映画に逃げた

観た映画について書きますがホラー比重重め

安い物には理由がある 映画『18番区 悪魔のタワー』ネタバレあらすじと感想

18番区 悪魔のタワー

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2013年製作/ロシア/上映時間88分

原題:Владение 18

米題:Vladenie 18

監督:スビアトスラフ・ポドガエフスキー
製作:ドミトリー・フェドトキン、グレブ・ククシキン、アナスタシア・シプリナ、ロディオン・パブリウチク
製作総指揮:アレクセイ・ウスペンスキー
撮影:ニコライ・オルロフ
美術:アンドレイ・フィロノフ

出演:ドミトリ・エンダルセフ、マリヤ・フォミナ、セルゲイ・コルモゴロフ、ボリス・ポルニン、ヴィクトリヤ・ライコワ、ヴィクトル・ソロビョフ

あらすじ

新婚カップルは慈善事業からの支援を受けて念願のマンションを買った。しかし入居して早々奇妙なことが起き始めた。身寄りの無い2人は解決を図るが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

72号室から右手を血に濡らした女性が出てきた。杖をもった老人がやって来て彼女を介抱する。

 

新婚夫婦マックスとスベタが不動産屋と相談していた。慈善プログラムつきの物件があり、格安で購入できるという。

住所はバイオレットヒル18番区画。早速内見にむかうとド田舎に一本だけポツンとマンションが立っていた。不動産屋いわくこれから商業施設が立ち並び、賑わう予定。彼は管理人兼警備員のユーリを紹介した。ユーリは粗暴な態度で、スベタは露骨に嫌な顔をした。

内見するのは8階。しかし、エレベーターがまだ接続されておらず階段で移動。電気がまだ完全に通っていないらしい。建物には既に数人が入居していた。

案内された部屋でスベタはピアスを拾った。2人は部屋を気に入り、入居を決める。部屋番号は72号室。


入居祝いに友人のバンヤとキュシャがやってくる。彼らはプレゼントにと子猫を渡したが、スベタが触れると暴れだし、手を引っ掻いて逃げてしまった。マックスが探しに行く。しかし途中、1階に人影を見た彼はそれを追った。そこをユーリに見られてしまう。非住居区域を歩くなと怒られてしまった。
結局猫は戻らず、部屋に戻ってホームパーティー。マックスはweb関連の仕事についている。夫妻は2人にビデオを見せようとしたが停電。キリが良いので2人は帰っていった。

その晩、妻は夢を見て目を覚ます。起きると人影が見えたが、明かりを付けるとそれは消えた。


朝マックスは車で不動産屋に行く。妻は1人でいることを不安に思っていた。彼女が猫を探していると代わりに鳥の死体を見つけた。気味悪く思い部屋に戻ろうとすると冒頭の老人とユーリが何かを話している。


マックスは不動産屋に書類を貰うと出資者が誰なのか聞いた。不動産屋は忙しいと答えをはぐらかす。
マックスが帰宅し、階段を歩いているとまたも人影が見えた。人影を追うと40号室に入っていった。ノックをしても出てもらえず、ためしにドアノブを捻るとドアが開く。それと同時停電が起きた。中を見るとクモの巣が張っていて、とても人が住んでいるとは思えない。さらに部屋の隅には夫婦の遺体が鎮座しており、大量の虫が覆っていた。マックスは急いで部屋を出て自室に帰った。


部屋に入ると警察に通報。
やって来た警察にユーリが対応していた。彼はマックスが酔って変なことを言ったと証言。
マックスは警部に事情を説明、40号室に向かった。
妻はそのころ新規住宅ビルの噂話を調べていた。幽霊の話や教団がぐるになって入居者を襲う話が見つかる。
40号室には何も異変がなく、警察は怒って帰る。マックスはユーリに住居者を紹介してほしいと頼んだが、彼らに迷惑をかけるなと忠告された。


朝マックスはスベタが蛆まみれのババアになる悪夢を見て目を覚ました。
マックスは探偵に相談。話を聞いた彼は不動産屋と管理人が結託して夫婦を追い出そうとしているのではと考えた。部屋を高値で買わせておいて安値で売らせる。夫妻は孤児であり、身寄りがないため相談できる人がいなかった。
探偵デニスは明日、住宅に出向いて周囲に聞き込みを行うと言った。マックスはゲートのカギを彼に預けた。

スベタが入浴していると今度近くに部屋を買うという、カップルのジェンヤとターニャが訪ねてきた。スベタは快く受け入れ、入居しない方がいいとアドバイス。ターニャのピアスには見覚えがあった。内見しているときに落ちていたピアス。それに気づくとカップルの体は朽ちていき、私たちはこの部屋で死んだと話し始めた。
このときスベタは幻覚を見ており、彼女はバスタブで溺れていた。ちょうど帰って来たマックスが助け出す。
スベタはピアスを窓から投げ捨てた。バンヤとキュシャに電話して助けてもらおうと考えたが、彼らは2日も電話に出ていない。
2人は上の階の住民に話を聞くことにする。その様子をカメラで見ていたユーリが駆けつけて2人を止めた。

 

翌朝、約束通りにデニスがやって来た。ゲートの前で電話をかけるが酔って寝たマックスは着信に気づかない。マックスになにかあったと考え、預かっていたゲートのカギを使ってアパートに侵入。聞き込みをしようと7号室のドアを叩いたが誰もでなかった。階段を登っていると悪霊に襲われて倒れ混んでしまう。そこにユーリがやって来てデニスをテープで拘束した。


約束の時間を大幅に過ぎて目を覚ましたマックスは探偵事務所に連絡。デニスからの預かりものがあると聞いた彼は事務所に向かった。


スベタが残る部屋にまたも来訪者。皮膚のただれた男が立っており、彼女は包丁を構えた。カギが開けられ、ドアが開く。そこにいたのはマックスだった。スベタに包丁を話させると2人は熱く包容。
デニスの残した書類に目を通した。そこには今までの入居者が載っており2人の見た幽霊も載っていた。


2人は上の住民にどうにかして話を聞こうとする。
スベタがユーリにゲートのカギが壊れたと言って、直している間にマックスが話を聞く作戦。
上の階の住民は女性でゾヤと名乗った(オープニングの女性)。腕には子猫が抱かれている。彼女は広場恐怖症で外に出られない。

マックスはゾヤに書類を見せた。ゾヤはユーラ(彼女はなぜかユーリをユーラと呼ぶ)に見つかったら大変だからすぐに帰れといった。マックスは気を逸らしていることを説明。するとゾヤは何が起きているのか話し出した。父とユーラが手伝って姉が殺したと。
ゾヤは双子に生まれ、姉の名はベラ。双子の出産で母は死に、父は再婚。父はユーラを雇った。

ある日ベラの運転する車が対向車線に突っ込み、家族連れの車に正面衝突。ベラは生き残ったが昏睡状態。父は金で解決を図ったが、遺族からは金を投げ返され呪ってやると告げられた。父はベラを何とか治そうと名医に見せたが、目を覚ますことはないだろうと返された。父は田舎で療養させることに。そこにタランという魔術医がやって来た。ベラを見た彼は魂は治せないが、立たせることは出来ると治療。しかし甦ったベラはベラではなかった。ある日父の悲鳴が聞こえ、ゾヤが部屋に入ると義母が死んでいて父は地を這っていた。ベラはそれを虚しい目で見ている。以降ベラは発作のように激高するようになった。唯一おさめる方法は人を殺すこと。金も人も失った父は慈善プログラムを立ち上げ、生け贄を招くことにした。
マックスは話を聞いてゾヤに知っていてなにもしなかったのかとキレる。ゾヤは怖くてなにも出来なかったという。

 

見張りのスベタがユーリに気付かれた。マックスに電話を入れ、彼女は部屋に戻る。しかし焦ったせいで階を間違えた。それを聞いたマックスはスベタを探しに向かう。
監視カメラの録画を見たユーリはゾヤの父ピーター(オープニングの老人)に連絡をいれる。ピーターの部屋にはベラがいた。
マックスは停電した廊下でベラと遭遇。彼女は人と思えぬ挙動で彼を襲った。何とか逃げ出したマックスはスベタのいる部屋に到着。
ベラは別の部屋に入った。そこにはデニスが監禁されており、ベラが襲いかかる。

 

夫婦は部屋に戻って荷造りをする。出ていこうとしたとき、何かが扉をノックした。女は自分をゾヤだと名乗った。マックスはゾヤが外に出られないことを知っている。彼は扉を開けようとしなかった。しかし、スベタは事情を知らず、扉を開けてしまう。

正体はゾヤだった。彼女は夫婦と協力し、逃げようとしている。
部屋に銃をもったユーリとピーターがやって来る。扉を開けた瞬間、隠れていたマックスがとんかちで頭を殴ったことでユーリは気絶。
次いで銃を抜いたピーターにベラが話しかける。実は先ほど部屋に入ったのはゾヤでなくベラだった。ピーターを持ち上げると窓から投げ捨てる。
次いでユーリのもとに向かう。実は彼は昔、孤児院の先生をしており、児童虐待で逮捕された。その被害者こそスベタであった。ベラはユーリを宙に持ち上げるとスベタにナイフを渡たす。スベタはそれを拒み、マックスはナイフを拾ってベラに向ける。しかし、マックスは吹っ飛ばされ、ユーリは首をおられて死んだ。
ベラはマックスにゾヤを連れてくるように指示。スベタを人質に取られたマックスは従う。
指示通りゾヤを連れてきたがベラは約束を守らなかった。スベタを壁に叩きつけて殺してしまう。怒り狂ったマックスが発砲するがダメージはない。彼はベラに首を絞められて絶命。隙をついたゾヤがベラにナイフを刺した。
死んだかと思われたが、口から黒い煙のような物がでてきてゾヤの中に入り込む。


夫婦は幽霊となって部屋にとりついた。彼らの見る窓の外ではゾヤがゲートを抜けて外に出ようとしていた。

 感想

ロシア産ホラー映画とは珍しいなと思い鑑賞。本作しか見ていないのできっと偏見なのだろうが他国のホラーと少し違った印象を受けた。

目立った点として心霊現象に強弱がない。

他のホラー映画において幽霊はなかなか姿を見せず、序盤は物音がするとかのレベルだと思うのだが、本作では初っぱなから悪夢を見始めた。

怖がらせるシーンがはっきりしており、幻覚もしくは夢ということにして死体や幽霊をバンバン映す。同じようなシーンが多く単純に演出の幅が狭いと感じた。

最後の煙とかもそうなんだけど演出や説明が過剰と思うシーンがチラホラ。全体的に未知に対する恐怖が極端に削がれていた。良く言えば分かりやすいんだけどね。

あとジャンプスケアが多くて個人的にイヤ。

思いの外、話はちゃんと作られていて良かった。核心となる部分を全部ゾヤに喋らせたのはどうかと思うけど。

18番区 悪魔のタワー

18番区 悪魔のタワー

  • 発売日: 2020/06/24
  • メディア: Prime Video
 

 

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: アプリ
 

 

禁断のアンチエイジング 映画『アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法』ネタバレあらすじと感想

アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1964年製作/アメリカ/上映時間64分

原題:The Atomic Brain

監督:ジョセフ・V・マスセリー

脚本:ディーン・ディルマン・Jr、スー・ドウィギンズ

出演:マージョリーイートン、フランク・ガーステル、フランク・ファウラー、エリカ・ピータース

あらすじ

大金持ちの老婆ベティの屋敷の地下室では、マッドサイエンティストなフランク博士が日夜研究に励んでいた。彼が研究していたのは脳移植技術。ある日、実験が成功しベティは早速選び抜いた若い3人の女性を屋敷に招く。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

墓地に埋葬された少女の遺体をオットー・フランク博士が盗みに入った。

彼は盗み出した遺体を研究室に運ぶと動物の脳を移植。実験が成功したので次は人間の脳を使いたい。

彼は監視員の目を盗み再び墓に向かう。彼は以前に作った動物の脳が移植された男ハンスを従えて少女の死体を運び出す。しかし最中で監視員が盗難に気付いてしまい、彼はハンスに殺された。この少女の死体はまだ新しく、埋められてから3時間と経っていない新鮮なもの。
実は彼の実験には出資者がおり、それはへディ・マーチという老婆だった。彼女は死を恐れ、脳移植によって若返ろうと企んでいる。彼女には財産狙いの若い旦那ビクターがいたが、そこに愛はなくほとんど召使いと化している。家政婦の求人を出し、3人の少女を屋敷に招いた。ちょうどテレビに墓で夜警が殺されたとニュースが入る。

