映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

死体と暮らす男 映画『ディケイド 腐敗する者たち』ネタバレあらすじと感想

ディケイド 腐敗する者たち

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2015年制作/アメリカ/上映時間98分

原題:Decay

監督・脚本・編集:ジョセフ・ワートナーチェイニー

作曲:マイケル・シェイブ

撮影:チャック・フライバーガー

出演:ロブ・ザブレッキー、リサ・ハワード、エリシャ・ヤッフェ、ハンナ・バロン、ジャッキー・ホフマン

あらすじ

ジョナサンは孤独な男性。ある日彼の家に強盗が入るが、家の中で事故死してしまう。

彼はその死体とともに暮らし始めるが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

3月。
住宅街の一軒家に2人乗りの少女が大麻を盗むため侵入した。
彼女らは若いこともあり剥製と写真を撮ったり好き放題。家には剥製ばかりの部屋、花を撮影する部屋、鍵が並べられた部屋と不自然な部屋が多くある。
そこに家主の男ジョナサンが帰ってきた。彼は心配性なのかポストを何度を明け閉めする。家の玄関ドアには6つの鍵があった。
ジョナサンは少女の出すオルゴールの音に気づき、その部屋に向かう。彼女は梯子状のステップ台に乗って大麻を探していた。

男が話しかけると驚いた少女が転倒。頭を打って動かなくなった。
物音を聞いたもう1人の少女が現場を見て、殺されたと勘違いして家から飛び出した。そこに偶然走っていた車が衝突。追っていたジョナサンは動揺して家に戻る。

ジョナサンは過去のことを思い出した。母親は潔癖症で男を極端に嫌い、ジョナサンに自由を与えなかった。

事故現場に警察が駆けつけ、周囲の聞き込みを開始。ジョナサンの家にも聞き込みにやって来たが知らないと言って追い払った。
家に近所の世話好きおばさんがやって来る。彼女は冷凍食品と薬を持ってきてすぐに帰った。

男は死体をどうすれば良いのか分からず、とりあえずバスタブにいれて氷で冷やす。血痕を丁寧に拭き取り、その日は眠りについた。

 

翌朝目を覚ました彼は仕事に向かった。オフシーズンで閉園中の遊園地の管理に勤めている。同僚との仲は良好。ジョナサンは落ちている鍵を集めるのが趣味で、今日も同僚から拾った鍵を貰った。

家に帰るとバスタブに氷を足し、拾った鍵をコレクションに加える。彼の行動は全てルーチン化しており、手帳とタイマーを持ち歩いて日課をこなす。花に水をやり、写真を撮って筋トレ。
車イスを作って女性の死体を乗せた。食事テーブルに座らせ、ディナーを楽しむ。メニューは冷凍のチキン&ライス。死体にハエがたかるので電撃殺虫器を設置。この間にもタイマーをセットしており、食べ終わってなかったが時間になったので終了。

バスタブに死体を戻すがハエのことが気がかり。
そこで簡易的な箱を作り、花の部屋に置くことにした。除虫剤を死体の体中に撒く。

 

決められた日々を何日も過ごす。遊園地で働き、世話好きおばさんが家に来て、花に水やり、死体とディナー。

 

ある日いつものように死体と食事をしていると、死体の口が動き始めた。男が不審に思い覗き込むと口からゴキブリが。潔癖性の彼は大きく取り乱して花瓶でゴキブリの落ちた皿ごと何度も叩いた。死体は既に腐り始めている。念入りに除虫剤を撒いて棺桶にしまった。
割れた皿を接着剤で繋ぐと昔に母から受けた罰を思い出す。それは接着剤で両手を壁にくっ付けられるというもの。

薬を飲み、眠りにつく。その晩、死体が動き出す夢を見た。

 

翌朝、食事中についたテレビが行方不明者の情報を流した。ケイトリン・ケリーが少女の名前らしい。
職場の同僚がまた拾った鍵をくれた。彼がなんのために集めてると聞くと、持ち主を想像するためと答えた。
家に帰るとおばさんが来ていた。彼女はジョナサンの買ってきた氷の量に驚く。

昨夜、死体から外したペンダントがリビングに残されたままであり、おばさんがそれについて聞くと、彼女ができたと答えた。

家に再び警察がやって来た。取り調べを受けるもしらを切ってやり過ごす。警察はいわくケイトリンが最後に見られたのがこの周辺でそれ以外は分かっていない。
その晩も悪夢を見た。女性が機械に挟まれている。

