映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

あいつは絶対ママじゃないっ!!『グッドナイト・マミー』ストーリーと感想※ネタバレあり

グッドナイト・マミー

コメディ度:1/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:6/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:5/10 

目次

www.youtube.com

作品情報

2014年製作/オーストリア/上映時間99分
原題:Ich seh, ich seh
配給:AMGエンタテインメント

監督・脚本:ベロニカ・フランツ、セベリン・フィアラ

製作:ウルリッヒザイドル

撮影:マルティン・ゲシュラハト

出演:スザンネ・ベスト、エリアス・シュワルツ、ルーカス・シュワルツ、ハンス・エッシャー

 

 あらすじ

森と畑に囲まれた田舎の一軒家で母親の帰りを待つ9歳の双子の兄弟。ところが、帰ってきた母親は顔の整形手術を受けており、頭部が包帯でぐるぐる巻きになっていた。さらに性格まで別人のように冷たくなってしまい、兄弟は本当に自分たちの母親なのか疑いを抱くように。そして正体を暴くべく彼女を試しはじめるが、その行為は次第にエスカレートしていく。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

TVで流れる『ブラームスの子守唄』の映像を瓜二つな少年二人が観るシーンからスタート。
オーストリアの自然とトウキビ畑に囲まれた、高級な別荘に9歳の双子の兄弟エリアスとルーカスが住んでいた。
兄弟はトウキビ畑で鬼ごっこ洞窟探検、湖で遊び家に戻った。

母が整形手術を終えて帰ってきたが、顔中包帯で巻かれた状態。再会した母は開口一番、服が汚れているから風呂に入れと命令。
兄弟は風呂を終えてリビングに戻るが母はまだ不機嫌でジュースも食事も1人分しか用意しない。
夜、親子で簡易的なインディアンポーカーを行った。母親の額にママと記入して、エリアスがオーストラリア人の女性でテレビに出ており、動物が好きで子供が二人いる、とかなりのヒントを与えても母は答えられなかった。
夜更かしする2人に、母はゲームを取り上げた。
退院してきたものの、医者に安静にするよう言われている母は来客の時は、母は病気だと告げろ、ブラインドを上げるな、動植物を持ちこむなと告げた。
その晩、二人は母の以前との変化に別人に入れ替わったのではないかと話し合う。

翌朝、来客が来たが母はベッドで寝ていた。客はピザの宅配業者で冷凍庫に大量のピザを積め込んでいた。ルーカスはそれを見学。
刈り取られるトウキビ畑のあとをついてく2人は、何かの鳴き声を聞いて地下の洞窟へ。そこにいたのは、怪我をした猫だった。2人は部屋に運びこみ、段ボール箱に入れた。帰宅した足音を聞き付けた母は、兄弟の部屋へ。鍵をかけていた事を不審に思い、部屋を確認。空きペットボトルやライターを持っていたことを叱り、ドアの鍵を持って去る。
エリアスはその晩、母が森の中に全裸で頭を振る夢をみた。
目を覚ましたエリアスは飼っている水槽のゴキブリを1匹、寝ている母の顔に乗せた。ゴキブリは母の口に入るが、起きない。

 

翌日、母のことをネットで検索し、以前の母の顔を探す。すると今いる家が売りに出されているのが目に入った。兄弟は母のベッドの下に盗聴器を仕掛けた。
拾った猫をレオと名付けたが、ある日猫が消えた。探してみると地下室で死体となって見つかった。ママがやったに違いないと思った兄弟は、ゴキブリを瓶に移し、水槽にアルコールと猫の死骸を入れ、リビングに置いて反応をみた。
母は黙って猫の死骸を見ていたが、瓶に詰めたゴキブリをアルコールに入れ始める。慌てた兄弟が出てくると、どう?と尋ねた。
ママじゃないとエリアスが言うと、母は怒ってビンタ。兄弟は本物の母なら頬のほくろを見せろと詰め寄った。母はエリアスを連れて部屋に閉じ込め、あなたがママと10回言わせた。立ち去り際、母はもうママはフリをしない、食事も1人分しか用意しないと告げた。

エリアスとルーカスは部屋に立てこもり始めた。夜になるとタイマーをセットして交代で見張りをしする。エリアスは見張りの番でうたたねして、母の腹を縦に裂くとゴキブリが出てくる夢を見た。
兄弟は服装と髪型を揃えれば本当の母ならば区別がつくけど、偽者の母なら分からないのではと考えた。
そこへ包帯を外した母がやってきた。母は一転して優しく、仲直りしましょと言うと、ブーメランをプレゼント。
森の外へ遊びに行った兄弟は町の教会へ行くと神父に助けを求めた。一緒に警察に行ってくれと頼むが、神父は母のいる家に車で送り届けた。兄弟はドアにロックをかけて出るのを拒むが母を避けて家の中に入り、部屋に閉じこもった。
残された母は神父に「事故で、別れが」と説明。薬を飲みながらベッドに横たわって泣き、眠りについた。