へディはフランクにバレたらどうすると詰め寄った。フランクは証拠もろとも家を破壊する爆破ボタンがあるから大丈夫と答えた。
フランク博士はついに人間の脳移植を実行。実験は成功するも脳が損傷しており思考が出来ない。ただ歩くだけのゾンビの様になってしまった。

 

家政婦の求人を見て連絡を取った3人が空港に到着。国内外からやって来た身寄りの無いニーナ・ローズ、アニータ・ゴンザレス、ベアトリス・メランダーをビクターが屋敷に送る。

屋敷に着くと早速、へディとフランクが品定め。体の細かいアザまでチェックした。アニータには背中にアザがありここで脱落。ニーナは入念なチェックに不信感を抱き、帰りたがるが入官に突きだすと脅され仕方なく残った。選考によってベアトリスが選ばれる。
3人はビクターに部屋を案内される。ベアトリスには一番良い部屋が割り当てられ、ニーナは2階、アニータは地下室。ニーナが電話を見つけどこかにかけようとするが使えない。

アニータが眠ろうとしていると、もとの音を聞いた。音の正体はハンスで、彼女は襲われてしまう。


翌朝ニーナとベアトリスが家政婦の仕事を開始。銀食器を磨きながら2人はアニータがいないことを不信に思い話し合う。そこにベティがやって来て、ベアトリスに食器磨きはシミが出来るからと止めさせた。さらに歩くのも禁止。筋肉がつくからと部屋にいるよう指示した。
ニーナはベアトリスをアニータの部屋に連れていく。アニータの部屋には荷物が残っており、それを置いて出ていくとは思えない。2人は脱走を試みるもベティが玄関におり断念。仕方なく部屋に戻るとベティは部屋に鍵をかけた。
ビクターが遺言書の変更を済ませる。

 

博士はアニータの死体に猫の脳を移植。フランクはそれをベティに見せた。アニータは猫の仕草を見せるだけでなく、生きたネズミを食べた。

 

ニーナとベアトリスは窓からふらふらと外に出る少女(冒頭の死体)を見かけた。ハンスが少女に襲いかかり、殺してしまう。気付いたフランクはハンスを鎖で木に繋いだ。


2人は脱出するにはハンスを何とかしなければと思った。ベアトリスはある案を思い付く。実はビクターはベアトリスに惚れており、それを利用して車を奪えないかというものだった。
その晩、ベアトリスは晩酌中のビクターを誘惑し、外で密会。しかしビクーターはすぐにベティに呼ばれて行ってしまう。彼が去ったあとアニータが姿を見せた。ベアトリスは猫と化したアニータに襲われる。

 

ニーナが部屋で待っていると屋上にアニータを見つける。彼女は降りられなくなってしまった様子で、ニーナが手を貸そうとする。しかし、足を滑らせたアニータは落下してしまった。
ニーナが急いでフランクを呼びに行く。そこではベティ、ビクター、フランクが揃っており、ベアトリスが怪我したことを悔いていた。ベアトリスは目を失った様子。アニータが死んだと聞いたフランクは急いで向かった。


フランクはニーナにベアトリスの目を治せるのは自分だけだと講釈垂れる。彼はそこで自己弁護した。金がなければ何も出来ない、本当はあんな老婆に従いたくないと。ニーナはベアトリスに今夜逃げ出そうと伝えたが、ベアトリスは諦めていた。


ベティとビクターはニーナに成り代わったときのための買い出しに出る。ベティは買ってきた服をニーナに着せて大喜び。
その晩ニーナはビクターに何が起きているのかを聞きに行く。彼は計画の全貌を教えた。
ベティは今夜ニーナに成り代わる。そしてベティは今夜、燃える屋敷から遺体となって見つかり、遺書によってニーナが巨額の富を得ると。
しかし、ビクターはある計画を思い付いていた。ベティを殺せばニーナに金が渡り、自分も自由の身だと。ビクターは走り書きで契約書を書くとニーナにサインさせ、車を用意すると言ってニーナを外に出した。

しかしベティがビクターの背後から忍び寄り、背中を刺した。


ニーナが再びビクターの部屋に戻ると彼が倒れていた。そこにベティとフランクがやって来る。指示のもとフランクがニーナを気絶させた。
2人をベットに並べたフランクは何故ビクターを殺したのか尋ねた。彼女は彼が邪魔だと答える。それを聞いた彼はベティに薬を打つと手術を開始。


彼はベティの脳を猫に移した。

そしてニーナを脅迫する。今、財産はニーナにある。それを私に寄越さなければ脳を他人と入れ換えるといったものだった。それを言い終えると彼は装置の中に入っていき、何かの作業を始めた。猫となったベティは彼を閉じ込め、爆破スイッチを押す。
屋敷は爆破され、ニーナとベティが生き延びた。
猫となったベティはニーナに付いていき、いつか復讐を果たすだろうとナレーションが入りEND。

感想

1964年製作のこともあり、映像はモノクロ。しかし内容は現在でも通用する。と、いうよりもこの時代には既に現代の映画のベースになるような発想ができあがっており、進歩していないとも言える。この映画は人を騙して屋敷に呼び、危害を加える定番のプロットが使われている。近年の似たような映画だとゲット・アウトが頭に浮かんだ。映画として洗練されているが本質に大差ない。

僕はかなりこの映画を気に入った。真面目なのかふざけているのか分らない絶妙なテイスト。猫にされた人間が復讐するシーンは当時大まじめに作られていたのだろうか。自爆ボタンとかコメディ以外で初めて見たよ。そりゃあ映像がしょぼかったりはするけれどそれも含めて味と思える作品だった。

ただ一つどうしても頂けないことがある。僕は本作をアマプラで観たのだが、あまりにも字幕の出来がヒドい。シーンによって見切れる箇所があり、翻訳自体も中華製品の取り扱い説明書のよう。キャラクターたちはですます調で話す。中でもキャラクターの1人、アニータに関しては翻訳家に嫌われてるのかってくらい名前を間違えられていた。アニタはまだしもアニオタと呼ばれるシーンがいくつかある。滑稽ではあるがここまで字幕に間違いがあると肝心な台詞も怪しく思える。僕は正しくこの映画を観たと言えるのだろうか。

アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法 [DVD]

アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法 [DVD]

  • 発売日: 2008/12/26
  • メディア: DVD
 
アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法

アトミック・ブレイン 大脳移植若返り法

  • 発売日: 2020/06/07
  • メディア: Prime Video

 

 

 

 

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: アプリ
 

 

死体と暮らす男 映画『ディケイド 腐敗する者たち』ネタバレあらすじと感想

ディケイド 腐敗する者たち

コメディ度:2/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2015年制作/アメリカ/上映時間98分

原題:Decay

監督・脚本・編集:ジョセフ・ワートナーチェイニー

作曲:マイケル・シェイブ

撮影:チャック・フライバーガー

出演:ロブ・ザブレッキー、リサ・ハワード、エリシャ・ヤッフェ、ハンナ・バロン、ジャッキー・ホフマン

あらすじ

ジョナサンは孤独な男性。ある日彼の家に強盗が入るが、家の中で事故死してしまう。

彼はその死体とともに暮らし始めるが...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

3月。
住宅街の一軒家に2人乗りの少女が大麻を盗むため侵入した。
彼女らは若いこともあり剥製と写真を撮ったり好き放題。家には剥製ばかりの部屋、花を撮影する部屋、鍵が並べられた部屋と不自然な部屋が多くある。
そこに家主の男ジョナサンが帰ってきた。彼は心配性なのかポストを何度を明け閉めする。家の玄関ドアには6つの鍵があった。
ジョナサンは少女の出すオルゴールの音に気づき、その部屋に向かう。彼女は梯子状のステップ台に乗って大麻を探していた。

男が話しかけると驚いた少女が転倒。頭を打って動かなくなった。
物音を聞いたもう1人の少女が現場を見て、殺されたと勘違いして家から飛び出した。そこに偶然走っていた車が衝突。追っていたジョナサンは動揺して家に戻る。

ジョナサンは過去のことを思い出した。母親は潔癖症で男を極端に嫌い、ジョナサンに自由を与えなかった。

事故現場に警察が駆けつけ、周囲の聞き込みを開始。ジョナサンの家にも聞き込みにやって来たが知らないと言って追い払った。
家に近所の世話好きおばさんがやって来る。彼女は冷凍食品と薬を持ってきてすぐに帰った。

男は死体をどうすれば良いのか分からず、とりあえずバスタブにいれて氷で冷やす。血痕を丁寧に拭き取り、その日は眠りについた。

 

翌朝目を覚ました彼は仕事に向かった。オフシーズンで閉園中の遊園地の管理に勤めている。同僚との仲は良好。ジョナサンは落ちている鍵を集めるのが趣味で、今日も同僚から拾った鍵を貰った。

家に帰るとバスタブに氷を足し、拾った鍵をコレクションに加える。彼の行動は全てルーチン化しており、手帳とタイマーを持ち歩いて日課をこなす。花に水をやり、写真を撮って筋トレ。
車イスを作って女性の死体を乗せた。食事テーブルに座らせ、ディナーを楽しむ。メニューは冷凍のチキン&ライス。死体にハエがたかるので電撃殺虫器を設置。この間にもタイマーをセットしており、食べ終わってなかったが時間になったので終了。

バスタブに死体を戻すがハエのことが気がかり。
そこで簡易的な箱を作り、花の部屋に置くことにした。除虫剤を死体の体中に撒く。

 

決められた日々を何日も過ごす。遊園地で働き、世話好きおばさんが家に来て、花に水やり、死体とディナー。

 

ある日いつものように死体と食事をしていると、死体の口が動き始めた。男が不審に思い覗き込むと口からゴキブリが。潔癖性の彼は大きく取り乱して花瓶でゴキブリの落ちた皿ごと何度も叩いた。死体は既に腐り始めている。念入りに除虫剤を撒いて棺桶にしまった。
割れた皿を接着剤で繋ぐと昔に母から受けた罰を思い出す。それは接着剤で両手を壁にくっ付けられるというもの。

薬を飲み、眠りにつく。その晩、死体が動き出す夢を見た。

 

翌朝、食事中についたテレビが行方不明者の情報を流した。ケイトリン・ケリーが少女の名前らしい。
職場の同僚がまた拾った鍵をくれた。彼がなんのために集めてると聞くと、持ち主を想像するためと答えた。
家に帰るとおばさんが来ていた。彼女はジョナサンの買ってきた氷の量に驚く。

昨夜、死体から外したペンダントがリビングに残されたままであり、おばさんがそれについて聞くと、彼女ができたと答えた。

家に再び警察がやって来た。取り調べを受けるもしらを切ってやり過ごす。警察はいわくケイトリンが最後に見られたのがこの周辺でそれ以外は分かっていない。
その晩も悪夢を見た。女性が機械に挟まれている。

 

仕事でベンチに張り付いたガムを剥がしているとまたも記憶が起こされる。昔、母と遊園地に行ったがバイ菌だらけだとなにもさせて貰えなかった。
家に帰りディナーを食べるが死体は肉が見えてきて肌が落ちかけている状態。
彼はまたも夢を見た。シーツが何者かに剥がされる。彼は怯えて、不潔な家には悪魔が宿ると繰り返し口にしてうずくまった。ストレスが貯まると腕を掻いてしまうようで、両腕は血だらけ。

 

翌朝、警察がまたもやって来る。容疑がかけられているようで家にまで入って聞き込みを始めた。部屋を見て回ろうとしたので、礼状はあるのかと聞くと彼らは帰った。
それと同時に裏口からおせっかいおばさんが入ってきた。警察を家にいれるなと忠告。次いで彼女は警察に彼の持病を説明すると帰っていった。

剥製の角にクモが歩くのを見たジョナサンは全ての剥製をラップで包んだ。ディナーのあと車イスにはウジ虫が残る。彼は必死に掃除した。
男は死体を風呂にいれて体を綺麗にした。彼のイメージでは皮膚がするりと剥がれて美しく生まれ変わるが、実際はウジが水面に上がり皮膚が朽ちていた。
彼はすまないと謝り、死体を棺桶に戻すと1人でディナーを済ませた。車イスと風呂を掃除する。
歯を磨いている最中、鏡に死体が写る幻覚を見た。

