チョモランマさん
まず始めにタイトルの都市伝説について説明がいる。
都市伝説とは実在せず、また誰が言い出したのかも分からない噂話と定義されている。始めに断っておくとこれから述べる話は僕にとって都市伝説ではない。
実際に体験した事だからだ。
ただ、これを読んでいる読者にとっては紛れもなく都市伝説であろう。
2011年、僕が中学一年生のとき色々な電話番号が周りで流行った。
宇宙人、メリーさん、ドッペルゲンガーその中にあったのがチョモランマさんだった。
僕はこういった番号をたくさん知っている友人Kから教えてもらった。
他がポピュラーな名称なのに対して明らかにチョモランマさんだけが浮いている。
自分の中でやけに気になったのでしつこいほど色々聞いた。
Kは隣町の友人から聞いたと言う。
番号は0120-◯5◯-◯◯◯(念のために伏せているが一度聞いたら忘れない番号)。
フリーダイヤルなこともあり、隣町の中学生は手軽にかけていたようだ。
そこにかけるとまずはフロントに繋がる。
そこでチョモランマさんはいますかと聞くと運が良ければチョモランマさんと代わってくれる。ほとんどはそこで切られてしまうらしい。
代った相手にチョモランマさんですかと聞くと、「はい、そうです。」と答える。
チョモランマさんに繋がればあとは何を話しても良い。
チョモランマさんは声的に30代ほどの男性と言われていた。
Kから5人の体験談を聞き出せた。
1人目
チョモランマさんにあなたの好きなことは何ですかと聞く。
君とのS◯Xと答えた。
2人目
普通に世間話をしたそう。
主に部活の話をしたらしく、切り際では部活頑張ってねと言われた。
3人目
チョモランマさんに代わるなり大人を舐めるなよガキがとぶちギレられて一方的に切られた。
4人目
君の学校を特定したと脅された。
5人目
女子がかけたところ可愛いねなどとセクハラ紛いの発言。気持ち悪くなった女子が切った。
チョモランマさんは日によって態度が大きく変わる。
そもそも電話をかけたのが全員異なるのでチョモランマさんの声が変わっていても分からない。ゆえに同一人物かも定かでない。
話を聞いた僕はKと一緒にチョモランマさんに電話をかけてみた。
電話ボックスに2人で入る。
フロントに繋がったがチョモランマさんには代わって貰えなかった。
そもそも信じていなかったので騙されて人に迷惑をかけてしまったと申し訳なくなった。それからはかけていない。
つい最近、チョモランマさんのことを思い出した。
結局あの番号はなんだったのかと気になったのでチョモランマさんについて調べてみた。
検索するとアメーバブログが2本と都市伝説掲示板がヒット。
Twitterでも検索をかけるがユーザー名が引っ掛かってしまう。
そこで電話番号を検索してみると14件のツイートが見られた。
初めのツイートは2012年、最後のツイートは2018年。ユーザーはバラバラで接点は見られない。
Googleで電話番号を検索すると電話帳ナビが表示された。そこにもチョモランマさんについて言及するコメントが残っていた。累計9000回ほどは検索されている様子。
結局いくら調べても何の番号だったのかは分からなった。
自分が知っていること以上のことが見当たらない。
なにか情報を持っている方がいれば是非コメントで教えていただきたい。