映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

コトブキヤ HORROR美少女フィギュアとは何か 写真を交えたレビュー

 2020年5月頃、ある商品が話題となりました。それがコチラ

コトブキヤのホラー美少女シリーズ新作のペニーワイズです!

近年”IT”がヒットした甲斐あってペニーワイズ美少女化にネットは騒然! エグい容姿からこの改変には様々な意見が飛び交いました。

 

...先述の通りホラー美少女はシリーズです。そう、ペニーワイズの前にも9人ものホラーアイコン達が美少女化されています。

この記事では今までの作品を振り返ると共に、僕の所持するフィギュアを使って魅力をお伝えします。

目次

 そもそもホラー美少女って何なの?

コトブキヤから発売されている、山下しゅんや氏がデザインを手がけるBISHOUJOシリーズのジャンルの1つです。BISHOUJOシリーズにはホラー映画のみならず、ゲーム、コミック作品のキャラクターも含まれます。

これまでのラインナップ

2014年09月発売 フレディ・クルーガー(フレディVSジェイソン)当時価格:6,762円

 2014年10月発売 ジェイソン・ボーヒーズ(13日の金曜日)当時価格:6,762円

 2016年10月発売 エドワード・シザーハンズ(シザーハンズ)当時価格:9,900円

2017年04月発売 チャッキー(チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁) 当時価格:7,027円

2017年05月発売 ティファニー(チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁)当時価格:7,027円

2018年09月発売 アッシュ・ウィリアムズ(死霊のはらわた2) 当時価格:9,900円

2019年02月発売 ピンヘッド(ヘルレイザー3)当時価格:10,276円

2019年04月発売 マイケル・マイヤーズ(ハロウィン)当時価格:8,412円

2020年06月発売 ビートルジュース(ビートルジュース) 当時価格:13,200円

 

なんか統一感無いような...?シザーハンズはホラーなのか?ティファニーは元から女の子だし...。

...でも可愛いからヨシ!

 

Amazonの方を見ていただけた方なら分ると思いますが物によってはえげつないほどのプレミア価格が付いています。まあ、Amazonは足下見て高値を付けますから...。

でもメルカリやヤフオクでもAmazon程ではないにしろ価格が高騰している印象です。

 

これらのうち少なくともフレディ、ジェイソン、マイケルに関しては偽物の商品も見られましたので購入時にはご注意ください。

 

今後のラインナップ

2020年10月発売 ペニーワイズ(IT イット それが見えたら、終わり。)

2020年11月発売 レザーフェイス(悪魔のいけにえ)

2021年01月発売 レザーフェイス(悪魔のいけにえ)CHAINSAW DANCE ver.

 

ペニーワイズの次はレザーフェイスが発売されるそうです。

レザーフェイスはCHAINSAW DANCE verと通常版の2通りだそうで、シリーズ初ですね(一応過去に発売されたアッシュ・ウィリアムズには血が多く塗装された”GROOVY ver.”がありますが国内150個限定生産)。

今後はどんなキャラクターが美少女化するのか期待が膨らみますね!

レビュー

私が現在持っているホラー美少女達はこちらです!

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左からジェイソン・ボーヒーズ、フレディ・クルーガー、エドワード・シザーハンズ、マイケル・マイヤーズ、アッシュ・ウィリアムズの5体です。

購入順はシザーハンズ、フレディ、ジェイソン、アッシュ、マイケル。購入順にレビューしていきます。

 

エドワード・シザーハンズ

このフィギュアがきっかけでホラー美少女シリーズを買い始めました。雰囲気や造形が僕のドストライクだったんですよね。

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この悲しげな表情に一目惚れしました。もう販売終了しちゃってたからヤフオクで未開封品を20,000円で買ったのを覚えています。

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全体はこんな感じ。

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横から見ても可愛いってフィギュアなのに凄いですよね。

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背中や二の腕、ももの赤らみが生々しくて堪らない。ホラー美少女シリーズはセクシーな衣装が多くてそっちに目が行きがちだけどこのフィギュアもなかなかに扇情的。

 

フレディ・クルーガー

続いて購入したのはフレディ。こちらはセカンドエディションです。ファーストエディションと違う点は後で記載します。

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元のロリコンおじさんとは正反対の見た目。本来ならフレディに襲われる側では?

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あごのラインが美しい。

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この網タイツの上に乗ったお肉が最高。因みにタイツは糸で編まれています。

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腰のパッチには”FREDDY VS JASON”の文字。

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このフィギュアの見所はこの構図。スラリと伸びた足とはみ出したケツ肉が見る者を刺激。

 

ジェイソン・ボーヒーズ

こちらはファーストエディション。後半でセカンドエディションとの違いに触れます。

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フレディとは打って変わって逞しい女性に。6つに割れた腹筋と鍛えられた太腿が魅力的。

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都合の良い場所に入ったダメージ。

シリーズ全てに言えるのですが生地の素材感が凄いです。

 

ファーストエディションとセカンドエディションの違いはパッケージと台座です。

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左はファーストエディションのジェイソン、右はセカンドエディションのフレディの台座です。

フィギュアの足裏にはマグネットが埋め込まれており、台座の鉄にくっついて自立します。なお、ジェイソンは台座が無くてもかろうじて自立しますが、フレディは倒れました。

ファーストエディションの方はプラスチックのパーツに鉄の板が張られていて、見た目が少し安っぽいです。また、セカンドエディションで全面が鉄製になったことによって多少ですが配置の範囲が広がりました。

 

アッシュ・ウィリアムズ

アッシュはむしろホラーと戦う側では? なんか彼の好きそうな女の子になっちゃいました。

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一番凶悪そうな顔つき。パイスラッシュが破壊力強いですが実際のアッシュの服装だからセーフ。

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トレンドマークのチェーンソーとショットガン。チェーンソーはめてるって事はこの娘も右手と戦ったんですかね。

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足下にはゾンビと死者の書。この鎖は動かせます。

 

マイケル・マイヤーズ

虚ろ気な表情と返り血がキュート。

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このフィギュアの魅力的な箇所は脇です。今のラインナップで脇が堪能できるのはこのフィギュアだけなんですよね。

 


いかがだったでしょうか。この通り、ホラー美少女フィギュアは話題性だけの商品ではありません。完成度が高く、魅力的な作品です。この記事で少しでもホラー美少女フィギュアに興味を持って頂ければ幸いです。

ゾンビ地獄 映画『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』ネタバレあらすじと感想

ヘル・オブ・ザ・リビングデッド

コメディ度:2/10

グロ度:4/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1981年製作/イタリア・スペイン合作/上映時間96分

原題:HELL OF THE LIVING DEAD

監督:ヴィンセント・ドーン

脚本:クラウディオ・フラガッソ、J・M・カルニス

製作総指揮:セルジオ・コルトーナ

撮影:ジョン・カブレラ

音楽:ゴブリン

出演:ロバート・オニール、マルグリット・イヴリン・ニュートン、フランク・ガーフィールド、セラン・カレイ

あらすじ

パプアニューギニアの奥地に建設された化学工場でバイオハザード発生。流出されたガスを浴びた従業員らが次々とゾンビになった。

政府から特殊部隊が派遣。彼らは偶然居合わせたTVクルーと行動を共にし、工場を目指すことに。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

パプアニューギニアの奥地に位置する化学工場”ホープセンター”の管制塔ではせわしなく従業員らが働いていた。
2人の男性従業員が異常がないか設備の点検をしている。ある場所で計器が吹っ切れ、物質の漏れを確認。さらに無菌室なのにネズミの死体を発見した。ネズミを拾い上げるとそれは生きており、男の防護服に入り込むと噛みついて流血させた。管制塔でも異常を確認。現場を仕切っていたバレッタ教授はスイート・デス計画の失敗を宣言し、応援を求めた。
教授と研究者らがプラントに向かったときにはすでに従業員がゾンビと化しており、現場にはガスが充満。

 

 

アメリカ領事館でテロが発生。犯人が人質をとって立て籠っている。警官らが建物を取り囲んだ。4人組の特殊部隊ロンドン中尉、ヴィンセント、オズボーン、サントロはこれが終わればパプアニューギニアでバケーションだと意気込んでいる。彼らは建物内の潜入に成功し、1人、また1人とテロリストを殺していった。主犯は死の間際、お前らも食われて死ぬと言い残す。

 

4人組は次の現場に移動。そこはパプアニューギニアの奥地なのだが司令官との連絡が絶たれ孤立無援。

 

夫妻とその息子、テレビリポーターのリアとカメラマンのマックスを乗せた車が廃村に到着。息子は原住民に噛まれて容体が悪化している。TVクルーらは水を求めて車から降りた。

夫妻の奥さんが外の空気を吸いたいと車を降りる。彼女が教会で神父に話かけると、ゾンビとなった神父が襲いかかった。

TVクルーらが水場を発見。水を汲んでいると水中から皮膚の溶けたゾンビが飛び出す。2人はその場から逃げ出した。

 

特殊部隊が廃村を発見。彼らが到着するとすぐにTVクルーらが助けを求めて駆けつけてきた。トラックの中でゾンビと化した息子が父親のはらわたを食べている。彼らは息子やゾンビを殺す際に頭が弱点だと気づく。

 

特殊部隊はクルー2人を乗せて次の村へ。そこは原住民が住んでおり、遠くから聞こえてくる楽器の音色には攻撃性が感じられた。そこで昔、部族の集落で1年間暮らした経験をもつリアが名乗りをあげる。彼女は1時間経ったら来てくれ、銃は使うなと言い残した。彼女は服を脱ぐと顔に特殊な装飾を施し、村に潜入した。彼女はそこで頭蓋骨、動物の解体、子供の葬儀を目にする。彼女は村に受け入れられ、仮面をプレゼントされた。
1時間後、彼女と村人たちは特殊部隊とマックスを迎え入れた。マックスおはウジの湧く遺体を食べる原住民をカメラに写す。
その晩、祭りが催されて彼らは歓迎された。
しかし、そこに大量のゾンビが現れて事態は急変。原住民たちが次々と犠牲になった。

 

特殊部隊と記者は無事車に乗って脱出。
途中、特殊部隊の乗っていたジープが故障。クルーの持っていた車に乗ることに。特殊部隊らは座席を確保するために記者のフィルムを捨てるように指示。彼らは拒否し、一悶着起こる。その後フィルムがどうなったのかは不明。

 

ホープセンターを目指して車を進ませる。特殊部隊の2人が水を求めて森に入るとそこはゾンビがウジャウジャ。彼らは車に戻って引き返そうとするが、カメラマンのマックスが映像を撮るために飛び出してしまう。彼らは仕方なくゾンビと応戦。オズボーンに臆病者と煽られたサントロはゾンビらの中に入って遊び始める。

 

ラジオから政府会議のニュースが流れた。怪物に変わる2時間よりも前に死体を燃やす必要があるとのこと。ゾンビはパプアニューギニア全土に広がっている様子。

 

一行は豪邸を発見。オズボーンは地下をロンドンは2階を探索。ヴィンセントとサントロで他の部屋を探索する。

ロンドンが老婦人の遺体を発見。その腹から子猫が飛び出して来たと思うと、ゾンビとなって襲いかかる。
地下室のオズボーンはクローゼットにあった衣装を着て踊り始めた。そこに何体ものゾンビが現れ、彼は食われてしまう。悲鳴を聞き付けたビンセント、サントロ、マックスが駆けつけ、ゾンビどもを倒すが埒があかず撤退。
ロンドンは老婦人の頭を撃ち抜いて殺し、ひとりはぐれて襲われていたリアを救出。押し寄せるゾンビ共を松明を持ったサントロが1人で請け負い、仲間を車まで逃がした。その後、彼はゾンビ共をまいて車に戻る。

 

車が河川に到着。ボートに乗り換えてホープセンターにたどり着いた。しかし何をすれば良いかの指示は受けておらず、彼らは取り敢えず探索することに。
エレベーターの内部には大量のゾンビと化した従業員が。不意を突かれてマックスが噛まれる。次いでサントロがエレベーターに引きずり込まれた。

外に逃げ出したロンドンが噛まれる。彼は自らビンセント、リアとの別行動を言い出す。ロンドンはバレッタ教授の部屋に忍び込み、機密情報の載った書類を焼却。

リアがホープセンターの目的を悟った。人を共食いさせることで人口爆発を止めようとしていたという。
その後リアとビンセントはゾンビに襲われる。リアは舌を抜かれ、口に手を突っ込まれて目玉が飛び出した。

 

死人が甦ったというニュースをバーでカップルが見ている。2人はしょうもないと言いながら店を出ていった。その後、公園に10体ほどのゾンビが現れ彼らは襲われる。

感想

この作品は全体的に気が抜けていて、シュールで突っ込みどころが多い。最大の理由はゾンビが弱いことだろうな。ゾンビに囲まれた、どうしようってなっても間を縫って走れば逃げれてしまう。ゆえにやられるときは大体不意打ち。

ただそれと同じくらいロンドンとビンセントも弱い。頭が弱点だって何度言われても頭を狙わず、なぜか腹ばかりを撃つ。頭部破壊するシーンを撮るとお金が掛かるからだろうね。

そして頻繁に挟まれるネイチャードキュメンタリーから拝借した様な野生動物の映像。鳥が飛んでいるだけとか群れてる様子だとかパプアニューギニア感を出したいのだろうけどあまりに多いし浮いている。特にキツネ(?)が狩りをしている映像はやけに長かった。

終盤ホープセンターに着いてからの10分ほどは物語を締めるための必死さに目が行く。リアが唐突にスイート・デス計画の目的を悟り、ここまでに登場人物を生かしすぎたせいで死亡ラッシュが始まる。とにかく雑。

最後のカップルのくだりは必要だったのだろうか。蛇足感が否めない。リアがむごたらしく死ぬシーンで終わっていれば綺麗だったのに。

ここまで悪い点ばかりを挙げているようだが、実際はこれらの要素が僕の様な人間を楽しませている。全然観ていられるレベルだし、どこか親しみを覚えて逆にいい。人が作った温かみとでも言うのかな。

単純に良かったところはゾンビや死体の造形。数あるゾンビ映画の中でもトップクラスだと思う。そして惜しみなく写すのが良いね。あとは現地人の村かな。村のシーンは特に力が入っていて雰囲気にリアリティがある。ウジの湧いた遺体を食べてるシーンや子供の葬儀は作品が変わったのかと思うくらいクオリティが高い。

ゾンビ映画が好きな人はぜひ観て欲しい。逆に入門として観るのはオススメ出来ないな。

古民家に隠された謎とは 映画『ロスト・ボーイ 死霊の館』ネタバレあらすじと感想

ロスト・ボーイ 死霊の館

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:4/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:8/10

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2008年製作/カナダ/93分

原題:Grindstone Road

監督:メラニー・オア

脚本:ポール・ジャーマン

音楽:エリック・カデスキー、ニック・ダイアー

撮影:サイモン・ショエット

編集:スティーブ・ベダーンジャック

出演:フェアザ・ボーク、グレッグ・ブリック、ヴォルター・ラーニング、ジョーン・グレッグソン

あらすじ

自動車事故で息子を植物状態にしてしまい日々苦しんでいる母ハンナは、気分を一新しようと昔住んでいた町の近くの古い家を購入した。夫と新居での生活を始めるが、不可解なことが頻発。やがて、かつてそこに住んでいた少年が失踪した事件を知るのだが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

交通事故を起こした車の運転席から女性ハンナが出てくる。助手席のフロントガラスには大きな穴が開いており、誰かが飛び出たと思われる。

 

場面が切り替わりハンナは病院に行き、次に教会で泣きながら祈る。
彼女は近々引っ越しを考えている様子で売り家の見学に向かった。家は荒れていて、ノックしても誰もでない。これといった家具は無く鍵が開いていたので中に入る。
住人を探しているとスーツを着た男性ダッドソンが現れた。ハンナは昔ここら辺に住んでいたことを話す。彼は売り主ではなくただ様子を見に来ただけだと言う。ハンナは結局引っ越しを決めた。

 

新居で旦那グラハムと荷物を整理する。夫婦仲は良好だが、何か環境を変えなければいけないような出来事があった様子。
新居で過ごす初めての夜、ハンナは森の中で透明な何かが蠢く夢を見て目を覚ました。時間は朝2時台。彼女は薬を飲みに洗面台へ向かった。洗面台の足元には水溜まりがあり、水漏れを直さなくてはなどと思っていると水はどこかへ消えた。リビングから物音がする。ゼンマイ仕掛けのオモチャが勝手に動いていた。次に地下室から水の音。下に降りると水滴は雨のようになった。そして扉が閉まり、閉じ込められた彼女は助けを呼ぶ。声を聞いたグラハムが目覚めて地下室に向かった。彼女は階段から落ちたようで倒れており、手にはゼンマイ仕掛けのオモチャ。水はどこにもない。