日常を過ごしていると死体の幻覚を見ることが多くなった。鏡や押し入れから腕が伸びてくるのを頻繁に目撃。
彼の精神は次第に追い込まれていった。


母の部屋の壁にある穴を木材で塞ぎ、ドアを釘で打ち付けた。部屋には母の遺骨が置かれている。

今までに撮ってきた花と死体の写真を燃やしていると釘が落ちる音が聞こえた。急いで部屋に向かうと釘が抜け落ちていた。彼は釘を踏んで足を怪我。
再び過去を思い出す。彼の母は自室でガソリンを被って焼身自殺を図った。急いで水を汲みに行ったが間に合わない。先ほど塞いでいた穴は焼身自殺の際に燃えて開いた穴だった。

ジョナサンが箱を開けると代わりに入っていたのはおせっかいおばさん。彼がケイトリンはどこだと激昂し、包丁をおばさんに差すと自分がダメージを負った。おばさんは彼の作った幻覚であり、彼は自分自身に包丁を刺していた。

そのことに気付くと箱の中に死体が戻った。彼は死体をノコギリで小さくすると自転車に乗せてどこかに捨てる。

 

4月。
男は花を撮影し、母の部屋にある穴を埋めた。背後にはおせっかいおばさんが立っている。
ジョナサンが職場の遊園地に向かうが同僚の姿は見当たらない。
実は遊園地で働いてなどおらず、廃園に不法侵入して勝手に作業していただけだった。同僚の存在も彼の想像。

感想

アマプラにあっておすすめに出てきたから観てみた。聞いたこともないしアマプラなかったら絶対に出会ってない作品。

ストーリーは毒親に育てられた精神障害持ちの男性が偶然手に入れた死体と暮らすという物。幽霊だったりゾンビみたいな物は一切出てこないし、ホラーかと思って観たけどサイコ系の映画だった。ジョナサンは誰も殺してないし。演出としてはホラーっぽいシーンもあるけどね、幻覚見るとこなんかは。

ホラーではないけど怖いっちゃ怖いのよこの作品。ジョナサンが母親の過激な教育で精神障害を患って、言いつけが自分にとって揺るぎない規則になっている様が描かれてて。環境が人を作るを表現した映画だなと。

作品の大部分は本当に日常生活をみせられるだけ。ただジョナサンの家の小物が魅力的だから観ていて飽きはしない。拾ってきた鍵が大量に飾られていたり、花の栽培室などもどこかおしゃれな感じ。

おばさんも同僚もイマジナリーフレンドだった訳だけどやはりジョナサンは孤独を嫌っていたのかな。警察とのやりとりを見ても極度なコミュ症ではなさそうで、普通に友人ぐらいできそうだけどね。

暇つぶしに観るならありだと思うよ。

ディケイド 腐敗する者たち(字幕版)

ディケイド 腐敗する者たち(字幕版)

  • 発売日: 2020/06/27
  • メディア: Prime Video
 

 

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: アプリ
 

 

育児に奮闘中の夫妻を襲ったものとは 映画『何か』ネタバレあらすじと感想

何か

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:6/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2018年制作/アメリカ/上映時間86分

原題:Something

監督・脚本:ステファン・ポートランド

撮影:パトリック・ローレンス

編集:Noel Berwick

出演:マイケル・ガジン、Jane Rowen、ジョエル・クラーク・アッカーマン、エリック・ロバーツエバン・カーバ

あらすじ

初めての子育てに苦戦中の夫婦に”何か”が襲いかかる。

それは育児ノイローゼの引き起こした幻覚だろうか...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

警察が一件の屋敷を訪ねるが、返事がない。

 

夫婦が子育てに奮闘。赤ちゃんが寝ると小声で喋り細心の注意を払う。しかし、目を覚まして夜泣きが始まる。
翌朝、ようやく眠りについたかと思うと火災報知器のアラームが響き渡った。家は新品同様にリフォームされているが検知器は古いままだと愚痴をこぼす。誤報が多いらしい。

旦那は朝から壊れた給湯設備の修理に励んだ。昨夜、妻がシャワーに入ろうとしたらお湯がでなかったからだ。
今日から子供とは別室で寝ることになった。ベッドを子供部屋に移動してベビーモニターを設置。
妻は育児ノイローゼになっていた。そんな妻を旦那が慰める。
妻は旦那に赤ちゃんを任せて風呂に入った。タオルを顔にかけていたら黒い人影のようなものを見る。


その晩、妻は頭痛がひどくなり、旦那に薬を取りに行ってもらった。そのときにも何者かの視線を感じる。
旦那は明後日から2、3日の出張がある。妻はそれを軽く引き留めた。少し険悪なムードになって眠りにつくとベビーモニターに人影が写った。確認しに行くがなにもない。
妻は眠れずにモニターを見続けた。またも影を見て旦那を起こすが、問題なし。

 

翌日旦那が書斎で仕事をしたが寝不足から寝落ちしてしまった。夕飯に呼ばれて赤ちゃんの顔を見ようとベビーベッドを覗くと、横にナイフが置いてあった。旦那は妻に問い詰めるが、妻はだいぶ参っている様子。そんな様子を見かねて旦那は昔みたいに映画を観ようと提案。ホームシアターで映画を再生すると同時、赤ちゃんが泣き出した。
妻があやしに行くとすぐに寝た。

夫婦が映画を楽しんでいるとベビーモニターにハッキリとペストマスクを着けた人が写るのを旦那が見る。彼が急いで部屋に駆けつけたが人は見当たらない。窓が開いていたのでそこから飛び降りたのではと念のため外を見回る。彼は電波障害で混戦して変なものが映り込んだのではと疑った。窓は妻が無意識に開けていた様子。


翌朝2人は話し合う。旦那は妻に医者に見てもらうか、両親を呼ぶかを選ばせた。妻は医者に診てもらうほうを選んだ。妻は昨日みた変な夢について話す。それは自分が無意識に行ってきたことが実は旦那に仕組まれており、旦那が妻の精神をおかしくしようとしていたという内容だった。
旦那は明日の出張に向けて荷造りを始めるがパスポートがない。書斎をいくら探しても見つからず妻を疑う。
パスポートはキッチンのゴミ箱に捨ててあった。旦那が妻を責めるが彼女には心当たりがない。
パスポートが見つかったので荷造りを再会しようとスーツケースを押し入れから引き出したが、荷物が完璧にパッキングされていた。しかし2人とも準備した覚えなどない。
さらに庭に立つ男を旦那が見かけるが数秒後には消えた。
2人して頭がおかしくなったと思い、とりあえず寝ることにする。


変な音が聞こえたので旦那がゴルフクラブを持って部屋を出た。廊下には先ほどのペストマスクが。旦那は突如として気絶。
倒れる音を聴いて妻が駆けつける。旦那は子供と妻を1つの部屋に置いて、一室一室回った。その間に妻は警察に通報。
家のなかには誰もいなかった。
警察が2人やって来て侵入者を探すが侵入の痕跡すら見つからない。
警察はシフトが終わったらまた見に回ると告げて去っていった。


旦那が見張って妻が先に寝ることにしたが、旦那も眠ってしまう。
妻が目を覚まして悲鳴を上げる。子供がいなくなっていた。
鳴き声を頼りに探していくと乳母車ごと外に放置されていた。さらに妻がペストマスクを目撃。旦那が来たと同時に何かは消えた。それによってペストマスクが人ではない”何か”であることを確信。
夫婦が眠りにつくとペストマスクがやって来た。それは妻に触れ、次に旦那に触れた。

 

オープニングに戻る。

昨夜の警察がシフトを終えて屋敷を訪れた。いくら呼び掛けても返事がないのでドアを蹴破って侵入。子供は昨夜のように乳母車ごと庭におかれていた。
夫婦はベッドで眠ったように死んでいる。
そこに警部がやってきた。巡査は2人がまるで生きているようで気味が悪いと証言。
警部はそれに笑って返す。2人の頬はピンクに染まっていた。これは一酸化炭素中毒の症状で、一酸化炭素中毒になると記憶障害や幻覚が見えることもある。
その説明の最中、巡査がペストマスクの幻覚を見始めて崩れ落ちてしまった。
警部は現場の維持を指示しながら巡査に駆け寄った。

感想

この映画をズバリ言うなら一酸化炭素中毒になった夫婦を、ホラー映画の視点から撮ったもの。本当に最後の最後まで一酸化炭素中毒なんて気付かない。1回目適当に観たが正体を聞いてもう一度観た。

幻覚は言わずもがなだが細かい伏線の多いこと。

まず冒頭でお湯が出なくなり旦那が素人作業で給湯設備を修理。これが本作の核となる場面。続いて火災報知器が鳴るシーン。彼等は火が上がってないから誤報と考えたのだろうが、しっかりと一酸化炭素に反応してた。

記憶障害に関しては初めこそマナーモードにしてたはずが解除されてたとか、いつの間にかドアの鍵が閉まってるってレベルからエスカレートしていき子供の横にナイフが置かれる、パスポート捨てる、息子を屋外放置といった有様。

1回観ただけでは気付かないが子供の横にナイフが置かれていたのは、料理の最中に子供が泣き出して急いで駆けつける描写がある。

パスポートも妻からペットボトルを捨ててと頼まれるシーンがあり、そのときに一緒に捨てていたと思われる。

子供が2回目外に出されたシーンは母親が置き忘れたように見えるシーンがある。

ただし1回目はなぜ外にいたのか分らないようになっている。それこそ子供を助けようとした”何か”の仕業なのかも知れない。

何か

何か

  • 発売日: 2019/04/18
  • メディア: Prime Video
 

 

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: アプリ
 

 

優しげな笑顔に潜む素顔 映画『シェルター 狂気の秘密』ネタバレあらすじと感想

シェルター 狂気の秘密

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:7/10

目次

作品情報

 

2008年製作/カナダ/上映時間82

原題:Harm's Way

監督:メラニー・オア

出演:キャスリーン・クインラン、イングリッド・カヴェラルス、ハンナ・ロックナー、ダン・ペトロニエヴィッチ

あらすじ

ダーリーンは娘を連れて街から遠くにあるシェルターハウスへ逃げ込んだ。ここは虐待を受けた女性たちを匿う施設で、管理人のビーは快く2人を迎えた。しかしビーの行動にはどこか違和感があり...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

部屋の一角に残る血溜まりを女性がスポンジで掃除する。荷物を1つのかばんに納めた。
女性ダーリーンはDVを受けているようで目の周りにアザがある。娘ビクトリアとある女性に相談し、誰にも知られずに暮らせる家(シェルターハウス)を紹介して貰った。
2人は車で家を目指すが、かなりの田舎でビクトリアはどのくらい滞在するかも聞かされていなかった。


家主の女性ビーが暖かく迎え入れる。名前は聞かないし、何で来たのかも言う必要はない。泊まるか泊まらないかは自由とビーは言う。
ビーはルールを告げた。家のフェンスからは出ない、滞在費は取らないが農作業を手伝う、依存性のあるものは持ち込まない。
3人で夕食をとったがビーはあまり食べなかった。彼女は動物が食べるから無駄にはならないと言い、納屋に向かっていった。
その晩、ビーは追われているなら車を隠した方がいいと提案。確かに車は家の真ん前に停めてあった。ダーリーンは別に追われてる訳ではないと言い、雨が降っていることもあり、翌朝動かすことに。
案内された寝室に入るとクローゼットに前宿泊者の衣服が残っていた。ビーが去ったあとダーリーンは隠していた酒を飲んだ。彼女はDVを振るう旦那を包丁で刺し殺した様子。


翌朝車を移動すると、鍵を預かるとビーに言われる。そして彼女は1つの納屋を指差し、あそこには入るなと忠告した。
野菜の収穫、洗濯物など日課をこなしていった。そこにある男がやって来る。彼はマディという女性を探していた。マディを出せと言われてもダーリーンには誰かも分からない。ドアを何度も殴っているところにビーが現れ、銃を突きつけて帰らせた。
その夜ビーにもっと遠くに逃げるべきか相談したが、ビーは引き留めた。
深夜、ダーリーンがタバコを吸いに隠れて外へ出る。そのとき納屋の電気が消えるのを見た。気づかれないように急いで部屋に戻る。

