映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

ゾンビ地獄 映画『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』ネタバレあらすじと感想

ヘル・オブ・ザ・リビングデッド

コメディ度:2/10

グロ度:4/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1981年製作/イタリア・スペイン合作/上映時間96分

原題:HELL OF THE LIVING DEAD

監督:ヴィンセント・ドーン

脚本:クラウディオ・フラガッソ、J・M・カルニス

製作総指揮:セルジオ・コルトーナ

撮影:ジョン・カブレラ

音楽:ゴブリン

出演:ロバート・オニール、マルグリット・イヴリン・ニュートン、フランク・ガーフィールド、セラン・カレイ

あらすじ

パプアニューギニアの奥地に建設された化学工場でバイオハザード発生。流出されたガスを浴びた従業員らが次々とゾンビになった。

政府から特殊部隊が派遣。彼らは偶然居合わせたTVクルーと行動を共にし、工場を目指すことに。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

パプアニューギニアの奥地に位置する化学工場”ホープセンター”の管制塔ではせわしなく従業員らが働いていた。
2人の男性従業員が異常がないか設備の点検をしている。ある場所で計器が吹っ切れ、物質の漏れを確認。さらに無菌室なのにネズミの死体を発見した。ネズミを拾い上げるとそれは生きており、男の防護服に入り込むと噛みついて流血させた。管制塔でも異常を確認。現場を仕切っていたバレッタ教授はスイート・デス計画の失敗を宣言し、応援を求めた。
教授と研究者らがプラントに向かったときにはすでに従業員がゾンビと化しており、現場にはガスが充満。

 

 

アメリカ領事館でテロが発生。犯人が人質をとって立て籠っている。警官らが建物を取り囲んだ。4人組の特殊部隊ロンドン中尉、ヴィンセント、オズボーン、サントロはこれが終わればパプアニューギニアでバケーションだと意気込んでいる。彼らは建物内の潜入に成功し、1人、また1人とテロリストを殺していった。主犯は死の間際、お前らも食われて死ぬと言い残す。

 

4人組は次の現場に移動。そこはパプアニューギニアの奥地なのだが司令官との連絡が絶たれ孤立無援。

 

夫妻とその息子、テレビリポーターのリアとカメラマンのマックスを乗せた車が廃村に到着。息子は原住民に噛まれて容体が悪化している。TVクルーらは水を求めて車から降りた。

夫妻の奥さんが外の空気を吸いたいと車を降りる。彼女が教会で神父に話かけると、ゾンビとなった神父が襲いかかった。

TVクルーらが水場を発見。水を汲んでいると水中から皮膚の溶けたゾンビが飛び出す。2人はその場から逃げ出した。

 

特殊部隊が廃村を発見。彼らが到着するとすぐにTVクルーらが助けを求めて駆けつけてきた。トラックの中でゾンビと化した息子が父親のはらわたを食べている。彼らは息子やゾンビを殺す際に頭が弱点だと気づく。

 

特殊部隊はクルー2人を乗せて次の村へ。そこは原住民が住んでおり、遠くから聞こえてくる楽器の音色には攻撃性が感じられた。そこで昔、部族の集落で1年間暮らした経験をもつリアが名乗りをあげる。彼女は1時間経ったら来てくれ、銃は使うなと言い残した。彼女は服を脱ぐと顔に特殊な装飾を施し、村に潜入した。彼女はそこで頭蓋骨、動物の解体、子供の葬儀を目にする。彼女は村に受け入れられ、仮面をプレゼントされた。
1時間後、彼女と村人たちは特殊部隊とマックスを迎え入れた。マックスおはウジの湧く遺体を食べる原住民をカメラに写す。
その晩、祭りが催されて彼らは歓迎された。
しかし、そこに大量のゾンビが現れて事態は急変。原住民たちが次々と犠牲になった。

 

特殊部隊と記者は無事車に乗って脱出。
途中、特殊部隊の乗っていたジープが故障。クルーの持っていた車に乗ることに。特殊部隊らは座席を確保するために記者のフィルムを捨てるように指示。彼らは拒否し、一悶着起こる。その後フィルムがどうなったのかは不明。

 