次の日も2人は荷物の整理。写真を飾っていると息子ダニエルの写ったものが出てきた。ダニエルは冒頭の自動車事故で一年前から植物状態になっていた。グラハムはダニエルのことを諦めており、ハンナは帰って来られると信じている。2人は喧嘩。
しばらくしてハンナが地下室で電球を取り替えていたダニエルの元に仲直りに行った。しかし、ハンナは部屋の奥に幽霊を見て驚き、梯子に乗っていたグラハムを落下させてしまう。ダニエルは気絶して頭からは出血。彼女は隣家に助けを求めた。

隣家に住むのは老夫婦テッドとリンダ。夫婦は2人の家に駆けつけた。意識の回復したグラハムも交えて挨拶。夫婦はこの家の住民はすぐに引っ越すから長くいて欲しいと話し始めた。どうやら昔この家で事件があったらしい。続けようとしたのをグラハムが制した。ダニエルのこともありそんな話は聞きたくない。彼のことを知った夫婦は祈りを捧げる。リンダはグラハムの傷を治療しようと救急箱を取りに向かう。ハンナに聞いた通り化粧台の扉を開けて救急箱を取り出すと鏡には少年が映った。夫婦は逃げるように家を出る。
その晩、またも深夜に目覚めたハンナは薬を飲んだ。来る途中、子供部屋の黒板にはダニエルの文字。部屋に帰ろうとするとクローゼットから助けを求める声がした。彼女は助けようと必死にドアノブを捻るがびくともしない。様子を見に来たグラハムがドアノブに手を掛けると扉はすぐに開いた。精神科医の彼は彼女の様子がとても心配。

 

翌朝、リンダがパイを焼いて持ってきてくれた。ハンナが受けとると彼女はあなただけでも知っておくべきと家で起きた事件の話を始めた。昔この家に住んでいた少年が森に住む何者かに連れ去られて行方不明になったという。さらに話そうとするとグラハムが来たので彼女は帰った。その後テッドが道具箱を持って改修の手伝いに来てくれた。

ハンナは町に出掛けるのであなたもどうかとリンダを誘う。彼女は騒がしいのは苦手だと断った。さらに少年について聞こうとするがそれも断られた。
町で買い物を済ませると図書館が目についた。過去の新聞を読みたいと司書に頼むと繊細だからダメだと断られてしまった。しかしその司書マーティンはハンナの同級生。彼は特別にと新聞を貸し出してくれた。

新聞を読むと確かに11歳の少年が失踪しており、捜索隊も出るような大騒ぎになっていた。奇妙なことに少年の名前も夫婦の息子と同じくダニエル。グラハムはあまり深く考えすぎるなと注意する。

 

翌日ハンナは病院に行き、ダニエルに話しかけるが反応はない。その足で教会を訪れて事故のことを考え込んだ。
その夜、彼女は寝室で少年の霊を見た。普通の睡眠薬では眠れないとグラハムに頼むと彼は注射器を用意して彼女の腕に刺した。彼女は倒れるように眠りにつき、少年の夢を見る。彼は手を引いてハンナをダニエルのもとに連れていった。彼はまだこちらには来ていないが瀬戸際だという。これからどうなるかは君次第だと。

翌朝目覚めたハンナは昨夜夢で見た場所に向かってみた。実は彼女は少年と昔遊んだことがあったらしい。森の中にある小屋に触れると少しずつ記憶が甦る。小屋の近くに隠してあった雑誌を持ち帰った。
家に帰るとダッドソンから電話がかかってきた。今日の午後そちらに向かいたいと言う。電話の調子が悪くてよく聞きとれなかった。

いつの間にか電話の正面には少年の写真が飾られている。それを見たグラハムが何を考えていると責めるがスローンにも身に覚えがない。グラハムは電話会社に連絡を取るため隣家に向かった。
ハンナが写真を外すと子供部屋からガサガサ音がし始める。壁の全面に森に近づくな、悪から解放しろとの文字が。

グラハムは夫妻に事件の犯人で疑わしい人はいなかったのかと聞いた。夫妻はダニエルの家庭教師だったダッドソンだと答えた。それを聞いたグラハムが急いで家に帰ろうとするのを夫妻が引き留めた。

ハンナが壁の文字を消しているとダッドソンが現れる。少年はあなたの助けを待っている。あなたは真実に近づきつつあるが、近づきすぎると彼を襲ったものがあなたを襲う。ハンナが帰ってと言うと彼は跡形もなく消えた。

グラハムが夫妻の話を聞いて帰って来た。ダッドソンは事件の2ヶ月後にこの家の地下で首を吊って死んだと言う。グラハムはあまりにも事件に肩入れしすぎているハンナに対し、息子の問題を死んだ他の少年のことを考えることで逃げていると批判。奇妙な言動が目立つことから本格的な治療を勧めた。

家に少年からの電話がかかる。友達になりたい。今度は置いて行かないで。
ハンナがあなたとは住む世界が違うと答えた。クローゼットからまたも声がする。開けると中には少年が。

スローンはリンダに相談。彼女は引っ越すことを勧めた。
家に帰った彼女は薬を捨て、蝋燭を点けて風呂に入った。蝋燭の火が消え、地下室から音がする。バスタブの横をオモチャが歩く。顔を戻すと目の前には少年。住む世界が違うならハンナがこっちに来ればいいと言い放ち、謝りながら彼女をバスタブに沈めた。溺れているとき彼女は森の中で少年とダニエルに出会った。彼女はダニエルに逃げてと叫ぶ。グラハムが溺れているハンナに気付いて助け出す。

 

翌朝、ダニエルの心拍数が下がったらしくグラハムは病院に向かった。ハンナは家で寝ている。マーティンが失踪した少年についての資料をもってきた。ハンナは寝ているのでもちろん誰もでない。しつこく声を掛けていたら近くにいたテッドが何のようだと声をかけた。マーティンはテッドを見て少年の父親のエドワードだろと聞いた。彼は違うと答えマーティンを帰らせた。

起きたハンナはマーティンの持ってきた資料を見て驚く。少年の両親はリンダとテッドだった。資料には2階のクローゼットで監禁されていたとの供述があり、実際にクローゼットをよく見てみると革製の固定具が残っている。ちょうど帰って来たグラハムに夫妻が犯人だと告げるが彼は妄想だと言って信じない。
揉めていると夫妻がやってきた。鍵を開けるなと言うハンナの頼みを無視し、グラハムは2人を招き入れた。ハンナは銃を向けるが、グラハムが取り押さえる。彼女は睡眠薬で眠らされると部屋に閉じ込められた。
ハンナは扉の外にいるグラハムに、昔少年と会っていたことを話し始めた。彼は厳しい家で育てられていたので女の子と遊ぶことなど許されなかった。私が一緒に遊んだせいで彼は殺されてしまっと。話を聞いていたリンダがお前が息子をそそのかしたのが悪いと口を滑らせた。ようやくハンナの言っていたことが事実だとわかったグラハムは彼女を出そうと鍵を開けようとする。しかしテッドの方が速かった。彼はグラハムの首を絞めて気絶させ、扉を開けてハンナに襲いかかる。扉が開いた瞬間、ハンナは持っていたボールペンを彼の肩に突き刺して地下室に逃げ込んだ。

すぐにテッドがやって来てハンナを捕まえ、首吊り自殺に見せるような工作を始めた。彼は自分の犯したことを悪を倒すための正義の行動だったと自慢げに話す。失踪した少年ダニエルは浄化のためバスタブに沈めて殺された。死体は地下室に埋まっている。また、それに気付いたダッドソンを犯人に見立てるため首吊り自殺に見立てて殺した。夫妻がこの家を引っ越したのはそれ以来ダニエルの霊が出るようになったから。

準備が完了しハンナは吊られた。テッドはそれを見届けるとグラハムを殺しに上へ上がる。しかし、縄のかかる場所が老朽化しており壁から外れて彼女は何とか脱出。リビングに戻り銃を奪って夫妻を射殺するとその場に倒れこんだ。森の中で少年とで合う。彼はダニエルの元に行けと告げる。

ハンナとグラハムは急いで病院に向かった。ダニエルに声をかけると彼は目を開く。ベッドの横には少年が立っており、ハンナに微笑むと光って消えた。ダニエルは繋がれた両親の手を握り返す。

やがて家は売り家に戻った。地下室の電気をダッドソンが消す。

感想

監督を調べてみると「シェルター 狂気の秘密」のメラニー・オア監督作品だった。マイナー作品で意図せず、知っている監督の作品を手に取ると少し嬉しい。

本作はキリスト教の狂信者が偏った信仰によって息子を殺し、幽霊となった息子が自身の死を知ってもらうために行動するというありきたりな物。自分の死因を解き明かしてもらう系のホラー映画って結構あるよね。内容として特に新しさは感じられず、どこかで観たことのあるようなシーンの連続。緊張感もないしこれといった山場も感じなかった。

一番気になったのは終盤のシーン。ハンナがグラハムにちゃんと証拠資料を見せながら説明すればいいのにと強く思った。ここまでは上手く行動に整合性があったのにここだけ脚本に動かされている感じがしてイヤ。

良かった点はいろんな意味で普通だったこと。さっき観たことのあるようなシーンの連続って言ったけどそのシーンが面白いから取り入れられているワケで、自分の死因を解き明かしてもらう系のホラー映画の定石から外れて無いのだからつまらないはずが無い。

sottou-hurann.hatenablog.com

ロスト・ボーイ 死霊の館(字幕版)

ロスト・ボーイ 死霊の館(字幕版)

  • 発売日: 2020/06/12
  • メディア: Prime Video
 

18日間缶詰執筆 映画『監禁ピエロ』ネタバレあらすじと感想

監禁ピエロ

コメディ度:3/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2007年製作/アメリカ/上映時間88分

原題:Final Draft

監督:ジョナサン・デューク

脚本:ダリン・ルシオ

音楽:ライアン・レイサム

撮影:ミック・レイノルズ

編集:ジェフ・アシェンハースト

出演:ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク、タラ・スペンサー=ナイアン、ダリン・ルシオ、ジェフ・ループ、アダム・マクドナルド、メラニー・マーデン

あらすじ

とある事件以降脚本が書けなくなってしまったポールは、自身の書いた作品の主演を務めて人気者となった友人でもあるデヴィッドに金を貰って生活していた。彼はある日、幼い頃にみたピエロの夢を見て脚本のアイデアを思いつくのだが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

落ちる夢を見て目を覚ます。中年男性のポールはバスタブに浸かっていた。扉の外に気配を感じた彼はデヴィッドかと声をかける。外にいたのはピエロで葉巻を咥えていた。そこでポールは目を覚ます。

 

彼は目覚めると身支度を済ませ外出した。カフェでデヴィッドとコーヒーを飲む。彼はポールの書いた作品の主演を務めて人気者となり、今ではポールが彼に雇われているような状態。

ポールは昨夜見た夢の話をする。彼は昔、弟のジャックとサーカスを見にいった。演目の途中にピエロが出て来て酒を口に含むと火を吹いた。しかしもう一度吹こうとしたとき、火はピエロの顔に向かって来て彼は火だるまに。演出だと思って当時は笑ってみていたが、今考えるとピエロはその後死んでいたのかもしれない。自分がピエロの立場ならどうするか考え、子供が大人になるのを待って殺しに行くだろうと結論づけた。彼はそんな話をしているうちにイマジネーションを沸き、脚本を書くことに。

 

ポールは徹夜でアイデアを考えた。
翌朝デヴィッドが来て彼を起こし、進捗を尋ねる。ポールの中で本筋は定まってきていた。自分のことを笑った人間を自殺に見立ててピエロが殺す。武器はオレンジ。アイデアを気に入ったデヴィッドは18日以内に書き上げればプロデューサーに紹介できると言った。ポールはしばらく脚本を書いていないし期間が短すぎると反対したが、男はは彼に生活費の入った封筒を渡すと逃げるように帰ってしまう。この日からポールの執筆が始まる。

 

ある日商店に買い物へ出掛けると柄の悪い男に絡まれた。ポールは彼に見覚えがある様子。家に帰ると廊下に吸い終わりの葉巻が落ちていた。彼は侵入者を迎え撃つためバットを構えて全部屋回るが異常はない。
その晩、ソファに寝転がっていると腕から血が垂れる幻覚を見る。デヴィッドから明日いつもの店でコーヒーを飲もうと電話がかかってきた。

 

翌朝、洗顔をしていると背後に気配を感じた。メガネをかけるとそれは消える。
店にはポールが先に着いた。ウエイトレスのケーシーが今日は1人なのと話しかけてきた。彼女はポールのファンだと詰め寄るがそれは全てポールの妄想。彼女はデヴィッドに気があり、彼は独身なのと聞く。ポールは彼がゲイだと嘘をついた。
遅れてデヴィッドがやって来る。ポールがどうしても間に合わないと言うと彼は引きこもってでも書き上げろと告げて帰ってしまう。

 

翌日ポールの家にデヴィッドが訪れた。ポールは段ボールに食料を詰め、娯楽品を全て片付けた部屋を用意し、デヴィッドに俺を監禁しろと頼んだ。彼は始めこそ嫌がったが熱意に負けて承諾。外から南京錠をかけた。


執筆を再会してすぐにパソコンが故障。

部屋から出たデヴィッドにマネージャーのサムからの電話がかかる。狙っていた役に落ちてしまったとの知らせ。小さい役を用意されたと伝えられた彼はそれを蹴った。


パソコンが壊れてやることの無くなった彼はアルバムやホームビデオを見始める。高校のアルバムには先日商店で絡んできた男の顔。しばらくそうしているとパソコンが復活。ふてくされた彼はもう遅いと呟き、壁当てを始めた。ボールが返ってこない。ちょっと経つとオレンジが転がってきて壁の前にはピエロが立っていた。

ポールは名案を思い付いた。ピエロの犠牲者を自分の嫌いな奴にしようと。離婚した元嫁ケイト、高校時代のいじめっこラスティ、売れて態度を変えたプロデューサーのマイケル、そしてデヴィッド。後は好きな女性を登場人物に入れることにした。カレンダーの美女。

酒に酔いながら貼り付けた写真を見てイマジネーションが沸き上がる。

翌朝ノイズ混じりの音楽に起こされた。はじめは外からだと思ったが部屋から鳴っているらしい。彼がデヴィッドかと聞くと音は止んだ。直後隣の空き地で野球をしていた子供の球がガラスを破って飛んで来る。彼がボールを掴むと一瞬オレンジに変わった。ひとまず段ボールで穴を塞いだ。また落ちるイメージが浮かぶ。

 

ポールが目を覚ますとカレンダーの美女が隣に寝ていた。キッチンに向かうとマイケルが。
遂に頭がおかしくなったと感じた彼はデヴィッドに出してくれと電話をかける。しかし彼は今カフェにいてケーシーにデヴィッドはゲイだと言ったのがバレた直後だった。もちろん鍵を開けになんて来ず、自分の言い出したことなんだから最後までやり通せと言う。ポールは飛び降りるぞ脅すがそんなものは聞かない。

ポールは諦めて執筆に戻るが、家のあちこちには実在するかのようにキャラクター達が現れる。その晩デヴィッドはピエロの夢を見て飛び起きた。


ポールの家でテレビが勝手に点き映像が映し出された。画面に映るジャックが俺はなぜここにいる。結末はどうなるんだと聞いた。直後にピエロが現れて映像は終わる。

 

ラスティが朝から大音量で音楽を流して歌っている。ポールが筆を進めるとピエロが現れ彼を殴り倒した。次の瞬間ラスティは首にロープをくくられ、椅子の上に立っている。ポールが原稿の中で彼を殺すとイメージの彼も同時に死んだ。
元妻のケイトが執筆中のポールを私も殺すのかとなじる。


その夜もテレビが起動。ジャックは早く原稿を終わらせろと告げた。

翌朝キッチンに現れたマイケルがポールを責めた。俺のことが気に入らないのか。ジャックはどうなんだ。彼が自殺してからお前は脚本が書けなくなった(時折映し出される人が落ちる映像はジャックの自殺らしい)。弟の死を持ち出された彼は我慢の限界。早速原稿を書いてピエロに殺させた。

 

ポールがカレンダーの美女と愛し合っているとピエロが現れて彼女を連れ去った。彼女はソファの上で首を切って死んでいる。
ポールはこんな話を書いていない。何故だと考えているとケイトが現れて手遅れだと告げた。彼は彼女に謝ったが、彼女はその場を後にする。
ケイトはピエロに捕まり、バスタブで感電死させられた。


ポールは原稿を完成させて印刷を始めると同時バスタブに浸かった。目の前にはピエロが座っている。

約束の日にちになりデヴィッドが鍵を開けて部屋に入った。脚本はしっかりと完成している。呼んでも返事をしないポールを探して家中探し、バスルームで彼の死体を発見した。右手首にはリストカットの跡。
デヴィッドが完成した脚本を持ってエレベーターを降りるが背後にはピエロの姿が。

感想

タイトルに語弊がある。正しくは”監禁(状態で)ピエロ(が出てくる脚本を書く男)”。ゆえに悪趣味なピエロの拷問などを求めて観ると期待外れもいいとこ。原題を直訳すると”最期の脚本”、まあこれよりかは監禁ピエロの方が興味湧くね。