翌朝、ダーリーンが納屋に行きたいと頼むがビーは近寄るなと却下。他にやることがあると言い、ヤギの柵を直させた。
ビクトリアが作業を見ながら絵を描いていると、ビーが良いところに連れていくと彼女の作業部屋に案内した。そこで彼女は普段絵を描いており、ビクトリアにキャンバスをプレゼント。
ダーリーンはビーが居なくなったのでこっそりと納屋に向かう。そこには今までの宿泊者のものであろう荷物が大量に積まれていた。さらに奥へ進むと女性が監禁されていた。
急いで家に戻ったダーリーンは荷物を集めてビクトリアと出ていこうとする。
そんなとき警察がやって来た。ダーリーンらも警察に追われていたので指示通りクローゼットに隠れる。
警察はビーの家に滞在した女性が度々失踪しているので定期的に聞き込みに来ていた。しかし今回の目的はダーリーンとビクトリア。用事を済ませた警察は帰っていった。


ダーリーンがなぜ出ていこうとするのかビーが問い詰める。問答の最中、ダーリーンは隠していたタバコを落としてしまった。ビーはバチギレ、ダーリーンを部屋に監禁。
ダーリーンがビンタされる音を聞いたビクトリアは台所の肉切り包丁をベッドに隠した。
その晩ビーは羊を屠殺した。肉切り包丁がないとビクトリアに尋ねる。彼女は包丁を渡したが枕の下にナイフを隠し持っていた。


朝食の際、今夜は全員同じ場所で寝るとビーが宣言。
ビーとビクトリアはこの日も絵を描いていた。ビーが赤ずきんの話を聞かせる。本当の赤ずきんは男なんて出てこない。女の強さを表した話だと。
ダーリーンが警察の置いていった資料を見て納屋の女性こそマディだと知る。急いで納屋に向かいマディに事実を確認。マディはビーにやられたと言い、すぐに逃げろと忠告。
ダーリーンは助けを呼びに道路を走ったが、それをビーが車ではねた。
トランクに押し込もうとしていると偶然警察が通りかかる。彼女はエンストしたと言い、その場を凌いだ。

 

家に帰ったビーはビクトリアに貴方は捨てられと告げた。
ヤギの死体を2人で捨てに行く。ヤギを入れた黒い袋を森に置いた。こうするとコヨーテが食べに来るという。

その帰り、車に付いた血痕を見てビクトリアは走り出した。家に入り部屋に籠る。
家には斧を持ったマディの旦那が進入しており、マディを探し回っていた。それに気づいたビーはショットガンを構える。発泡と同時、マディの旦那が斧を投げた。弾は腹部に命中し、旦那は絶命。斧はビーの太ももに刺さった。ビーが必死にビクトリアを呼ぶが彼女は助けに行かない。
ビーはビクトリアが自分の言うことを聞かないのはダーリーンが生きてるせいだと考え、納屋に監禁したダーリーンを殺しに向かう。斧を振り上げた瞬間、ビクトリアがビーの背中をナイフで刺した。


実はダーリーンの夫を殺したのはビクトリアであり、彼女は殺人に対する抵抗が少なかった。

その後ダーリーンを助けるのかと思いきや、ママの言うことを聞いて良かったことなんてないと言い残すと、鎖に繋がれたままのダーリーンを放置。

飼われていたヤギを解放するとどこかへ去っていった。

感想

序盤からずっとダーリーンが駄目な母親過ぎてフラストレーションが溜まったが、ラストでこの人格すらも意味があったと判明する。序盤の娘に対する厳しい態度も、殺人鬼である娘の手綱をなんとか握ろうとしている描写に変わった。ビーが女性を監禁していると知ると、ビクトリアとビーのどちらも刺激しないように立ち回ろうと努力する。色々と考えた上での行動と思うとラストは少し寂しい。

この作品の主要人物3人はどこか変なところがあるのだが、その全てが伏線になっており考えながら観ると全ての謎が解けるようになっているため、とても楽しめた。なんて言うのだろうか、現代文の様にこのキャラクターの心境はと聞かれて答えられるようになる感じ。

グロテスクな表現は控えられており、万人が観られるレベル。とても面白いかと聞かれるとそうでもないが、つまらなくもない。人に勧めたくなるような作品ではないけれど観て後悔はしなかった。

 

同監督作品

sottou-hurann.hatenablog.com

シェルター 狂気の秘密(字幕版)

シェルター 狂気の秘密(字幕版)

  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: Prime Video
 

 

Amazonプライム・ビデオ

Amazonプライム・ビデオ

  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: アプリ
 

 

殺人スライム襲来 映画『ブロブ 宇宙からの不明物体』ネタバレあらすじと感想

ブロブ 宇宙からの不明物体

コメディ度:2/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1988年製作/アメリカ/上映時間95分
原題:The Blob

監督:チャック・ラッセル

脚本:チャック・ラッセルフランク・ダラボン

製作総指揮:アンドレ・ブレイ

製作:ジャック・H・ハリス、エリオット・カストナー

撮影:マーク・アーウィン

音楽:マイケル・ホーニッグ

編集:トッド・ファーマン

特殊効果:ホイト・イェットマン

出演:ショウニー・スミス、ドノバン・リーチ、ケビン・ディロン、ジェフリー・デマン、キャンディ・クラーク、ジョー・セネカ、デル・クローズ、ビリー・ベック

 あらすじ

アメリカの田舎町に隕石が落下。しかしそれはただの隕石では無かった。中からぶよぶよとしたスライムが出てきて人々を襲う。さらにその生物は人を消化する毎に大きくなるのだった。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

スキー場しか見所のないアメリカの田舎町アーバーヴィル。学生アメフトの人気者ポールがチアリーダーのメグとデートの約束をした。

一方、町で有名な不良ブライアンは今日も町外れでバイクを乗り回していた。

ダイナーで、女主人フランと親しく話していた保安官のハーヴはブライアンをいつも注意していた。

その夜、町外れに住むホームレスが隕石の落下を目撃。近寄ると、中からスライム状の物体“ブロブ”を見つけた。老人が棒でそれを拾い上げると、ブロブは彼の左腕に引っ付いた。近くでバイクの修理をしていたブライアンはパニックになって逃げるホームレス気づいて後を追う。すると老人は道路に飛び出し、デート中のポールとメグが乗った車に跳ねられてしまう。やむなくポールとメグは老人を病院へ運んだ。説明のためブライアンも同行したが、彼は看護婦のホームレスに対する態度に腹を立て、すぐに帰ってしまう。

待合室で医者を待っていたポールとメグだが、ポールは寝かされた老人の様子がおかしい事に気づく。布団をはがすと老人の下半身は溶かされており、とっくに亡くなっていた。ポールが警察に電話をして事情を説明しようとしたとき、天井から成長したブロブが襲いかかってきた。

悲鳴を聞いてやってきたメグの目の前で、ポールは溶かされてしまう。メグはショックで失神。

通報を受けて病院に駆けつけてきたハーヴ保安官は殺人事件と断定。メグが事情を説明するも、混乱した彼女の証言など当てにならず、彼女は両親に連れられて自宅に帰った。

ハーヴは近くに居たブライアンを拘束。しかしブライアンは何も知らない。結局彼にそんなことは出来ないと判断し、釈放した。

空腹だったブライアンは閉店したばかりのダイナーに入り、フランにサンドイッチを作ってもらう。後を追って店に入ったメグは、ブライアンの態度に腹を立てて彼を罵った。ブライアンは彼女の本音に少し心を開く。

その時、ダイナーの厨房では配水管が流れなくなって困り果てていた。コックが手を突っ込むとブロブが配水管から襲いかかる。彼はシンクに飲み込まれた。それを見て悲鳴をあげたフランに、ブライアンとメグが気づく。二人はブロブに追われて店の冷凍室に飛び込んだ。ブロブはドアの隙間から入ろうとするものの、床の霜に触れると避けるように引っ込んだ。

一方、窓から逃げ出したフランは電話ボックスに向かい、ハーヴ保安官に助けを求める。しかしブロブが電話ボックスごと包み込む。電話ボックスが破壊され、フランは犠牲となった。

冷凍庫を出たブライアンとメグは、保安官事務所に駆け込んだが保安官は谷の方の捜索に出ていた。2人もそこに向かう。

その頃、ブロブがダイナーから離れていくのを、たまたま通りがかった牧師が目撃していた。彼はダイナーに入ると、冷凍庫の入り口で凍ったブロブの破片を見つけて小ビンの中に回収した。

一方、谷に行ったブライアンとメグだったが、そこに防護服を着た兵士たちが現れて2人を拘束した。彼らは政府の生物研究機関と名乗り、その責任者メドウズ博士は隕石に乗って落下してきた細菌から町の人たちを助けに来たと説明。そして不審がる2人を強引にトラックに乗せて町へと出発した。

途中でブライアンは走る車から飛び降りて脱出した。

 

町はすでに制圧されており、人々は教会へと集められていた。町に戻ってきたメグは両親と再会するが弟ケビンが友達エディと一緒に映画館に行ったことがわかる。メグは兵士の目を盗んで映画館に向かった。映画館ではブロブが客たちを襲っている。彼女は弟たちを連れて裏口から避難。しかし、ブロブに追いつめられてマンホールを開けて下水道に逃げ込んだ。

町外れではブライアンが木陰に隠れて軍の動向を窺っていた。すると博士たちが隕石を回収する場面に出くわす。隕石はカプセルになっており、表面にはアメリカ国旗が描かれていた。博士の話を盗み聞くと中身は実験中の生物平気だと発覚。

そこに町の方から無線が入り、メグたちを追ってブロブが下水道に入り込んだとの報告が聞こえた。それを聞いたブライアンは、バイクに跨がって町に向かう。

 

下水道ではメグが弟たちとともに地上を目指していたが、ついにブロブに追いつかれた。なんとか弟は逃がしたものの友達は食われてしまい、メグも追いつめられてしまう。

その時、調査に来た兵士たちが現れてブロブはそちらに襲いかかった。その隙にバイクで下水道に侵入したブライアンがメグを助ける。

 2人は生き残った兵士と地上へのマンホールを見つけて上がろうとしたが、博士はブロブを閉じ込めるためにマンホールを閉じる。

ブライアンは兵士が持っていたロケットランチャーを使ってマンホールを爆破。メグとともに脱出成功。

博士は彼らに銃を突きつけて殺そうとする。しかし保安官助手のブリッグスは、博士たちに銃をつきつけた。ブライアンは民衆にこの事態は軍の実験によるものだと明かした。その時、マンホールから触手が伸びて、博士を引きずり込んだ。残った兵士たちはマンホールの中に銃撃し、とどめに爆弾を投げ込んだ。

ところがブロブは想像よりも大きかった。人々を次々と飲みこんでいく。兵士達の武器はまるで役に立たない。

メグ含め住民達は教会に避難。メグはブロブの弱点が冷気なことを思い出し、CO2消火器を使って撃退。しかし教会の壁もあと少しで壊れてしまいそう。

そこにブライアンが人工降雪車を持って来てブロブに冷気を当てる。ブロブは一瞬怯んだものの降雪車をひっくり返した。

メグはその様子を見て教会を飛び出ると、倒れた兵士が持っていた爆弾を回収して降雪車のタンクに設置。ブロブの注意を引きつけてタンクを爆破した。

作戦は成功し冷気によってブロブは結晶と化した。メグはブライアンと抱き合い、人々はブロブを冷凍庫へと運び始めた。

 

後日、教会を失った牧師は町外れのテントで説教をしていた。世界の終わりについて語った牧師に、信者の一人がそれはいつかと尋ねる。牧師は半分溶けた顔でブロブの入った瓶を見ながら、それは神の御意志によると答えた。

感想

”マックイーンの絶対の危機”のリメイクらしい、知らなかった。機会があったら観てみたいと思うよ。

内容は普通のSFパニックって感じだけどブロブの造形が良いね。ピンク色のスライムで人を体内に取り込んでは消化して大きくなっていく怖さ。溶けた人を映すのにうってつけの形状。正直このジャンルは敵のビジュアルと設定が一番大事だと思ってるから、本作はかなり気に入った。

あと不快なキャラクターが居ないのも良いな。この町はいい人が多い。

特に教会に避難するシーンと倒した後のシーンは住人達の逞しさが表れてて最高。他の映画だと避難所で発狂してるおばさんが居るものだけど、本作は皆で協力してバリケードをテキパキと作り上げる。倒した後も周りの理解がとにかく早くて、すぐに冷凍室に運び始めるんだよね。何というか前にもやった事あるのってくらい対処が上手い。そのせいもあって兵士のグダグダ加減が目立ったな。

