映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

ロシア人の旅行体験 映画『フィンランド式残酷ショッピングツアー』ネタバレあらすじと感想

フィンランド式残酷ショッピングツアー

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:2/10

目次

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作品情報

2012年製作/ロシア・フィンランド合作/上映時間70分
原題:Shopping-tur
配給:アットエンタテインメント

監督・脚本:ミハイル・ブラシンスキー

製作:ゲナディ・ミルゴロドスキー、ミハイル・ブラシンスキー

撮影:アレクサンドル・シモノフ

出演:タチアナ・コルガノバ、ティモフェイ・ヤレツキー、サツウ・バーボラ

あらすじ

ロシアからフィンランドショッピングツアーに参加した親子。案内されるがままに連れて行かれた免税店でツアー客は次々と襲われる。2人は無事フィンランドから抜け出すことが出来るのか...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

母と息子はフィンランドへのショッピングツアーに参加。息子は最近買ってもらった携帯電話で映画を撮るんだと母を写した(本作はこの携帯電話を使ったPOV方式)。ツアーはバスで行われる。


途中休憩で母はやめていたタバコを吸ってしまった。息子は罰金の100ルーブルを貰いガムとビールを買う。母にバレないようその場でのみ終えてポイ捨て。自慢げにカメラに写した。


バスでの移動中母が泣いている。息子はそれをたしなめた。この親子にはなにかあったようだ。母が息子の息の匂いからビールを飲んだことに気づいて怒った。彼女はそれから息子を無視し始める。
国境では撮影ができず。一旦カメラが切られた。


免税店でようやく母は口をきいた。彼女が怒っていることはビールを飲んだことではなく。嘘を付いたこと。二度と嘘をつくなと厳しく叱った。

続いてフィンランドの入国審査を受ける。ツアー客の1人がたばこを何箱も隠し持っており足止め。彼女はロシアに送還された。
途中の休憩所でガイドが現地人となにやら話し込んでいる。

バスに戻りツアーガイドは予定の変更を告げた。最近できた大型免税店がツアー客を対象に貸しきりでオープンしてくれるという。乗客は歓喜。

息子はそこで初めてショッピングツアーだと気づいた。自分のことを思って旅行に連れてきてくれたのかと思っていた彼はただの母の気晴らしだと知って怒こる。口論になったすえ父さんが生きていればと言った息子を母がビンタして話は終わった。

 

バスは免税店に到着。ツアー客は貸しきりの店内で各々買い物を楽しんだ。息子は先程ガイドと話していた女性が出入口のカギを閉めているのを目撃。母にそれを伝えるもさっきの言い合いもあり真面目にとり合わない。次いで彼は足元に血痕を見かけた。それは立ち入り禁止の倉庫に繋がっており、2人は中に向かった。入ってすぐの場所に男が寝ている。外傷はないが脈がなく死んでいる様子。あわててガイドを探しに行った。
現場に戻ると血痕はおろか死体も消えていてガイドは呆れて戻ってしまう。2人が真面目に話を聞いて貰おうと後をつけると、ガイドは棚の裏に引き込まれた。2人は何者かがガイドを食べているのを目にする。

2人は慌てて倉庫に逃げた。母は気が動転してしまい動けない。息子は武器になるものを探しに店内に戻る。そこはツアー客が次々襲われて悲惨な状況。結局フライパンしか持ち帰れなかった。母親は事態を知ると黙って座り込んだ。息子が脱出方法を考えているのになにもしない。
彼は警察に電話をしようとしたが番号が分からない。ロシアにいる友人に電話で調べてくれと頼んだが2人は現在地も分からないので繋がったとしても助けを呼べない。

何者かがドアをバンバンと叩いた。しばらくするとそれは止んだが、ずっとここにいるわけにも行かず、しばらく経ち意を決して部屋からでる。息子はフライパンを装備、母は電源の繋がっていないネイルガンを構える。
出てすぐに口を血で濡らしたフィンランド人と遭遇。息子がフライパンで撲殺。そして何故かカメラが止まり2人は外に出ていた。何があったのか知らないが脱出に成功した様子。


