映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

ユルーいゾンビ 映画『デッド・ドント・ダイ』ネタバレあらすじと感想

デッド・ドント・ダイ

コメディ度:7/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:2/10

満足度:8/10

目次

作品情報

www.youtube.com

2019年製作/スウェーデン・アメリカ合作/上映時間104分
原題:The Dead Don't Die
配給:ロングライド

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ

製作:ジョシュア・アストラカン、カーター・ローガン

製作総指揮:ノリオ・ハタノ、フレデリック・W・グリーン

撮影:フレデリック・エルムス

音楽:スクワール

美術:アレックス・ディジェルランド

編集:アフォンソ・ゴンサウベス

出演:ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、クロエ・セビニー、スティーブ・ブシェーミ、ダニー・グローバー、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ロージー・ペレス、イギー・ポップ、サラ・ドライバー、RZA、キャロル・ケイン、オースティン・バトラー、ルカ・サバト、セレーナ・ゴメス、トム・ウェイツ

あらすじ

警察官が3人しか居ないアメリカの田舎町センターヴィル。ここで前代未聞の怪事件が発生した。住民の憩いの場であったダイナーが襲われ、無残に内臓を貪られた店主の死体が見つかったのである。それを見た巡査のロニーは、ゾンビの仕業に違いないと考えるのだが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

警察署長クリフと巡査ロニーはニワトリが盗まれたという通報をうけ、世捨て人ロブの住む森へと向かった。ロブは2人に対して威嚇射撃。事を大きくしたくないクリフは軽く注意して帰っていったが、ロブは悪口を吐き捨てる。

 

帰りのパトカーでロニーは、ロブを逮捕したいと言った。しかし、クリフいわく、ニワトリが盗まれたという通報にあまり信憑性がないという。証拠にロブはこれまで民家を襲ってこなかった。そもそも通報者のフランクがろくなやつで無いらしい。
時計を見るともう20時を指していた。ところが外は明るい。サマータイムのせいかと思っていたが、どうやらそうではないようだ。

 

パトカーに署のミンディから無線が入った。どうやらこの異常現象についてテレビでも取り上げられているらしい。無線は途中で途切れた。

 

ダイナーでレイシストの農夫フランクがコーヒーを飲んでいた。隣に座る黒人の男ハンクに「なぜニワトリ泥棒がロブと分かる」と聞かれ、あいつ以外に誰がやると答えた。ラジオから工事によって地球の地軸がズレたなどと聞こえてくる。このせいで太陽光のサイクルが狂ったらしい。

 

ガソリンスタンドに併設された雑貨店を営むフロドの元に配達員のディーンがやってきた。彼はレアなコミックと名言をフロドにプレゼント。

 

地元のニュースで猫の逃亡や凶暴化が報じられていた。

 

フランクが愛犬を探している。犬はフランクの呼び掛けに反して森へと逃げていった。次いで牛やニワトリまでもが森へと入っていく。ロブは双眼鏡でその様子を見ていた。

 

死人が出て警察署に運ばれた。ロニーとミンディはいつ検死官が来てくれるのか尋ねた。宿直で死体と一緒に居たくないからだ。検死官は明日くる予定だった。幸いにも今晩はクリフが宿直を勤める。

 

ダイナーで店主のファーンが客のハンク、従業員のリリーと談笑する。ハンクが帰ると2人の話題は葬儀屋を継いだ外国人ゼルダの話に。

 

葬儀屋の秘密の部屋。ゼルダは胴着を着て日本刀を持ち、型を執り行う。それを終えると遺体安置所に戻った。すると死体が動いたが、彼女は錯覚だと勘違い。

 

宿直で牢屋に眠るクリフ。その横の牢に転がる死体が呼吸した。

 

月が紫色の光を放ち、墓から死人が甦った。その2体のゾンビは、ダイナーに向かい、ファーンとリリーに襲いかかった。ゾンビは2人を貪ったあとコーヒーを飲んで店から出ていった。

 

朝6時30分、ダイナーの死体を見たハンクが警察署に通報。クリフが電話をとり、すぐに駆けつけた。ところが何も分からない。そこへスマートカーに乗ったロニーが到着。彼にも何も分からない。次いでミンディ。もちろん彼女にも何も分からず。
ロニーはゾンビの仕業ではとクリフに言った。

 

若者3人の乗る車が田舎道を走る。ガス欠になったため、フロドのスタンドへ立ち寄った。彼らはモーテルの場所を聞き、そこへ立ち寄ることに。

 

ゼルダが遺体を引き取りに警察署へやってきた。ところが遺体はすでにFBIに引き取られており、彼女は帰っていく。

 