ブロブ (字幕版)

ブロブ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

カルト教団VSニコラス・ケイジ 映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』ネタバレあらすじと感想

マンディ 地獄のロード・ウォリアー

コメディ度:4/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:2/10

満足度:4/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2017年製作/ベルギー/上映時間121分
原題:Mandy
配給:ファインフィルムズ

監督:パノス・コスマトス

製作:エイドリアン・ポリトウスキー、マルタン・メッツ、ネイト・ボロティン、ダニエル・ノア、ジョシュ・C・ウォーラー、イライジャ・ウッド

製作総指揮:ニック・スパイサー、マキシム・コットレイ、トッド・ブラウン、クリストファー・フィグ、ロバート・ホワイトハウス、ナディア・カムリッチ、リサ・ホウェイレン

原案:パノス・コスマトス

脚本:パノス・コスマトス、アーロン・スチュワート=アン

撮影:ベンジャミン・ローブ

美術:ユベール・プイユ

衣装:アリス・エサルティエ

編集:ブレット・W・バックマン

音楽:ヨハン・ヨハンソン

出演:ニコラス・ケイジアンドレア・ライズボロー、ライナス・ローチ、ネッド・デネヒー、オルウェン・フエレ、リチャード・ブレイク、ビル・デューク

あらすじ

レッドは、妻マンディと人里離れた場所で暮らしていた。しかし、カルト教団がマンディに目を付け、レッドの前で惨殺。怒り狂ったレッドは復讐を誓う。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

レッドは愛する女性マンディと2人で、人里離れた湖畔に暮らしていた。レッドは林業に務め、マンディは小売店で働いて生計を立てている。2人とも何か過去があるようでお互いに支え合って生活している。

 

家の近くには小さなカルト教団“新しき夜明けの子供たち”があった。その教団は、ジェレマイアという男性を教祖として崇めている。

ある日、マンディが道を歩いていると、教団員の乗ったバンとすれ違う。

ジェレマイアがマンディを見て教団にとって理想的な女性と感じ取った。アジトに戻ったジェレマイアはブラザー・スワンに彼女を連れて来いと命じ、アヴラクサスの笛を渡し、アイツを生贄にしろと太った信者を指さした。

ブラザー・スワンはその晩、レッドとマンディの住む家のそばでアヴラクサスの笛を吹いた。するとどこからか悪魔のバイカー集団が現れ、ブラザー・スワンは血の入ったビンを差し出す。バイカーが足らないというと残りは仕事の後だと言い、彼等を仲間につけた。

レッドとマンディは、寝ているところをバイカー集団に襲われた。太った信者が暗闇に連れ去られる。

 

目を覚ますとマンディは猿轡をされ、椅子に拘束されていた。マザー・マルレーネとシスター・ルーシーがマンディに、あなたはジェレマイアにとって特別なのよと言い聞かせる。そして抵抗するマンディに一滴の目薬を垂らし、大きなハチに首筋を刺させた。マンディの視界が大きく歪む。

やがてジェレマイアがマンディのそばにやってくると、お前が私を呼んだと言った。

彼は一枚のレコードを流す。ジェレマイアが若い頃に出した曲だった。それを聴いたマンディは、バカにするような笑いを上げる。

マンディが自分に落ちず、さらにバカにしたことによってジェレマイアは激高。

 

レッドは家の外で有刺鉄線によって繋がれていた。そこにやってきたジェレマイアは深い奈落の層で見つけたという“青ざめた夜の汚れた剣”をレッドの腹部にブスリと刺した。

そこに教団員が大きな麻袋を持ってくる。麻袋を吊ってガソリンをかけると、ブラザー・スワンが火を点けた。

闇が深い女ほど、明るく輝くという言葉から、それがマンディだと気づき、レッドは大きなショックを受ける。

マンディは焼かれて死に、カルト教団はそのまま去った。

意識がもうろうとし倒れていたが、縄を解いて自由になるとマンディの遺灰を見て復讐を強く誓う。

 

レッドは知人の住むトレーラーハウスに向かった。レッドは男性に預けていたクロスボウを受け取り、手製の矢を授かる。レッドは昨夜のことを男性に話した。

男には心当たりがあり、“ブラック・スカルズ”という黒いバイクに乗ったギャングのバイカー集団の話を聞かせた。

ブラック・スカルズは元々LSDのプッシャーだったが、危険なLSDを摂取したことにより精神が変わってしまった。最近では黒いバイクに乗って、スピリット川の周囲で活動しているという。

彼等は危険だと男性はレッドに警告をするが、レッドは妻の復讐に燃えている。

 

レッドは金属を熱して斧を鋳造。手製の斧とボウガンを持った彼はまずブラック・スカルズを襲いに向かった。

茂みに隠れ、目の前を通ったバイカーの1人を倒す。そして自分の車に乗り込むとそのバイカーに猛スピードで突っ込む。しかしバイカーに当たると車は横転。

レッドはバイカーに建物に連行された。

目を覚ますと左手は床に釘で打ち付けられており、右手は配管に手錠で繋がれていた。そこにバイカーが拷問しにやってくる。レッドは配管を破壊してそれで殴りかかった。

自由になったレッドは、カッターナイフを持って館の中を捜索し、テレビを見ている男の喉笛を裂いて殺した。

その部屋に置かれていたクロスボウと斧を回収。その際に灰色のビンが目に入る。中身を少量指にとって舐めてみると強烈なイメージに襲われた。それはブラック・スカルズたちが摂取する薬物だったと思われる。彼は家に居たブラック・スカルズを次々に倒した。

続いてレッドは、奪ったバイクでジェレマイアの教団を追う。新しき夜明けの子どもたちは北へ向かったと聞き、レッドは夢中で追跡した。

アジトを見つけた彼はそこから伸びる轍にまきびしを撒く。そこにブラザー・スワンの乗った車がやってきた。パンクしたタイヤを確認するために降りた彼をレッドは斧で惨殺。

続いて車を磨く若者に斧を投げて襲撃。

次いで筋肉質の男性とチェーンソーでしばき合い対決。レッドは転がったチェーンソーの上に男性を転ばせて勝利を収めた。

 

建物に入ったレッドは、マザー・マルレーネと出くわす。彼女はレッドを誘惑しようと試みたが、レッドはその首を落とした。

マルレーネの生首を奥の部屋に投げ入れ、レッドはジェレマイアと対峙。ジェレマイアはレッドを説得しようとするが、レッドはジェレマイアの両こめかみを掴み、そのまま潰して殺した。

レッドは建物に火を放つ。館が燃えるのをしばし見つけたレッドは若者の磨いていた車を奪って帰路に就く。

レッドは助手席にマンディがいるかのように感じたが、彼女はもういない。

感想

内容はマッドマックスとほぼ同じで男の復讐劇。ただ相手がカルト教団だからチンピラとは訳が違う。

この映画の気に入った点は中二病的で、マジックアイテムみたいなのが出てくるところかな。主人公の斧とかも。ブラック・スカルズの造形はヘルレイザーのセノバイトみたいで格好いいし。ただ全部偽物だったのが残念かな。ブラック・スカルズの登場時なんかは本物の悪魔っぽかったのに、実際はジャンキーバイカー。本当の悪魔に復讐する映画と思って観たから肩透かし食らった。

全体的に暗いんだよね。もっとハイテンションな血まみれ復讐劇を期待していた。音楽も映像もどこかダウナーで終始モヤモヤする。綺麗ではあるんだけどね。チェーンソーで戦うシーンは派手だったけど他が普通過ぎ。

少なくとも僕は予告編に騙された。

マンディ 地獄のロード・ウォリアー(字幕版)

マンディ 地獄のロード・ウォリアー(字幕版)

  • 発売日: 2019/03/19
  • メディア: Prime Video
 
マンディ 地獄のロード・ウォリア― [DVD]

マンディ 地獄のロード・ウォリア― [DVD]

  • 発売日: 2019/04/02
  • メディア: DVD
 

幽霊目線のホラー映画 映画『私はゴースト』ネタバレあらすじと感想

私はゴースト

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:1/10

リアリティ:4/10

人に勧めやすいか:7/10

満足度:7/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/アメリカ/上映時間76分
原題:I Am a Ghost
配給:ピクチャーズデプト、エクスペアード

監督・脚本・撮影・編集:HP・メンドーサ

製作:マーク・デル・リマ、HP・メンドーサ

出演:アンナ・イシダ、ジーニー・バロガ、リック・バーカート、ジュリエット・ヘラー

あらすじ

一軒家に取り憑いているエミリーは、自分が死んだことに気づかないまま毎日を繰り返していた。そこに霊媒師のシルヴィアが語りかけ、彼女は成仏を目指す。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

とある豪華な邸宅にエミリーという女性が暮らしていた。彼女は目玉焼きを作り、買い物に出かけ、掃除をする生活を何度も繰り返す。しかしどこか不穏なことも起きていた。屋根裏からは男の声が聞こえ、食事の際にナイフを自分の手に突き刺す。

 

心細くなったエミリーは母親の部屋に入った。

そのときどこからともなく女性の声が響く。周囲には誰もいない。声の持ち主はシルヴィアと名乗り、今部屋の中にいると答えた。

しかしエミリーには何も見えない。するとシルヴィアが歌を歌い始め、私は幽霊だと繰り返し呟きなさいと命令。わけの分からないまま、エミリーが私は幽霊と呟いた。

実はエミリーはとっくの昔に死んで幽霊になっており、そのことに気づいていなかった。シルヴィアはこの家に住む家族に雇われ、エミリーを払うためにやってきた霊媒師だった。エミリーが成仏するにはまず、死んだことを自覚する必要がある。シルヴィアは因果を解くために、エミリーと話し始めた。

エミリーは前にも話をしたことがあると思い出した。それと同時、白い男に刺し殺されたことを思い出す。

シルヴィアは今まで何をしていたのか、エミリーに問いかけた。エミリーは目玉焼きを作って食べたこと、買い物へ行ったこと、掃除をしたことを話す。これらの行動はエミリーが生きていた頃に行っていたことで、生前の行動を追体験していただけだった。

通常、幽霊は自分が死んだと自覚すれば成仏できるはずだったが、かしエミリーの場合は死を自覚するだけでは足らなかった。因果を解くためにはエミリーがシルヴィアと触れる必要がある。エミリーが自分の居る場所を伝えるとシルヴィアが近づく。しかし、エミリーは今の状況が怖くなって部屋の外に逃げ出した。

 

彼女は以前と同じく、変わらない毎日を繰り返す。

そんなある日のこと、シルヴィアが再びコンタクトを図ってきた。母の部屋から出ると以前の事を忘れてしまうようで、シルヴィアは外に出るのを止めた。彼女は母親の寝室にある絨毯を歩けと指示。

エミリーはシルヴィアに従い、絨毯の上を歩いた。その瞬間、生前の記憶を取り戻す。実はこの絨毯の上こそエミリーが刺し殺された場所だった。

彼女は生前、母親から悪魔憑きだと非難されていたことを思い出した。娘を心配した父親は、エミリーに悪魔祓いを受けさせる。その治療がうまく行くことはなく、治る前に父親は死んだ。その後、母親は妹だけを連れて去った。

シルヴィアは私も両親からは迫害されたと親身になって話を聞く。

生前の記憶を取り戻して以降、エミリーは生きていた頃の自分を客観的に見ることができるようになりました。エミリーは生前の自分を横に立って眺め続ける。

後日母の部屋に行くとシルヴィアが、エミリーは殺害されていないという事実を明かした。シルヴィアはエミリーの死について調べており、あなたは自殺をしたという。

実はエミリーは解離性同一性障害で彼女には凶暴な別人格が宿っていた。信じられないエミリーは自殺でなく、殺されたのだと訴えるが、シルヴィアは自殺したときの記憶がないだけだと指摘した。

エミリーは多重人格だという自覚もなく、もう一つの人格が現れたときのことをまったく覚えていない。エミリーには人格が二つあったので、凶暴な人格の魂も成仏させる必要があると発覚。

凶暴な人格を捜す羽目になり、エミリーは屋根裏部屋から男の声が聞こえることを話した。シルヴィアが屋根裏部屋は折檻部屋だったと返した。しかしエミリーには折檻を受けた記憶がない。彼女は恐る恐る屋根裏部屋に向かうが、そこには誰の姿も見えない。

