ネクロマンティック2
コメディ度:1/10
グロ度:9/10
感動:1/10
リアリティ:3/10
人に勧めやすいか:1/10
満足度:8/10
目次
1991年制作/ドイツ/上映時間103分 原題:NEKROMANTIK 2 監督・編集:ユルグ・ブトッゲライト 制作・撮影:マンフレッド・O・イェリンスキー 音楽:ダクタリ・ロレンツ 出演:モニカ・M、マーク・リーダー、サイモン・スポール、ウォルフガング・ミューラー、ベアトリス・M 墓から死体を掘り起こしたモニカは自宅に持ち帰ってともに暮らし始めた。彼女はネクロフィリアで死体と交わることに興味を抱いていたが、腐臭に耐えきれなかった。丁度その頃彼女にマークという彼氏が出来た。しかし彼女は死体でしか満足できない。悩みあぐねてついに解決策を思いつく。 以下ネタバレあり 前作のラストシーンがモノクロで流れるオープニング。ロベルトが切腹して射精する。 後日モニカは死体を解体することに決めた。バスタブに死体を入れて、入念な準備をした。悲しそうに、しきりに死体にキスしながらノコギリを挽いていく。 モニカの部屋にマークが来てお家デート。モニカは親族の葬式を納めたアルバムをマークに見せた。 彼は泥酔して悪夢を見た。自分が地中に埋まり、顔だけ出している。そこにモニカが段ボールを被せて思いっきり踏みつけた。 後日モニカは病院に向かう。医者から妊娠を告げられた彼女は嬉しそうに微笑んだ。 前作はこんな感じ↓↓ 本作は前作よりも観やすくなったかな。抽象的なシーンが減ったというか、簡単になったというか、悪く言うと薄っぺらくなった。説明過多で訴えかける物が弱い。 そもそも前作が孤独な男性の抑圧からの解放を描いたのに対して、本作は死体と生者どっちをとるかに留まっている。内容の本質が二股をかけた女性がどちらを選ぶかというだけだからただの恋愛映画に等しい。 しかも前作で死体との性交が美しく描かれていたのに対して、本作はその域に達していない。モニカがどっちつかずの人間であるからこその演出とは思うが、僕が求めていたのとは異なっていた。現に行為の最中、モニカは吐いてしまうし。まあ同じ内容の映画ばかりでも困るけどね。 本作の終盤もなかなか壮絶だったけど、やっぱり前作と比べちゃうな。丁寧に実行するまでのプロセスを描いちゃってるから意外性がないんだよな。 ここまで批判的に書いてしまったけれど決して嫌いじゃないよ。むしろ気に入ってる。死体は相変わらず見事な造形だし、切断シーンのリアリティは最高。ただ男性器のモザイクは取って欲しいな。死体から切り取られたのなんか映しても良くないか? 作品情報
あらすじ
ストーリー
ある女性モニカが教会墓地に侵入するが昼間ということもあり、墓守がいてまともな墓には近づけなかった。
彼女の目的は少し離れた場所にある、墓石すら立っていないロベルトの墓。隠れながら到着すると持ってきていたスコップとツルハシで死体を掘り起こした。死体の顔は緑色になっており、粘液がべたついている。
彼女は遺体を自室に持って帰る。部屋には多量のレントゲン写真と共にロベルト自殺の新聞記事が貼ってあった。
女性は寝かせた死体に唇を交わした。唾液の代わりに粘液が糸を引く。次いで死体の服を脱がせた。彼は自殺したときの服装のまま埋葬されていた。女性も服を脱ぐ。
青年マークがレコーディング室で映画の吹き替えを録音。マイクの前で喘ぎ声を上げ、手の甲にキスをして音を出す。気合いが入っていないと何度もリテイクさせられた。
女性が死体の腹部に跨がって陰部を擦り付ける。死体のパンツをハサミで切り開き、男性器を露出させた。しかし、余りの腐臭に耐えきれなくなり、トイレに駆け込んでゲロを吐いてしまった。
前作に登場したロベルトの元彼女ベティが墓を堀りに来る。彼女もネクロフィリアで既に盗まれていたことに落胆した。
女性は死体の体を洗う。そして両脇に花の挿された花瓶を飾った。
女性は死体に服を着せ、写真を撮った。
マークが親しい女性に映画の約束をすっぽかされた。チケットはもう買ってあり、もて余してしまっている。
そこに偶然現れたモニカにチケットをあげて一緒に観た。
作品名はヴェラとの朝食。内容は全裸の男女が屋外で大量に並んだ茹で玉子を食べながら鳥類についての話をする。
映画のあと、男性の部屋で夕食をとる。モニカの仕事は看護師、マークの仕事はポルノ映画の吹き替え。
翌日マークの仕事は絶好調。
後日2人は遊園地でデートした。観覧車で優しくキスする。しかし、楽しくデートしている最中であっても彼女の脳裏には死体が横切っていた。
左手首に次いで首を切り落とした。切ったものは青いゴミ袋に収めていく。やがてその全てを3つのゴミ袋に詰め終えた。
しかし、恋しく思ったのか首と男性器を袋から取り出すと、男性器を白い皿に乗せてラップをかけて冷蔵庫にしまった。
ゴミ袋は掘り起こしたままだった墓にそのまま放り込んだ。
良い雰囲気になった2人は行為に及ぶが、モニカの満足するものではなかった。マークが果てても達することが出来ない。
マークとモニカは2人並んでベッドで寝ていた。目を覚ましたマークが食事を用意しようと冷蔵庫を開けて、男性器を見つけてしまった。
後日マークは映画をすっぽかした女性に喫茶店で相談。あくまで死体については触れずに変な写真を撮りたがり、行為中に動くなと言われたことを話す。
バーにも赴き、恋愛経験豊富そうなヤンチャ親父に教えを乞うた。
モニカの家でネクロフィリア達の集まりが開かれた。彼女らはどこか陶酔した様子でテレビに映るゴマアザラシを見ていた。そしてアザラシが殺されると声を漏らした。
マークは身支度を済ませてモニカの部屋を訪れた。マークが来ると彼女らはクモの巣散らすように帰っていく。
マークがさっきまで何してたんだと聞くとモニカは先ほどの映像を再生した。もちろんマークは嫌悪感を示してビデオを止める。そして喧嘩になり彼は帰ってしまう。
その後モニカは電話をしてきちんと説明するから今夜また来て欲しいと告げた。
そして死体とマークの写真を眺めてなにやら考え込む。
マークがモニカの部屋にやって来る。2人は玄関先で熱いキスをして、一言も交わさずにベッドイン。事の最中、モニカはベッドの下に隠していた出刃包丁を取り出すと、マークの首を切り落とした。部屋には血が飛び散る。
そして男性器が萎えないように結束バンドで固定すると、マークの首を死体と入れ換えた。そして彼女は遂に達することが出来た。感想