ボア
コメディ度:3/10
グロ度:2/10
感動:1/10
リアリティ:3/10
人に勧めやすいか:3/10
満足度:5/10
目次
2017年製作/オーストラリア/上映時間96分 原題:Boar 監督:クリス・サン 脚本:カースティ・ダラス、クリス・サン 撮影:アンドリュー・コンダー 音楽:マーク・スマイス 編集:マイケル・ギルバート 出演:ビル・モーズリー、ネイサン・ジョーンズ、ジョン・ジャラット、ヒュー・シェリダン、ロジャー・ワード、シモン・ブキャナン、マドリンネ・ケネディ、クリスティー・リー・ブリテン、メリッサ・トカウツ オーストラリアの田舎町。ここでは牧場の柵が何者かによって壊され、羊が殺されるという事件が頻発していた。地元でパブを経営し、住民から慕われるケンは友人のブルーと共に柵の修繕に努める。ある晩、見知らぬテントを発見した2人は近づいてみるが...。 以下ネタバレあり 夫婦の乗った車が田舎道を走っている。突然飛び出したウサギを避けるため、旦那が大きくハンドルを切った。驚いてしばらく停車していると何頭ものイノシシが横を通りすぎていく。夫婦は異様な光景を楽しんでいたが、旦那はイノシシが何かから逃げているのではと察した。急いで発進させるが、時既に遅く車体に大きな何かがぶつかった。 田舎町のガソリンスタンドで老人のケンとブルーが談笑している。最近、町では牧場の柵が破られる事件が頻発しているらしい。羊が食われる被害が発生している。 町に1台の車が向かっていた。運転するのは父親のブルースで、母親のデビー、息子のバート、娘のエラとその彼氏ロバートが同乗している。エラとロバートがいちゃつくので弟のバートは怪訝な顔をしていた。 町に着き、昼食をとろうと車を降りた。ロバートは小汚ない老人アーニーにタバコをせがまれる。喫煙者でない彼は彼女に良いところを見せるため、代わりにと20ドル渡した。ところがアーニーは採掘社の社長であると発覚。 ケンがその様子を向かいのパブから見ていた。彼はパブを経営しているが、あまり店にはおらず、ほとんど娘のサーシャが仕切っている。ケンは一家を知っていた。デビーは町に住むバーニーの姉である。 一家はバーニーの家に到着。彼から熱烈な歓迎を受ける。 夜中、若者が納屋の前で酒を飲んでいると飼い犬がいないことに気づく。音がする方へ歩くと有刺鉄線の張られた柵が激しく揺れていた。若者が探ると柵が抜けて有刺鉄線が足に刺さる。ケガした若者は、足を庇って匍匐前進。 翌朝、ケンは柵の修理に来ていた。ブルーから無線が入り、パブからビールを持ってきてくれと頼む。無線を終えた後、周囲にイノシシの鳴き声が響き渡った。 その夜、テントで若者がいちゃついている。 ケンとブルーは夜営してビールとサンドイッチを食べていた。途中でケンが若者のテントの光に気づく。こんなところでキャンプなんてするはずがない、悪事を働いているに違いないと思った彼はブルーを連れてテントを目指す。距離は歩いて1時間くらい。 半分ほど歩いて休憩しているとテントの様子がおかしいのに気付いた。スコープで覗くと巨大イノシシがテントを破壊しているのが見える。イノシシに発砲するも逃げられた。 テントではカップルがイノシシに襲われて死んでいた。死体は男女2体だがテントは2つある。ケンはもう1組いるはずだと考えた。まさか巨大イノシシがいるとは思っていなかったので、弾の準備をしていない。ケンが生存者を探し、ブルーが車へ弾を取りに行くことに。 ケンと別れたブルーは早々にイノシシと遭遇。棒を持って果敢にイノシシへ突っ込んでいった。 ケンはテントの残留物から、どこかにマシューという人物がいると推理。 マシューはイノシシに襲われる前、彼女シェリダンを連れてヤラマヤーフーという未確認生物を探しに森へ入っていた。 マシューを捜索していたケンは彼の生首を発見。その奥に倒れるシェリダンを介抱した。彼女はかろうじて意識があるような状態。周囲にはイノシシの気配が漂っており、ケンはシェリダンを助けるため囮となって走った。遠くへ誘き寄せることに成功した彼はシェリダンの元に戻る。ところが彼女は息を引き取っていた。 パブでサーシャが若者からセクハラを受けていた。それをみたバーニーが彼を倒して店の外へと追い出す。バーニーは食料を購入した。彼はサーシャからケンとブルーを見つけたら連れ帰ってと頼まれる。 ピクニックの途中、バーニーは2人を探すため車に乗り別行動をとった。