ステファニー 死体と暮らす少女
コメディ度:1/10
グロ度:2/10
感動:1/10
リアリティ:1/10
人に勧めやすいか:4/10
満足度:3/10
目次
作品情報
2017年製作/アメリカ/上映時間85分
原題:Stephanie
監督:アキバ・ゴールズマン
製作:ジェイソン・ブラム
脚本:ベン・コリンズ、ルーク・ピオットロースキー
音楽:ネイサン・ホワイトヘッド
撮影:アントニオ・リエストラ
編集:ティム・アルヴァーソン、ウェイン・ワーマン
出演:シュリー・クルックス、フランク・グリロ、アナ・トーブ、ジョナ・バーズ
あらすじ
人里離れた森の奥の一軒家。両親に置き去りにされた少女ステファニーは、森に潜む化物に怯えながら、ぬいぐるみと会話して生き延びていた。化物の正体は一体何なのか...。
ストーリー
以下ネタバレあり
人里離れた森の奥の一軒家に、幼い少女ステファニーがひとりで暮らしていた。緑色のカメのぬいぐるみをフランシスと名付け、友人のように接している。
ピアノを弾いたあと、お腹がすいたステファニーは台所に。ミキサーに蜂蜜と水、ブルーベリージャムを入れた。仕上げにマーマレードを入れてみようと考えたステファニーは、棚の上にある瓶を取ろうとするが、落として割ってしまう。ミキサーを回し始めたが、蜂蜜を入れすぎたせいでミキサーが回らない。
ステファニーは椅子の上から降りるが、裸足で割れた瓶を踏んで足の裏をケガした。
夕食にステファニーがクラッカーの皿を4人分用意。童話をフランシスに読み聞かせ、ステファニーは眠った。
別の日。フランシスとかくれんぼをしたステファニーは、兄ポールの部屋に行った。何者かの気配を感じたステファニーは、机を横に倒してシーツをかけた避難場所に隠れる。どうやら森の奥に何か怪物のようなものがいる様子。
庭に出ると、半野生化したペットのウサギ、ホッパーがいた。ステファニーはトマトソースでホッパーを呼び寄せようとするが、ホッパーはそのまま森へ去っていった。
深夜に目覚めたステファニーは気配を感じ、ポールの部屋に入った。
別の夜、突然に窓が開いてステファニーは驚いた。窓を閉めようとした時、窓枠の血痕に気付いた。血痕をたどると瀕死のホッパーが倒れている。
マーマレードを食べて眠ると、停電が起きた。仕方なくろうそくで明かりをとる。
雷雨の日、背後に人影を見たステファニーは2階のバスルームに逃げ込んだ。
ステファニーは怯えて隠れるが、シャワーカーテンを開けて現れたのは父だった。ステファニーは喜ぶ。
翌朝目覚めたステファニーは両親もポールの遺体もないことに気づく。両親は墓を作り、ポールを埋めていた。
父がブレーカーをいじって電気が復旧。ステファニーは両親に置き去りにした理由を質問するが、どちらも満足な答えを示さなかった。
軍人でもある父が家の外に塀を作り始めた。
ステファニーの母は、アメリカ疾病管理予防センターの職員。母はネット通話で同僚から情報を得ている。
ステファニーは遊びで母の部屋に入ったが、母が来たので机の下に隠れていた。母が去った後、ステファニーは出ていく。
ステファニーは父に再び、同じ質問を繰り返した。なぜ私を置いていったのと。
それに対し父は、パパもママも怖かったと言うと、気持ちの乱れを落ち着かせれば頭の中の怪物を抑えられると言い聞かせた。
父と母が夜遅くに口論しているのを、ステファニーは盗み聞きした。手術がどうとか言っている。不安なまま眠りに就いたステファニーは悪夢を見た。彼女は飛び起きて、地下室に隠れる。
やがて両親がステファニーを探しに来るが、父が何かにひきずられていった。
母と一緒に別の部屋に避難したステファニーは、何かケモノのような鳴き声を聞く。しかし母も何かにひきずられた。
2階から飛び降りて逃げようとしたステファニーを母が捕まえる。母は布で口を覆い、ステファニーを眠らせた。