翌朝、ブラインドの光で母が目覚めると、手足をガムテープで拘束されていた。
ママはどこ?と聞くエリアスに私がママよと答えるが、違うと言われた母は、母にそっくりな女性とのツーショット写真を見せられた。
母はお揃いの格好をして写真を撮っただけと説明するも納得してもらえない。

続いて母の瞳はブラウンだとブルーの瞳の母に問うと、あれはコンタクトだという。
兄弟は揉めた

母はエリアスに二人で話そうと言う。母は謝って、テープを切ってくれたら朝食を作ってあげる言いった。エリアスがテープを切ろうとしたときルーカスが頬のほくろは本物かと言う。確認するとつけぼくろだった。母は悪性だと言われたので手術したと説明したが、怒ったエリアスは母にビンタ。
エリアスは虫めがねで頬を焼き、ガムテープで口を塞いだ。

そこに赤十字の寄付を募る人たちが家に来訪。鍵が開いてるから人がいるはずと入ってきた。エリアスがとっさに対応、帰らせるために母の財布から金を抜いて渡した。
母はその間に必死でガムテープを外して叫ぶも遅く、赤十字の人たちは帰ってしまう。エリアスはお仕置きに、瞬間接着剤で唇くっつけた。
しかし食事の際に口を開けさせられないと気づきハサミで接着面を切ることに。もちろん上手くいくはずもなく皮が剥がれ大出血。
本物の母である証明としてルーカスの一番好きな曲を聞かれた母は、ブラームスの子守唄と答えた。しかし兄弟は、口につっかい棒をしてデンタルフロスで歯の間を痛めつけた。
母が失禁していたのでシーツを替えさせるためにエリアスが拘束を解いた。その間ルーカスは鉛筆で出来たお手製のクロスボウを構えていた。
拘束の解かれた母はエリアスに布団を投げつけて逃げるが、ドアに糸が張られており転倒して気絶。


逃亡を図った母は目を接着剤で塞がれ、またしても拘束されてしまう。水槽のアルコールに火をつけたエリアスに、またしてもママはどこかと聞かれる。
母はエリアスに、またルーカスと話をするし、食事も2人分作る。ルーカスが死んだのは事故で、あなたのせいじゃないと言った。
実はルーカスは何らかの理由で他界していた。ルーカスの死を受け入れられないエリアスは精神を病み、ルーカスがいるものと思い込んでいた。
本当の母ならルーカスが今、何をしているか分かるはずだと、エリアスがカーテンに火を付けようとしているルーカスを指さすが母には見えない。
母ではないと確信したエリアスはルーカスに近づくと、カーテンに火をつけた。アルコールの水槽が割れて炎が一気に広がり、母が燃え、家も炎上。消防隊が来て消火にあたる。
トウキビ畑でエリアスが母とルーカスと幸せそうに微笑んでEND。

感想

ルーカスの死因や母の整形の理由などがやたらと考察されている映画。

まずルーカスの死因は、溺死と思った。タイトルが出る前のオープニングでの出来事はルーカスの生前。理由としては単純に、そうでなければあの意味深なOPシーンがいらないこと、終盤に母があれは事故だった、おまえは悪くないって言うところ。

次に整形の理由に関しては正直答えがないと思っている。自分の考えでは普通の美容整形とかなんじゃないかと。TVキャスターだし。9歳の息子を一人家においているわけだから日数も2、3日だったんじゃないかなと。

逆に巷で言われている交通事故説はよく分からない。

 

こう考えるとこの映画はなかなか胸くそ悪い話。エリアスの態度とか。母がカラーコンタクト付けてることも知らないし。母親は踏んだり蹴ったり。でも僕的に一番嫌だったのは母親。布団を投げて逃げるシーンがあったわけだけど、なぜエリアスを殴りに行かなかったのかと。ボウガンを持ったルーカスは実際はいないわけだから逃げる必要は無いのでは。体格差もあるし負けるはずがない。母親が優しすぎて可哀想とも思えなかった。勝手にやられてろって感じ。

 

この映画は母親が異常者になって戻ってきたというミスリードを誘う構成だが、それがあまり上手くいってないように思えた。母親はそこまで変なことをしてない。それよりもルーカスが死んでいることに繋げるための伏線が多すぎて先にそっちを疑ってしまった。僕の場合は、遊んで帰ってきたエリアスの服は汚れてるけどルーカスの服が汚れてなかったシーンで疑って、ジュースが一杯しか差し出されなかったシーンで確信した。

 

子供による拷問シーンが嫌な映画だが私が一番嫌だったのは最後の消火中、母が家から出てくる。幽霊みたいに。そこが肝でエリアスは精神病で脳内で会話してたのではなく、ルーカスの霊と実際に会話していた可能性がある。そうするとエリアスの罪が薄れてしまうなと。イカレた極悪人で終わって欲しかった。

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