映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

幽霊目線のホラー映画 映画『私はゴースト』ネタバレあらすじと感想

私はゴースト

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/アメリカ/上映時間76分
原題:I Am a Ghost
配給:ピクチャーズデプト、エクスペアード

監督・脚本・撮影・編集:HP・メンドーサ

製作:マーク・デル・リマ、HP・メンドーサ

出演:アンナ・イシダ、ジーニー・バロガ、リック・バーカート、ジュリエット・ヘラー

あらすじ

一軒家に取り憑いているエミリーは、自分が死んだことに気づかないまま毎日を繰り返していた。そこに霊媒師のシルヴィアが語りかけ、彼女は成仏を目指す。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

とある豪華な邸宅にエミリーという女性が暮らしていた。彼女は目玉焼きを作り、買い物に出かけ、掃除をする生活を何度も繰り返す。しかしどこか不穏なことも起きていた。屋根裏からは男の声が聞こえ、食事の際にナイフを自分の手に突き刺す。

 

心細くなったエミリーは母親の部屋に入った。

そのときどこからともなく女性の声が響く。周囲には誰もいない。声の持ち主はシルヴィアと名乗り、今部屋の中にいると答えた。

しかしエミリーには何も見えない。するとシルヴィアが歌を歌い始め、私は幽霊だと繰り返し呟きなさいと命令。わけの分からないまま、エミリーが私は幽霊と呟いた。

実はエミリーはとっくの昔に死んで幽霊になっており、そのことに気づいていなかった。シルヴィアはこの家に住む家族に雇われ、エミリーを払うためにやってきた霊媒師だった。エミリーが成仏するにはまず、死んだことを自覚する必要がある。シルヴィアは因果を解くために、エミリーと話し始めた。

エミリーは前にも話をしたことがあると思い出した。それと同時、白い男に刺し殺されたことを思い出す。

シルヴィアは今まで何をしていたのか、エミリーに問いかけた。エミリーは目玉焼きを作って食べたこと、買い物へ行ったこと、掃除をしたことを話す。これらの行動はエミリーが生きていた頃に行っていたことで、生前の行動を追体験していただけだった。

通常、幽霊は自分が死んだと自覚すれば成仏できるはずだったが、かしエミリーの場合は死を自覚するだけでは足らなかった。因果を解くためにはエミリーがシルヴィアと触れる必要がある。エミリーが自分の居る場所を伝えるとシルヴィアが近づく。しかし、エミリーは今の状況が怖くなって部屋の外に逃げ出した。

 

彼女は以前と同じく、変わらない毎日を繰り返す。

そんなある日のこと、シルヴィアが再びコンタクトを図ってきた。母の部屋から出ると以前の事を忘れてしまうようで、シルヴィアは外に出るのを止めた。彼女は母親の寝室にある絨毯を歩けと指示。

エミリーはシルヴィアに従い、絨毯の上を歩いた。その瞬間、生前の記憶を取り戻す。実はこの絨毯の上こそエミリーが刺し殺された場所だった。

彼女は生前、母親から悪魔憑きだと非難されていたことを思い出した。娘を心配した父親は、エミリーに悪魔祓いを受けさせる。その治療がうまく行くことはなく、治る前に父親は死んだ。その後、母親は妹だけを連れて去った。

シルヴィアは私も両親からは迫害されたと親身になって話を聞く。

生前の記憶を取り戻して以降、エミリーは生きていた頃の自分を客観的に見ることができるようになりました。エミリーは生前の自分を横に立って眺め続ける。

後日母の部屋に行くとシルヴィアが、エミリーは殺害されていないという事実を明かした。シルヴィアはエミリーの死について調べており、あなたは自殺をしたという。

実はエミリーは解離性同一性障害で彼女には凶暴な別人格が宿っていた。信じられないエミリーは自殺でなく、殺されたのだと訴えるが、シルヴィアは自殺したときの記憶がないだけだと指摘した。

エミリーは多重人格だという自覚もなく、もう一つの人格が現れたときのことをまったく覚えていない。エミリーには人格が二つあったので、凶暴な人格の魂も成仏させる必要があると発覚。

凶暴な人格を捜す羽目になり、エミリーは屋根裏部屋から男の声が聞こえることを話した。シルヴィアが屋根裏部屋は折檻部屋だったと返した。しかしエミリーには折檻を受けた記憶がない。彼女は恐る恐る屋根裏部屋に向かうが、そこには誰の姿も見えない。

エミリーは元いた部屋に戻り、シルヴィアに話しかけるがシルヴィアの声が聞こえなくなっていた。

エミリーはシルヴィアを捜すため、家をうろつき始めました。その矢先、屋根裏部屋から続く螺旋階段を青白い男が降りてくる。

男に追いかけられ、エミリーはバスルームに隠れた。そんなエミリーに、男はお前を殺せば自由になれると思ったのにと逆恨みして激怒している。

母親から折檻を受けていたのは凶暴な人格のほうだった。彼は解放されるどころか屋根裏部屋に閉じ込められ、延々と嫌な記憶を追体験していた。

男はエミリーを殺そうとする。エミリーは男に触れられたことで、体を乗っ取られているときの記憶を追体験した。何とか逃げ出すも、男に刺し殺された瞬間の追体験に遭遇。エミリーはシルヴィアに助けを求めた。

何の反応もないと思ったそのとき、死者よ消えろ、光のほうへ向かえというシルヴィアの声が聞こえてくる。次の瞬間、生前のエミリー残滓が次々と消えていった。

突然の事態にエミリーだけでなく、男も恐怖を感じる。彼の目には、男がエミリーを刺し殺している追体験の残滓が写っている。

シルヴィアの声が響くにつれ、家の中がどんどん暗闇に包まれていき、男の体は薄れていった。

次第に男がエミリーを刺し殺す残滓も消えていく。代わりにエミリーが自分自身を刺し続けている記憶が浮かび上がった。

男は闇に飲み込まれる。エミリーもまた闇に包まれた。彼女は恐怖を振り払うため、私は幽霊だと繰り返し唱え続ける。

感想

本作は幽霊目線で進むという独特なホラー映画。生きた人間は声でしか出てこなくて主役は幽霊、それを襲うのも幽霊。メチャクチャな話と思いきや設定がしっかりと練られているので、違和感なく観られる。幽霊がどのような生活をしているのか、なぜ成仏できないのかを観客にここまできちんと説明する映画は他にないね。霊媒師がしっかりとした人物で正しくルールブック的な役割をこなすのも特徴かな。

ただ最初の方は退屈に感じたね。同じような映像の繰り返しで眠くなる。話もなくてただ日常を切り取った映像だから。

シルヴィアが出てくるまではエミリーが幽霊と分らない作りになってるんだけど、タイトルが I Am a Ghostだからなんとなく分ってしまう。シルヴィアが出てきてからは話が一気に進んで面白くなるんだけど。

エミリーを脅かす別人格の男はなかなか怖かった。螺旋階段に白い足が映るところはゾッとする。見た目は全身真っ白で全裸、眼窩がひたすらに黒いだけなんだけど、エミリーが普通の見た目だったから油断するってのもあった。ただ登場がピークかな。

ホラーを観たいときよりも、サスペンスを観たいときに観る方がおすすめかも知れない。

私はゴースト

私はゴースト

  • メディア: Prime Video
 
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村