ところがイノシシが突進してきて車が横転。 その音を聞いたブルースはロバートを連れて様子を見に出かける。 イノシシが去った後、バーニーはピンピンして車から降りた。ナイフと銃を装備し、戦闘に備える。 ロバートはエラと結婚したいと話し始める。ブルースはそれを受け入れたが、結婚観について説いた。ブルースには過去3回結婚経験があり、ロバートは偉そうに話す彼に苛立ちを見せる。 パブでサーシャとアーニーが話す。サーシャは何度電話しても出ないケンを心配していた。 サーシャはバーニーに電話した。ところが出なかったのでアーニーに店を任せ、彼女は牧場へ向かった。 ブルースとロバートの元にイノシシが現れた。ロバートはブルースを突き出して囮にし、一人家族の元へと逃げ帰った。直後デビー、エラ、バートの目の前でロバートが惨殺される。 動揺する3人をバーニーが救出した。バーニーは3人を連れ、出来るだけ遠くへ逃げようとする。 夜になり、湿原を歩いていると最後尾にいたバートが転んだ。そこをイノシシに襲われ、どこかへ連れ去られてしまう。銃はバートが持っていたのでバーニーにもなす術がない。 逃げた2人は火を起こして周りを囲んだ。野生動物は火を恐れるからという理由だったが、巨大イノシシには効果無し。現れたイノシシはエラの足に噛みつく。デビーは持っていた松明で必死にイノシシを追いやろうとしていた。 サーシャの車に乗り、森のなかを走っていると傷だらけのバートとバーニーが飛び出てきた。2人を乗せ、幸せムードな車内。 巨大イノシシが田舎町を襲うアニマルパニック映画なのだが、低予算からかイノシシはあまり動かない。動くシーンもあるがCGに切り替わるためリアリティーが著しく低下する。静止した状態はそれなりにクオリティが高い。 細かいことだが、この手の大型動物映画の割にサイズ感がほぼ一定だったことに好感を持った。常に車のバンと同じくらいの大きさで現実味がある。ただ、瞬間移動に近いことはしてくる。 本作の見所としてネイサン・ジョーンズ演じるバーニーの活躍がある。イノシシにひっくり返された車から降り、装備を準備するシーンは非常に格好いい。これからバーニーとイノシシの熾烈な争いが始まると期待を持たせるシーンだった。ところがいざ戦いが始まってみると、棒立ちするイノシシの顔面にナイフを延々と突き刺すだけ。迫力も何も無い。最後は踏まれて負けるし。 イノシシが出てこないシーンの大半は登場人物らの下ネタで占められている。エラとロバートは常にいちゃついていて、どこでもおっ始めそうな勢い。オーストラリア人は両親がいる前でもあんな感じなのだろうか。 ブルースとロバートの喧嘩、バートが射撃が上手いという会話、バートを終始からかうロバート、アーニーとロバートの接触と意味ありげなシーンが多い割に生かされていないように思う。ブルースとロバートは和解も何もせず死んでいったし、バートが役に立つわけでも無い。 なんか惜しい作品だと思う。作品情報
あらすじ
ストーリー
背後に何かの息が聞こえた若者が振り返ると、巨大な口とキバがこちらを向いていた。若者は巨大イノシシに引き摺られていく。
2人が談笑しているとイノシシが現れた。やつはシェリダンを牙に突き刺すと、マシューの方へ突っ込んでいく。
悲しみに暮れるケンの元に再びイノシシが現れる。彼はナイフを構え、イノシシに立ち向かった。
翌朝、バーニーとブルースの一家が食卓を囲んで談笑。今日の予定は農場でのピクニック。
その場に居合わせたジャックが大イノシシの話をする。1年前、車が大破した状態で発見された。人の姿は無い。その日、ジャックは大きなイノシシが女性を咥えているのを見たという。警察にも証言したが大笑いされた。
バートを諦め、先に進んだ3人は納屋に籠城。デビーは息子を見捨てたとバーニーを責めた。
寒くなったので火を起こそうと、バーニーが薪を取りにドアを開けた瞬間、イノシシが納屋に突っ込んでくる。
バーニーがナイフで応戦。自らが囮となってデビーとエラを逃がした。バーニーは健闘の末、敗北。
そこにサーシャの乗った車が突っ込む。イノシシは吹き飛ばされ、倒れこんだ。
サーシャは本当に大きなイノシシがいたと驚きつつも、デビーに後部座席のライフルを取ってくれと指示。デビーはライフルを渡さず、自らイノシシに発砲。イノシシは絶命した。
後ろには巨大イノシシが近づいてきていた。感想