正直過度な期待をしなければ楽しめる作品だとは思う。俳優の演技が上手いし話の大まかな筋書きもこの手の映画にしてはいい方。主人公が復讐心を作品にぶつける姿は観ていて気持ちが良い。そして何よりピエロの見た目が格好良かった。パッケージの通り顔の左半分が焼けただれていて、右側はピエロメイク。葉巻を咥えてて武器はバット。出てくるのは割と一瞬だけど結構頻繁に現れる。

悪い点は意味ありげなシーンがまるで役に立っていなかったところ。商店で絡んできた男が高校時代のいじめっ子だったとか、やけに入れられていた飛び降りの空想が弟の自殺だったとか伏線として挟みたかったんだろうけど発覚の仕方が鮮やかじゃ無いというか何というか。とにかく明かされるタイミングが悪いし極論両方とも不要だったと思う。あとは現実と空想との境目が無くなっていくみたいな売り文句があったけど本作は割とそこら辺がはっきりしているので観ている側としては入り交じらない。主人公の目線からはそうなんだろうけど。

監禁ピエロ(字幕版)

監禁ピエロ(字幕版)

  • 発売日: 2020/06/12
  • メディア: Prime Video
 

ロシア人の旅行体験 映画『フィンランド式残酷ショッピングツアー』ネタバレあらすじと感想

フィンランド式残酷ショッピングツアー

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:2/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/ロシア・フィンランド合作/上映時間70分
原題:Shopping-tur
配給:アットエンタテインメント

監督・脚本:ミハイル・ブラシンスキー

製作:ゲナディ・ミルゴロドスキー、ミハイル・ブラシンスキー

撮影:アレクサンドル・シモノフ

出演:タチアナ・コルガノバ、ティモフェイ・ヤレツキー、サツウ・バーボラ

あらすじ

ロシアからフィンランドショッピングツアーに参加した親子。案内されるがままに連れて行かれた免税店でツアー客は次々と襲われる。2人は無事フィンランドから抜け出すことが出来るのか...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

母と息子はフィンランドへのショッピングツアーに参加。息子は最近買ってもらった携帯電話で映画を撮るんだと母を写した(本作はこの携帯電話を使ったPOV方式)。ツアーはバスで行われる。


途中休憩で母はやめていたタバコを吸ってしまった。息子は罰金の100ルーブルを貰いガムとビールを買う。母にバレないようその場でのみ終えてポイ捨て。自慢げにカメラに写した。


バスでの移動中母が泣いている。息子はそれをたしなめた。この親子にはなにかあったようだ。母が息子の息の匂いからビールを飲んだことに気づいて怒った。彼女はそれから息子を無視し始める。
国境では撮影ができず。一旦カメラが切られた。


免税店でようやく母は口をきいた。彼女が怒っていることはビールを飲んだことではなく。嘘を付いたこと。二度と嘘をつくなと厳しく叱った。

続いてフィンランドの入国審査を受ける。ツアー客の1人がたばこを何箱も隠し持っており足止め。彼女はロシアに送還された。
途中の休憩所でガイドが現地人となにやら話し込んでいる。

バスに戻りツアーガイドは予定の変更を告げた。最近できた大型免税店がツアー客を対象に貸しきりでオープンしてくれるという。乗客は歓喜。

息子はそこで初めてショッピングツアーだと気づいた。自分のことを思って旅行に連れてきてくれたのかと思っていた彼はただの母の気晴らしだと知って怒こる。口論になったすえ父さんが生きていればと言った息子を母がビンタして話は終わった。

 

バスは免税店に到着。ツアー客は貸しきりの店内で各々買い物を楽しんだ。息子は先程ガイドと話していた女性が出入口のカギを閉めているのを目撃。母にそれを伝えるもさっきの言い合いもあり真面目にとり合わない。次いで彼は足元に血痕を見かけた。それは立ち入り禁止の倉庫に繋がっており、2人は中に向かった。入ってすぐの場所に男が寝ている。外傷はないが脈がなく死んでいる様子。あわててガイドを探しに行った。
現場に戻ると血痕はおろか死体も消えていてガイドは呆れて戻ってしまう。2人が真面目に話を聞いて貰おうと後をつけると、ガイドは棚の裏に引き込まれた。2人は何者かがガイドを食べているのを目にする。

2人は慌てて倉庫に逃げた。母は気が動転してしまい動けない。息子は武器になるものを探しに店内に戻る。そこはツアー客が次々襲われて悲惨な状況。結局フライパンしか持ち帰れなかった。母親は事態を知ると黙って座り込んだ。息子が脱出方法を考えているのになにもしない。
彼は警察に電話をしようとしたが番号が分からない。ロシアにいる友人に電話で調べてくれと頼んだが2人は現在地も分からないので繋がったとしても助けを呼べない。

何者かがドアをバンバンと叩いた。しばらくするとそれは止んだが、ずっとここにいるわけにも行かず、しばらく経ち意を決して部屋からでる。息子はフライパンを装備、母は電源の繋がっていないネイルガンを構える。
出てすぐに口を血で濡らしたフィンランド人と遭遇。息子がフライパンで撲殺。そして何故かカメラが止まり2人は外に出ていた。何があったのか知らないが脱出に成功した様子。


店で人を襲っていたのは何だったのか考えるが結局分からない。
2人はガソリンスタンドを見つけて入り、警察に通報してもらった。店員は人当たりがよくまともな人間の様子。母親が地図を出して現在地を訪ねると、見にくいからとレジから出てきてすぐ横に立った。すると突然豹変し、母の首筋に噛みつく。息子はそれを蹴って引き剥がし、母を連れて急いで店を出た。


少し歩くと警察署が。2人が入ると同時、警官は彼らを取り押さえて牢に入れた。
現地の言葉で署長と分けて食おうなどと言っている。母親は疲れたからと眠りにつく。

目を覚ました母親は自分が噛まれたから感染したのではと息子と距離を置きたがる。


隣に監禁されている同じく捕まったパキスタン人のアーメットが話しかけてきた。話によると夏至祭の日、フィンランド人は外国人の肉を食わなければいけないらしい。彼は国際結婚してこの国に来て、毎年妻に守られながら夏至を過ごしていたがその妻が今年亡くなってしまったと言う。食べられないようにする方法は1つ、フィンランド人の肉を食うこと。しかしこれをすると自分もフィンランド人のようになってしまう。

息子は友人や学校の先生までに遺言のビデオレターを撮影。

隣の牢で悲鳴があがったと思うと2人は牢から出された。そして車に乗せられ、森まで連れていかれる。そこには署長の別荘があり、2人はランチにされるよう。

運び出した警官が携帯を奪い取って撮影を始めた。
所長はカメラに向かって演説を始めた。夏至に自殺する国民が増えている。ただこれは人を殺す罪悪感で死ぬのではなくうまい人肉を食べた喜びでだ。


署長と友人らが集まって食事を始めようとする。連れてこられた2人を見た署長は気分を良くした。人権保護のためと言いながら注射器を用意した瞬間、2人は同時に暴れまわり全員を倒して逃亡。

巨大なショッピングモールを見かけてそこの駐車場に逃げ込む。今日は祝日だから駐車場には誰も来ない。母は祝日で店が閉まってるはずなのにショッピングツアーに来たロシア人の愚かさに笑い始めた。
2人は一息ついて父親の昔話を始める。いつの間にか寝てしまった。


目が覚めると頭に夏至の花飾りを付けた少女がいて、あなたは外国人かと現地語で聞いた。言葉も分からず母がとりあえず手を伸ばすと少女が豹変して噛みつく。引き剥がすと次は太ももに齧りついた。
カメラが暗転し、座り込む2人を写す。足元には千切れた小さな腕と少女の死体が横たわっていた。

感想

パッケージと心躍るタイトルに釣られて鑑賞。いうほど残酷では無い。

本作の主な登場人物は母と息子だけなのだが母はとにかく精神が不安定で観ててとてもイライラする。しかも撮影しているのは息子という体のPOV作品なので映るのはほとんどヒスった母。序盤はひたすら親子げんかを観させられ、カメラ越しにこっちが怒られている気分に。

この作品は面白いところだけカットされたのかと思うほど大事なシーンで不自然なカットが入る。倉庫からの脱出とアーメットの説明を省いたのは解せない。人食いフィンランド人が徘徊する免税店からの脱出はどう考えても作品の目玉となる部分では無いのか。倉庫の1人を殺したら次の瞬間には外で走っているのは勿体ないとしか思えない。アーメットの説明に関しては彼が話し始めると同時カットが入り、夏至の話が始まるまで飛んだ。せっかく面白い題材の映画なのだから細かい設定を聞きたい。しかもこれ以降絡みも無く死んでしまったので情報を教えるだけの人間として登場している。こういった観たいシーンがカットされていて、やけに長い遺言ビデオの撮影を観させられるのは腹が立つ。学校の先生との思い出なんてどうでも良い。

パッケージの少女が出てこないので詐欺られたかと思ったら最後に出てきた。最後に腕ちぎれてたけどあれは食べたって解釈で良いのだろうか。わざわざアーメットが説明していたのでそうだと思うのだが。

全体的に褒める場所が見当たらないのだが、ロシア人のショッピングツアーを知るにはいいかもしれない。税関の様子が少し分るし、ツアーバスに電子レンジが付いていて普通に感心した。

地下室にいたのは妖精? 映画『テール しっぽのある美女』ネタバレあらすじと感想

テール しっぽのある美美女

コメディ度:2/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:3/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/ノルウェー/上映時間75

原題:Thale

配給:アットエンタテインメント

監督・脚本:アレクサンデル・ノラス

音楽:レイモンド・エノクセン、ガイアマンド・シモンセン

撮影・編集:アレクサンダー・ノルダース

出演:モルテン・アンドレセン、アーレン・ネルボル、シリー・ライナモ

あらすじ

特殊清掃の作業員2人は独居老人の無惨な死体を片付けていた。床下にまで血がしみているのではと確認するとそこには怪しい地下室が。中には全裸の美女が待っていたが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

特殊清掃員のレオとエルヴィスが部屋に散らばった肉片を掃除する。エルヴィスは耐えられずにゲロを何度も吐いた。

 

雪景色を背景に年配の男性のナレーション。
君を見つけてから9年がたった。見つけるべきではなかったか。

 

レオはエルヴィスに先程の被害者の話を始めた。死体の様子から年老いた男性と見られ、獣に襲われてバラバラになったもよう。
一休みしてから床下の確認に向うと怪しげな隠し扉が現れた。やっかいごとに巻き込まれたくないとレオが止めるがエルヴィスは吸い込まれたように入っていく。中には古い缶詰があり、人の暮らしていた痕跡が見られた。さらに奥には実験室のようなものが。レオは上司のエイナルに電話で指示を仰ごうとするが電波が悪く、エルヴィスに何も触るなと言い残して外へ出ていった。レオがいなくなると彼はすぐさま器具に触り始める。


レオが電話から帰って来た瞬間、横にあったバスタブから女性が飛び出した。女性は衰弱しており2人は放っておけなかった。

油断していると彼女は隙をついてエルヴィスの首を絞めた。レオが拾った軍服を彼女に投げ渡すとエルヴィスは解放された。それから彼女は彼らのことを意に介せず、期限切れの缶詰を食べ始める。敵でないと分ったようだ。


エルヴィスは拾ったカセットテープをラジカセにいれて再生。老人の声が吹き込まれており、実験の様子を記録しているもよう。女性はラジカセを見て驚いている。


車に食べ物を取りに行ったレオの背後を全裸で四足歩行の女性が横切る。


カセットテープの声はこう続けた。ターレだけは他の仲間とは違う。赤ん坊の頃人間に拾われたからだろうか。もっと入浴の回数を増やさなくては。彼女の名前はターレと言うらしい。

 

女性は隣の部屋のベッドの下に寝転がり、歌を歌い始めた。エルヴィスもその横に寝転がって目を合わせて話をする。彼は娘エリーヌの話をするが、何か訳ありな様子。きみはいつからここにと聞かれた彼女は彼の顔を掴んだ。彼の脳内に彼女の記憶が流れ込む。彼女は老人に監禁されていた。

 

レオが車から屋敷に帰る途中、エイナルから着くのが遅くなるとの連絡を受けた。その間も彼の周りを何者かが飛び回る。

 

レオがパンを持って屋敷に帰ってきて、2人は意味深な冷蔵庫の扉を開けた。中には切り取られた尻尾が入っている。

エルヴィスがトイレに行っていた時、レオは胸を押さえて突然苦しみ始めた。心配したのか女性はレオの胸と顔を触り始める。彼はそれを払いのけた。

3人で昼食をとりながらエルヴィスはあの尻尾が彼女のだったらどうすると話し始める。エルヴィスは自分に娘がいることを明かした。レオは自分の肺癌を打ち明ける。
しばらく話していると何者かが屋敷に侵入する気配を感じた。ターレはいち早く扉に鍵をかける。

何者かは何度も扉に当たり、中に入ろうとしてくる。しばらくすると攻撃は止んだが鍵穴からガスが流れ始めた。レオは早々に気絶。

エルヴィスは薄れゆく視界の中で老人とターレの出会いを見た。実は老人は彼女を監禁ではなく保護していた。彼女はしきりに仲間の元に行きたがったが、それだけは止めた。ターレは枯れた花を再生させる能力を持っている。老人はターレを人として育てたかったが彼女の尾てい骨には尾があり、それによって自分が人間でないと知ってしまう。どちらから言い出したのかは分らないが、尾の切除手術が行われた。

 

気絶していたレオとエルヴィスは外に連れ出されとある集団に尋問された。彼らは銃を持っており数も多い。
リーダー格の男曰くターレらの種族は各々異なった特殊能力を持っている。集団の目的はターレの確保。
したっぱどもは屋敷の中で次々とターレに殺されていった。首をへし折り、奪った銃を喉元に突き刺す。ターレの動きが速すぎて気づいたときには殺されている。


集団のリーダーがレオに銃口を向けると同時、屋敷が爆発。リーダーは複数のターレの同種に襲われて死んだ。ターレは2人の拘束を解く。


後日レオとエルヴィスは警察に起きたことを説明した。レオはエルヴィスにガンが消えたことを報告。医者にそう言われたらしい。
エルヴィスは娘と再会。
ターレは同種の群れに戻れた。

感想

ノルウェーの民間伝承に登場するフルドラって妖精がモチーフの作品らしい。フルドラの話を知っていれば捉え方も変わるのかな。わざわざ調べようとはならないような作品だけど。

老人のくだりやエルヴィスと娘の関係が説明不足に感じたし、突然集団が押し寄せてきてちょっと展開が急だなとは思ったけどそこまでひどい出来ではないような。

特に冒頭でいきなり血とゲロが映るのは個人的にポイントが高い。ただそっからゴア描写は右肩下がり。でもフルドラの描写は凄い良かった。最初にレオの後ろにチラッて映ったときは、おおって思った。

退屈なシーンも多いけど見続けられたのはレオとエルヴィスの掛け合いがそれなりに楽しめたからかな。ちょっとちぐはぐな感じで。あとセットがしっかりしていて退屈なシーンでも隅々まで見渡す楽しさがあった。

テール しっぽのある美女

テール しっぽのある美女

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クリスマスの夜、やつは背後からやってくる 映画『ブラック・ストーン 呪いの召喚石』ネタバレあらすじと感想

ブラック・ストーン 呪いの召喚石

コメディ度:1/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:1/10

満足度:2/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2016年製作/アメリカ/上映時間81分

原題:Krampus Unleashed

監督・脚本:ロバート・コンウェイ

製作:ロバート・コンウェイ、モリー・コーンウェル

撮影:トラビス・アメリー

音楽:ジョン・リオス

編集:ロバート・コンウェイ、オーウェン・コンウェイ

出演:アメリア・ブラントリー、ブライソン・ホール、キャロライン・ラセッター、テイラー・バックリー、ティム・ザウアー、ダニエル・リンク

あらすじ

1989年、石に封印されていたクランプスはトレジャーハンターによって解放された。蘇ったクランプスは彼らを次々に惨殺。

時が流れて現代。偶然川に立ち寄った少年がクランプスの封印を解いてしまう...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

1989年、アメリカ南西部の人々を恐怖に陥れたドイツ生まれの無法者エリック・クラウスは砂漠に略奪品を埋め、警告を残して姿を消した。宝の在りかはアリゾナ中部の砂漠らしい。

その数年後トレジャーハンターらが集まって宝を探していた。
彼らは手作業で当てもなく穴を掘る。やがて木箱に突き当たった。中には石炭でできた石が入っている。表面には古いドイツ語が印字されていた。トレジャーハンターの中に詳しい奴がいて解説を始める。石の中には呪いや神々の怒りが込められているとか。
ハンターらが石を奪い合ってるうちに火に触れてしまいクランプスの封印を解いてしまった。
クランプスの見た目は毛むくじゃらで黒い羊のよう。二足歩行しハンターらの腹を切り裂いて殺した。召喚石は池の中に転がり落ちた。

 