ホープセンターを目指して車を進ませる。特殊部隊の2人が水を求めて森に入るとそこはゾンビがウジャウジャ。彼らは車に戻って引き返そうとするが、カメラマンのマックスが映像を撮るために飛び出してしまう。彼らは仕方なくゾンビと応戦。オズボーンに臆病者と煽られたサントロはゾンビらの中に入って遊び始める。

 

ラジオから政府会議のニュースが流れた。怪物に変わる2時間よりも前に死体を燃やす必要があるとのこと。ゾンビはパプアニューギニア全土に広がっている様子。

 

一行は豪邸を発見。オズボーンは地下をロンドンは2階を探索。ヴィンセントとサントロで他の部屋を探索する。

ロンドンが老婦人の遺体を発見。その腹から子猫が飛び出して来たと思うと、ゾンビとなって襲いかかる。
地下室のオズボーンはクローゼットにあった衣装を着て踊り始めた。そこに何体ものゾンビが現れ、彼は食われてしまう。悲鳴を聞き付けたビンセント、サントロ、マックスが駆けつけ、ゾンビどもを倒すが埒があかず撤退。
ロンドンは老婦人の頭を撃ち抜いて殺し、ひとりはぐれて襲われていたリアを救出。押し寄せるゾンビ共を松明を持ったサントロが1人で請け負い、仲間を車まで逃がした。その後、彼はゾンビ共をまいて車に戻る。

 

車が河川に到着。ボートに乗り換えてホープセンターにたどり着いた。しかし何をすれば良いかの指示は受けておらず、彼らは取り敢えず探索することに。
エレベーターの内部には大量のゾンビと化した従業員が。不意を突かれてマックスが噛まれる。次いでサントロがエレベーターに引きずり込まれた。

外に逃げ出したロンドンが噛まれる。彼は自らビンセント、リアとの別行動を言い出す。ロンドンはバレッタ教授の部屋に忍び込み、機密情報の載った書類を焼却。

リアがホープセンターの目的を悟った。人を共食いさせることで人口爆発を止めようとしていたという。
その後リアとビンセントはゾンビに襲われる。リアは舌を抜かれ、口に手を突っ込まれて目玉が飛び出した。

 

死人が甦ったというニュースをバーでカップルが見ている。2人はしょうもないと言いながら店を出ていった。その後、公園に10体ほどのゾンビが現れ彼らは襲われる。

感想

この作品は全体的に気が抜けていて、シュールで突っ込みどころが多い。最大の理由はゾンビが弱いことだろうな。ゾンビに囲まれた、どうしようってなっても間を縫って走れば逃げれてしまう。ゆえにやられるときは大体不意打ち。

ただそれと同じくらいロンドンとビンセントも弱い。頭が弱点だって何度言われても頭を狙わず、なぜか腹ばかりを撃つ。頭部破壊するシーンを撮るとお金が掛かるからだろうね。

そして頻繁に挟まれるネイチャードキュメンタリーから拝借した様な野生動物の映像。鳥が飛んでいるだけとか群れてる様子だとかパプアニューギニア感を出したいのだろうけどあまりに多いし浮いている。特にキツネ(?)が狩りをしている映像はやけに長かった。

終盤ホープセンターに着いてからの10分ほどは物語を締めるための必死さに目が行く。リアが唐突にスイート・デス計画の目的を悟り、ここまでに登場人物を生かしすぎたせいで死亡ラッシュが始まる。とにかく雑。

最後のカップルのくだりは必要だったのだろうか。蛇足感が否めない。リアがむごたらしく死ぬシーンで終わっていれば綺麗だったのに。

ここまで悪い点ばかりを挙げているようだが、実際はこれらの要素が僕の様な人間を楽しませている。全然観ていられるレベルだし、どこか親しみを覚えて逆にいい。人が作った温かみとでも言うのかな。

単純に良かったところはゾンビや死体の造形。数あるゾンビ映画の中でもトップクラスだと思う。そして惜しみなく写すのが良いね。あとは現地人の村かな。村のシーンは特に力が入っていて雰囲気にリアリティがある。ウジの湧いた遺体を食べてるシーンや子供の葬儀は作品が変わったのかと思うくらいクオリティが高い。

ゾンビ映画が好きな人はぜひ観て欲しい。逆に入門として観るのはオススメ出来ないな。

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