映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

女心は難しい 映画『バッド・ガール』ネタバレあらすじと感想

バッド・ガール

コメディ度:2/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:3/10

目次

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作品情報

2012年製作/アメリカ/上映時間93分
原題:Girls Against Boys

監督・脚本:オースティン・チック

製作:クレイ・フローレン、エイミー・シア

撮影:キャット・ウェスターガード

音楽:ネイサン・ラーソン

出演:ダニエル・パナベイカー、ニコール・ラリベルテ、リーアム・エイケン、マイケル・スタール=デビッド、アンドリュー・ハワード、ウィル・ブリル

あらすじ

別居中の既婚男性と付き合っていたシェイはある日突然別れを告げられる。空っぽになった彼女はバイト先の同僚ルーに相談し、彼女の提案でクラブへと向かった。良い関係になった男性の家に行くがシェイは行為を拒んだ。すると男性の態度は豹変し....。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

赤毛の女性ルーがベッドで警察官といちゃついている。彼女は警察官をベッドに寝かせ、目隠しをして手錠をかけた。そうしてプレーに見せかけて動きを封じた彼女はベルトに装着された拳銃に手を伸ばす。

 

大学にて、女子大生シェイは友人のカレンからパーティーに行こうと誘われたが、彼氏テリーと出かけるからと断った。テリーは既婚者だが別居中。

夜になり、シェイが化粧をしているとテリーが訪ねてきた。出かける準備万端の彼女に彼は、妻とやり直したいからもう会えないと告げる。彼女は知らなかったのだが彼には娘がいた。ショックを受けるシェイにテリーは、君は美人だからすぐに恋人ができると慰めてその場を後にした。

 

翌朝、市場を歩くシェイがテリーと奥さん、娘を目撃。その後をついていき、自宅を突き止めた。テリーが玄関のドアを閉めるタイミングで尾行が気付かれる。

 

その晩、シェイはバイト先のバーに足を運び、バーテンの仕事をこなす。しかし、テリーの事を思い出して限界が来てしまい、同僚に許可をもらって休憩室に戻った。休憩室で泣くシェイを同僚のルーが慰めた。ルーはシェイを連れてクラブに向かう。

2人はクラブで騒ぎ、浴びるように酒を飲んだ。シェイは振られた事を忘れようと次々男達といちゃついた。ルーはそれを訝しげに見ている。

 

2人は最終的にエリック、サイモン、ダンカンの3人組に誘われて家に行った。

1人でビールを飲んでいたシェイの元にサイモンが近づき、2人はキスを交わした。その様子をルーが見ている。シェイはバスルームに籠もって1人で休んでいた。なかなか出てこないシェイを心配したサイモンが扉をノック。

シェイは家に帰りたいと言い、サイモンがタクシーを停めて送ることに。タクシーが去った後、ルーがシェイを止めようとしたのか外に飛び出した。

 

家に上がらせてというサイモンに、シェイは彼氏がいる嘘をついて拒む。サイモンは電話番号を教えてくれと言うが、シェイは拒否。キスだけでもと迫るサイモンにシェイは帰ってと言い放つ。

するとサイモンは怒ってシェイに襲いかかった。シェイは自宅の前で暴行される。

ボロボロになったシェイは母に電話するが繋がらない。友人カレンも同様。

 

シェイはテリーの家を訪ねた。彼女は話がしたいと言うが、妻子に関係がバレるわけにはいかないテリーは断わる。結局テリーは家族にバレないように外に出て用事を尋ねるが、彼女はもういいと言って話すのをやめた。

テリーはシェイを自宅に送り届けた。シェイはテリーに抱きつく。テリーはキスして行為を続けようとしたが、シェイは拒絶した。テリーにはシェイの気持ちが分らず、取りあえず謝ってその場を後にした。

 

シェイはルーに電話して一緒に警察署に向かった。彼女は暴行の件について書類に記入。シェイが別室に呼ばれて話を聞かれている間、ルーは警察官からの視線を感じて私とヤリたいのかと誘惑。

画面は冒頭のシ-ンに戻る。ルーは警察官とベッドの上でキス。彼女は拳銃を手に取って警察官に向けた。殺さないでと懇願する警察官の肛門に銃を突きつけ、ルーが発砲。警察官は死亡した。

 

ルーはシェイに正義を果たそうと持ち掛ける。エリックとダンカンにサイモンの家を聞いて彼を痛めつけようという話。

2人はエリックとダンカンの家に着いた。ルーはサイモンの住所を尋ねるが、ダンカンは知らないと返した。エリックなら知っているかもしれないと言う。サイモンから話を聞いていたダンカンは昨夜の続きをしようとしているのかと笑った。その瞬間、ルーが発砲し、ダンカンの胸に風穴が開いた。

それを見てシェイは嘔吐。落ち着いたシェイは銃を手に取り、2人はエリックを待つことに。おなかの減った2人はそこにあったコーンフレークを食べ始めた。

エリックが帰って来た。ルーはサイモンから住所を教えてもらう。その後エリックは拳銃を見つけ、ダンカンが死んでいるのに気付いた。同時、ルーはダンカンを射殺。

 

2人はサイモンの家に向かった。工場で作業中のサイモンをレンチで殴って気絶させ、手足を拘束。水をかけられて目覚めたサイモンはほどいてくれと叫んだ。解放したら告発しないと言うサイモンを、シェイは電気のこぎりで殴打。ルーはテープを口に貼り、電気のこぎりでサイモンの両足を切断。