時が流れて現代。両親と2人の子供を乗せたファミリーカーが母親の実家を目指して走っている。父ウィル、母、息子トミー、娘フィオナ。季節は12月でクリスマスシーズン。実家に到着した一家は祖父デールと祖母に迎えられた。


もう一台の車が同じく実家を目指して走っていた。デイビッドとその妻ビブ、息子トロイを乗せた車がサムの店に立ち寄る。トロイは店の裏でサスカッチというUMAを探すロジャーとテリーに遭遇。クソガキなトロイは彼らを動画で撮影し面白がった。

到着するもデイビッド一家は態度が悪く、あまり歓迎されていない様子。

 

2人の父親と息子達は川に砂金を採りに行った。途中で現地人の女性ボニーと出会う。
トミーはそこで召喚石を拾った。

 

ボニーの家に元カレで保安官補のダンが訪れるが、彼女は彼を家に入れなかった。

 

トミーが拾った召喚石をウットリと眺めているとトロイが奪い取った。彼の持っていたタバコの火が触れて封印が解かれる。

 

ボニーの家に彼氏が訪れ、2人は愛し合う。

 

ロジャーとテリーの車のそばで咆哮が轟いた。ロジャーが銃の準備を始めるとテリーは殺す必要があるのかと言い始めて揉めだす。結局殺すことにした。

 

トロイはいとこのフィオナに発情期。盗撮を咎められた。

 

ロジャーとテリーがサスカッチを探していると背後からクランプスが現れて2人を殺した。その後クランプスはボニーの家に侵入し、彼氏を殺すと死肉を貪る。ボニーがそれを見て猟銃を発砲するもダメージはなし。

 

ボニーはデールの家に逃げ込んだ。すぐに警察を呼ぶ。

デールと両家の主人は銃を持って周囲の確認に向かった。ウィルはクランプスに腕をちぎられて死亡。デールは腹を裂かれて死んだ。
生き残ったデイビッドが車に乗って逃げることを促すが、母達は旦那の死を信じずに探しに出てしまった。その頃トロイは寝室でスマホに夢中。
祖母がクランプスに首をはねられて死んだ。

トミーはウィルの死体を発見。逃げようとした最中に母親がクランプスに腹を抉られて死亡。

 

デイビッドは生存者全員を車に乗せて逃亡。横に座ったビブと喧嘩して事故を起こす。この事故でビブが死亡した。
車を捨てて歩いて逃げることとなるがクランプスはすでにすぐ後ろまで来ていた。デイビッドが囮となって他の生存者を逃がす。デイビッドは首を引きちぎられた。

 

生き残ったボニー、トミー、フィオナ、トロイは近所に住むクープにトラックを借りようとする。しかし故障していて動かない。彼らは家に匿って貰った。彼は昔話を始める。クープは冒頭のトレジャーハンターの生き残りだった。トロイは話を聞いて召喚石をクープに見せる。

するとクープは一冊の本を持ち出してクランプスを倒す方法を考えた。クランプスを完全に倒すには地中に埋めるしかない。
近所の廃坑に誘き寄せ、ダイナマイトで埋めることにした。クランプスは石に引き寄せられる。

彼らは廃坑に移動し、ダイナマイトを設置した。逃げる段取りを考えているとクランプスが現れる。クープが自らを犠牲にし、ダイナマイトに火を着けた。

 

ボニー、トミー、フィオナは無事に廃坑から抜け出して警察に保護された。
はぐれたしまったトロイはクランプスの声を聞く。そこへ近寄ってみると、クランプスの赤ん坊のような生物が飛び出して彼の喉に飛びついた。

 

感想

作中の怪物「クランプス」とはクリスマスの日にサンタに同行し、悪い子供に罰を与える伝説の生物らしい。映画オリジナルの怪物ではなくて実際にヨーロッパ中部で語り継がれているそうだ。石の封印とかはオリジナル要素かな。

これを知らないで観たから何で舞台がクリスマスなのか、何でやけにサンタの話が出てくるのかが分らず見終わってすぐにググった。よく見たらアマプラのサムネイルにもサンタが写ってるね。気付かなかった。

本作は全体的に低レベル。予算がとても少ないんだろうね。クランプスの見た目はちょっと気合いの入ったコスプレイヤーレベル。壁に飾られたハンティングトロフィーはゴムマスク。死体は遠目で見ても作り物らしさ全開。

ストーリーはまあ置いといてクランプスの足の遅さをどうにか出来なかったのか。作中でクランプスが走っていたシーンは1つも無いんじゃないかな。歩いて追いかけてくるんだけどそれがまあ遅い。だからかクランプスの攻撃はいつも不意打ち。車が事故を起こさなければ映画は終わってたね。

この映画81分しかないのに尺稼ぎが露骨だし長い。せっかくならクランプスとプロレスでもしてくれれば良いのにクランプスのシーンは一瞬で終わり無駄な会話ばかり。尺稼ぎ用のキャラクターまで用意してて中だるみがヒドかった。冒頭のトレジャーハンターらへんは良かったんだけどな。

ブラック・ストーン 呪いの召喚石(字幕版)

ブラック・ストーン 呪いの召喚石(字幕版)

  • 発売日: 2020/06/12
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殺戮ボーイスカウト 映画『CUB/カブ-戦慄のサマーキャンプ-』ネタバレあらすじと感想

CUB/カブ-戦慄のサマーキャンプ-

コメディ度:3/10

グロ度:3/10

感動:2/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:7/10

目次

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作品情報

2014年製作/ベルギー/上映時間84分
原題:Cub

監督:ヨナス・フーファールツ

脚本:ヨナス・フーファールツ、ロエル・モンデレール

音楽:スティーブ・ムーア

撮影:ニコラス・カラカタニス

編集:マルテン・ヤンセン

出演:モーリス・ライテン、ステフ・アールツ、エベリン・ボスマンス、タイタス・デ・ヴーガット

あらすじ

カブスカウトのチームは地元民でも滅多に入らない曰く付きの場所をキャンプ地にした。訳ありの少年サムはそこで異様な光景を目にしたが、それを信じる者は誰いない...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

血だらけの金髪女性が仮面を被った子供に追われる。彼女は車の明かりを見つけて助けを求めた。しかしその明かりは車のものでなく、よく分からない機械が発しており、彼女は捕まった。

 

ボーイスカウトの少年サムは集合時間に遅刻して腕立て伏せ50回を課された。今日からみんな楽しみのキャンプが始まる。カブ隊の人数は住人ほど。

これから向かうキャンプ場には狼少年のカイと言う怪物が出るらしい。先週もカップルが失踪したと指導者のクリスとピーターは脅す。
途中で料理係の女性ヤスミンをのせ、一行はキャンプ場を目指す。


予約していたキャンプ場にはジャージを着たヤンキーが2人おり、バギーを乗り回していた。クリスとピーターが話しに行くが彼らは聞く耳を持たなかった。やがて取っ組み合いになるが諦めて森の奥へ。
ヤンキーの1人は奥に進むのを止めようとしたがもう1人がそれを制した。

 

車が川を越えたとき、水中にある仕掛けが作動。何者かが基地で侵入を感知した。

森の奥の開いた場所をキャンプ地とすることに。クリスは巡査のフランジュにキャンプ場が使えなかったと通報。
フランジュはすぐさまキャンプ場に向かい、彼らを注意するが軽くあしらわれた。
カブ隊が野営の準備をしているとフランジュがやってくる。道中仕掛けを踏んで帰り道は丸太で塞がれてしまった。
フランジュはクリスにここは昔バス会社があり、倒産した際に何人かが首を吊ったと警告をした。


サムがトイレ用の穴を掘っていると背後に仮面の子供が現れた。彼は急いでキャンプ地に戻り、カイが出たと言いふらしたが、誰からも信じられず嘘つき扱い。彼は森に逃げ出した。そこで木上にドーム状のツリーハウスを認める。
カブ隊のリーダーがやって来てサムを連れ戻す。

 

フランジュが来た道を戻ると丸太が転がっていて通れない。仕方なく迂回した先には廃車が。バイクを降りて調べていたら背後に男が現れた。

 

その晩、カブ隊はキャンプファイアを囲んで歌を歌い就寝。真夜中に仮面の子供が現れて太っちょの隊員をナイフで殺そうとした。

 

翌朝、集合がかけられると荷物検査が入った。どうやら指導者たちの荷物が盗まれたらしい。しかし、テントを漁っても何も出てこない。

 

サムは昨日見つけたドームの中に入ってみた。内部には盗まれたものが置かれている。
そこには望遠鏡が置いてあり、それを覗くとヤスミンのシャワーが見えた。そのせいで彼は朝食に遅れてしまう。ピーターから罰としてキャンプ地5周ダッシュが言い渡された。さらに犬まで放たれる。気づいたクリスは急いで止めさせた。

 

ヤンキーは今日もバギーに乗っていたが途中でガス欠。1人がカブ隊の車から盗むことに決めた。彼が歩いていると仮面の子供にカギを奪われた。呆然とするもカギはすぐそばの切り株に置いてあった。それを拾い上げるとトラップが作動。ピタゴラスイッチの様に矢が放たれ、蜂の巣を貫いてヤンキーの腹に突き刺さった。彼は吐血し、さらに蜂にも襲われる。

 

キャンプでは自由時間。各々自分の時間を楽しんでいた。
サムは缶詰を持ってドームに向かう。ドームには仮面の子供がおり、サムにナイフを突きつけた。サムが缶詰を渡すと彼はナイフを使って必死に缶を開け始めた。その後ろでサムは缶切りを使い、落ちていたドッグフードを開ける。子供とサムはナイフと缶切りを交換した。


男がヤンキーの死体を基地に引きずって運び込んだ。彼は死体を床下にある下水タンクに捨てた。


笛が鳴り響き夕食の時間。クリスがカイに扮してカブ隊の旗を奪う。カイから旗を奪い返すレクリエーションが開始。
サムはその途中、ヤスミンとピーターの交わいを見てしまう。ピーターの飼い犬ゾルタンがサムの手に噛みつく。その様子を子供が見ていた。

 

その晩、子供はゾルタンを盗み出した。そしてテントで眠るサムを連れ出す。
呼び出された場所は森の中。その木にはゾルタンの入った麻袋が吊るされている。子供は木の棒でそれを殴り始めた。サムはそれを止めてゾルタンを助けようとしたが、ゾルタンは救おうとしたサムにも吠える。さっき噛まれたこともあり、遂に怒ったサムは子供と一緒にゾルタンを滅多打ちにした。

死んだかと思い袋をあけると子供に襲いかかった。しかし彼はゾルタンの首に噛みついて殺してしまう。
ピーターがゾルタンを探してやってきた。子供は一目散に逃げ、サムはピーターに叩きつけられる。クリスがそれを止めに入った。

ひとまずサムを車に避難させ、何があったのかを聞き始める。騒ぎを聞き付けてヤスミンも集まった。サムがゾルタンを殺したと聞いた彼女はクリスに、彼が噛まれていたことを伝えた。
車の中でクリスがサムに話を聞く。
ピーターがヤスミンにサムの過去を話した。彼は以前、親からの虐待を受けていて、それを治すためにカブ隊に入れられていた。ピーターはその話を聞いて嫌がったがクリスが承諾したと言う。

サムは正直に起こったことを話したがクリスは信用せずに激昂した。
サムは車から飛び出して子供のもとに向かう。

クリスとヤスミンが二手に分かれてそれを追った。

 

クリスは捜索中、サムの証言通りのツリーハウスを発見。フランジュに電話をかけるが彼のスマホはその中にあった。

 

サムは子供の元に行こうとしたが途中で血痕を発見。辿ってみると廃車にたどり着いた。ボンネットを開けると地下に繋がる通路が広がっている。


ヤスミンが子供の鳴き声のするテントを発見。中にはいるとトラップが発動し、テントごと宙吊りになった。

 

サムのいる基地にトラップ作動の合図が響く。男と子供がいそいそと回収に出発。サムはバレないように横の部屋に隠れた。その中にはいくつもの死体が並べてあり彼は動じて物音を立ててしまう。
気付かれたサムは急いで地上に戻り、男から逃げる。
そこにクリスがやって来てサムを逃がし、男とタイマン。しかしあっさり負けたクリスは目にナイフを突き刺されて死亡。
その間、子供は宙吊りにされたヤスミンの元に行き、ロープを切ってテントごと落下させた。


サムがなんとかキャンプ地に着いたがそこには怒ったピーターが待っていた。彼は馬乗りになると何度もサムを殴る。
音に気づいた子供達がテントから出ようとするがピーターはお前らも殴られたいかとそれを制した。
サムは唯一の友人であるドリスに逃げろと伝える。
子供達は逃げようとしたがリーダーがそれを止めた。するとそこに男の乗った車が突っ込み、テントにいた子供全員を引き殺した。ドリスとリーダーは外に出ており無事。

サムが囮となり、ドリスがその隙にガソリンタンクに穴を空けたことでキャンプファイアに突っ込んだ車は爆破。

 

ピーターはその頃、森に逃げていたがトラップに引っ掛かり大木に足を挟まれた。そこをサムが発見し、助けようとしたが別のトラップが作動してもう一本の大木が倒れ、ピーターは潰されて死亡。

 

サムはヤスミンを探しに行く。ヤスミンは地下室に吊るされており、子供に遊ばれていた。
サムが助けようとナイフをもって向かっていったがすぐに馬乗りにされ、持っていたナイフで刺されそうになる。ヤスミンがボタンを押して下水タンクのドアが開いた。サムは力を振り絞って子供をそこに突き落とす。

サムとヤスミンが2人で脱出しようとすると男がやって来た。彼は先程の爆破で死んでおらず、全身やけどの生々しい姿をしている。


男は吊るし上げたヤスミンを痛め付け、サムに止めをさせとナイフを渡した。生き残れるのはどちらか2人だと。サムは決心してヤスミンに向かっていったが、目を覚ました彼女に蹴られて下水タンクに落ちた。
タンクには梯子がかかっており、登ろうとすると子供が足に手を掛けた。
2人は敵対し、殴りあう。男は面白がってそれを見ていた。そして彼は1本のナイフを投げ込んだ。
熾烈な殺し合いの末、勝ち残った少年は仮面を着けていた。

 

ヤスミンは隙をついて拘束をほどき、逃げ出す。
ここからオープニングに戻る。
捕まったヤスミンは男の手によって杭の出た木に突き刺された。
男は子供にナイフを渡し、止めをささせる。
ヤスミンが子供のマスクを外すと正体はサムだった。彼はヤスミンの腹に何度もナイフを刺し、男の元に戻る。男は何も言わずマスクをサムに着け直した。

 感想

なんかもやもやした映画。原因は生き残りのメンツと殺し方かな。

本作の生き残りはサム、ドリス、カブ隊のリーダー、ヤンキーの片割れ、男。サムと男は最後まで画面に映るけど他の生存者のその後は分らない。森には大量にトラップがあるから死んでるかも知れないね。

殺し方なんだけどトラップと男が半々って感じ。このトラップが即死の物と捕らえるのが目的な物の2パターンあって、男の目的がまるで不明。即死のトラップはピタゴラスイッチみたいに作動するんだけどまあ意味ないよね。糸に掛かると玉がコロコロ転がり始めて作動する感じ。他にもバスに座らされている死体があったりする一方、下水タンクに捨てられている死体もあって意図が読めない。

サムが最終的に悪の道を進むのは良かったな。筋が通ってるし偽善的じゃなくて共感が出来る。犬を殺すシーンもね。ただ最後に男も殺して欲しかったな。

CUB/カブ-戦慄のサマーキャンプ-(字幕版)

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  • 発売日: 2017/11/27
  • メディア: Prime Video
 

一晩生き抜いたら1億円 映画『TATARI タタリ』ネタバレあらすじと感想

TATARI タタリ

コメディ度:1/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1999年製作/アメリカ/上映時間92分
原題:House on Haunted Hill
配給:ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ

監督:ウィリアム・マローン

脚本:ディック・ビーブ

製作:ロバート・ゼメキスジョエル・シルバー、ギルバート・アドラー

撮影:リック・ボータ

美術:デビッド・F・クラーセン

音楽:ドン・デイビス

編集:アンソニーアドラー

視覚効果:ロバート&デニス・スコタク

出演:ジェフリー・ラッシュファムケ・ヤンセン、テイ・ディグス、ピーター・ギャラガー、クリス・カッタン、アリ・ラーターブリジット・ウィルソン=サンプラス、マックス・パーリック、ジェフリー・コムズ

あらすじ

 かつて医学の名の元に、悪魔のような実験が行われていた精神病棟。現在では閉鎖され、内部は当時のまま。

数十年の時を経て、何者かによって招待された5人の男女は館に集められた。その館で一晩過ごせば1億円。提示された条件は生き残ることのみ...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

ロサンゼルスにあるバナカット凶悪犯罪者専門精神病院では非合法な手術が繰り返されていた。
1931年10月11日、院内で暴動が起きる。医者や看護師は次々と殺され、建物は焼失。警察の捜査でバナカット医師の悪事が明らかとなった。

