映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

アフリカゾンビ襲来 映画『ラスト・オブ・ザ・デッド』ネタバレあらすじと感想

ラスト・オブ・ザ・デッド

コメディ度:1/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:5/10

目次

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作品情報

2016年製作/南アフリカ/上映時間75分
原題:Last Ones Out

監督・脚本・編集:ハワード・ファビー

製作:ハワード・ファビー、グレッグ・クリーク

撮影:ティミー・ヘニー

音楽:ゼス・マシカ

出演:グレッグ・クリーク、クリスティア・ビサー、Tshamano SebeVukile Zuma

あらすじ

アフリカ南部でゾンビパンデミックが発生。迅速な対応によりアフリカ全域で避難が行われたが、地方は見捨てられた。地方の病院に取り残された人々は脱出を試みる。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

アフリカ南部、男性が何かに追われて草原を走っていた。町に着くと彼は住民に、奴らが来ると忠告した。

 

2015年末、アフリカで未知のウィルスが蔓延。数時間で全域が避難したが地方に救助は現れなかった。

 

3日前、南部州立病院。患者ヘンリーが病床で目覚める。彼は今朝に虫垂炎の手術が行われるはずだったが、手術が行われた痕跡はない。病院には医者が一人しかおらず、何らかの問題が起きて後回しにされた様子。ヘンリーの彼女ローリンが見舞いに来る。ヘンリーの施術が終わってないことに苛立った。

問題の患者は未知の病に罹っていた。発汗がひどく、瞳孔が開いている。医者のサネットはその症状から隣町で発見された新種のウイルスではと見当をつけ、看護師のシセコを情報収集に向かわせた。

 

ヘンリーの手術準備が整う。彼が麻酔で眠らされると同時、別室に寝かされていた問題の患者が暴れだした。


ヘンリーが目を覚ましたとき、病院内には悲鳴がこだま。彼は麻酔の影響で起き上がれず、ただ怯えながらシーツに隠れるしかない。

 

8時間後、ヘンリーは血だらけになった医者サネットに助けられた。彼女はまだ不自由な彼を車イスに乗せて歩きだす。ヘンリーは電話させてくれと頼んだ。

ナースセンターに運ばれた彼はローリンに電話。彼女によると町全体が封鎖されており、護送車で空港に運ばれるそう。病院から最寄りの空港はハーベルにある。彼は麻酔が解けたため立ち上がった。

センター内にナースコールが鳴り響く。サネットは助けに向かった。押したのは咽頭ガンで入院中の高齢者パトリック。彼を救出している最中、ゾンビと遭遇。ものすごい勢いで2人は追われた。途中でヘンリーと合流し、一室に避難。

閉じ籠っていると反対側の扉が開き、隣町から帰ってきたシセコとツレのヴィンセントが助けに来た。

彼らの用意した車に乗って避難するがパトリックが出遅れる。彼はゾンビに噛まれてしまう。シセコの息子アヤンダを助けるため、車でジャルビを目指しているとヘンリーの虫垂炎が悪化。適当な家に入って臨時の手術をすることに。ビリヤード台の上に寝かされた彼は割れたガラスビンで切開される。手術の途中、一体のゾンビが家を襲った。彼らは急いで車に戻る。

 

草原の真ん中でガス欠。歩きでジャルビを目指そうとするシセコにヘンリーはハーベルに向かう方がいいと言う。護送車は空港のあるハーベルを目指しているので、護送車のルートを見つけるべきだと説得。一行はハーベルに向かって歩きだした。

 

2日後、彼らは未だに草原を歩き続けていた。途中の小川で休憩をとる。
サネットと歩きながら談笑していたヘンリーだったが、差別的な発言をして険悪な空気に。ヘンリーは小便するフリをして彼女ローリンに電話をかけた。彼女はヘンリーを待たずに出発するつもりらしい。
3人はヘンリーの小便を待っていたが、彼の帰りがあまりに遅いのでヴィンセントが様子を見に行く。ヘンリーはゾンビに襲われており、ちょうど彼に助けられた。逃げている最中に電話を落としてしまうが、彼らは岩の影に隠れて難を逃れた。
サネットが電話を拾ってシセコと共にハーベル郊外に到着。ローリンから着信があり、ヘンリーが1人で飛行機に乗ろうとしていたことが発覚。
合流したあとその事を詰められたヘンリーはヴィンセントを人質にとり、電話を奪って逃走。しかし、ヴィンセントからの不意打ちを受けて捕まった。
シセコはヘンリーに「避難場所までお前を連れていくが、食料と水を供給しろ」と言い渡した。
その晩、火を起こして夜営していたが1体のゾンビが寝込みを襲う。誰も噛まれはしなかったがシセコが重症を負ってしまった。さらにヴィンセントの目にゾンビの体液が入る。