クリフとロニーがモーテルで聞き込みしていると若者3人が到着した。ロニーが「ここに泊まるなら夜中に外出するな」と忠告。彼らは「知ってるよ、ゾンビだろ」と冗談らしく言った。

 

町の外れにあるCDCの施設でもゾンビの話題が。子供達がゾンビはいるだのいないだの話している。

 

クリフとロニーは墓地の見回りへ。すると墓から這い出た穴を発見。

 

ハンクの金物屋ではフロドを交え、ゾンビから身を守るために籠城が始まっている。

 

モーテルの若者たちが地元局のニュースを見ている。フロドの話が本当かもしれないと感じた彼らは出入口を施錠した。

 

墓で何体もの死体が復活。

モーテルの主人が猫を探して外に出るとゾンビに襲われた。

 

クリフとロニーは金物屋へ行って武器を買いそろえた。ゾンビ退治なんて馬鹿らしいとミンディが口にすると、背後から1体のゾンビが現れる。クリフとロニーは特に焦ることなく対処し、首を切り落として頭に発泡。

 

葬儀屋でゼルダは遺体に対し、ドラッグクイーンのようなメイクを施していた。ところが遺体は目をパチリと開くと、上体を起こして復活。ゼルダはゾンビの頭を一太刀で切り落とすとせっかくのメイクが無駄になったと肩を落とした。

 

ゾンビは瞬く間に町を制圧。金物屋やCDCにまで侵入している。警察は署に閉じこもって窓の外を見ていた。するとゼルダがゾンビどもをバタバタと斬り倒して署にやってくる。彼女にパトロールをしたらどうかと言われた3人はゼルダを署に残し、嫌々パトロールへと向かった。
モーテルを覗いた警察だったが、若者たちはすでに殺されていた。ロニーは念のためにと死体の首を切り落とす。
署に残ったゼルダは魔術的な力でパソコンを起動。何かのコードを打ち始めた。

 

金物屋に籠城していたハンクとフロドだったが、裏口からゾンビに侵入される。


森の中、フランクが襲われているのをロブはざまあみろと双眼鏡で見ていた。

 

パトロール中の警官たちは轢いたゾンビがタイヤに挟まり走行不能に。しかもその場所は墓地の側で、すぐにゾンビらに囲まれてしまった。ミンディは状況に耐えられず発狂。集るゾンビの中に祖母を見つけた彼女は動転してドアを開けてしまう。瞬く間に引きずり出され、犠牲となった。

 

スマートカーに乗ったゼルダが墓地を目指す。彼女はこの状況を楽しんでおり、奇抜なゾンビを見つけると話しかけて首を切り落とした。

 

パトカーの中でクリフがロニーに愚痴を言う。作中でロニーは何度も”最悪な結果になる”と言ってきた。クリフはなぜ分かると聞く。するとロニー(アダム・ドライバー)は、「台本を読んだから」と答えた。クリフ(ビル・マーレイ)は自分の出演シーンの台本しか渡されていなかった。

 

ゼルダが墓地に到着。すると空からUFOが現れた。彼女はこれを待っていた様子。このシーンはアダム・ドライバーの台本にも無いらしい。UFOはゼルダを乗せるとどこかへ飛んで行った。


唖然とするクリフとロニーは、取り敢えず頑張ってみることに。クリフはショットガン、ロニーは鉈を持ってゾンビの群れへと突っ込んでいった。
ナレーションがゾンビとは物質主義の産物だとか説教臭いことをいう。
健闘の後に2人はゾンビらに捕えられた。”悲しい結末”を迎えて映画が終わる。

感想

なんともフワフワした脱力系ゾンビ映画。ゾンビ映画にコメディを足したのではなく、コメディの世界にゾンビが出てきちゃった様な感じ。賛否分かれるのも頷ける。やりとりが終始シュールで僕は好きだ。

本作の登場人物が”ゾンビ”を知っていることからも分るように、これまでのゾンビ映画を前振りに使っているように思える。故にゾンビ映画に馴染みがなく、アダム・ドライバーに釣られて鑑賞した人にとってはヒドい出来に感じるだろう。

本作はコメディ映画である。どんなにヒドいシーンがあっても笑えれば良いのだ。なので僕はこの作品において悪かった点など挙げられない。ティルダ・スウィントンがUFOに連れられるシーンもビル・マーレイが台本の愚痴を言うシーンも面白かった。

ただちょっと引っかかるのはCDCで暮らしていた子供達のくだり。ちょこちょこ挟まるのだが、主人公らも触れないし何のためにあったのか分らなかった。それにイマイチ面白くもない。「何の意味があるの?」と思わせるためのシーンなのだろうか。

ちなみに僕が一番好きなシーンはロニーがスマートカーに乗ってダイナーに着くところ。

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