

そこに激怒したガスが現れ、怪談会は中止。逃げ遅れたドリューはガスに捕まり、殴りかかる。ジェフは傍観していた。そこに檻を脱走したゾーイが出現。ガスに飛び掛かって首を噛み切って殺してしまう。

2人は死んだガスを見て青くなった。そして墓地に埋めて、生き返らせる事を決意。深夜までかかって遺体を埋め、疲れ切って自宅に戻った。

その夜、ガスは生き返って帰宅。なぜかドリューに優しくなって帰ってきた。翌朝、ドリューはジェフに以前よりもまともになったと話すが、複雑そうな面持ち。

 

一方動物病院にはゾーイの血が死んだ動物の血だという結果が届く。

チェイスは血液を検査した獣医のラドマンに生きたイヌの血だと言うが、リンパ球は0、細胞が死んでるのに生きているはずはないと返されてしまう。以前ヨランダという獣医も死んだ動物の血を送ってきたと言い張った。ゾーイを確認しに行くと子猫を食い殺いて脱走していた。

 ヨランダは、チェイスの動物病院の前の持ち主。クリード家のチャーチが生き返った時に診察した元獣医だった。チェイスが事情を話すと、その犬は死んでる、チャーチとあの晩の彼女もだ、さっさとあの町から出て行けと忠告。チェイスにはわけが分らなかった。

 

ある晩、ジェフはドリューの家に泊まる。ガスは大事そうに飼っていたウサギを捌き、夕食ではボイルしたウサギを手づかみで食べた。食事中も物をこぼしたり異常性が目立つ。アマンダはその様子に苛立っていたが、ドリューはうれしそうに見ていた。

チェイスは厳重に戸締りをし、銃を準備して就寝。亡きルネとのセックスを夢に見た。しかしその頭がゾーイに変わって襲われる悪夢で飛び起きる。目を覚ますと知らぬ間に忍び込んだゾーイに襲われる。銃を構えるとゾーイは窓ガラスを割って逃亡。

 

翌朝、ジェフとドリューは自転車で川辺に行き、分かれる。そこにバイクでやってきたクライドがジェフに絡んで崖から突き落とした。クライドが暴行を加えようとするとガスが現れて救出。クライドをバイクで惨殺。心配して追ってきたドリューは、ガスの犯行を目撃。気付いたガスはドリューを襲い始める。

なんとか家まで逃げるもガスとゾーイに追いつめられた。ドリューは2階の窓を壊して脱出、車で帰宅したアマンダと共に逃げ出した。

ドリューはアマンダに事情を説明。後ろからパトカーに乗ったガスが追いかける。ガスの幅寄せで、2人の乗る車はジャガイモを運んでいたトラックに正面衝突。2人は死亡。その後、ガスはクライド遺体を死体袋に詰めて墓地に埋めた。

 

ドリューとアマンダの死亡事故はニュースとなった。その日以来ジェフは屋根裏にこもりきり。チェイスが屋根裏に様子を見に行くと、ルネのメイク道具や衣装が並べてあった。ジェフは喪服を着て鎮座する。ママを迎えると言うジェフにチェイスがママは死んだと怒鳴るが、ジェフは蘇ると怒鳴り返す。

 そこに墓地の管理人から電話がかかる。チェイスは動揺しながら出掛けた。墓地の管理人いわくガスが家族の葬儀の後、突然ルネの墓の発掘許可証を持ってきて彼女の遺体をトラックで持ち去ったそう。

 

深夜、ジェフはマジョリーがうたた寝している隙に家を抜け出し、ペット墓地に向かう。そこに待つガスが、ジェフにルネの遺体とスコップを渡した。ジェフは微笑んで受け取る。

 

一方ドリューの家に行ったチェイスは、いきなり襲いかかってきたゾーイに肩を噛み千切られる。なんとか銃で撃ち殺した。

家ではガスが待ち構えていた。彼はチェイスから銃を奪い、ドリルでチェイスに襲いかかる。チェイスは奪われた銃を取り戻し、ガスの頭に撃ち込んで倒す。

 

その頃ジェフの家の屋根裏では、マジョリーがルネの衣装を着こんでメイクをしていた。そこにルネが現れ、私をまねる気?と割れた鏡でマジョリーに切りかかる。

下でその声を聞いたジェフはほほえみ、屋根裏に向かった。そこでルネと再会、また一緒に暮らそうねと言われ、喜んだ。

そこにチェイスが帰宅、屋根裏のベットに倒れていたマジョリーに気づく。彼女は顔をナイフで抉られて死亡していた。

奥のソファに生前のままのルネがいて、ジェフを抱きしめ、今度は上手くいくわと囁きかける。チェイスはジェフにルネから離れるよう指示。ルネが怪しく微笑んでジェフに、愛してるわと微笑んだ。

ジェフが下に降りようとドアを開けるが、廊下には頭の潰れたクライドが。斧で襲い掛かってきた。止めに入ったチェイスは、クライドの斧に当たって昏倒。ルネは笑いながらドアに鍵を掛け、ノブを引っこ抜いた。ルネは化粧道具をぶちまけて香水に火を点ける。

炎の中、ジェフとクライドが戦う。蔵井戸が斧を振り回すうち配電盤に当たって感電。クライドはそれでもジェフに馬乗りになり殺そうとするが、配電コードの先端を口に突っ込まれ頭部が吹き飛んで死亡。

 正気に戻ったジェフはチェイスを助けようとするが、ベッドの上のルネが呼ぶ。その顔は腐乱した肉と血膿が流れ出していた。

ジェフはクライドの斧でドアを破壊。チェイスを引きずって脱出した。

ルネはジェフを呼びながら燃え尽きた。

 その後、ジェフはチェイスと共に子猫のタイガーを連れて町を出た。

感想

前作はこんな感じ↓↓

sottou-hurann.hatenablog.com

ペット・セメタリーの続編。前作と異なり脚本がスティーブン・キングじゃない。ペット・セメタリーの設定を使った別物と感じた。一応話は繋がってるけどね。本作だけ観てもついてけそうなレベル。

前作は愛する人が死んでしまい苦悩の末蘇らせるが、本作は死んだことを隠すために人を埋めた。さらに登場人物が増えたため感情移入がしづらい。ジェフが母親を蘇らせるシーンが操られているようでかつ、現実かも分らない演出だったので引っかかった。比較するのはあまり良くないけど前作の方が好みかな。エドワード・ファーロングの美少年ぶりは堪能できたよ。

グロテスクなシーンは増えた。特に動物がよく死ぬから苦手な人は辛いかもね。 

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