マルーラという植物をご存じですか?
テレビ番組「相席食堂」で千鳥のお二人が食べていたのを見て知った人も多いのではないでしょうか。
聞いたこともないって方はまず、この動画を見てみてください。
動物たちが食べている木の実がありますよねこれこそマルーラ(Sclerocarya birrea)です。
マルーラの果実は自然発酵し、アルコールを作り出します。動物たちも酔っ払ってフラフラですね。
自然にアルコールを作り出す果実、食べてみたくはないですか??
しかし、残念ながら現在日本でマルーラの果実は簡単に手に入りません。
2020年1月末からマルーラの果実が輸入の規制対象になってしまったのです...。
なぜ規制されたと思いますか?アルコール発酵するからではないですよ。
この記事にはマルーラがどのように利用されているのか、なぜ果実が輸入禁止になってしまったのか、どうすれば食べられるのかをまとめました。ぜひ最後まで読んでいってください!
目次
マルーラは南アフリカ、西アフリカ、マダガスカルに主に分布するウルシ科の植物で、同じウルシ科にはマンゴー、ピスタチオ、カシューナッツが属しています。 暑い国の植物なので耐暑温度は40℃と高く、また耐寒温度も0℃と極端に高いわけではないので日本でも栽培可能です。ただ樹高が15mにも達しますので広いスペースが必要です。 雌雄異株なので雄の木と雌の木に分れており、もちろん受粉しなければ実がつかないので、実らせるには最低雌雄2本の木が必要です。 マルーラの果肉にはオレンジの約8倍ものビタミンCが含まれていて味はビワやウメに近いそうです。 マルーラの果実はもちろんそのままでも食べられますがリキュールの材料として主に使われており、マルーラで作ったクリームリキュール「アマルーラ」は世界中で愛され利用されています。現地ではもっと簡易的なお酒も販売されているのだとか。 他にも果実内にある種子からは油が採れ、食用はもちろんのこと化粧品にも使われています。マルーラオイルはアフリカ諸島で伝統的にお肌の保湿に使用されてるそうですよ。 これだけ栄養価が高く、面白い性質を持つマルーラの果実がなぜ輸入禁止になったのか。それは寄生虫の仕業です。 主にアフリカマンゴウミバエ(Ceratitis cosyra)の国内侵入を防ぐためですね。このハエはアフリカに生息し、マルーラによく寄生します。 雌成虫は熟した果実に産卵を行い、生まれてきた幼虫が内部を食い荒らします。さらにそれは1つの果実につき1頭ではなく、平均して50頭以上の幼虫が寄生することもあるそうです。 このハエの寄主はマルーラだけでなくマンゴー、グァバ、チェリモヤ、サワーオレンジ、アボカド、モモなど多岐に渡ります。 もし日本に入ってきたらこれらの作物が食い荒らされてしまいますから規制は当然ですね。 残念ながら現在日本でマルーラを生の果実で食べる方法はありません...。 しかし将来的には手軽に食べられるようになるのではと感じています。と言いますのも輸入規制がかけられているのは果実のみです。 種子や苗木の輸入は可能です! つまり国内で作られた果実が市場に出回る可能性があるのです。 現にGoogleやTwitterでマルーラと検索したところ栽培に挑戦する方々がチラホラいました。ただそれは早く見積もっても2025年頃でしょうけどね...。 しかし、なにもその人達が売りに出すのを待つ必要はありません。 あなたも自宅でマルーラを栽培してみませんか? 別の手としてはアフリカまで行ってみるというのはいかがでしょうか。こういったきっかけが無ければアフリカに行こうなんて思わないのでは? アフリカに行きたくないし今すぐマルーラを感じてみたいという方にはアマルーラがお勧めです。原材料にマルーラの果実をふんだんに使用しており、特有の風味が堪能できます。 最後まで読んでいただきありがとうございます。普段は悪趣味な映画についての記事ばかり書いていますが、たまには他の記事も書きますので読者登録、Twitterフォローもお願いします。ではノシマルーラの生態
利用方法
なぜ輸入禁止になったのか
どうすれば食べられる?