実はステファニーには、超能力に似た能力が芽生えていた。化物の正体はステファニーであり、彼女の精神状態に合わせて勝手に能力が働いてしまう。
目を覚ましたステファニーに父が催眠術を試みた。ポールが死んだ日のことについて問い始める。
ある日、ステファニーはハロウィーンの準備でポールと一緒にかぼちゃを彫っていた。その時、ポールがステファニーにちょっかいをかけ、怒ったステファニーが力を発揮してポールのクビをへし折った。天井にナイフが刺さったのは、この時。駆けつけた母も目に見えない腕のようなもので吹き飛ばした。ステファニーが怒りを放出すると、この能力が働き、周囲にいる者を殺してしまう。だから両親はステファニーを置いて避難せざるをえなかった。
また、子どもが超能力を持つという現象はステファニーだけでなく、全世界で同時多発的に起こっていた。世界中の研究者が研究をしていたが解決の糸口はつかめていない。
思い出してしまったステファニーは暴走し始める。すかさず母が麻酔でステファニーを気絶させた。急遽、家で手術を行なうことに。脳手術によって無害化できるという研究結果が上がっており、母は脳手術に関しては専門ではなかったがこうなっては仕方が無い。
両親はステファニーをうつぶせにし、局部麻酔をかけて手術をしようとするがステファニーが目覚めた。周囲のものが吹っ飛ぶ。
両親は手術を断念。殺すしかないと決断した。
翌朝、ステファニーが起きると両親は元の優しい状態に戻っていた。
父はステファニーを果樹園に誘う。ホットチョコレートに毒を混ぜ、水筒に淹れて渡した。飲ませられなかった時のため、父は拳銃を隠し持った。母は留守番として残る。
父はステファニーに、お前は感情をコントロールできているから他の子とは違うと言った。その後、乾杯と言って飲み物を飲ませようとするが、ステファニーは毒物に気付いて水筒をつぶした。
自分を殺そうとした父を見て、ステファニーの形相が変わる。目の周りが黒くなったステファニーは、それでも感情を自分でコントロールして元の顔に戻る。私はコントロール出来るから大丈夫と、銃を抜こうとした父を制した。
しかし油断したのも束の間、顔が黒くなって父に攻撃を仕掛けた。
父は冷静に、拳銃でステファニーに数発撃ち込んだ。
帰宅した父は妻と抱き合う。
ところが、ステファニーは死んでいなかった。
家に戻ってきたステファニーは父を吹き飛ばすと、母を探す。バスタブに隠れた母を見つけたステファニーは、宙に浮かせると全身の関節を外して殺した。その様を見た父がお前は何者だと聞くと、顔の黒くなったステファニーは大いなる者だと答えた。
天井に刺さったナイフが父めがけて落下する。ナイフは父の背に刺さり、一文字に背中を開いた。
ステファニーは両親の遺体をポールの墓の両脇に置くとふもとへ降りていき、あたりの住居を吹っ飛ばした。ステファニーの足下には大きな化物の影が。カメラが引いて火の海と化した地球が映し出される。
エンドロールでは感染した子供によって壊滅させられた、各国のランドマークが流れた。
感想
何というか、何がしたいのか分らない作品だった。家族愛にしても薄いしホラーとしても物足りない。超能力ものとしてみても地味。このシーンを撮りたかったんだろうな、みたいなのが見当たらない。低予算で仕事としてストーリーを作ったとしか思えなかった。
作中の誰にも感情移入が出来なかった。ステファニーがポールの死体に八つ当たりするシーンとか引いたし、両親もステファニーを置き去りにしている。現に父はステファニーが生き延びていたことに驚いていた。一旦殺してるのだからその後にもう一回決断してもなんとも思えない。
ステファニーの能力に関してはエルフェンリートみたいだなって。目に見えない腕が生えるのと感情が高ぶると制御が効かなくなるところが。子供達が罹るってのが違いかな。
原因は結局解明されないけど。まあ、悪魔か宇宙人かな。最後引きで地球が映るし、宇宙人説が強いかな。どっちでも良いけど。