エミリーは元いた部屋に戻り、シルヴィアに話しかけるがシルヴィアの声が聞こえなくなっていた。

エミリーはシルヴィアを捜すため、家をうろつき始めました。その矢先、屋根裏部屋から続く螺旋階段を青白い男が降りてくる。

男に追いかけられ、エミリーはバスルームに隠れた。そんなエミリーに、男はお前を殺せば自由になれると思ったのにと逆恨みして激怒している。

母親から折檻を受けていたのは凶暴な人格のほうだった。彼は解放されるどころか屋根裏部屋に閉じ込められ、延々と嫌な記憶を追体験していた。

男はエミリーを殺そうとする。エミリーは男に触れられたことで、体を乗っ取られているときの記憶を追体験した。何とか逃げ出すも、男に刺し殺された瞬間の追体験に遭遇。エミリーはシルヴィアに助けを求めた。

何の反応もないと思ったそのとき、死者よ消えろ、光のほうへ向かえというシルヴィアの声が聞こえてくる。次の瞬間、生前のエミリー残滓が次々と消えていった。

突然の事態にエミリーだけでなく、男も恐怖を感じる。彼の目には、男がエミリーを刺し殺している追体験の残滓が写っている。

シルヴィアの声が響くにつれ、家の中がどんどん暗闇に包まれていき、男の体は薄れていった。

次第に男がエミリーを刺し殺す残滓も消えていく。代わりにエミリーが自分自身を刺し続けている記憶が浮かび上がった。

男は闇に飲み込まれる。エミリーもまた闇に包まれた。彼女は恐怖を振り払うため、私は幽霊だと繰り返し唱え続ける。

感想

本作は幽霊目線で進むという独特なホラー映画。生きた人間は声でしか出てこなくて主役は幽霊、それを襲うのも幽霊。メチャクチャな話と思いきや設定がしっかりと練られているので、違和感なく観られる。幽霊がどのような生活をしているのか、なぜ成仏できないのかを観客にここまできちんと説明する映画は他にないね。霊媒師がしっかりとした人物で正しくルールブック的な役割をこなすのも特徴かな。

ただ最初の方は退屈に感じたね。同じような映像の繰り返しで眠くなる。話もなくてただ日常を切り取った映像だから。

シルヴィアが出てくるまではエミリーが幽霊と分らない作りになってるんだけど、タイトルが I Am a Ghostだからなんとなく分ってしまう。シルヴィアが出てきてからは話が一気に進んで面白くなるんだけど。

エミリーを脅かす別人格の男はなかなか怖かった。螺旋階段に白い足が映るところはゾッとする。見た目は全身真っ白で全裸、眼窩がひたすらに黒いだけなんだけど、エミリーが普通の見た目だったから油断するってのもあった。ただ登場がピークかな。

ホラーを観たいときよりも、サスペンスを観たいときに観る方がおすすめかも知れない。

私はゴースト

私はゴースト

  • メディア: Prime Video
 

自殺の一週間 映画『死の王』ネタバレあらすじと感想

死の王

コメディ度:2/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:1/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1989年製作/ドイツ/上映時間80分
原題:der Todes King
配給:アルバトロス・フィルム

監督・編集:ユルグ・ブットゲライト

脚本:フランツ・ローデンキルヒェン、ジョージ・ホアン

製作・撮影:マンフレッド・O・イェリンスキー

音楽:ダクタリ・ロレンツ、ジョン・ボーイ・ウォルトン、ヘルマン・コプ

出演:ニコラス・ペッチェ、ミヒャエル・クラウス、ハインリッヒ・エッベール、エヴァ・クルツ

あらすじ

一体の死体が朽ち果てる時間と平行し、一週間に渡り繰り広げられる人々の死。それは毎日どこかで起きている。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

真っ暗闇に寝転ぶ男性の死体が映り、タイトルが現れる。
少女がノートにドクロを書いている映像。
”我が死によって 秘密は守られた”ラスネール

 

月曜日
裕福そうな男が机に向かって熱心に何通かの手紙を書いた。その後電話をかけて人事に仕事を辞めたいと告げ、有給を使えるか確認をとった。要求は無事にとおる。
電話を切った彼は眠りにつき、起きると部屋の掃除を始めた。着替えると思い詰めたような顔をしてベッドに座り込む。机の上の金魚にエサをやる。そのときふと、腐り果てた暗闇の死体が脳をよぎった。冷蔵庫に唯一入っていたオイルサーディンを食す。バスタブに湯を貯めながら髭を剃った。服を脱いでバスタブに浸かると大量の錠剤を飲み始める。男性は眠りにつき、水中に沈んでいった。

 

火曜日
別の男性がポストを確認すると、月曜日の男性が書いた物であろう封筒が入っていた。彼はレンタルビデオ屋に赴くと、1本のビデオを借りた。店主とは親しい様子で店主の前で封筒を開くとあいつ死んだらしいぞなどと話した。
家につくなり早速再生。
タイトルは”ゲシュタポ死の天使”。
内容はナチ女が敵の兵士を拷問するもの。ナチ女は兵士の男性器を枝切狭でチョン切ると、それをペンのようにもって兵士の胸にハーケンクロイツを血で書いた。

男がビデオを楽しんでいると彼女の邪魔が入った。脳に月曜の男のように死体のイメージが浮かび、彼女の額を拳銃で撃った。そして飾ってあった彼女の写真から額縁を外し、飛び散った血痕に額縁を掛けた。
カメラが引いていき、テレビの中に収まった。テレビのある部屋では男性が首を吊っていた。


水曜日
女性が同じく手紙を持っていた。
雨に濡れながら男性がベンチに腰かけている。死体のイメージが浮かぶ。

その隣に女性が傘をさして座った。
それと同時男性が口を開く。最近妻と性行為をすると女性器から血が流れる。医者に相談しても問題はない。とても丁寧にやってみたがそれでも血が出た。彼は仕事のし過ぎが原因と考えていた。そんな彼に妻は心配しないでと優しくささやく。

昨日は結婚記念日で仕事も休んで2人の時間を大切にしようとした。博物館に行き、レストランで食事を取って映画を見た。彼は十分に愛したのだから血はでないだろうと考えた。しかし、行為を始めると感情が溢れだしてしまった。彼が力強く差し込むと血が流れた。
話を聞いた女性が男に銃を向ける。すると彼は自ら受け取って口に頬張って発砲した。

 

暗闇の死体はボロボロで、土の上に寝かされていた。体には虫がはう。

 

とある橋を様々なアングルで映しながら、人々の名前と年齢、職業が流れた。

ハイケ・フリードマン 23歳 教師、ハインツ・クライナート 31歳 実業家、ベルント・プフラグ 11歳 小学生、イグナツ・ホファー 83歳 農業、ナディーン&ニコル姉妹 16歳 女学生、マシアス・ローベック医学博士 37歳 婦人科医、マルギット・シュワム 17歳 訓練生、カール・ブッフナー 66歳 年金生活者、ハンス・ユルゲン・ゼルナー 46歳 無職、ゲルハルト・クラム 53歳 株式仲買人、リスベト・ショル 48歳 主婦、ベッチーナ・フィスター 27歳 女学生、メーナット・コーゼ 40歳 飲食店主。

 

木曜日
昨日と同じ陸橋にて、アルチュール・ヴィーゲナー 71歳 役者。
橋を渡る映像が流れる。下には道路が通る。
橋を引きで撮った映像が流れたあと、再び死体が映った。
死体は虫に食われることによって分解されつつある。

 

金曜日
中年女性ががサイドテーブルに一輪のユリを飾る。カーテンを開けて外を見ると逞しい体つきの青年を見つけた。彼は同じマンションの別の部屋に住んでいた。しばらく見つめていると彼女といちゃつきながら部屋に帰ってしまった。

女性は男性の部屋に行き、ポストから中を覗いた。部屋に帰ると住所録を読んで電話を掛ける。

先ほど外に出たとき、封筒に入った手紙を拾っていた。内容はチェーンメールで仲間に送れとある。

”死の王の死の欲望を満たせ、生など時代遅れ、神は6日で天地を創造し7日目に自分の命を絶った。死を迎えよ「七日間の兄弟」による福音書
彼女はそれを読むと破いてゴミ箱に捨てた。オルゴールを鳴らし、ソファに横になる。幼い頃に見た両親の性交を夢で見た。
青年は彼女とベッドで2人並びながら死んでいた。

 

土の上の死体は更に分解が進んでおり、肋骨等が見えている。内蔵にウジが湧き、カメラの前をしきりにハエが横切る。

 

男が事件の調査のため映写機でフィルムを再生する。

1巻目。

銃を持った人が卓球台に向かった。
女性が少女に本を読み上げる。
”大量殺人犯は対象をランダムに選ぶことがある。このとき自分を無視した人間に矛先が向かう。死に方によって人生に意味を与えようとする。それは復讐として現れる。死んだ生から生きた死へ。無動機殺人者はポストモダニズムの殉教者である。”
少女には意味が分からなかった。
場面が変わり、女性が部屋で武装し始めた。手を使わずにカメラを固定する器具を体に装着し、二丁の拳銃を腰に携える。

 

土曜日
2巻目のフィルム。女性はライブ会場の裏方スタッフを撃ち殺すとバンドに寄っていった。観客もバンドマンも撮影スタッフと思って油断している。彼女はボーカルを射殺し、逃げる観客にも発砲した。観客のうち1人が銃を持っており、女性は撃たれる。

土の上の死体は遂に白骨と化していた。

 

日曜日
布団に寝ていた男性が目を覚ますが、呻きながら頭を抱え込んで立ち上がらない。やがて壁に頭を打ち付け始めた。血を流して朦朧としながらも止めない。最後には倒れてしまった。

土の上の死体が映ると、場面は冒頭の少女のノートに。彼女が書いていたのは死の王だった。死の王は生きるのを辞めさせる、少女はそう告げた。

 

王冠を被ったガリガリの男がドクロを持っており、足元に赤子が座る写真が流れた。
エンディングでは数々の写真が流れる。

感想

一週間に起きた様々な自殺をみせられるだけの映画。ストーリー性はあんまり感じられなかった。死をテーマにしたアート作品かな。一日一日がほとんど独立して一つの短編になっていてそれを強引に繋ぎ止めたような印象を受けた。幕間に朽ちてゆく死体を映して。

だから明確に面白いパートとそうでない部分が分かれてしまった。特に水曜の後半から木曜の橋のパートはつまらない。多分雰囲気的にその橋で自殺した人々のリストなんだろうけど、観ていて何も面白くなかった。やけに多いし眠気が襲う。

逆に凄く良かったのは日曜日かな。パンツ一丁の青年がひたすら悲しんで壁に頭をぶつけて自殺を図るんだけど、履いてるパンツがキャプテンアメリカ。なんか絶妙にツボっちゃった。本当に苦しそうな演技も素晴らしかったしね。

総じて作品全体は楽しめたよ。次観るときは好きな曜日だけ観ると思うけど。

死の王 [Blu-ray]

死の王 [Blu-ray]

  • 発売日: 2015/04/02
  • メディア: Blu-ray
 

生首大好き少女 映画『ネクロマンティック2』ネタバレあらすじと感想

ネクロマンティック2

コメディ度:1/10

グロ度:9/10

感動:1/10

リアリティ:3/10

人に勧めやすいか:1/10

満足度:8/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1991年制作/ドイツ/上映時間103分

原題:NEKROMANTIK 2

監督・編集:ユルグ・ブトッゲライト

制作・撮影:マンフレッド・O・イェリンスキー

音楽:ダクタリ・ロレンツ

出演:モニカ・M、マーク・リーダー、サイモン・スポール、ウォルフガング・ミューラー、ベアトリス・M

あらすじ

墓から死体を掘り起こしたモニカは自宅に持ち帰ってともに暮らし始めた。彼女はネクロフィリアで死体と交わることに興味を抱いていたが、腐臭に耐えきれなかった。丁度その頃彼女にマークという彼氏が出来た。しかし彼女は死体でしか満足できない。悩みあぐねてついに解決策を思いつく。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

前作のラストシーンがモノクロで流れるオープニング。ロベルトが切腹して射精する。


ある女性モニカが教会墓地に侵入するが昼間ということもあり、墓守がいてまともな墓には近づけなかった。
彼女の目的は少し離れた場所にある、墓石すら立っていないロベルトの墓。隠れながら到着すると持ってきていたスコップとツルハシで死体を掘り起こした。死体の顔は緑色になっており、粘液がべたついている。
彼女は遺体を自室に持って帰る。部屋には多量のレントゲン写真と共にロベルト自殺の新聞記事が貼ってあった。
女性は寝かせた死体に唇を交わした。唾液の代わりに粘液が糸を引く。次いで死体の服を脱がせた。彼は自殺したときの服装のまま埋葬されていた。女性も服を脱ぐ。


