バスケットケース
コメディ度:5/10
グロ度:3/10
感動:1/10
リアリティ:2/10
人に勧めやすいか:6/10
満足度:7/10
目次
1982年製作/アメリカ/上映時間91分 監督・脚本:フランク・ヘネンロッター 製作総指揮:アーニーアーノルド・H・ブルック、トム・ケイ 製作:エドガー・イヴィンズ 撮影:ブルース・トーベット 音楽:ガス・ラッソウ 出演:ケビン・ヴァン・ヘンテンリック、テリー・スーザン・スミス、ビバリー・ボナー、ロバート・ボーゲル、ダイアナ・ブローネ 外科医の利フランダーが何者かに襲われ殺害された。同じ頃、街にバスケットケースを抱えた青年ドウェインがやってくる。そのバスケットケースの中身とは...。 以下ネタバレあり 真夜中、リフランダー医師が出勤しようと外に出ると茂みがガサゴソと揺れた。 バスケットケースを持った青年ドウェインがタイムズスクエアを歩く。そのうちブロスリンホテルというホテルを見つけて宿泊。彼は不自然に大金を持ち歩いていた。 翌朝、ロビーで見かけた大金を目当てに、泥棒が鍵穴を覗いていた。隣室に泊まるケイシーという女性がそれを見て止め、ドウェインに報告した。 病院を出る際に彼はシャロンに今夜暇かと誘われるが、忙しいと言って住所と電話番号を聞いた。 その何かは入り口のドアを破壊し、ニードルマンを追い詰めた。そしてニードルマンに飛びかかり、呻き声をあげながら彼の体を2つに分けた。 その見た目は筋肉の腕と顔だけで、グロテスクなイシツブテのよう。 持ち出した住所録にはカッターの名があった。 翌日ドウェインはカッターの家を偵察しに行くと嘘つき、化け物を置いてシャロンとのデートへ向かった。2人は相思相愛となり、公園で接吻をかわす。 その頃部屋にいた化け物は癇癪を起こした。あまりの騒がしさに宿泊客が押し寄せる。管理人が鍵を開けて確認するも異常は見つからなかった。宿泊客の1人が床に転がる札束に目を付ける。みんなが去ったあとピッキングして部屋に忍び込み、盗みを働いた。彼がバスケットケースに手をかけたとき、化け物が飛びかかる。 化け物とドウェインの感覚は共有されているようで、異変に気付いたドウェインはデートから急いでホテルに戻る。 ケイシーに介抱されながら部屋にたどり着く。ケイシーは話が本当か好奇心に負けてバスケットケースを開いてしまうが、中にはなにも居なかった。 部屋に帰ったケイシーがベッドに横たわると布団に潜り込んでいたベリアルが胸を触る。ケイシーが悲鳴を上げて宿泊客が駆けつけた。管理人が部屋を確認してもなにもおらず、ただ不自然に窓が開いている。ベリアルはケイシーの部屋から脱ぎたてのパンティーを拝借し、バスケットケースへと戻った。 翌朝ドウェインはバスケットケースを持ってカッターの病院に向かった。彼女は医者ですらなく獣医。診察を受けるフリをして彼女の元に行き、白昼堂々ベリアルが彼女を襲った。彼女は顔中にメスを刺されて死亡。 事を済ましてホテルに帰るとシャロンがいた。昨夜、ニードルマンが死に、警察から取り調べを受けて不安になって部屋まで来たという。 良いムードになりドウェインが性交しようとするとベリアルが嫉妬して発狂。ドウェインは受付の女性を守るため、部屋の外に追い出した。性交のチャンスを邪魔されたことに怒る。 むりやり切り離されたシャム双生児が、自分を殺そうとした医者を探す復讐劇的なホラー。なんだけど実際は自らの醜い体に比べて美しく育った双子の弟ドウェインに対する嫉妬が主な内容。自らの復讐を手伝わせるくせに、弟が上手くいきそうになると邪魔しちゃう嫌な奴。対照的にドウェインは良い奴だからラストが可哀想だったね。 視点が殺害者側だから観客にとっての恐怖演出は無いに等しい。 