一行は歩きだし、ハーベルに到着。救助隊を待ちながら眠りについた。翌朝、救助隊の車両が通りかかって目を覚ます。シセコは死んでいた。サネットとヴィンセントが死を悲しむ中、ヘンリーはすまないと言って救助車に向かう。救助車に乗っていたローリンとなにやら口論している様子。
彼は救助車から発煙筒とGPSを貰って帰って来た。翌朝、デュアゾンに救助ヘリが来るそう。彼は改心し、アヤンダを探すことに。

 

ジャルビ居住区。アヤンダは生きており、ゾンビから身を隠して生活している。
3人がジャルビに到着。3体のゾンビと遭遇するもアヤンダを助け出すことに成功。彼にシセコの死を伝えた。
デュアゾンまで徒歩半日、彼らは歩きだした。
デュアゾン難民キャンプに到着。そこは人が誰も居ないどころか廃墟のよう。彼らはそのうちの1つの建物に籠城することを決意し、板で出入り口を塞ぐ。一段落し、サネットはヘンリーの肩に首を預けて眠りについた。するとヴィンセントがゾンビ化し、3人に襲いかかる。ヘンリーがヴィンセントと揉み合い、腹部を負傷。なんとか屋上に逃げ出したが、ヴィンセントが咆哮をあげて周囲のゾンビを集め始める。
ヘンリーはサネットとアヤンダを救うため、自ら囮となる道を選んだ。サネットに発煙筒とGPSを渡し、自身は地上に降りてゾンビ共を引き寄せる。ヘンリーが一室に逃げ込んだとき、ヘリの音が鳴り響いた。そこにサネットがやって来る。2人は逃げるでもなく互いに抱き寄せた。

 

救出されたのはアヤンダ1人。上空を飛ぶヘリの中で彼は、シセコの形見であるブレスレットを握りしめた。

感想

低予算なのがひしひしと伝わる。クライマックス以外でゾンビは基本単独行動。そこそこ広大なジャルビ居住地においても数体のゾンビしか遭遇しない。ラストは大量に出てくるが暗がりで顔がよく見えなかった。多分全編通してまともにメイクの施されたゾンビは10体もいないのではないだろうか。

もちろんお金が掛かるような残酷シーンもとても少ない。安く抑えられるからかシセコ、ヘンリーが負うケガはどっちも壁から伸びる鋭利な物体に背中や腹が刺さるというもの。パトリックがやられるシーンは直接的な描写がなく、カメラは目撃者の表情だけを写していた。本来なら見せ場となるようなシーンがことごとく外されているので見終わった後の印象が薄い。なんか走って逃げてたなって印象。

良かった点は最低限ゾンビ映画と言えるようなクオリティーに達していたこと。ただこれはそれなりにゾンビ映画を観てきた人間の一意見に過ぎない。というのも本作はゾンビが本当に恐ろしいモノだと誇示するシーンが予算の都合上存在しない。ゆえに他作品を観てきた者はゾンビの恐ろしさについて無意識のうちに頭の中で補完されるが、これが初見となると何が怖いのか分らないのではないだろうか。説明不足な点は否めないが、脳内でゾンビを補いながら鑑賞すると話はそれなりにまともなので楽しめる。

最後にサネットが来るシーンは何だったのか。ヘンリーを助けに来たのか、己もまたアヤンダを守るため犠牲となったのか分らない。この映画、救助車のローリンとの会話もそうだけど解釈を分かれさせるためか、重要そうな会話シーンを音で打ち消したりするんだよね。それは気に入らなかったな。

本作が気に入った方は同じくアフリカを舞台にしたゾンビ大陸 アフリカン [DVD]とか好きそう。

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