テレビのドキュメンタリーが告げた。さらに逃げ出した犯罪者達の残党が今でも呪いの丘の館にいるだとか。
エブリンはバスタブに浸かりながら番組を見ていた。近々、自身の誕生日パーティーを開く予定だった彼女は、呪いの丘の館で開催しようとひらめく。早速旦那のプライスに電話をかける。
今日はプライスが手掛ける遊園地の開園日。彼はマスコミの取材に答えていた。
館の件は承諾。

彼女は招待客のリストを作ったが、彼はそれをシュレッダーにかけ、自分の選んだ人を呼ぼうとパソコンに打ち込んだ。しかし、彼が席を立つとパソコンは勝手に動きだし、次々と別の名前を入力しだす。
結果、まるで関係のない4人に招待状が送られた。招待状には一晩生き残れたら1億円と書かれている。


誕生日の夜、館の家主プリチェットが彼らを迎えた。館は精神病院から大幅な改修がされていたが名残はある。
そこにエブリンが現れた。呼んだはずもない人間が集まっていることに呆気に取られる。すると天井のステンドグラスが落下。客の1人がエブリンに覆い被さり、彼女を守った。エブリンはその恩人に触るなとキレた。
プライスがやってきてプリチェットの話をする。彼の祖父は館を建ててすぐに死亡。祖父は改修工事中に死亡。
エブリンとプライスは互いに向こうが招待したと思い込んでいる。


プライスは再び客の前に戻るとルール説明を始めた。ここに5億円分の小切手がある。もし誰かがリタイアまたは死んだ場合5億は山分け。
彼は客の名前を聞き、その場でサインを始めた。医者のドナルド、タレントのメリッサ、もとプロ野球選手のエディー、映画会社のジェニファー。

プリチェットは貸出料を貰って早く帰ろうとしたが精神病時代の監禁扉が下りて出られなくなってしまった。彼は屋敷の呪いを怖れており、参加者やプライスに説明するが、誰もがプライスの演出だと思い込んでいる。
プリチェットは地下に制御室があると言うがそこに行くためには迷路のように入り組んだ道を通らなければいけない。周りに説得され、彼は案内することに。エディーとジェニファーが同行する。
プライスが今回のアイテムを参加者に渡した。弾倉の抜き取れない拳銃。

3人が地下に入るとたくさんの人体標本が。さらに天井から欠片が落ちてきた。
プライスは仕掛けを操っているシェクターに監禁扉について聞いたが、彼の仕業ではないそう。


プリチェットが地下に来たがらなかったのは1931年の事故以来手付かずだったから。電気治療室、飽和治療室と様々な部屋がある。


気付くと彼らはエディーとジェニファー、プライスとプリチェットに別れてしまった。
ジェニファーは配電盤を見つけて修理。エディーがそれを見て映画業界の人間ではないのではと疑いをもった。そこで聞いてみると実は彼女はジェニファーでなく、その秘書のサラだった。サラが独白している間にエディーはどこかへ行ってしまい2人ははぐれた。
サラがエディーを探していると彼の姿を見つけたがどこか様子がおかしく、何も喋らず導かれたように血のタンクに沈んでいった。ジェニファーはそれを助けようとした。手を突っ込んでいるとと横から本物のエディーが現れ、何してるんだと尋ねた。それと同時彼女は凄い力で引き込まれる。なんとか脱出に成功。
二人は急いで地上に戻った。プリチェットに話すとそれがどうしたと言う。これから悪霊がやってきて俺らを殺すぞと。


エブリンはメリッサがいなくなったことに気づく。彼女は幽霊が撮れないかと地下室にカメラをもって探索していた。カメラに当時の様子が写り、次いで幽霊が現れる。
彼女の悲鳴が屋敷に響き、一行が地下に向かうと壊れたカメラと血溜まりが。血の跡は天井にも付いている。
カメラを持ち帰って再生してみると血だらけのメリッサが写っていた。
エブリンはまだプライスの演出だと思っている。彼女はプライスの横にある酒ビンを拳銃で撃つと上の階の寝室に向かった。拳銃には弾がないはずでプライスは驚いた。
それを見ていた参加者達は用意されていた拳銃で本当に殺し会いさせようとしていたと思い込み、プライスへの不信感を募らせた。


エディーとジェニファーは脱出する方法を調べ、ドナルドはメリッサを探すことに。プリチェットは酔っぱらって動けない。
プライスが監視室に向かい、シェクターを問い詰めようとしたが彼は死んでおり、顔には大きく抉られた穴が開いていた。監視カメラを覗くとバナカットの霊が写っている。
しばらくすると屋敷のライトが点滅し、異音が響いた。音に釣られて全員が集う。
音の正体は電気ショック室で、寝台にはエブリンが寝かされており、電流が流されている。スイッチを切るも、エブリンは死んでしまった。
プライスは参加者の中に犯人がいると思い、彼らに銃を向けた。エディーが咄嗟にプライスを取り押さえる。
ひとまずプライスをどこかに閉じ込めようと考えた一行は飽和治療室にあった装置の中に監禁。ドナルドが見張りを任されたが、彼は装置を起動。その場をあとにした。装置は回転を始めてプライスは幻覚を見る。バナカットに布を被せられるとワイヤーで繋がれ、水槽に沈められる。そこには血を吐く女がおり、水を赤く染めた。


エディーとジェニファーはバナカットのオフィスに入る。火災時の職員の名前を見て共通点を見つけた。集められた4人は彼らの子孫だった。しかし、ドナルドの先祖の名は無い。
その頃ドナルドはエブリンの死体を注射で蘇生させていた。実は2人は愛人関係にあり、死んだ振りをして、さらにプライスを殺すことが目的だった。しかし、エブリンはドナルドを裏切りメスで刺し殺す。

一行はドナルドを探しに向かった。ドナルドは首を切られて飽和装置に入れられていた。本来入っているはずのプライスはいない。
ジェニファーはメリッサの声に導かれて地下に向かう。そこにはプライスがいた。プライスが俺はなにもしていないと言うが、ジェニファーは彼を撃ち殺した。動揺するジェニファーをエディーとプリチェットが地上に運ぶ。

3人がいなくなったあとエブリンがやってきてプライスの死体に独白を始めた。しかし、プライスは生きていた。防弾チョッキを隠して着込んでいたのだ。彼にはエブリンとドナルドの関係などお見通しでこうなることも分かっていた。怒った彼は地下室のヤバめな部屋に彼女を投げ込んだ。すると地面から磁石に引き寄せられた砂鉄のような構造物が現れ、エブリンを飲み込んでしまった。
驚いてプライスが後退りしたさきには標本にされたメリッサが。
部屋から悪霊の塊が出てきた。
プライスが地上に出ようとするが、扉が閉まって出られない。叫び声を聞いたプリチェットが扉を開けたが、塊に飲まれてしまった。

プライスはジェニファーとエディーに逃げろと告げると制御室を探し始める。
2人は事態が分からず呆然と立ちつくした。そこに塊がやってきて、ようやく彼らは逃げ始めた。壁が鼓動し、床が暴れだす。

プライスは制御室を見つけて仕掛けを解除。しかし、天井の小窓しか開かなかった。2人を呼び寄せて逃げさせる。
その際、プライスはジェニファーを守って死んだ。ジェニファーはなんとか外に出たがそこは崖で1歩も動けない。
悪霊の力で小窓が閉められてしまう。だが、プリチェットの霊がひょこりと現れて窓を開けてくれ、エディーも外に出られた。そして朝になり悪霊は消滅。
窓の下に五億円の小切手が挟まっていた。2人はそれを手にして笑ったが降りられず、途方に暮れる。

感想

精神病棟をモチーフにしたホラーってどんなのでもそれなりに楽しめるよね。どこか似通ってるけど。本作はそれらの中でもなかなか良い感じ。人数が丁度よかったな、むやみやたらに多くない分一人一人にしっかりと焦点が当たるし、無駄な死がない。屋敷の外観や内部の作り込みも良かった。

ただ後半の悪霊の姿がとても残念。途中までは霊や幻覚の造形にこだわりを感じていたのだが、最後の悪霊はただの煙みたいな見た目で面白みがないしCGがショボい。死体はグロテスクで良かったんだけどな。

TATARI ― コレクターズ・エディション [DVD]

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  • 発売日: 2002/08/01
  • メディア: DVD
 

サイコサンタとホームレス 映画『ジングルベル』ネタバレあらすじと感想

ジングルベル

コメディ度:1/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:2/10

満足度:3/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2016年製作/アメリカ/上映時間99分

原題:Good Tidings

監督:スチュアート・W・ベッドフォード

脚本:ステュー・ヨピア、スチュアート・W・ベッドフォード、ジョバンニ・ジェンティー

音楽:リアム・W・アッシュクロフト

撮影:シェイン・デ・アルメイダ

編集:スチュアート・W・ベッドフォード、アレックス・ジョピア

出演:ステュー・ヨピア、 コリン・ムルタ、 アラン・ムルホール、クレア・クロスランド、エマ・ハインド、ガリー・マクマホン

あらすじ

建物を占拠してクリスマスを祝うホームレス達。そこに怪しげなサンタクロースが3人やってきて、次々と彼らに襲いかかった。ホームレスの運命はいかに...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

クリスマスパーティー明けの朝、サンタの格好をした男が車に乗ろうとしていた。
背後から病院の服を着た三人組が近づき、男の首をはねる。彼らは車にあったサンタの衣装に着替えた。

 

別地点、ホームレスのジョンがゴミ箱を漁るが何の収穫もない。飢えて困ってるところをベテランホームレスのサムが助けた。ジョンはサムについていき、教えをこう。
サムは所有者がいなくなった裁判所を占拠してホームレスの家にしていた。サムは面倒見がよく、ここのホームレスはみんなサムに助けられていた。
サムは最近やってきたヤク中のロキシーに様子をうかがった。彼女にはサムがよくしてくれる理由が分からない。

なぜホームレスになったのか尋ねた。サムは元軍人。娘が何者かに誘拐されて家庭が壊れたという。

 

ホームレスらは20人ほどおり、法廷で食事を用意してクリスマスを祝っている。

そこに3人のサンタが乗り込んだ。バールでドアをこじ開けると、誰も出られないように施錠。
サンタはそれぞれ別れて建物を散策し、持ってきた器具を使って罠を作る。

 

サムにジョンが話しかけた。なぜホームレスなんかの面倒を見るのか。ジョンはホームレスになって日が浅く、ホームレスに対して差別意識を持っていた。サムはその質問に答えない。

ホームレスの1人が法廷から出るとそこにはサンタが。サンタは口から出したキャンディケインでホームレスの目を刺して殺した。
ホールに武器をもったサンタが侵入。斧、バット、鉈で次々と殺戮を開始。ホームレスらは一斉に玄関に向かったが施錠されており逃げられない。散り散りに建物に逃げる。

 

サム、モナ、ポールはひとかたまりとなった。モナとポールは夫婦関係。ポールは持病の発作で倒れてしまった。サムがホールにあるポールの薬を取りに行くことに。

 

別の場所ではジョンとロキシーが行動を共にしていた。2人は隠れていたが、この隙にも仲間達の数は減って行く。ロキシーが外に出ようとしてサンタに見つかった。2人はサンタに引きずられてどこかに連れ去られた。

 

サムが死体の頭に刺さったパイプを引き抜く。生存者の男レジーを見つけてモナとポールの元に向かおうとした。

 

ロキシーが目を覚ますと他の人々も同じように口を塞がれ、1部屋に監禁されていた。1人のサンタが見張りに付いている。彼の口にはキャンディケイン。ロキシーが覚醒したのに気づいた彼はジングルベルを歌い始めた。ロキシーがそれに合わせると、彼は喜んだ。他のサンタがやってきて1人の女性を連れ出した。

 

サムはレジーと夫妻のもとを目指したが途中でサンタに挟まれてしまう。レジーは逃げ出して横の部屋に入ったが、トラップが作動して頭を貫かれて死亡。サムはサンタの1人に一対一で勝負をしろとタイマンを挑む。サンタはそれに乗ったように見せたが、もう1人のサンタが後ろからサムを襲った。

気絶から目を覚ましたサムは誘導されるがまま、ある部屋にたどり着いた。そこには女性が縛られていて椅子の下には爆弾が。ドアが開くと同時にタイマーが起動、リミットは90秒。サムはそうそうに諦めて女性を抱き締め、共に死のうとする。しかし、それはただの冗談で爆発など起きなかった。

 

サムが戻らないのでモナが1人で薬を取りに行こうとする。ポールは薬を飲まなかった自分が悪いんだとサムを待つことを説得した。
しかし、何故か2人で取りに法廷に戻る。そこには大量の死体が転がっていた。サンタは夫妻を一旦見逃したがすぐに追いかけ、ポールを殺してモナを監禁部屋へ。

サンタはポールの生首を持ってモナにキスさせた。ロキシーはサンタの腰に鍵が付いているのを見ていた。
サンタが去り、モナと何とか鍵を奪って逃げる方法を考える。ジョンはその作戦を止めた。何が望みかを聞くべきだと。
そこにサンタがやってきてジョンを部屋から引き摺り出した。ジョンは何でもすると命乞いした。するとサンタはサムとだけ答えて、ジョンの拘束を解き、ナイフを手渡した。

 

ジョンがサムらと合流。ジョンは偶然、大男のサンタを倒したという。このナイフはやつの頭に差したものだと自慢げに見せた。
しかし、サムは信用しない。サンタの死体の元に案内させた。確かにサンタは転がっているが血が出ていない。女がサンタの顔に唾を吐くとむくりと起き上がり、女の首をへし折った。ジョンがサムに斧を振りかざすが、サムは肘鉄でそれを防ぎ、ジョンは気絶。サンタはサムを組倒し、彼の右肩を外した。ジョンの持っていた斧を外して手に取ると、サムを切り付けようとする。
振りかざされた瞬間、サムは持っていたナイフをサンタの足に刺した。サンタは倒れ、その隙にサムは逃げ出す。
ジョンとサンタの残された部屋に別のサンタがやって来た。彼は状況を見て、ジョンに鉈を振るった。

 

サンタがロキシーとモナにプレゼント交換を強要。音楽に合わせてプレゼントを回しあう。プレゼントはモナの手に止まった。中には探していたポールの薬が。ロキシーは落ちていたハサミを拾い、サンタの目に刺した。
二人は玄関に逃げたが、3人のサンタが追っていた。モナがバットを奪ってサンタを滅多打ちに。しかし、他のサンタに捕まってしまう。

ロキシーはその隙に逃げ出し、サムと合流。

彼女は痛みに苦しむサムに隠していたドラッグを渡した。それを飲んだ彼は覚醒し、自力で脱臼を治す。するとモナの悲鳴が聞こえた。彼女は他の生存者を呼び寄せる罠として拷問されていた。
サムが囮となってサンタ達を引き付け、その隙にロキシーが救いだす作戦を決行。
ロキシーが部屋に入ったとき、すでにモナは死にかけていた。胸に鉈が刺さっている。モナが死んでしまい、ロキシーは鉈を引き抜いた。

 

サムを追ってサンタが一人一人散ると、サムが攻撃を仕掛ける。彼は体格で圧倒的に負けていたが、何とか寝技に持ち込み、サンタを倒した。しかし、重篤なダメージを負っている。
ロキシーが気絶するサムを起こして歩かせた。サムは自分を置いていくように懇願する。「お前は娘のような存在だ、1人で逃げろ」と。天井裏の通路を抜ければ屋上に出られると教えた。ロキシーはサムに自衛のため、鉈を渡して通路に向かった。

2人のサンタがもう1人のサンタの死を知る。2人は死んだサンタの持っていた斧をめぐって喧嘩した。すぐに和解すると生存者を探しに向かう。サムがサンタに見つかり、どこかに連れ去られた。


もう1人はロキシーを追う。そのサンタはキャンディケインを咥えたサンタで、ジングルベルを歌ったことでロキシーを気に入っていた。彼はロキシーに逃げ道を教える。ロキシーは同情的に話しかけると歌を歌った。サンタがロキシーの足元に寝転がる。彼女は優しく介抱する振りをして、咥えていたキャンディケインを抜き取り、メッタ刺しにして殺した。

 

サムは法廷で殺されようとしていた。そこにロキシーが現れる。彼女はサンタの首に何度も鉈を振るった。


2人は裁判所をあとにする。
数々の死体が映されたあと、1人のサンタがドアに手を掛けてend。

感想

ストーリーも何もないしグロさがウリの作品だと思うのだが、物足りない。予算の都合だろうが死体があまり映されず、見たいシーンが見れない状況。殺してるシーンはカメラがその箇所を映さない。まともに映っているのは4箇所ほどではないか。サンタクロースの殺人鬼という強いキャラクター性を持っているのに生かされたシーンはキャンディケインで殺すところぐらいで、何着ててもよくねって印象。

初めの男から衣装を奪うシーンが作品のピークかも知れない。

サンタの目的は分らずじまい。途中でジョンにサムを殺させに行くシーンがあって意味深だったけど何もなかった。まあ、それは良いんだけど。ただ知能が高いのか低いのかがまるで分らない。1人だけ明確に喋れるんだけど2人は不明だし、計画性があるようにもないようにも思える。あとコイツらは銃とか持ってないし、ホームレス全員で襲いかかったら勝てそうだなって思った。