青年マークがレコーディング室で映画の吹き替えを録音。マイクの前で喘ぎ声を上げ、手の甲にキスをして音を出す。気合いが入っていないと何度もリテイクさせられた。


女性が死体の腹部に跨がって陰部を擦り付ける。死体のパンツをハサミで切り開き、男性器を露出させた。しかし、余りの腐臭に耐えきれなくなり、トイレに駆け込んでゲロを吐いてしまった。


前作に登場したロベルトの元彼女ベティが墓を堀りに来る。彼女もネクロフィリアで既に盗まれていたことに落胆した。


女性は死体の体を洗う。そして両脇に花の挿された花瓶を飾った。
女性は死体に服を着せ、写真を撮った。


マークが親しい女性に映画の約束をすっぽかされた。チケットはもう買ってあり、もて余してしまっている。
そこに偶然現れたモニカにチケットをあげて一緒に観た。
作品名はヴェラとの朝食。内容は全裸の男女が屋外で大量に並んだ茹で玉子を食べながら鳥類についての話をする。
映画のあと、男性の部屋で夕食をとる。モニカの仕事は看護師、マークの仕事はポルノ映画の吹き替え。
翌日マークの仕事は絶好調。


後日2人は遊園地でデートした。観覧車で優しくキスする。しかし、楽しくデートしている最中であっても彼女の脳裏には死体が横切っていた。

 

後日モニカは死体を解体することに決めた。バスタブに死体を入れて、入念な準備をした。悲しそうに、しきりに死体にキスしながらノコギリを挽いていく。
左手首に次いで首を切り落とした。切ったものは青いゴミ袋に収めていく。やがてその全てを3つのゴミ袋に詰め終えた。
しかし、恋しく思ったのか首と男性器を袋から取り出すと、男性器を白い皿に乗せてラップをかけて冷蔵庫にしまった。
ゴミ袋は掘り起こしたままだった墓にそのまま放り込んだ。

 

モニカの部屋にマークが来てお家デート。モニカは親族の葬式を納めたアルバムをマークに見せた。
良い雰囲気になった2人は行為に及ぶが、モニカの満足するものではなかった。マークが果てても達することが出来ない。
マークとモニカは2人並んでベッドで寝ていた。目を覚ましたマークが食事を用意しようと冷蔵庫を開けて、男性器を見つけてしまった。


後日マークは映画をすっぽかした女性に喫茶店で相談。あくまで死体については触れずに変な写真を撮りたがり、行為中に動くなと言われたことを話す。
バーにも赴き、恋愛経験豊富そうなヤンチャ親父に教えを乞うた。

彼は泥酔して悪夢を見た。自分が地中に埋まり、顔だけ出している。そこにモニカが段ボールを被せて思いっきり踏みつけた。


モニカの家でネクロフィリア達の集まりが開かれた。彼女らはどこか陶酔した様子でテレビに映るゴマアザラシを見ていた。そしてアザラシが殺されると声を漏らした。
マークは身支度を済ませてモニカの部屋を訪れた。マークが来ると彼女らはクモの巣散らすように帰っていく。
マークがさっきまで何してたんだと聞くとモニカは先ほどの映像を再生した。もちろんマークは嫌悪感を示してビデオを止める。そして喧嘩になり彼は帰ってしまう。
その後モニカは電話をしてきちんと説明するから今夜また来て欲しいと告げた。
そして死体とマークの写真を眺めてなにやら考え込む。


マークがモニカの部屋にやって来る。2人は玄関先で熱いキスをして、一言も交わさずにベッドイン。事の最中、モニカはベッドの下に隠していた出刃包丁を取り出すと、マークの首を切り落とした。部屋には血が飛び散る。
そして男性器が萎えないように結束バンドで固定すると、マークの首を死体と入れ換えた。そして彼女は遂に達することが出来た。

後日モニカは病院に向かう。医者から妊娠を告げられた彼女は嬉しそうに微笑んだ。

感想

前作はこんな感じ↓↓

sottou-hurann.hatenablog.com

本作は前作よりも観やすくなったかな。抽象的なシーンが減ったというか、簡単になったというか、悪く言うと薄っぺらくなった。説明過多で訴えかける物が弱い。

そもそも前作が孤独な男性の抑圧からの解放を描いたのに対して、本作は死体と生者どっちをとるかに留まっている。内容の本質が二股をかけた女性がどちらを選ぶかというだけだからただの恋愛映画に等しい。

しかも前作で死体との性交が美しく描かれていたのに対して、本作はその域に達していない。モニカがどっちつかずの人間であるからこその演出とは思うが、僕が求めていたのとは異なっていた。現に行為の最中、モニカは吐いてしまうし。まあ同じ内容の映画ばかりでも困るけどね。

本作の終盤もなかなか壮絶だったけど、やっぱり前作と比べちゃうな。丁寧に実行するまでのプロセスを描いちゃってるから意外性がないんだよな。

ここまで批判的に書いてしまったけれど決して嫌いじゃないよ。むしろ気に入ってる。死体は相変わらず見事な造形だし、切断シーンのリアリティは最高。ただ男性器のモザイクは取って欲しいな。死体から切り取られたのなんか映しても良くないか? 

ネクロマンティック2 [Blu-ray]

ネクロマンティック2 [Blu-ray]

  • 発売日: 2015/04/02
  • メディア: Blu-ray
 
ネクロマンティック2 完全版 [DVD]

ネクロマンティック2 完全版 [DVD]

  • 発売日: 2001/02/23
  • メディア: DVD
 

殺人犯の見る景色 映画『マニアック』ネタバレあらすじと感想

マニアック

コメディ度:1/10

グロ度:4/10

感動:1/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:5/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2012年製作/フランス/上映時間89分
原題:Maniac
配給:コムストック・グループ

監督:フランク・カルフン

製作:トマ・ラングマン、アレクサンドル・アジャ、ウィリアム・ラスティグ

製作総指揮:アリックス・テイラー、パブリナ・ハトウピス、アントワーヌ・ドゥ・カゾット、ダニエル・ドゥリューム、アンドリュー・Wガローニ

脚本:アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルバスール

原作:ウィリアム・ラスティグ

撮影:マキシム・アレクサンドル

美術:ステファニア・セラ

衣装:マイリー・チェソム

編集:バクスター

音楽:ロブ

出演:イライジャ・ウッド、ノア・アルネゼデール、ジェヌビエーブ・アレクサンドラ、ジャン・ブロバーグ、ミーガン・ダフィ、リアーヌ・バラバン、ジョシュア・デ・ラ・ガルザ、アメリカ・オリボ、サミ・ロティビ

あらすじ

青年フランクは若い女性を殺害し、頭皮を剥いで自分のマネキンにかぶせるという異常な行動をとっていた。ある日、フランクの店の前にマネキンを作品のモチーフに使わせてほしいという女性アーティストのアンナが現れ...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

酒に酔った女性2人が治安の悪そうな繁華街を歩いていた。友人がタクシーで帰り、ジュディは残された。彼女が1人で歩いていると若者がちょっかいをかける。ウンザリして結局タクシーに乗ろうとしたが、タクシーは乗せてくれない。
その様子を車の中から男が見ていた。男はジュディの後をつけ、気づかれたと感じると、君の家は知ってると独り言を言い残してその場を去った。
ジュディのアパートに先に着いていた男は廊下のブレイカーを破壊した。暗がりでドアを開けるのに苦戦しているジュディに、男は後ろから声をかける。そして喉にナイフを突き刺して殺すと、ジュディの頭皮を剥いだ。

 

後日、男フランクは出会い系サイトでルーシーとマッチング。レストランで会話をしていると、ルーシーが彼女はいるのかと聞いてきた。すると全員がこちらを見つめ、ルーシーが頭から血を流している幻覚が見え始める。彼は急いでトイレに向かうと薬を飲んだ。
食事を終えてルーシーを家まで送っていく。彼女にせがまれて部屋に入った。彼女はすぐには帰さないとワインを注いだが、フランクはそれを拒む。さらに彼女は服を脱いで誘惑した。
嫌がるフランクをベッドに押し倒して陰部を咥えこむ。フランクは彼女の首を絞めて殺した。そして治してあげると言いながら頭皮を剥いだ。その後フランクはトイレで嘔吐。
家に帰ったフランクはルーシーのように着飾ったマネキンに頭皮を乗せ、テープラーで固定した。ベッドには同じ状態のジュディが横たわる。しかしなにかが気にくわなかった様子で、お前もかと言いながらフランクは照明器具を振り回した。


彼は幼少期の記憶を見た、母親の髪を梳かしている。


フランクはマネキンの専門店をやっていた。店のショーウィンドウを覗く女性アンナを見かけてシャッターを上げてあげた。彼女はマネキンを専門に撮っている写真家らしい。彼は彼女に店の中を案内した。彼女は今度撮影させて欲しいと電話番号を書いて渡した。

部屋に戻るとハエが湧いていた。フランクはそれを追い払い手を洗うが、手がマネキンになる幻覚を見た。急いで薬を飲む。

 

彼は車に乗って繁華街を一日中走った。次の獲物を物色するために。
そして夜中にエアリアルティシューの練習をしていた女性に目を付けた。友人らと帰宅する彼女を追いかける。電車に乗ってようやく彼女が1人になった。しかし、彼女はフランクに気付いて走って逃げる。
遂に駐車場まで追い込んだフランクは入り口の鍵を閉め、車の下に隠れた。なにも知らず近寄ってきた彼女のアキレス腱をナイフで切って転倒させると、何度も刺した。そしてまた頭皮を剥ぐ。

 

後日、アナを招いてマネキンの修正を撮らせた。公園で2人並んでランチをとっているとまたも発作が起きた。彼は偏頭痛に悩まされており、急いで薬局に駆け込むと処方された薬をその場で服薬。
彼はまたも過去の事を思い出す。母が自分を押し入れに隠し、2人の男性と性交する。

 

その晩、アナのギャラリーに車で乗り付けながら、アナに電話をかける。彼女は彼氏の様な男といちゃついていた。
明日の夜に約束を取りつけ、映画館でカリガリ博士を観た。映画館から出るとアナに彼氏からの電話がかかった。彼氏はバーにいるらしく、フランクも一緒に飲まないかとういう誘いだった。フランクは仕事があるとそれを断る。その帰り、またも母親が性交する幻覚を見た。


後日彼女のギャラリーにフランクが訪れた。アンナと一通り話を交わすと彼はトイレに向かった。トイレでフランクはガタイの良い男性にゲイとバカにされる。
ギャラリーに戻ったフランクを女性エージェントのリタが、ガラクタを集めて何の意味があるのかとバカにする。
フランクはリタをつけ、警備員から鍵を盗むと部屋に侵入した。そしてバスタブに浸かった女性を沈めて気絶させると、縄で縛って布を噛ませた。彼はリタの姿を母に重ねた。ママと呼びながら背中をナイフで切り、頭皮を剥ぐ。


フランクがアンナに電話をかける。彼女はリタが死んでしまったことで追い込まれていた。さらに彼氏はニューヨークに帰ってしまったという。フランクはアンナの部屋に向かった。
部屋には隣室に住むというマーティンが。しかし、彼はすぐに帰った。
フランクがアンナの相談に乗る。しかし、話の最中にリタのことでボロを出してしまった。アンナがフランクから露骨に逃げようとする。果てには帰ってくれと懇願し始める。
彼女は包丁を向け、フランクを切りつけてバスルームに逃げ込んだ。騒ぎを聞いてマーティンがやってくる、それをフランクが出刃包丁で倒した。

そしてアンナのいるバスルームを蹴破り、彼女の首を絞めて気絶させた。

車に乗せて家に運ぶ。到着して扉を開けると同時、彼女がマネキンの腕をフランクの腹に突き刺した。

逃げる彼女は通りすがりの車を奪ってフランクを跳ねた。が、その直後事故を起こして持ち主は死亡、アンナも瀕死の状態に陥る。フランクはアンナに近づいて頭皮を剥いだ。そして自室のアンナに似せたマネキンに頭皮を被せ、ウェディングドレスを着せて指輪をはめた。