殺し方も顔に腕2本付いた怪物だからひっかいて噛みつくぐらいしかレパートリーがない。斬新な殺し方を期待して観るものでは無いね。 設定からして重めな作品と思うかも知れないけど、そこはフランク・ヘネンロッター、とびきり明るく描かれてるよ。出てくるキャラクターの濃さが良いね。 僕が観たのはスペシャルコレクションなんだけど映像特典が豊富で楽しかったな。当時のラジオ番宣、監督が20年ぶりに撮影場所を訪れるドキュメンタリーとか。未公開シーンは撮ったけど編集で捨てたシーンじゃ無くて、香港映画のエンディングみたいなキャストがふざけてるシーンだったよ。作品情報
原題:Basket Case
配給:欧日協会あらすじ
ストーリー
彼は泥棒かと思い家に戻って警察に通報。しかし何者かはすでに家に入り込んでいた。奇妙な形の手が彼の顔面をつかみ、切りつける。
部屋に着くと彼はすぐに大量のファストフードを購入し、バスケットケースの中にいる何かに食べさせた。彼はカッターという人物を探している様子。
この日ドウェインはニードルマン医学博士を訪ねる。彼は受付の女性シャロン(作中でシャロンとは呼ばれていないが、演じた女優が番宣のラジオで役名を明かした)と仲良くなり、特別にアポ無しで先生と会わせて貰うことに。ニードルマンが診察しようとするとドウェインは横腹の大きな傷を見せた。
その頃ニードルマンは急いでリフランダーに電話をかけた。
ドウェインが映画館で映画を観ていると、ウトウト寝てしまった。それを見ていた男がバスケットケースを盗む。トイレでケースを開けると、何かに襲われて顔がぐちゃぐちゃに。ドウェインは目を覚ましバスケットケースを取り返した。
女性医師のカッターが青年と食事していると、ニードルマンからの電話がかかった。ニードルマンは先ほどの診察室でドウェインからリフランダーは死んだと脅されていた。
受付の女性が帰宅して1人になったニードルマンの元にドウェインがバスケットケースの中にいる何かを置いていく。
ホテルでは宿泊客に死人が出たと大騒ぎ。ドウェインが部屋に入るとき、警察に声をかけられた。部屋に立ち入られ、バスケットケースを開けるが化け物の姿はない。警察は去っていった。
化け物はトイレに隠れていた。化け物の名前はベリアルといい、実はドウェインの兄だった。連日医者を殺していたのはベリアルの復讐のため。
その夜、バーに赴いたドウェインはケイシーと偶然会った。酒がすすみ身の上話を始める。
兄弟はシャム双生児で幼い頃は外に出してもらえなかった。兄は光が苦手でテレパシーを使う。母親は出産で死亡。伯母だけが頼りであり、父は兄を化け物扱いして手術で殺そうとした。
父親は色々な病院に頼んだが、そんな手術どこも受けてくれない。父親はドウェインだけ生きていればよいと考えていた。最後に残ったのはリフランダー、カッター、ニードルマンの3人。12歳のとき兄弟の反対を押しきって3人の医師らによる切除手術が強行された。
手術が成功し、ドウェインはベッドに寝かされたがベリアルはゴミ袋に詰められごみ捨て場に捨てられた。ドウェインはベリアルを救出。
2人は父親を殺した。警察がやって来て調査をするが、リフランダーは手術を失敗したと証言。2人の存在はなきものとなり、伯母が死ぬまで面倒をみてくれた。
その晩、ベリアルはドウェインを手にかけようとするがやめた。
ドウェインが悪夢を見る。内容は全裸で町を走り回り、受付女性の部屋に忍び込んで寝込みを襲うといったものだった。
ドウェインが目を覚ますとベリアルがおらず、窓が開いていた。急いでシャロンの元に向かうとベリアルが死んだ彼女を堪能していた。
急いで部屋に連れ帰りケンカ勃発。
揉み合いの末、窓を割って2人が落下。両者とも死亡した。感想