でも武器持ったサンタクロースの見た目はやっぱり良いものがあるね。

ジングルベル(字幕版)

ジングルベル(字幕版)

  • 発売日: 2020/05/22
  • メディア: Prime Video
 

科学による人体蘇生 映画『ラザロ・エフェクト』ネタバレあらすじと感想

ラザロ・エフェクト

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:6/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2015年製作/アメリカ/83分
原題:The Lazarus Effect
配給:クロックワークス

監督:デビッド・ゲルブ

製作:ジェイソン・ブラム、ジミー・ミラー

製作総指揮:マット・カプラン、ジャネット・ブリル、ルーク・ドーソン、グロリア・ファン

脚本:ルーク・ドーソン、ジェレミー・スレイター

撮影:マイケル・フィモナリ

美術:メラニー・ジョーンズ

音楽:サラ・シャシュナー

編集:マイケル・N・クヌー

出演:マーク・デュプラス、オリビア・ワイルド、ドナルド・グローバーエバン・ピーターズ、サラ・ボルジャー

あらすじ

フランクとその婚約者であるゾーイが仕切る研究者グループは、延命に役立つ”ラザロ血清”の研究に勤しんでいた。実験の最中にゾーイが事故で感電死するが、フランクはゾーイの死体にラザロ血清を投与。ゾーイは生き返るがどこか様子がおかしく...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

豚の死体を使って研究者たちが実験している。何かを注入すると一瞬だけ飛び起きた。


カリフォルニア州聖パテルヌス大学。
ゾーイ博士は1人の女性エヴァを研究室に招いた。彼女は撮影係で、部屋にいた研究メンバーのニコ、クレイと挨拶を済ませる。フランク・ウォルトントン、ゾーイ・マコンネルが研究内容をビデオに納めるために彼女を呼んだ。

ゾーイは神経線維の再増殖を早める細胞腫瘍から”ラザロ血清”を作成した。その血清に電気変化を与えることで活性化させることが出来る。使用方法は患者の脳にラザロ血清を打ち込み、電流を流すだけ。この技術が実用化できれば医療現場において蘇生にかけられる時間を引き伸ばせる。
エヴァは研究室に駐在し、研究についてのインタビューを通して映像を作り始めた。


その晩ゾーイは誰もいなくなった研究室で1人実験を行っていた。ニコが差し入れの寿司をもってやって来る。フランクとゾーイは婚約関係にあったが、ニコはゾーイに好意を寄せていた。

 

研究はあるところで詰まっていたがクレイが解決法を思い付く。
犬の死体を使って実験開始、実験は成功し犬は蘇生した。さらに生前の持病であった白内障が何故か治っていた。チームは祝杯をあげる。

犬はとりあえず夫妻が持ち帰ることになり、フランクはロッキーと名付けた。しかしロッキーは餌を食べず様子が変だった。

ゾーイはキリスト教徒なのでこの蘇生が正しいことなのか悩んでいる。

 

翌日研究室でロッキーをスキャンしてみると脳に異常があることが分かる。甲状腺機能が低下しており、狂暴性が増しているはず。家で飼い続けるのは危険と判断し、ゲージにいれて研究室に置いておくことにした。


その日の宿直はクレイ。くつろいでいると轟音が響く。冷蔵庫が荒らされており、ロッキーが消えていた。見つけ出したロッキーは何かに取りつかれたような素振りを見せる。メンバーたちが掃除をしていると上の棚まで荒らされていたことが分かった。普通の犬では絶対に届かない。

 

ラザロ血清を使ってから3つのフェーズが見られた。まずは蘇生。次いで血清が長く血中に残る。そしてホルモン失調。そして現在、ロッキーの脳内では新しい神経回路が作られ始めていた。

 

翌朝、フランクが学長に呼び出された。大学は実験内容をクライロニス製薬に売ったそう。今までワーナー・ゴス社から出資を受けていたがその企業ごと買収された。明日までに実験器具ごと全てを奪われる。

 

彼らはその晩研究室に忍び込み、研究を終えることにした。
他の犬の死体に電流を流そうとしたところゾーイが感電。応急処置も虚しく、亡くなってしまう。
フランクはラザロ血清でゾーイを甦らせることに。一線を越えていると全員が反対するも押し通した。
蘇生は成功し、起き上がった彼女は「私、死んでたの?」とフランクに訪ねる。
スキャンしてみると神経活動が活発になっていることが分かった。人は脳の10%ほどしか使えないはずだが、今の彼女は100%近く使えている。
彼女に超能力が開花した。念力で物を動かし、人の心を読むことが出来る。しかしその能力は上手く操ることが出来ず、聞きたくないことも聞いてしまう。


ゾーイはフランクに死後に見た光景について話す。子供の頃の嫌な思い出がひたすら繰り返された。

力を使った直後は、左手の指先が黒ずんでいたが、しばらくすると元に戻った。

 

鎮静剤を打たれたゾーイは眠りにつくが、それを観察していたエヴァはゾーイの見る夢をともに見た。

夢の内容は廊下が続き、ドアの下からは手が伸びる。廊下の先には少女時代のゾーイが立っていて、みるみるうちに電気が消える。次の瞬間、周囲が真っ白になったかと思うと、エヴァは黒い手に掴まれた。

悪夢を見たエヴァは半泣きで目覚める。自分の左手首を見ると、夢だった筈なのに掴まれた痕が残っていた。

 

話を聞いたクレイはゾーイの脳が活発化していることに着目。使える脳の範囲が広がったことにより、超能力を発動しているのではと疑った。

 

 

目覚めたゾーイは人格が凶暴化。

ゾーイは念力を使ってニコをロッカーに閉じ込め、ロッカーを潰す。ニコはもちろん死亡。

翌朝、逮捕されてもいいから外へ出たいとクレイが言い出すが、その瞬間に大学内で停電が起こる。システムがロックされて扉が開かなくなり、非常用電話も使えない。メンバーは大学内に閉じ込められた。

クレイはニコが居なくなったことに気付く。彼がゾーイにそのことを聞くと、ゾーイはペンをクレイの口に突っ込んだ。フランクが鉗子で取り除こうとしたが、クレイは窒息死。

そして部屋の家具がすべて浮き、フランクはソファの下敷きに、エヴァは机の下敷きになった。ゾーイの仕業だと気づいたフランクは、毒薬の注射でゾーイを殺そうと考えた。

ゾーイに近づいたフランクだが、思考を読まれて注射器を持っていることに気づかれる。全ての思考を読み取ったゾーイはフランクを敵と見なした。こめかみをつかみ、念を送ってフランクの脳を破壊。

ゾーイは自分にラザロ血清を打ち、パワーアップ。それを見たエヴァは、毒薬の注射を大量に用意した。エヴァはゾーイを探し始めるが、いつの間にかエヴァはゾーイの夢にひきずりこまれた。そこで、エヴァは悪夢の原因を知る。

ゾーイが悪夢を何度も見るのは、幼い頃にアパートを放火したからだった。少女のゾーイがマッチを持っている。奥の部屋では住民が助けを求めて扉の下から手を伸ばす。エヴァは「あなたは悪くない。止められる。」と言って、少女のゾーイに扉を開けさせた。少女のゾーイは扉を開け、中から漏れ出す光に当たる。その瞬間、現実世界のエヴァはゾーイに注射を打ち込んでいた。ゾーイは謝りながら倒れた。

大学にはレスキュー隊員が待っておりエヴァに何があったのか聞くが、振り返るとゾーイの遺体は消えていた。再びレスキュー隊員に向き直ると、それはゾーイだった。エヴァは首を折られて殺される。

全員を殺したゾーイは、手術台に乗せてラザロ血清を打ち始めた。まずはフランクが生き返る。

感想

ホラーにするのか超能力物にするのか中途半端。両方楽しめるのではなく、両方足りていない。どちらかにして欲しい。

序盤の雰囲気は良かった。理系の学生たちがガチでわいわい研究してる感じ。あり得ない技術だけどどこかリアリティがある。

ロッキーまでは良い感じだったんだけど、ゾーイを蘇らせてからがヒドい。ゾーイの視点が多すぎるのが問題とみた。他のキャラクターがゾーイの異変に気付く前に視聴者が知ってしまうのでもどかしさがある。しかも能力の内容が何でもありすぎて、早々にコイツが勝つなって分るレベル。超能力は予想外だったけど他の要素はどっかで見たようなのの詰め合わせ。

一番むかついたのは放火したゾーイに「あなたは悪くない」って言うシーン。普通に悪いだろ。ゾーイが常に被害者面してるのが気にくわなかった。

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特殊メイクだけでも一見の価値あり 映画『ザ・ヴォイド 変異世界』ネタバレあらすじと感想

ザ・ヴォイド 変異世界

コメディ度:1/10

グロ度:8/10

感動:2/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:10/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2016年製作/カナダ/上映時間90分
原題:The Void
配給:彩プロ

監督・脚本:ジェレミー・ギレスピー、スティーブン・コスタンスキ

製作:ケイシー・ウォーカー、ジョナサン・ブロンフマン

製作総指揮:トッド・ブラウン、デビッド・ワトソン、ジェームズ・ノーリー、スティーブン・ヘイズ、ピーター・グレアム、ロス・M・ディナースタイン、ジェレミー・プラット、ミック・フォーシイ、ロン・モルナー

撮影:サミー・イネイヤ

美術:ヘンリー・フォン

音楽:ブリッツ//ベルリン

編集:キャム・マクラクリン

出演:アーロン・プール、ダニエル・ファザーズ、キャスリーン・マンロー、エレン・ウォン、アート・ヒンドル、ケネス・ウェルシュ

あらすじ

保安官ダニエルはパトロール中に発見した血まみれの男を病院に連れて行く。しかし病院では看護師が暴走、そこに銃を持った中年男と斧を持った若者が乱入。さらにナイフを手にした白装束のカルト集団までやってきて...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

家から男女が2人が飛び出した。彼らは2人の男性に追われており、必死に逃げている。女は撃たれて倒れてしまった。2人の男は辛うじて生きている女にガソリンを撒いて火を放った。

 

深夜に森の付近を保安官ダニエルがパトロールしていると先程の逃げた男性ジェームズが飛び出てきた。保安官は保護して別居中の妻アリソンの勤める病院に運ぶ。以前ダニエルとアリソンの間に子供が出来たが流産してしまった過去がある。

 

病院に着き、ジェームズをパウエル先生に引き渡した。

ジェームズは気を失っており回復を待っていると突然、看護師の1人ベバリーがおかしくなった。急に患者の眼球にハサミを刺して殺したのである。それを見たダニエルは即座に銃殺。彼は殺人のショックで吐き、気絶してしまう。


そこに州警察のミッチェルがジェームズを探してやって来た。彼には大量殺人の容疑がかけられている。薬物の常習犯であり、ベバリーがおかしくなったのはジェームズから何かの薬を渡されたからだと推測していた。


ダニエルはひとまず署に連絡するが、電話も無線も繋がらない。車の無線を試していると白装束を纏い、顔を黒い三角の書かれた布で覆った人間に遭遇。声をかけるとナイフでジェームズの肩を刺した。ダニエルはなんとか病院に戻る。応急処置のかいありダニエルは復活。白装束らは数を増やし病院を囲んだ。


外に気を取られていると、建物内で悲鳴が響く。ジェームズは手術室に手錠で繋がれていたのだが、その部屋にはベバリーの遺体も置かれていた。ベバリーの遺体は変容し、触手の生えた肉塊となってジェームズに襲いかかろうとする。ミッチェルとダニエルでジェームズを救出。

 

ロビーに病院内の全員を集めていると冒頭の男2人が銃を構えて入ってきた。
ジェームズはその場にいた妊婦マギーを人質に取る。止めに入ったパウエルは彼の持っていたメスに首を刺されて死亡。阿鼻叫喚となっている最中、化け物と化したベバリーがやって来てミッチェルを別室に引き摺り込んだ。ミッチェルは目に触手を刺されて絶命。二人の男とダニエルが退治に向かった。ベバリーから脳みそのような構造体が生えてきて、それを撃ち抜く。銃と斧による攻撃で何とか退治。
男2人はジェームズを引き渡せという。彼らは親子であり、息子は以前喉を切られており、喋れない。彼らは何かを知っている様子で、中にいる人々もろとも建物を燃やそうとした。それをダニエルがなんとか止める。


全員は事務室に避難した。しかし、妊婦であるマギーの状態が危険。アリソンは薬品室に行く必要があると言った。ダニエルは絶対に1人で行くなと告げる。ダニエルが代わりに医薬品室に行こうとするが武器がない。ダニエルは親子を説得し、パトカーにあるショットガンを取りに行った。

 

白装束達の姿はなく、パトカーには容易に到達できたがショットガンのカギがなかなか外せない。モタモタしているうちに白装束が増え、彼らにナイフを持って襲いかかった。ショットガンで応戦しつつ何とか病院に到着。


そのころマギーの様態はさらに悪くなる。アリソンは言い付けを破って1人で医薬品室に向かった。薬を物色してる最中、後ろから死んだはずのパウエルが近づく。


1人で行ってしまったと話を聞いたダニエルは親子の父親を連れてアリソンを探す。
道中、院長室でパウエルから電話がかかった。「喪失感は人を駆り立てる。娘を失って私は変わった。だが、正す方法を見つけた。私は君たち全員を救う。」
父はその間に写真と手帳を見つけた。写真には死体と白装束達のシンボルである黒の三角が写っていた。


親子とダニエルはジェームズに拷問を行い情報を聞き出す。パウエルは森にある古い農家にジャンキーを集め、セックスを見物した。彼はカルト教団の教祖で生け贄と称し、殺人を繰り返していたという。彼がパウエルを殺したのは悪人と知っていたからだった。


彼らはジェームズを引き連れて病院の地下を目指す。階段には引き摺られたような跡が残っていた。インターン看護師キムは地下が一階までしか無いと言うが、階段は続いている。ジャンキーを先頭に立たせ、先に進ませた。

 

アリソンが手術台で目を覚ます。麻酔のせいか体は動かせない。パウエルは彼女に自分の変身を見せると告げた。

 

地下二階には農家と同じ魔方陣が刻まれていた。黒い三角の書かれた部屋を見つける。彼らは恐る恐る中に入っていった。


パウエルはアリソンに話した。「人は死ぬと変身する。私は生と死から人を解放する。はじめはうまくいかなかった。失敗作は今も地下室にいる。」言い終えてこちらを向いたパウエルの顔は皮膚が剥がれていた。次いでアリソンに掛けられたシーツを剥がすと、彼女の腹部には何かしらの生命が宿っており、しきりに動いていた。

 

地下二階の部屋には失敗作が立ち並んでいた。奴らは死にたくても死ねず、自殺を繰り返している。やがて一行に気付き、襲いかかって来た。この際ジェームズは失敗作の一体に頭を床に打ち付けられ死亡。

 

病院の地上ではマギーが破水。手術経験の無いキムが帝王切開を試みる。ためらうキムをマギーの祖父が説得。しかし、マギーは信者の1人だった。祖父を殺すとキムを追う。


地下室で父親が幻覚を見て息子を襲った。昔住んでいた家の様子が広がる。彼の妻は彼が留守にしたときに死んだようすで、そのとき助けなかった息子を恨んでいた。息子は首を絞められたが、持っていた発煙筒を父の腹部に押し当てた。それにより父は正気をとりもどし、謝罪する。

 

ダニエルは手術台に乗ったアリソンを見つけ出したが、すでに変身している。どこからかパウエルの声がする。「アリソンが死産した夜、君は嬉しそうな顔をしていた。」ダニエルは躊躇いつつ、何度もアリソンだった物に斧を振り下ろした。

いつの間にか後ろにいたマギーがダニエルの背中をナイフで刺す。
パウエルが姿を表した、全身の皮が剥がれており、まるで悪魔のような様相。横には白装束の信者が立っている。今日、信者が集まったのはパウエルの娘サラが復活するからであった。壁にある異質な三角の前で儀式が行われ、マギーの腹から巨大な化け物が生まれた。それは四足歩行で歩きだし、信者を踏みつけた。

そこに親子が割って入る。銃で撃つと他の部屋におびき寄せた。父が捕まり、触手ではらわたを抉られる。彼は自身に燃料をまき、息子に火をつけさせた。

 

ダニエルは力を振り絞りパウエルに斧を振りかざす。しかし、生死を超越したパウエルにそんなものは効かない。ダニエルはパウエルに突進し、自分もろとも三角の異空間に吸い込まれていった。2人が消えると三角も跡形なく消えた。

 

燃えたと思った赤子は生きており、息子が追われる。彼が必死に逃げると病院地上階の壁に出た。散策し、キムと合流。

 