店で人を襲っていたのは何だったのか考えるが結局分からない。
2人はガソリンスタンドを見つけて入り、警察に通報してもらった。店員は人当たりがよくまともな人間の様子。母親が地図を出して現在地を訪ねると、見にくいからとレジから出てきてすぐ横に立った。すると突然豹変し、母の首筋に噛みつく。息子はそれを蹴って引き剥がし、母を連れて急いで店を出た。


少し歩くと警察署が。2人が入ると同時、警官は彼らを取り押さえて牢に入れた。
現地の言葉で署長と分けて食おうなどと言っている。母親は疲れたからと眠りにつく。

目を覚ました母親は自分が噛まれたから感染したのではと息子と距離を置きたがる。


隣に監禁されている同じく捕まったパキスタン人のアーメットが話しかけてきた。話によると夏至祭の日、フィンランド人は外国人の肉を食わなければいけないらしい。彼は国際結婚してこの国に来て、毎年妻に守られながら夏至を過ごしていたがその妻が今年亡くなってしまったと言う。食べられないようにする方法は1つ、フィンランド人の肉を食うこと。しかしこれをすると自分もフィンランド人のようになってしまう。

息子は友人や学校の先生までに遺言のビデオレターを撮影。

隣の牢で悲鳴があがったと思うと2人は牢から出された。そして車に乗せられ、森まで連れていかれる。そこには署長の別荘があり、2人はランチにされるよう。

運び出した警官が携帯を奪い取って撮影を始めた。
所長はカメラに向かって演説を始めた。夏至に自殺する国民が増えている。ただこれは人を殺す罪悪感で死ぬのではなくうまい人肉を食べた喜びでだ。


署長と友人らが集まって食事を始めようとする。連れてこられた2人を見た署長は気分を良くした。人権保護のためと言いながら注射器を用意した瞬間、2人は同時に暴れまわり全員を倒して逃亡。

巨大なショッピングモールを見かけてそこの駐車場に逃げ込む。今日は祝日だから駐車場には誰も来ない。母は祝日で店が閉まってるはずなのにショッピングツアーに来たロシア人の愚かさに笑い始めた。
2人は一息ついて父親の昔話を始める。いつの間にか寝てしまった。


目が覚めると頭に夏至の花飾りを付けた少女がいて、あなたは外国人かと現地語で聞いた。言葉も分からず母がとりあえず手を伸ばすと少女が豹変して噛みつく。引き剥がすと次は太ももに齧りついた。
カメラが暗転し、座り込む2人を写す。足元には千切れた小さな腕と少女の死体が横たわっていた。

感想

パッケージと心躍るタイトルに釣られて鑑賞。いうほど残酷では無い。

本作の主な登場人物は母と息子だけなのだが母はとにかく精神が不安定で観ててとてもイライラする。しかも撮影しているのは息子という体のPOV作品なので映るのはほとんどヒスった母。序盤はひたすら親子げんかを観させられ、カメラ越しにこっちが怒られている気分に。

この作品は面白いところだけカットされたのかと思うほど大事なシーンで不自然なカットが入る。倉庫からの脱出とアーメットの説明を省いたのは解せない。人食いフィンランド人が徘徊する免税店からの脱出はどう考えても作品の目玉となる部分では無いのか。倉庫の1人を殺したら次の瞬間には外で走っているのは勿体ないとしか思えない。アーメットの説明に関しては彼が話し始めると同時カットが入り、夏至の話が始まるまで飛んだ。せっかく面白い題材の映画なのだから細かい設定を聞きたい。しかもこれ以降絡みも無く死んでしまったので情報を教えるだけの人間として登場している。こういった観たいシーンがカットされていて、やけに長い遺言ビデオの撮影を観させられるのは腹が立つ。学校の先生との思い出なんてどうでも良い。

パッケージの少女が出てこないので詐欺られたかと思ったら最後に出てきた。最後に腕ちぎれてたけどあれは食べたって解釈で良いのだろうか。わざわざアーメットが説明していたのでそうだと思うのだが。

全体的に褒める場所が見当たらないのだが、ロシア人のショッピングツアーを知るにはいいかもしれない。税関の様子が少し分るし、ツアーバスに電子レンジが付いていて普通に感心した。

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