映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

100年の時を経て、霧が町を包み込む 映画『ザ・フォッグ(1979)』ネタバレあらすじと感想

ザ・フォッグ(1979)

コメディ度:2/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:4/10

目次

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作品情報

1979年製作/アメリカ/上映時間89分
原題:The Fog
配給:日本ヘラルド

監督:ジョン・カーペンター

脚本:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル

制作:デブラ・ヒル

撮影:ディーン・カンディ

音楽:ジョン・カーペンター

特殊メイク:ロブ・ボーティン

出演:エイドリアン・バーボーハル・ホルブルックジャネット・リージェイミー・リー・カーティスジョン・ハウスマン

あらすじ

海岸に面した港町アントニオ・ベイの誕生100年祭の前夜。キャンプファイヤーを囲む少年達が老漁師から「エラザベス・デイン号の乗客員が、再び霧の立ちこめる時に帰ってくる」という古い伝承を夢中になって聞いていた。午前零時、アントニオ・ベイ施設放送局KABのスティービーが町の誕生日を告げた。それと同時に町では不気味な霧が町を漂い、次々と人が惨殺されていく、町中はパニックに陥り、次第に町の誕生にまつわる秘密が明かされていく...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

焚き火の前で老人が子供たちに昔話を聞かせる。
100年前の今日4月21日、ここスパイビー岬をエリザベス・デイン号が霧のなか運航していた。方向が分らずに彷徨っていると焚き火の光を見つけた。浜辺だと思って進んだが、それは大きな岩であり船は沈没してしまう。灯りの正体はわからない。

漁師の間ではこんなことが語り継がれている。アントニオ・ベイに霧が出たときスパイビー岬の近くに沈んだ人々が起き上がると。

 

 

教会で神父がワインを嗜んでいると、急に壁が剥がれて何かが露出した。それは1880年に書かれたP・マローン神父の日記であり、4月30日の0から1時は死者の時間であると不穏なことが書かれていた。

 

若者が終業後の商店を清掃していると商品がひとりでに震えだした。
ガソリンスタンドでは給油機が勝手にガソリンを吐き出し、向かいの車は中に浮く。家庭においてもものがひとりでに動き始めた。
町の各地で異常が起きていた。

 

0時台、トラック運転手ニックがヒッチハイクの女性エリザベスを乗せる。魔の時間だなんて笑っていたら窓ガラスが突如割れた。

スパイビー岬の灯台では女性DJのスティービーがラジオを発信。
沖合いの船に向けて曲のプレゼント。

 

その頃、漁船シー・グラスには濃霧が近づいていた。それはおとぎ話の内容に酷似している。男たちが甲板に出ると大きな帆船を目撃。そこから降りてきたフックやサーベルを持った亡霊に乗組員は殺されてしまった。

 

ニックとエリザベスがベッドでいちゃついていると突然の来客。亡霊はドアの前でフックを振りかざす準備をしている。1:00ちょうどニックが扉を開けるとそこには誰も居なかった。

 

翌朝、冒頭でエリザベス・デイン号の話を聞いていた子供の1人アンディが磯で船の名前のかかれた板切れを見つけた。寝ている母スティービーを強引に起こして自慢する。

 

船着き場にエリザベスとニックがやってくる。アルにシー・グラスを借りる約束をしていた。しかし、アルは昨日の夜に出港したっきり帰っていないという。


沿岸警察は昨晩失踪したシー・グラスの捜索を始めた。それと別にニックは友人に船を出してもらい、シー・グラスを探す。見つけるも中はもぬけの殻。計器が全てメチャクチャ、ガラスも全部割られていた。この状況は昨日のニックのトラックと酷似している。空いたビール缶には塩水が入っていたが、浸水している様子はない。そして船内から水没死体が見つかった。両目は抉られたようになくなっていた。

 

