映画に逃げた

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毎晩見る悪夢の意味とは 映画『ペイン 魂の叫び』ネタバレあらすじと感想

ペイン 魂の叫び

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:5/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:3/10

目次

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作品情報

2011年製作/アメリカ/上映時間84分

原題:Leave

監督:ロバート・セレスティーノ

脚本:リック・ゴメス、フランク・ジョン・ヒューズ

製作:ロバート・セレスティーノ、リック・ゴメス、フランク・ジョン・ヒューズ、マイケル・ハガティ

撮影:マイケル・フィモグナリ

音楽:オースティン・ウィントリー

編集:ロバート・セレスティーノ、トッド・サンドラー

あらすじ

小説家のヘンリーは幸せな日々を送っていたが、一つだけ問題を抱えていた。彼は6ヶ月に渡りずっと同じ悪夢を見ていたのである。医者の勧めで彼は、ニューヨークを去り、田舎に向かうのだが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

ヘンリーがアラートで起こされた、横には妻エイミーが寝ている。
2階から下に降り、警報器を止めた。部屋に戻ろうとした瞬間、フードの男が襲いかかった。部屋が暗く、顔は見えない。彼はヘンリーに馬乗りになって何度も拳を振りかざす。ヘンリーの顔はボコボコ。やがて男はナイフを拾い、幾度となくヘンリーに突き刺した。

 

ヘンリーはこの悪夢を6ヶ月間毎日見ていた。精神科医に相談するが堂々巡り。薬を加えることを提案されたが、これ以上増やさないと拒否。医者からは旅に出ることを勧められた。

 

風呂に入っているとエイミーがやって来た。彼女に別荘で暮らして良いかと相談。彼は裕福だったので、都会で子育てをしたくないという妻の要望の元、田舎に一軒家を持っていた。

 

ある晩、夫妻の家でヘンリーを送り出す会が開かれた。作家仲間が集まって和気あいあいと進む。それを外から眺めるフードの男がいた。彼の手にはヘンリーの著作。

 

翌朝、やはり同じ夢を見て目を覚ます。彼はニューヨークを離れ、別荘を目指す。車で移動中、小説のアイデアを考えるがどうしても夢のことが頭を遮る。のどかな道を走っていると急に後ろの車がせっつき始めた。対向車線は空いているのに一向に抜かさない。彼は仕方なく、車線から外れて先を行かせた。
途中で休憩所によって用を済ませる。トイレの鏡には”さよならエイミー”の文字。個室からはブーツが見えた。気味悪く思い車に戻ると、”バルド・カフェ”のチラシが挟まっていた。
車を進ませてバルド・カフェに到着。コーヒーを注文した。店主は無愛想でろくに返事もしない。ヘンリーがトイレに行っていると彼はパソコンを覗いた。店主に注文を頼むが、実は彼は店主でなかった。ただの客で本物の店主は裏でゲームをしているという。店主の顔を見ようとしたところを男が止めた。客が厨房に入るのをとても嫌がるらしい。
彼と兄弟について話をする。ヘンリーには兄がおり、男にも兄弟がいた。
ヘンリーは疑心暗鬼になっており、男を怪しく思っている。先程の休憩室で見たブーツとそっくりだったからだ。
ヘンリーはやはり店主に会うべきだと裏に行こうとする。その瞬間、本物の店主が現れて、金を盗む気かと叱咤した。男が事情を説明。彼はこの店の常連らしく、誤解が解けた店主は注文を聞く。ヘンリーがチキンスープを頼むとまたも裏へと消えていった。
ヘンリーは男にどこから来たのか尋ねた。彼は車も家も持っていない。ホームレスと言うと、彼はいやがり、持ち物を減らしているだけだと言った。彼の名はキャンベル。
キャンベルはヘンリーが作家であること、さらに名乗ってもいない彼の名前を口を滑らして呼んでしまう。ヘンリーはキャンベルをストーカーだと思い、急いで逃げ出そうとした。
キャンベルは腕に掘ったタトゥーを見せる。それは19歳で水没死した兄と同じものだった。彼は説明する。死んだとされた日、彼は大量のヘロインを打って海に行き、入水自殺を図った。しかし、どこかの浜辺に打ち上げられて生き延びてしまう。警察は家にあった遺書を見つけ、自殺と断定、捜索を打ち切った。両親はサメに食われたことにして葬式を行った。
ヘンリーは信じず、激昂し、兄しか知り得ないことを聞いた。キャンベルは全てに即答。
ヘンリーは急いで車に飛び乗り、店をあとにする。
しばらく走って冷静になった彼は、店に戻ってキャンベルを車に乗せた。停めた車内で2人は和解し、抱き締め会う。キャンベルは不敵な顔を浮かべている。


キャンベルとヘンリーは別荘に到着した。キャンベルは電話の状態やエイミーがここに来る頻度を尋ねる。

酒を飲みながらヘンリーは、以前胃ガンで入院していたと話す。そのときに心の支えになったのは昔の思い出だった。湖にヘンリー、キャンベル、父親で泊まった。キャンベルはそのときに作った料理についても難なく答える。
キャンベルはその後、キャンプのときに作ったマカロニチーズをヘンリーに振る舞った。
ヘンリーは悪夢についても話す。キャンベルはやけにその話を詳しく聞いた。
2人はジグソーパズルを解きながら夢の意味を考える。キャンベルは制御できないことの象徴と結論付けた。

ヘンリーが寝室に上がり、先に眠りにつく。寝ている彼をキャンベルは眺めていた。

 

翌朝、目覚めるとヘンリーの胃が痛む。キャンベルの姿はない。窓を見ると遠くの橋を歩いていた。
エイミーから電話がかかる。助けを求めているとキャンベルが現れて電話を奪った。
ヘンリーは吐血。キャンベルは死への工程だという。

彼は話し始めた。胃ガンの手術をした時、すでに遅すぎた。ガンは胃の至るところに点在しており、手の施しようがない状態。
実は手術のときから彼は昏睡状態に陥っており、今まで見てきたものは全て想像だった。
キャンベルはヘンリーが作り出した一番会いたかった人物。

ヘンリーは自分が昏睡状態で生きていることによってエイミーを傷つけていることを知り、自ら命を手放した。

感想

軽めのB級スリラーかと思いきや重めの内容で面食らった。こんなオチって知ってたら観なかったな。

最初の方は期待通りだった。夢ではあったけど殴られた後のヘンリーがなかなかにグロテスクな見た目で。ただ本作のゴア描写ピークがここ。僕からすればもっとやれって感じなんだけど、本作の最終的な着地点を考えると不要なシーンとも思った。レーティングかかってるのはここのせいじゃないかな。だとするとなおさらいらない気がする。

本作は昏睡状態に見ている想像ってオチだけど、見ている最中にそれを予想できる材料は十分に用意されていない。最後に突然ぶっ込まれるから納得がいかないし、何でもありじゃんって思う。作中で謎だったシーンも全部想像だからで片付いちゃうから。本質は夢オチと変わらないし、何なら本作は説教くさいので夢オチの方がマシまである。

そして邦題がヒドいと思った。ダサいし意味をなしていない。

原題がLeaveなのだが、最初ニューヨークから”去る”ことかと思わせ、後半でこの世から”去る”ことだと気付かせる優れたタイトルだった。邦題もそのまま”去る”で良かったのでは。最近”来る”が流行ってて字面が似てるし。

ペイン 魂の叫び(字幕版)

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  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: Prime Video
 
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