 

仕事でベンチに張り付いたガムを剥がしているとまたも記憶が起こされる。昔、母と遊園地に行ったがバイ菌だらけだとなにもさせて貰えなかった。
家に帰りディナーを食べるが死体は肉が見えてきて肌が落ちかけている状態。
彼はまたも夢を見た。シーツが何者かに剥がされる。彼は怯えて、不潔な家には悪魔が宿ると繰り返し口にしてうずくまった。ストレスが貯まると腕を掻いてしまうようで、両腕は血だらけ。

 

翌朝、警察がまたもやって来る。容疑がかけられているようで家にまで入って聞き込みを始めた。部屋を見て回ろうとしたので、礼状はあるのかと聞くと彼らは帰った。
それと同時に裏口からおせっかいおばさんが入ってきた。警察を家にいれるなと忠告。次いで彼女は警察に彼の持病を説明すると帰っていった。

剥製の角にクモが歩くのを見たジョナサンは全ての剥製をラップで包んだ。ディナーのあと車イスにはウジ虫が残る。彼は必死に掃除した。
男は死体を風呂にいれて体を綺麗にした。彼のイメージでは皮膚がするりと剥がれて美しく生まれ変わるが、実際はウジが水面に上がり皮膚が朽ちていた。
彼はすまないと謝り、死体を棺桶に戻すと1人でディナーを済ませた。車イスと風呂を掃除する。
歯を磨いている最中、鏡に死体が写る幻覚を見た。

日常を過ごしていると死体の幻覚を見ることが多くなった。鏡や押し入れから腕が伸びてくるのを頻繁に目撃。
彼の精神は次第に追い込まれていった。


母の部屋の壁にある穴を木材で塞ぎ、ドアを釘で打ち付けた。部屋には母の遺骨が置かれている。

今までに撮ってきた花と死体の写真を燃やしていると釘が落ちる音が聞こえた。急いで部屋に向かうと釘が抜け落ちていた。彼は釘を踏んで足を怪我。
再び過去を思い出す。彼の母は自室でガソリンを被って焼身自殺を図った。急いで水を汲みに行ったが間に合わない。先ほど塞いでいた穴は焼身自殺の際に燃えて開いた穴だった。

ジョナサンが箱を開けると代わりに入っていたのはおせっかいおばさん。彼がケイトリンはどこだと激昂し、包丁をおばさんに差すと自分がダメージを負った。おばさんは彼の作った幻覚であり、彼は自分自身に包丁を刺していた。

そのことに気付くと箱の中に死体が戻った。彼は死体をノコギリで小さくすると自転車に乗せてどこかに捨てる。

 

4月。
男は花を撮影し、母の部屋にある穴を埋めた。背後にはおせっかいおばさんが立っている。
ジョナサンが職場の遊園地に向かうが同僚の姿は見当たらない。
実は遊園地で働いてなどおらず、廃園に不法侵入して勝手に作業していただけだった。同僚の存在も彼の想像。

感想

アマプラにあっておすすめに出てきたから観てみた。聞いたこともないしアマプラなかったら絶対に出会ってない作品。

ストーリーは毒親に育てられた精神障害持ちの男性が偶然手に入れた死体と暮らすという物。幽霊だったりゾンビみたいな物は一切出てこないし、ホラーかと思って観たけどサイコ系の映画だった。ジョナサンは誰も殺してないし。演出としてはホラーっぽいシーンもあるけどね、幻覚見るとこなんかは。

ホラーではないけど怖いっちゃ怖いのよこの作品。ジョナサンが母親の過激な教育で精神障害を患って、言いつけが自分にとって揺るぎない規則になっている様が描かれてて。環境が人を作るを表現した映画だなと。

作品の大部分は本当に日常生活をみせられるだけ。ただジョナサンの家の小物が魅力的だから観ていて飽きはしない。拾ってきた鍵が大量に飾られていたり、花の栽培室などもどこかおしゃれな感じ。

おばさんも同僚もイマジナリーフレンドだった訳だけどやはりジョナサンは孤独を嫌っていたのかな。警察とのやりとりを見ても極度なコミュ症ではなさそうで、普通に友人ぐらいできそうだけどね。

暇つぶしに観るならありだと思うよ。

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