アントニオ・ベイでは100周年を迎える祭りの準備がされていた。議長とその秘書は準備に大忙し。議長はアルの妻であり、失踪事件がありながらも職務に勤しんでいた。

神父に祈祷を頼むため訪れたが様子がおかしい。

神父は昨日見つけた日記を読み上げた。

”12月9日、ブレイクと初めて合う。彼は顔を隠すように暗闇に立っていた。彼は病気に罹っており、莫大な富を以てしても治せない。同病者との隔離生活を改善したく考えていた。
12月11日、ブレイクが交渉を持ちかけた。タンジア島を引き払い、この北に集落を移したい。そのために帆船エリザベス・デインを購入した。彼は黄金と引き換えに定住の許可を求めた。
しかし神父は神父という立場でありながら、2キロ先に伝染病の村が出来るのは嫌だった。
4月20日、対策を考えるため村から6人が集まる。0時時から1時までブレイクらの殺害計画を練った。黄金を奪えば教会が建ち、町政が敷ける。神父でありながら殺害に加わった。
4月21日、計画実行。船を偽りの光で岩礁に導いた。霧は自然に現れた。”

このような理由で、100周年祭など罪人を祝福するものだと神父は祭りでの祈祷を拒んだ。

 

ティービーが灯台のブースに出勤。何気なく置いたアンディの板から水が流れ出る。水はラジオを壊し、スピーカーからは6人への呪いの言葉が流れた。
ティービーはすぐさまアンディに電話をかけ、物を拾うなと忠告。

 

ニックは医者のもとに死体を持ち込んだ。検死の結果、彼は海底で死んだはずだという。さらに昨日今日亡くなったのではなく、少なくとも3年たっている。
目を離すと死体は動きだし、メスで床に3と切りつけた。

 

その晩アントニオ・ベイでは予定どおり祝典が開かれた。

ティービーのラジオで霧と聞いてニックが電話をかける。2人は互いにあった事を報告し合った。ニックは電話を切ってエリザベスを乗せ、スティービーの元に車で向かう。


その頃、アントニオ・ベイには昨日と同じく濃霧が向かっていた。

ティービーが保安官に異状を報告しようとするが、電話線が霧によって断線。
さらに発電所にも霧が入り込んで壊れたせいで、町中停電。
ティービーは自家発電機を起動、ラジオでアンディに逃げるよう呼び掛ける。

 

アンディのいる家は霧に包まれた。そこに誰かがノックする。ベビーシッターが扉を開けると亡霊に殺されてしまった。
亡霊がアンディに手をかけようとしているところを放送を聞いたニックが間一髪助け出した。車に乗せ、三人で逃げる。


ティービーは霧の所在地を事細かに伝え、避難を促した。

教会だけは無事な様子。放送を聞いていた議長らとニックらは教会に避難した。

神父はニックにブレイクの呪いについて話した。
防ぐ方法は無いかと日記を読み込んだ。するとP・マリーン神父が黄金をくすねていたことが分かった。それを返せば奴らが居なくなるかも知れない。
教会のステンドグラスを破って亡霊たちがやってくる。
神父は日記の出てきた場所をさらに掘り進め、金の十字架を発見。
ブレイクとおぼしき亡霊に十字架を差し出した。

すると亡霊らは爆散。

霧が晴れていき、アントニオ・ベイは平穏を取り戻した。かと思いきや彼らはまた現れ、神父の首を切り落とした。

感想

2005年にはリメイクが制作されるほど人気の本作。

僕としては、うーん...。全体的になんか微妙...。雰囲気は抜群に良いんだけど。港町ののどかな日常とラジオの音が相まってお洒落というかさ。

オープニングは良かったよ。これからいろいろなことが起きるぞってわくわく感があって。町の至る所で警報が鳴ったり、ものがひとりでに壊れたり。

でも始まってみれば霧から亡霊が出てきて殺しに来るだけ。しかも冒頭で超常現象めいた事が起きるから、その後の破綻した設定にも文句が言えない世界観。

ただビジュアルは格好いいのよ。霧の中にサーベルを持った亡霊の影が映ってね。でもがっつり存在してるから戦えば勝てそう。だれも戦わなかったけど。家にも押し入らないで律儀にノックするし、何がしたいのか分んない。

モヤモヤするところは沢山あるけど一番の問題はラストだよね。黄金返したんだけど亡霊がまた現れてさ。あれって十字架の形してたから消えただけってこと?でも亡霊も自ら触りに行ってるからな...分らん。

てかその黄金で町を発展させたって設定じゃ無かったっけ?なんで立派な教会が建って、町も発展してるのに丸々残ってるんだ?

考えてはいけない映画だな、これは。おとなしく絵面だけ楽しもう。

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