ダニエルと元の姿のアリソンは黒いピラミッドが立ち、暗雲立ち込める異空間(変異世界?)に飛ばされていた。呆然と景色を見つめ、二人は固く手を繋ぐ。

感想

僕が求めていたのはこれかも知れない。そう思うほど本作を気に入った。

作品情報を調べていて監督・脚本がジェレミー・ギレスピー、スティーブン・コスタンスキであることに気がついて合点がいった。僕は彼らの作品「ファーザーズ・デイ 野獣のはらわた」が大好きなのだ。気づけて良かった。ブログ始めて良かった。普段監督名とか気にしないからね。

何が良いかというとまず、序盤の流れが最高。身元不明男性保護→看護師暴走→白装束のカルト集団が建物を囲む→看護師が化け物と化す→銃を持った親子乱入、これ、何が起こるか分らないライブ感が凄まじく、休む時間を与えない。特に看護師が患者を刺すシーンは本当に脈絡がないので驚いた。その後看護師が変異するのも同様。そしてこの造形がおぞましく、素晴らしい。

ここで既に作品に引き込まれているわけだがここから先も緩まなかった。次々に奇想天外なことが起こり、謎がどんどんと解けていく。

終わり方も僕は好きだ。賛否両論ありそうだが。

本作は主人公ダニエルの情報量が観客と同じだから共感しながら観ることが出来る。さらにダニエルは微妙に頼りなく、キャラクターに愛着が湧いた。しかし愛着が湧くのはダニエルだけではない。どのキャラクターも訳ありで、存在感が強く、そこに居る理由が用意されている。

この作品の花形はやはりクリーチャー造形だろう。特殊メイクを駆使して作られたクリーチャーは一体一体個性があり、観ていて飽きない。なんと説明すればよいか、遊星からの物体Xサイレントヒルが合わさったような悪夢みたいな見た目で、ぎりぎり元が人間であったと分るような絶妙な塩梅。それがぬるぬる動いて襲いかかるんだから堪らない。カルト集団も不気味で良い感じ。ただ逃げられないように立っているだけってのも何かゲーム性があるよね。

グロテスクでアンモラルな内容だから人には勧められない。けどそれがこの作品の良さだと思う。

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 また別角度でぶっ飛んでる監督の過去作↓↓

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終末世界の家族像 映画『イット・カムズ・アット・ナイト』ネタバレあらすじと感想

イット・カムズ・アット・ナイト

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2017年製作/アメリカ/上映時間92分
原題:It Comes at Night
配給:ギャガ・プラス

監督・脚本:トレイ・エドワード・シュルツ

製作:デビッド・カプラン、アンドレア・ロア

製作総指揮:ジョエル・エドガートン

撮影:ドリュー・ダニエルズ

音楽:ブライアン・マコンバー

美術:カレン・マーフィ

編集:トレイ・エドワード・シュルツ、マシュー・ハンナム

出演:ジョエル・エドガートン、クリストファー・アボットカルメン・イジョゴ、ケルビン・ハリソン・Jr.、ライリー・キーオ、グリフィン・ロバート・フォークナー

あらすじ

感染症が蔓延した世界。ポール一家は森の深くに住んでいたことによってなんとか免れてた。一家が生活する家にある夜、男が侵入する。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

老人バドが感染症に罹り病床に伏している。娘のサラがバドに別れを告げると、その旦那ポールが枕を顔に押しつけて拳銃で射殺。

感染したバドの遺体をポールとその息子トラヴィスが埋葬した。サラは、バドを殺害する一部始終をトラヴィスに見せたことでポールを責める。しかしポールは、みせる必要があると返した。

その夜。ポールの家に侵入者が入ろうとする。玄関のドアを何者かが破ろうとしていた。その音に気付いた3人はガスマスクをつけて銃を構え、玄関へ移動。入り込んだ侵入者を殴って気絶させたポールは、男が感染している危険性を危惧して樹木に結びつけた。

意識が回復した男にポールが話しかけた。男はウィルと名乗り、自分にも家族がいると告白。家に侵入したのは誰もいないと思ったからと答えた。水や日用品が底をつきそうだったので80kmもの距離を歩いてやっとたどり着いたという。1週間前から廃屋で息子、妻と暮らしており、その前は130km離れた兄の家に住んでいた。嘘を言っているとも思えず、さらに「ヤギを2頭、ニワトリを6頭、飼育している。取引しないか。」というウィル話は魅力的だった。

ポールはサラと相談。この場所を知られたからにはタダで生かしてはおけない。ウィルの家族が感染していないのであれば、人が多いほうが有利だと考えてポールはウィルの一家を家に招こうと決めた。

 

ポールはウィルをトラックに乗せて、その場所に案内させる。森を移動する最中、トラックのタイヤが何者かによって狙撃された。ポールは車の下に避難し、近づいてきた狙撃手を射殺。もう1人の襲撃者をウィルが馬乗りになって殴っていると、ポールがウィルをどけて同じく撃ち殺した。ウィルは情報を聞き出せたかも知れないのにと呆れる。死体をチェックし、タイヤを修理して移動を再開。

 

数日後、トラヴィスが不安そうに父の帰宅を待っているとトラックが一家を乗せて帰ってきた。ウィルとその妻キム、幼い少年アンドリューは今日からポールの家で一緒に暮らすこととなる。

ポールは共同生活のルールを説明。中でも念を押したのは玄関の鍵を必ず閉めること。

 

ウィルとキムは、ポールとサラに仕事を教わる。汚水のろ過や蓄電、たきぎを集める作業などやらなければいけないことは多くある。しばらくは平和な暮らしが続いた。

 

ラヴィスはバドが殺されるのを見てから毎晩悪夢を見るようになっていた。この日も夜這いを仕掛け来たキムが口から黒い液体を垂らす夢を見る。すっかり目が覚めた彼は階下に降りた。階下には同じく目を覚ましたキムがおり、トラヴィスはキムと話す。キムはしばらく前から不眠症だと言い、共有の話題でしばらくは盛り上がったがトラヴィスがしきりに胸を見ていたことがバレ、微妙な空気になり会話が終わった。

 

翌朝、薪割りをしていると飼い犬のスタンリーが吠えはじめて森に駈け込んで行ってしまった。トラヴィスはスタンリーを追いかけるが、スタンリーの吠える声が急に止み、何か他の音を聞いた。ポールは1人で森に行くな、犬は自分で帰ってくるとポールを止めた。

夜になっても、スタンリーは帰って来なかった。トラヴィスは病んだイラストを描き殴る。その様子に心配したポールは明日一緒に探そうと慰めた。

ポールはウィルと酒を飲んで話をする。その際にウィルは自分がひとりっ子だと発言した。以前、ウィルが兄の家にいたと聞いていたポールは発言の矛盾を指摘。ウィルはキムの兄の家だと説明したが、不信感が募る。

真夜中。

夢を見て起きたトラヴィスは、バドの部屋にアンドリューが寝ているのを見つけて起こした。アンドリューはなぜここに居るのか分っていない様子。トラヴィスは両親のベッドに戻してあげた。

その後、見回りをしていたトラヴィスは、何者かがドアを開けようとしているのに気付く。急いで両親を起こした。ポールが玄関に向かうとスタンリーが入り込んでいた。スタンリーは感染しており、ポールとウィルで埋葬。

同時に犬への感染ルートが分からないので家のなかに病原菌が入りこんだ可能性があるとポールが警戒。

ポールはなぜドアが開いていたのか、トラヴィスに質問した。トラヴィスは、気づいたら開いていたと言い、アンドリューが祖父の部屋に寝てたこと、ウィルたちの寝室へ送っていったことを報告。

アンドリューにドアを開けたかと聞くと覚えていないと返した。ポールはアンドリューが夢遊病で外に出ていたのではと疑う。ウィルがアンドリューの身長では鍵に届かないと反論。

2つの家庭は互いに、感染しているのではないかという疑心暗鬼に陥った。ポールはウィルに、両家の接触を控えようと提案。

ポールはトラヴィスに、アンドリューに触れたかと質問し、シャワーを浴びるよう命じた。

 

夜中にウィルらが出ていくという話をしているのを聞いたトラヴィスは、ポールに伝えた。ポールはそれを聞き、アンドリューが感染したのだろうと疑う。部屋から出ると確かにアンドリューの泣き声が響いていた。ポールとサラはマスクをつけ、銃を持ってウィルたちの部屋に向かった。

部屋を開けろとポールが叫ぶと、アンドリューが怖い夢を見て泣いただけだと答えた。

それでもしつこく開けさせ、ようやく開いたと思ったらウィルが拳銃をこちらに向けていた。サラはアンドリューを見られないように隠す。ウィルは出ていくから食料を分けろと脅した。銃を突きつけながら階段を降りているとき、サラがライフルをウィルに向けた。膠着状態に陥った2人は三つ数えて銃を下ろす。その瞬間ポールがウィルに殴りかかり気絶させた。この隙にキムがアンドリューを抱きかかえて外に逃げ出した。

気絶したウィルを外に運び出すと、ウィルが目を覚ました。彼は馬乗りになって石でポールに何度も殴る。

それを見たサラがウィルを射殺。起き上がったポールはアンドリュー、キムを殺害。

 

災難が去ったと思いきやトラヴィスが発症。

夫婦だけになった家で、ポールとサラが静かに見つめあう。

感想

予告編であれほど”それ”を推していたが結局何かは分らない。予告では”それ”が物理的にやってくるような印象を受けたが、本編にそういったシーンはない。時系列をバラバラに繋げて別の映画のように仕上げた編集の仕方に悪意を感じた。

イット・カムズ・アット・ナイトってタイトル自体も疑問が残る。確かに事態は夜に動いているが、同じくらい昼の場面でも恐怖を煽るようなシーンはある。スタンリーは昼間に何かに反応してどっか行っちゃったし。

本作で夜に訪れたのはウィルだけなんだけど、もしかして一番怖いのは人だよねってこと?しょうも無くないか。

やはり議論が分かれているのは誰が玄関ドアを開けたのかってとこだと思う。正直どちらとも言い切れないよね。大体アンドリューが感染したのかを意図的に隠してあるし、感染方法についても説明がない。いろいろな部分をあやふやにして考えるための手がかりをわざわざ無くしているのだから、結論を出そうとするのはナンセンス。答えは用意されてないと思うよ。それこそスタンリーを呼び込んだ”何か”の仕業かも知れない。

誰がドアを開けたのかよりもスタンリーが何に向かっていったのか、追いついたトラヴィスが何を見たのかの方が気になる。現にトラヴィスが描いた森のイラストには得体の知れない存在が描かれていた。この何かを見たシーンは最後の方でも流れるしね。

感染症映画みたいな触れ込みで勧められてたりする本作だけど、あまりその勧め方は良くないなと思った。あくまで舞台装置だから。コンテイジョンみたいなの想像してみるとガッカリするよ。終末ものとして観るなら楽しめるかな。家族を守ろうとして空回りする父の姿がもれなく見られるね。

イット・カムズ・アット・ナイト(字幕版)

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最悪の宿直 映画『ラスト・シフト 最期の夜勤』ネタバレあらすじと感想

ラスト・シフト 最期の夜勤

コメディ度:1/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2014年製作/アメリカ/上映時間87分
原題:Last Shift

監督:アンソニー・ディブラシ

製作:スコット・ポイリー、メアリー・ポイリー

脚本:アンソニー・ディブラシ、スコット・ポイリー

撮影:オースティン・シュミット

美術:ニコール・バルザリニ

音楽:アダム・バーバー

編集:アンソニー・ディブラシ

出演:ジュリアナ・ハーカビ、ジョシュア・マイケル、J・ラローズ、メリー・ランクフォード、ナタリー・ビクトリア

あらすじ

閉鎖が決まった深夜の警察署で、最後の宿直を任された新人警官。暇を潰していると不可解な現象が次々と起こりはじめる...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

ジェシカ・ローレン巡査は、本日が警察官として初出勤。指定された勤務地はサンフォード警察の旧庁舎。心配する母親と電話で話す。実はジェシカの父親も元警官である事件で殉職していた。警官の殆どは殉職しないと母を説得し、電話を切って警察署に入った。

旧庁舎にいたのは、初老男性のコーエン巡査部長。彼は何かに怒っており、虫の居所が悪い。後ろを向けだのいつから見てただの不可解なことを尋ねる。勤務地が間違いでないかと指摘するジェシカに、今夜の勤務地はここだと告げた。サンフォード警察は新庁舎への移転がほぼ終わり、明日からは正式に新庁舎で勤務が開始。旧庁舎には物もほとんど残っていない。

しかし手違いで、証拠品の針と血染めの服がまだ処分できていなかった。一般ごみとして捨てるわけにいかず、産廃業者が取りに来るのだが、それが今晩の午後10時から午前4時までの間だそう。

ジェシカの仕事は旧庁舎で自由に過ごし、産廃業者にごみを引き渡すという簡単なもの。コーエン巡査部長は、緊急通報はすでに新庁舎に転送されることを告げ、来訪者があれば新庁舎に案内しろと言う。新庁舎の住所と、コーエン巡査部長の連絡先は壁に書かれていると告げ、留置所には近づくなと言って帰っていった。

 

ひとりでの夜勤は退屈でジェシカはサンフォード警察関連法令集を読みながら時間をつぶす。

廊下の蛍光灯が点滅を始め、電話が鳴った。電話を取ると監禁されたという少女の声が聞こえる。ジェシカは場所を聞くが、電話が切られた。

ジェシカが新庁舎へ報告の電話を入れた。しかし新庁舎が確認したところ転送漏れはないはず。

コーエン巡査部長へ電話を入れるが、連絡が取れない。

 

午後10時、ジェシカが食べたサンドイッチから長い黒髪が出てきて吐き出した。

ノックの音がしたので外へ出るが、誰もいない。戻ろうとすると裸足のホームレス男性が署内に入り込んでおり、立ち小便をしていた。ジェシカは警棒でつつき追い出した。

 掃除を済ませ、トイレで手を洗っていると排水管から音がする。クツを見つけたので外に置いておいた。トイレの見回りをすると男子トイレは崩壊しており、小便器に黒い水が溜まっていた。

ロッカー室を見回ると25号に鍵がささったままで、ロッカーの奥には写真が挟まっていた。それはジェシカの父が置いたらしき写真で、幼い頃の自分と父のものだった。ジェシカが思わず微笑んでいると、すべてのロッカーの扉が開いた。

 

事務所に戻るとまた先ほどの少女モニカから電話がかかる。何か居場所の分る物はないかと聞くとブタの鳴き声がすると言う。彼らが戻って来るというとまた電話が切れた。

時刻は午後11時半。電話がかかってきたので取ると、産廃業者のジョーだった。トラブルが発生して到着が遅くなるかもしれないという連絡。

モニカの電話があったことを、再び新庁舎に報告。旧庁舎の電話を逆探知することは不可能とのこと。その電話は旧庁舎の直通電話にかかってきたのだろうと言い、911にかけさせるように指示した。

 

本を読んでいると、背後の資料棚が動き始めた。確かめようとすると、署内の遠くから大きな音が響く。銃を構えて音の方へ行くと、キャビネットが倒れていた。

侵入者の恐れがあると無線で知らせるがノイズがひどく、伝わっていなさそう。ノイズに混じって歌声が聞こえる。

停電が起きて明かりが消えた。ジェシカはブレーカーを上げに行く。配電室には先ほどのホームレスが侵入していた。電気を復旧させたジェシカは、男に手錠をかけると留置所へ入れる。

時刻は午前0時。留置所から出ようとすると勝手に扉が閉まり、停電が起きて外から女の声がした。ホームレスが襲ってきたのでスタンガンで気絶させた。ジェシカは扉を開けようと奮闘。誰かが閉めたと思い、扉の窓ガラスを照らすと一瞬だけ血まみれの顔が見えた。部屋には2人の他に何者かがいる気配がする。

突然灯りがつくと扉が開いていた。

 

事務所に戻り椅子に座る。ふと上を向くと、天井にSOW(メスブタ)と赤く書かれていた。怖くなったジェシカはすべての鍵が施錠されていることを確認。

 

裏口の外にマリゴールドと名乗る女性が立っていた。彼女はジェシカを見るなり新人と見抜き、以前ここであったことを話し始める。

旧庁舎には、猟奇殺人鬼ジョン・マイケル・ペイモンとその信者2人が逮捕された。彼らは少女の監禁、殺害の容疑で逮捕された。逮捕時、現場で2人の警官が死に、ペイモンらは6人の少女を惨殺。その時の警官がジェシカの父だった。ジェシカが聞いていた話と違う。ペイモンは父が殺したと教えられていた。

ペイモンたちはこの旧庁舎の留置所に収容された。3人は歌を歌い、翌日、寝具で首を吊って自殺したそう。そして壁には一面、邪悪な落書きが書かれていた。これは偶然マリゴールドが監房に留置された時に、体験したことだと言う。仕事に戻るわと言って、マリゴールドは去っていった。

 

見回りを続けると会議室のテレビがついており、ペイモンらの取り調べ映像が流れていた。画面のペイモンは話しかけるようにこちらを向くと「気に入ったよ。お前に会いにいくぜ。楽しみにな。」と言い、映像が途切れた。