ルーは手のロープを切り、サイモンを逃がそうとしたが両足を失ったサイモンは歩けない。彼はブタどもめと悪態をつき、シェイに射殺された。

 

続いて2人はテリーを尾行。テリーの車に乗り込み、ルーは銃を突きつけてシェイが郊外へ走らせた。このときシェイは彼の娘と目が合う。

郊外に着くと、テリーを車の外へ引きずり出した。銃を向けるシェイに対し、テリーは助けてくれと懇願。シェイは銃を降ろし、彼は良い人間だとルーに言った。逃げるテリーをルーは射殺。町に戻ったシェイは、テリーの奥さんが運転する車を見かけた。後部座席には娘が座っている。その日の夜、シェイは静かに泣いた。それをルーが抱きしめて慰める。

 

次の日、2人はダイナーで食事をとった。シェイは殺しても気分が晴れないと言い、殺人を楽しんでいた様子のルーに子供の頃何かあったかと尋ねる。ルーは父が友人に私を売り始めたと言った。父を愛していたルーは素直に従い、7歳で性病にかかる。それがきっかけで母にその行為が知られてしまった。言い終えるとルーは急に笑い出し、楽しい子供時代だったと言い放った。彼女は男を傷つけることに興奮しており、シェイにも感じたでしょうと問いかける。

 

大学に行ったシェイはカレンに週末何があったと聞かれた。彼女は5回も電話したんだそう。シェイは大丈夫だとだけ答えた。

シェイは講義中に後ろに座っていたタイラーに話しかけた。タイラーはその後つきまとってきたシェイに一緒に出掛けるかと誘い、シェイは誘いを受け入れる。その直後、ルーから電話が掛かってきたが、シェイはそれを無視。

2人は夜中まで遊園地デートを楽しんだ。タイラーは後日ハロウィンイベントでDJをやるから来てと誘い、シェイは必ず行くと約束。

 

家に帰ったシェイは突然ルーに話しかけられて驚いた。ルーはどこにいたのと、シェイを問い詰める。彼女は夕食を作って4時間半も待っていたらしい。友人と一緒に遊んでいたというシェイにルーは性別をしきりに訪ねた。シェイは大学の友人とだけ答える。次にルーはハロウィンの予定を尋ねたが、シェイは学校の用があると言って寝室に向かう。

 

ハロウィンイベントの日、シェイはタイラーと一緒に放送室にいた。パーティー会場におかめ面をつけ、日本刀を携えた人物がやってくる。客は花火を見に屋上へと向かい、シェイはトイレに行った。

タイラーの様子をおかめが見ている。おかめは刀を振り回して故意にマイクを転倒させた。タイラーは注意をしにおかめの元へ向かう。するとおかめはタイラーの腹を一刀両断。

トイレから戻って来たシェイはタイラーの死体を発見。放送室に戻った彼女は血まみれの刀を見つける。奥から現れた全裸のルーが話しかけた。おかめの正体はルー。私たちのためにやった、怒らないでねというルーの腹を、シェイが斬りつけた。ルーは最期に、愛してると囁いて息を引き取った。

 

シェイが風呂から上がって化粧をし、仕事場へ行く。いつものように接客をこなし、休憩に入ると泣いている女性がやってきた。シェイはあのときのルーのように男関係かと問う。彼女はそうだと答えた。シェイの背後にルーの幻影が映ると消えていった。

感想

男性による暴行を受けた女性が復讐をする類いの作品なのだが、本作は復讐に重きが置かれていないようでどうもスッキリしない。アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴやREVENGEのようなカタルシスによる爽快感は無い。様々な意見があるとは思うが僕は女性の理不尽さを描いた作品に感じた。

暴行を受けるまでの過程を観ていて自業自得ではという思いが湧いてしまい、不覚にもシェイが暴行を受けるシーンで最大のカタルシスを覚えてしまった。大学生で品の無いクラブのバーテンダーを務め、既婚男性と知りながら恋愛関係にある。さらに暴行を加えた男性に関してもシェイ自身が誘惑した人間。あまりにも無防備過ぎるのではないだろうか。暴行を受けた後にテリーを呼んで抱きつくのも意味が分らない。

この作品が他の作品と大きく異なるのはルーの存在だろう。彼女は男の存在そのものに嫌悪感を覚えている。ゆえに善良な男性であっても手を出せないのは臆病なだけと決めつけて殺してしまう。犯人以外も殺すので観客からみて善悪のバランスが崩れてしまうのだ。例えばアイ・スピット・オン・ユア・グレイヴは10:0で男性が悪いから殺した時にスッキリするのだが、彼女がやたらと関係の薄い男を殺すので7:3くらいで女性の方が悪く映る。

さらに復讐を終えたあとのシェイの態度がなかなかに悪く、せっかく協力してくれたルーを裏切ってしまう。そして唐突にタイラーとの恋が始まり、自分勝手としか言いようが無い。そのせいで僕は最終的にシェイが一番嫌いになったし、タイラーが殺されたシーンはシェイに対してざまーみろって思った。ルーが殺されるシーンは悪人が悪人を殺してるだけで何とも思えなかったな。

ちょくちょく日本にまつわる物が出てきたけど日本に向けてのメッセージかな。それとも関係者が取り入れたかっただけ?初めの方の性差別に関する抗議では金田誠の作品が取り上げられてて、暴行シーンはバッドばつ丸のストラップ越しに写される。おかめのお面に日本刀と重要な箇所に取り入れられてたけど...。

バッド・ガール(字幕版)

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