会議室の椅子がひとりでに動き始め、ジェシカに当たる。ジェシカはひどく怯えた。

電話が鳴ったので事務所に戻る。モニカからの電話で、みんな殺されたと言う。ジェシカが911に電話しろと言ったが、発信履歴でバレるから避けたいと返された。ジョン・マイケル・ペイモンを知っているかと聞くと、モニカは知っていると答えた。そして電話が切れる。

ジェシカは新庁舎へ報告。ペイモンはたしかにカルト教団を率いていたが、現在教団は解散しており、残党もみんな監視下に置かれているという。

電話相手の新庁舎職員はジョー・ビクターと名乗り、何かあれば連絡してくれと言い残した。

 

とある部屋から音が聞こえたので向かうと、一見普通の部屋。しかし、ジェシカが視線を外した後にもう一度戻すと、椅子が積み重なっていた。ジェシカは新人イジメで怖がらせているのだと思いこんだ。

そこへタイミング良く、来客を告げるブザーが鳴る。訪問したのは男性の警官で、プライス巡査と名乗った。ジェシカが新人イジメの話をしても、彼には心当たりがない。プライス巡査は見回りにきたと言い、実はジェシカに会いたかったと言う。プライス巡査はジェシカの父親を尊敬していた。殉職した時にも同じ現場にいたそう。もし困ったことがあれば連絡をくれと言ってプライス巡査は立ち去るが、後頭部には撃たれたように大穴が開いていた。

ジェシカが驚いて後を追うが、外には誰もいない。

 

留置所でホームレスが騒ぎ始めた。ジェシカが行くと、ホームレスの背後に3人の首吊り死体が一瞬見えた。ジェシカは恐怖心からホームレスを出さない。ジェシカの背後で四つん這いで下着姿の女性が這っている。

少女の歌声が聞こえるので更衣室に向かうと、数人の少女がいた。白い布を被っており、布には血がついている。ジェシカが一瞬目をそらすと少女たちの姿は消えた。

 

次々に起こる怪奇現象に、ジェシカは限界を迎えた。

すがる思いでコーエン巡査部長に電話。やっと電話に出るが「無人の夜勤もできないのか。警部に辞職を勧告するぞ。電話してくるな。」と叱咤された。

産廃業者のジョーに電話をし、外の車で待っていると告げた。電話の後、ジェシカは外へ逃げ出そうとする。

しかしそれを止めるかのように電話が鳴り響いた。モニカからの電話でなんとかカーマイケル・ロードまで逃げてきたそう。ただ逃げたことが知られており、追われているそう。

電話が切れると同時ジョーからの電話が繋がる。モニカ・ヤングという女性は1年前の事件の時に死んだ、ペイモン最後の犠牲者だとジェシカいう。モニカは森の中で、バットで撲殺された。

さらにジョーからある秘密が打ち明けられた。実は庁舎移転の理由は老朽化だけでなく、奇妙な現象が起こるからだった。丁度ペイモンが自殺したときから始まり、電気の点滅、異常現象の目撃などが頻発。さらに犯罪者を留置所に拘留すると、犯罪者が発狂するようになったため新庁舎を作った。

ジョーの話の途中、ジェシカの真上から写真が落ちてきた。ジェシカはあとでまたかけると言い、電話を切る。

それは父と幼いジェシカの写真だった。さらに足元には父が死んだ時の写真がある。それ意外にも死んだ少女たちの写真が10枚ほど散らばっていた。

次の瞬間、それらの写真が整然と廊下に並べられた。さらに写真が燃え始める。

 

いつの間にか気絶したジェシカは、携帯にかかる母から着信で目を覚ました。しかし廊下の奥に人影を見たジェシカは、そちらに声をかけると警棒で殴られた。

目を覚ますと、ジェシカは信者の一人ドロシアと向き合っていた。ペイモンが死んでから1年の記念日だと言うと、ドロシアは目の前で拳銃自殺。

再び事務所の電話が鳴る。モニカからだった。居場所がばれてしまったと言ったモニカは笑い出し、机の下から顔の腫れたモニカが現れた。驚いたジェシカは後ずさり、資料棚の間に隠れるがいつの間にかモニカは消えていた。

 

ジェシカが外に逃げようとするが扉が開かない。発砲するも割れる気配はなかった。試行錯誤していると携帯電話に死んだ父から着信が入る。「俺は職務に忠実だった。俺を殺した男がこの署内にいる。見つけて対処しろ。」と言う。

父を慕っていたジェシカはその言葉に触発され、戦う意思をかためた。銃を持ち、来た道を引き返す。

留置所ではホームレスが首を吊っていた。壁には“地獄の王”と殴り書かれていた。

ジェシカは無線で応援を呼ぶが、応答がなく無線機からは茶色い膿が流れ出る。

父から再度電話が来て「彼らが来るから阻止しろ。」と言う。

ジェシカは布を被ったペイモンらに、銃で応戦。3人のうち2人を倒し、3人目にとどめを刺した。

 

そこで、ジェシカは胸を撃たれる。時刻は午前4時。

ジェシカを撃ったのは、コーエン巡査部長。

実はジェシカが撃ったのはペイモンたちでなく、ごみを回収しにきた産廃業者。ジェシカが一般人に発砲しているのを見て、コーエン巡査部長はジェシカを銃殺。

死の間際ジェシカは自分のしたことを知る。

ジェシカは歌を口ずさみ始め、ペイモンら3人がジェシカを迎えに来た。

感想

主人公と同じ体験をするような、お化け屋敷的ホラー。ただ驚くタイミング、気づき始めるタイミングが噛み合わない。何というか主人公が鈍感な気がする。ロッカーが全部開くときとか、資料棚が動き出した時に普通はだいぶ警戒し始めると思う。

本作で一番謎なのがホームレスの存在。説明もないし忘れた頃に出てきてそれまで触れられない。ジェシカを留置所に入らせるための舞台装置とは思うけど、他が上手く馴染んでいるのに対して作りが雑。

最後、コーエン巡査部長がジェシカを殺して映画が終わるけど後味悪い。戦犯は絶対コーエン巡査部長。彼はジェシカと始めて会ったとき1人で発狂してた。さらにジェシカの後頭部を確認するシーンもある。きっと彼も同じものを見させられて、プライス巡査の様な霊と会っていたのではないだろうか。霊現象について教えないのはあまりに無責任だと思った。電話口での態度も悪いし。

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  • メディア: DVD
 

安い物には理由がある 映画『18番区 悪魔のタワー』ネタバレあらすじと感想

18番区 悪魔のタワー

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2013年製作/ロシア/上映時間88分

原題:Владение 18

米題:Vladenie 18

監督:スビアトスラフ・ポドガエフスキー
製作:ドミトリー・フェドトキン、グレブ・ククシキン、アナスタシア・シプリナ、ロディオン・パブリウチク
製作総指揮:アレクセイ・ウスペンスキー
撮影:ニコライ・オルロフ
美術:アンドレイ・フィロノフ

出演:ドミトリ・エンダルセフ、マリヤ・フォミナ、セルゲイ・コルモゴロフ、ボリス・ポルニン、ヴィクトリヤ・ライコワ、ヴィクトル・ソロビョフ

あらすじ

新婚カップルは慈善事業からの支援を受けて念願のマンションを買った。しかし入居して早々奇妙なことが起き始めた。身寄りの無い2人は解決を図るが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

72号室から右手を血に濡らした女性が出てきた。杖をもった老人がやって来て彼女を介抱する。

 

新婚夫婦マックスとスベタが不動産屋と相談していた。慈善プログラムつきの物件があり、格安で購入できるという。

住所はバイオレットヒル18番区画。早速内見にむかうとド田舎に一本だけポツンとマンションが立っていた。不動産屋いわくこれから商業施設が立ち並び、賑わう予定。彼は管理人兼警備員のユーリを紹介した。ユーリは粗暴な態度で、スベタは露骨に嫌な顔をした。

内見するのは8階。しかし、エレベーターがまだ接続されておらず階段で移動。電気がまだ完全に通っていないらしい。建物には既に数人が入居していた。

案内された部屋でスベタはピアスを拾った。2人は部屋を気に入り、入居を決める。部屋番号は72号室。


入居祝いに友人のバンヤとキュシャがやってくる。彼らはプレゼントにと子猫を渡したが、スベタが触れると暴れだし、手を引っ掻いて逃げてしまった。マックスが探しに行く。しかし途中、1階に人影を見た彼はそれを追った。そこをユーリに見られてしまう。非住居区域を歩くなと怒られてしまった。
結局猫は戻らず、部屋に戻ってホームパーティー。マックスはweb関連の仕事についている。夫妻は2人にビデオを見せようとしたが停電。キリが良いので2人は帰っていった。

その晩、妻は夢を見て目を覚ます。起きると人影が見えたが、明かりを付けるとそれは消えた。


朝マックスは車で不動産屋に行く。妻は1人でいることを不安に思っていた。彼女が猫を探していると代わりに鳥の死体を見つけた。気味悪く思い部屋に戻ろうとすると冒頭の老人とユーリが何かを話している。


マックスは不動産屋に書類を貰うと出資者が誰なのか聞いた。不動産屋は忙しいと答えをはぐらかす。
マックスが帰宅し、階段を歩いているとまたも人影が見えた。人影を追うと40号室に入っていった。ノックをしても出てもらえず、ためしにドアノブを捻るとドアが開く。それと同時停電が起きた。中を見るとクモの巣が張っていて、とても人が住んでいるとは思えない。さらに部屋の隅には夫婦の遺体が鎮座しており、大量の虫が覆っていた。マックスは急いで部屋を出て自室に帰った。


部屋に入ると警察に通報。
やって来た警察にユーリが対応していた。彼はマックスが酔って変なことを言ったと証言。
マックスは警部に事情を説明、40号室に向かった。
妻はそのころ新規住宅ビルの噂話を調べていた。幽霊の話や教団がぐるになって入居者を襲う話が見つかる。
40号室には何も異変がなく、警察は怒って帰る。マックスはユーリに住居者を紹介してほしいと頼んだが、彼らに迷惑をかけるなと忠告された。


朝マックスはスベタが蛆まみれのババアになる悪夢を見て目を覚ました。
マックスは探偵に相談。話を聞いた彼は不動産屋と管理人が結託して夫婦を追い出そうとしているのではと考えた。部屋を高値で買わせておいて安値で売らせる。夫妻は孤児であり、身寄りがないため相談できる人がいなかった。
探偵デニスは明日、住宅に出向いて周囲に聞き込みを行うと言った。マックスはゲートのカギを彼に預けた。

スベタが入浴していると今度近くに部屋を買うという、カップルのジェンヤとターニャが訪ねてきた。スベタは快く受け入れ、入居しない方がいいとアドバイス。ターニャのピアスには見覚えがあった。内見しているときに落ちていたピアス。それに気づくとカップルの体は朽ちていき、私たちはこの部屋で死んだと話し始めた。
このときスベタは幻覚を見ており、彼女はバスタブで溺れていた。ちょうど帰って来たマックスが助け出す。
スベタはピアスを窓から投げ捨てた。バンヤとキュシャに電話して助けてもらおうと考えたが、彼らは2日も電話に出ていない。
2人は上の階の住民に話を聞くことにする。その様子をカメラで見ていたユーリが駆けつけて2人を止めた。

 

翌朝、約束通りにデニスがやって来た。ゲートの前で電話をかけるが酔って寝たマックスは着信に気づかない。マックスになにかあったと考え、預かっていたゲートのカギを使ってアパートに侵入。聞き込みをしようと7号室のドアを叩いたが誰もでなかった。階段を登っていると悪霊に襲われて倒れ混んでしまう。そこにユーリがやって来てデニスをテープで拘束した。


約束の時間を大幅に過ぎて目を覚ましたマックスは探偵事務所に連絡。デニスからの預かりものがあると聞いた彼は事務所に向かった。


スベタが残る部屋にまたも来訪者。皮膚のただれた男が立っており、彼女は包丁を構えた。カギが開けられ、ドアが開く。そこにいたのはマックスだった。スベタに包丁を話させると2人は熱く包容。
デニスの残した書類に目を通した。そこには今までの入居者が載っており2人の見た幽霊も載っていた。


2人は上の住民にどうにかして話を聞こうとする。
スベタがユーリにゲートのカギが壊れたと言って、直している間にマックスが話を聞く作戦。
上の階の住民は女性でゾヤと名乗った(オープニングの女性)。腕には子猫が抱かれている。彼女は広場恐怖症で外に出られない。

マックスはゾヤに書類を見せた。ゾヤはユーラ(彼女はなぜかユーリをユーラと呼ぶ)に見つかったら大変だからすぐに帰れといった。マックスは気を逸らしていることを説明。するとゾヤは何が起きているのか話し出した。父とユーラが手伝って姉が殺したと。
ゾヤは双子に生まれ、姉の名はベラ。双子の出産で母は死に、父は再婚。父はユーラを雇った。

ある日ベラの運転する車が対向車線に突っ込み、家族連れの車に正面衝突。ベラは生き残ったが昏睡状態。父は金で解決を図ったが、遺族からは金を投げ返され呪ってやると告げられた。父はベラを何とか治そうと名医に見せたが、目を覚ますことはないだろうと返された。父は田舎で療養させることに。そこにタランという魔術医がやって来た。ベラを見た彼は魂は治せないが、立たせることは出来ると治療。しかし甦ったベラはベラではなかった。ある日父の悲鳴が聞こえ、ゾヤが部屋に入ると義母が死んでいて父は地を這っていた。ベラはそれを虚しい目で見ている。以降ベラは発作のように激高するようになった。唯一おさめる方法は人を殺すこと。金も人も失った父は慈善プログラムを立ち上げ、生け贄を招くことにした。
マックスは話を聞いてゾヤに知っていてなにもしなかったのかとキレる。ゾヤは怖くてなにも出来なかったという。

 

見張りのスベタがユーリに気付かれた。マックスに電話を入れ、彼女は部屋に戻る。しかし焦ったせいで階を間違えた。それを聞いたマックスはスベタを探しに向かう。
監視カメラの録画を見たユーリはゾヤの父ピーター(オープニングの老人)に連絡をいれる。ピーターの部屋にはベラがいた。
マックスは停電した廊下でベラと遭遇。彼女は人と思えぬ挙動で彼を襲った。何とか逃げ出したマックスはスベタのいる部屋に到着。
ベラは別の部屋に入った。そこにはデニスが監禁されており、ベラが襲いかかる。

 

夫婦は部屋に戻って荷造りをする。出ていこうとしたとき、何かが扉をノックした。女は自分をゾヤだと名乗った。マックスはゾヤが外に出られないことを知っている。彼は扉を開けようとしなかった。しかし、スベタは事情を知らず、扉を開けてしまう。

正体はゾヤだった。彼女は夫婦と協力し、逃げようとしている。
部屋に銃をもったユーリとピーターがやって来る。扉を開けた瞬間、隠れていたマックスがとんかちで頭を殴ったことでユーリは気絶。
次いで銃を抜いたピーターにベラが話しかける。実は先ほど部屋に入ったのはゾヤでなくベラだった。ピーターを持ち上げると窓から投げ捨てる。
次いでユーリのもとに向かう。実は彼は昔、孤児院の先生をしており、児童虐待で逮捕された。その被害者こそスベタであった。ベラはユーリを宙に持ち上げるとスベタにナイフを渡たす。スベタはそれを拒み、マックスはナイフを拾ってベラに向ける。しかし、マックスは吹っ飛ばされ、ユーリは首をおられて死んだ。
ベラはマックスにゾヤを連れてくるように指示。スベタを人質に取られたマックスは従う。
指示通りゾヤを連れてきたがベラは約束を守らなかった。スベタを壁に叩きつけて殺してしまう。怒り狂ったマックスが発砲するがダメージはない。彼はベラに首を絞められて絶命。隙をついたゾヤがベラにナイフを刺した。
死んだかと思われたが、口から黒い煙のような物がでてきてゾヤの中に入り込む。


夫婦は幽霊となって部屋にとりついた。彼らの見る窓の外ではゾヤがゲートを抜けて外に出ようとしていた。

 感想

ロシア産ホラー映画とは珍しいなと思い鑑賞。本作しか見ていないのできっと偏見なのだろうが他国のホラーと少し違った印象を受けた。

目立った点として心霊現象に強弱がない。

他のホラー映画において幽霊はなかなか姿を見せず、序盤は物音がするとかのレベルだと思うのだが、本作では初っぱなから悪夢を見始めた。

怖がらせるシーンがはっきりしており、幻覚もしくは夢ということにして死体や幽霊をバンバン映す。同じようなシーンが多く単純に演出の幅が狭いと感じた。

最後の煙とかもそうなんだけど演出や説明が過剰と思うシーンがチラホラ。全体的に未知に対する恐怖が極端に削がれていた。良く言えば分かりやすいんだけどね。

あとジャンプスケアが多くて個人的にイヤ。

思いの外、話はちゃんと作られていて良かった。核心となる部分を全部ゾヤに喋らせたのはどうかと思うけど。

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