しかし、今までに殺してきた女性の幻覚に襲われてしまった。フランクは皮を剥がれ、中からはフランクのマネキンが出てくる。


警察の機動隊がやって来て押し入れに入ったフランクの死体を見つけた。

感想

この映画何が凄いってほとんどのシーン一人称視点なんだよね。カメラを持っている設定とかではなくてほんとにフランクになったような映像なの。最近でいうとハードコアみたいな。だからイライジャ・ウッドの演技を見せるために頻繁にトイレに行って鏡に映してた。ちょっと無理があるなとは思ったよ。

もちろん一人称だから頭皮剥ぐシーンも間近で観れるんだけど、フランクが殺人犯すシーンって演出でぼやけるんだよね。そこが観たいのに。まあ、あんまり特殊メイクが上手くいかなかったのかも知れないね。特性上長回しが多いし。

ただ意図が分らないシーンがあって、駐車場で女性を殺すシーンは三人称視点なんだよね。特に誰かが見ていることを示すようなカットでもなく、普通の映画みたいに。そこは絶対意味がありそうなんだけど僕は分らなかった。

最後の襲いかかられるシーンも意味不明だけどあれはそういう物だと飲み込んだよ。

実は本作リメイクらしくて、まだオリジナルの方が観れてない。機会があれば観ようと思えた。

マニアック(字幕版)

マニアック(字幕版)

  • 発売日: 2017/08/16
  • メディア: Prime Video
 
マニアック 2枚組 The strongest edition [Blu-ray]
 

結婚詐欺師と被害者の愛の物語 映画『地獄愛』ネタバレあらすじと感想

地獄愛

コメディ度:1/10

グロ度:3/10

感動:1/10

リアリティ:7/10

人に勧めやすいか:3/10

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2014年製作/ベルギー・フランス合作/上映時間93分
原題:Alleluia
配給:アンプラグド

監督:ファブリス・ドゥ・ベルツ

製作:バンサン・タビエ、クレマン・ミゼレ、マチュー・ワルテル、バート・バン・ランゲンドンク

共同製作:ジャック=アンリ・ブロンカール、オリビエ・ブロンカール、ファブリス・ドゥ・ベルツ

脚本:ファブリス・ドゥ・ベルツ、バンサン・タビエ、ロマン・プロタ

撮影:マニュエル・ダコッセ

衣装:クリストフ・ピドレ、フロランス・ショルテ

編集:アン=ロール・ゲガン

音楽:バンサン・カエイ

出演:ローラン・リュカ、ロラ・ドゥエニャス、エレーナ・ノゲラ、エディット・ル・メルディ、アン=マリー・ループ、ピリ・グロイン、ダビッド・ミュルジア

あらすじ

シングルマザーのグロリアは、出会い系サイトで知り合った男ミシェルに心を奪われた。実はミシェルは結婚詐欺師だったが、正体を知ってもグロリアの愛は冷めることがなかった。グロリアは妹を装ってミシェルと行動を共にするが、愛する男が別の女性と寝ていることに我慢などできず...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

男性の遺体を白衣の女性がスポンジで洗う。
彼女の家には娘が1人。


第1幕グロリア
オープニングの女性グロリアは友人と部屋で婚活サイトを覗く。決断のつかない彼女を見かねて友人がデートの承諾ボタンを押した。
男はデートの前、鏡に立って練習を繰り返す。そして呪術的な仕草をしたあと頭を押さえて寝込んだ。
デート当日、男ミシェルは上手く振る舞った。彼の職業は靴を売ること。その場の人々の靴を見て内面を考察する芸を見せた。
2人はグロリアの部屋に帰り性交。
翌朝、男はグロリアに欲情しっぱなし。娘の前でもお構いなしに行為に及ぼうとする。
電話が鳴ってグロリアは病院に向かった。それと同時、男は部屋を物色し始める。グロリアの夫は事故で亡くなっていた。
帰って来たグロリアに男は現金が必要だと言った。すぐに金がないと取引が止められてしまうとも。それを聞いたグロリアは大急ぎで現金を渡した。いつまた合えると男に聞くと、彼は電話番号を教えた。
その後グロリアは電話をかけるも繋がらない。騙されたと知ってバスルームで泣いた。
その晩、グロリアは夜の街で男を探す。ボーイ達に聞き込み、情事に励む男を見つけ出した。グロリアは店の外に車を止め、ミシェルが出てくるのを待った。

出てきた彼に話しかける。グロリアの顔を見たミシェルは急に頭が痛くなりその場に膝をついて倒れた。グロリアはミシェルを彼の部屋に送ってベッドに寝かせた。

彼のパソコンの周囲には同じ被害に遭ったであろう女性の写真が散乱。中にはグロリアのものもあった。
ミシェルはグロリアに過去の話を始める。彼が幼かった頃、彼の母親は男の替わりをさせた。そして女性を喜ばせるテクニックを身に付けたという。彼はその特技を生かして結婚詐欺で生活していた。そんなミシェルにグロリアはそれでも共に生きていたいと告げる。
グロリアは友人にモニクを預けた。私は今、一番幸せなのと言い残して。

 

第2幕マルグリット
ミシェルとマルグリットが結婚。グロリアはそれを見ていた。ミシェルはマルグリットにグロリアは妹と紹介。マルグリットの家にグロリアもいさせてもらう。ミシェルとマルグリットが性交しているときにグロリアがストレスの余り悲鳴を上げた。駆けつけたミシェルにグロリアが迫った。ミシェルはなんとか宥める。
翌日、ミシェルが店を持ちたいとマルグリットに相談。そこにグロリアが割って入った。
マルグリットはグロリアを若干疑っていた。前の旦那はどんなだったか、グロリアに若干訛りがあるが何故か。グロリアは嘘をついて自然に返した。
翌日、ミシェルの股間を咥えこむマルグリットを見たグロリアは我慢が効かなくなった。マルグリットを押し倒して首を絞めて殺す。
ミシェルはあと少しで大金が手に入ったのにとグロリアを責めたが、グロリアの嫉妬心に気を良くして性交した。
グロリアは死体を処理する。ノコギリで全身をバラバラにした。そして液状にしたものをミシェルと共に川に流した。帰りには映画館で映画を観て、2人して大笑い。
その晩、ミシェルは呪術をグロリアに見せた。そして次の標的ガブリエラに目を付ける。グロリアに君以外とは性交しないと誓って。

 

第3幕ガブリエラ
ミシェルがグロリアをコンゴに宣教した女性と説明。ともに行った人々は反政府軍に鉈で真っ二つにされたと。ミシェルは自身を活動家としてガブリエラに売り込んだ。ガブリエラは金持ちであると共に熱心なキリスト教徒。
彼らは教会の部屋に住まわせてもらっている。グロリアが部屋でまたも癇癪を起こす。私なんてどうでもいいのね、ガブリエラに夢中だわと。ミシェルはグロリアをなんとか宥めた。
翌朝、ミシェルはコンゴの村で神父が消息不明になったと芝居を打った。寄付がしたいとガブリエラに懇願するが、彼女は自ら送るという。
その晩グロリアが寝ているのを確認してガブリエラに夜這いをしかけた。しかし、グロリアは起きており、情事を覗いてしまう。そしてグロリアはガブリエラを殺害。頭痛がすると言うミシェルをベッドに寝かせた。
後日ミシェルとグロリアは2人だけの簡易な結婚式を納屋で挙げた。神父などおらず、木で出来た十字架と3本のロウソクの前で誓いを立てた。


第4幕ソランジュ
ミシェルはグロリアと新しい家にいついていた。その家はソランジュという女性の物で、彼女には娘エヴがいた。ミシェルはエヴに宿題を教え、死んだ旦那ポールの動かなくなったジャガーを整備する。今回は事故を起こして保険金を騙しとる作戦。しかしグロリアはエヴに優しく接することに苛立っていた。モニクに対しては強くあたっていたからだ。
後日ミシェルはグロリアに何らかの粉末の入った紅茶を飲ませた。グロリアは外にある椅子に座って眠った。
その晩、ミシェルがエヴに言葉を教える。ソランジュもいて団欒しているところにグロリアがやって来て、干し草で作った馬をプレゼントした。エヴはグロリアを嫌っており、受け取らない。それに対してソランジュが怒鳴り散らした。
次の日、またもミシェルはグロリアに紅茶を飲ませた。そしてグロリアが眠ったのを確認してソランジュの元に向かう。グロリアさえになければ円満な家庭だった。
目を覚ましたグロリアは意識が朦朧としており、今までに殺した女の顔が頭に浮かぶ。
別の日、グロリアが馬小屋にいると真剣な面持ちのソランジュがやって来た。

ミシェルとの子供が出来たそう。グロリアはそれを聞いて怒り狂いソランジュを馬小屋に閉じ込め、家にいるミシェルの元に駆け寄った。エヴを別室に閉じ込めると馬小屋にミシェルを連れていく。そして斧を手渡してソランジュを殺すように命令した。

ミシェルは斧を振り下ろして惨殺。

死体を井戸に捨てようとしているとき、閉じ込めていたエヴが脱出して現場を見てしまう。
グロリアはエヴを追いかけて殺そうとしたが、ミシェルがそれを止めて彼女を逃がした。


グロリアは家にあった荷物を整理する。その途中で自分に使われたであろう睡眠薬を見つけた。
彼女は友人に電話し、モニクに代わってもらった。モニクに対して愛している、すぐに帰るからねと告げた。


そしてオープニングの様にグロリアがミシェルの体をスポンジで洗うシーンが映り、2人は映画館に向かった。映画を観ていると懐中電灯の光の様なものが2人を後ろから照らした。
マーサとレイモンドの実話に基づくと表示されてEND。

感想

変態村で名の知れたファブリス・ドゥ・ベルツ監督の作品。

因みに変態村はこんな感じ↓↓

愛され男の珍道中!?映画『変態村』ネタバレあらすじと感想 - 映画に逃げた

 

変態村で主演を務めたローラン・リュカを本作でも再び起用。そういえば変態村でもキーパーソンにグロリアの名前があったけど監督にとって何かの執着があるのかな。

実は本作を見るまでレイ&マーサ事件を知らなかった。どうやらこれまでもこの事件を題材にした映画はあったようだがスルーしてたみたい。だから最後に2人の実話に基づくなんて出てきて度肝を抜かれたね。こんなことあるわけないと思って観てたから。

事件を検索したら確かに実在してて、時代が違うから出会い方が文通から婚活サイトになっていたり多少の変更はあったけど、重要なところは踏襲されてて驚いた。

本事件について詳しいページ→ 殺人博物館〜ベック&フェルナンデス

 

たぶんR-15に抑えるためだろうね、死体をバラバラにするシーンがボカされてたのが勿体なかったな。でもこんな映画高校生は観たがらないと思うよ。ずっと陰鬱だしエッチなシーンもお年寄りばかりだしね。そういえば変態村もそうだったな...監督の趣味か...?

グロリアのせいで詐欺が次々失敗するのは観てて愉快だったな。問題は睡眠薬でグロリアを眠らせてまで別の女性に手を出すミシェルにもあるんだけどね。どっちも全然懲りないの。ミシェルは誰とでも寝るんだしグロリアから離れれば良いのにとは観ててずっと思ってたね。単純にグロリアを恐れていたのかも知れないけどそうとも言い切れない作りだったな。実際の事件でも2人はきちんと愛し合っていたようだしね。

地獄愛

地獄愛

  • 発売日: 2018/01/17
  • メディア: Prime Video
 
地獄愛 [Blu-ray]

地獄愛 [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/09/04
  • メディア: Blu-ray
 

沼地に潜む化物の恐怖 映画『フランケンフィッシュ』ネタバレあらすじと感想

フランケンフィッシュ

コメディ度:3/10

グロ度:3/10

感動:2/10

リアリティ:2/10

人に勧めやすいか:5/10

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2004年製作/アメリカ/上映時間84分
原題:Frankenfish

監督:マーク・ディッペ

製作:デビッド・ヒラリー、ティモシー・ウェイン・ピーターネル、アッシュ・シャー

脚本:サイモン・バレット、スコット・クレベンジャー

撮影:エリオット・ロケット

美術:レスリー・キー

編集:ドリュー・ホール、デニス・オコナー

音楽:ライアン・ビバリッジ

出演:トリー・キトルズ、チャイナ・チョウ、トーマス・アラナ、KD・オーバート

あらすじ

アメリカ南部の沼地で漁師の死体が見つかった。体には無数の噛み傷があるが、何の仕業かてんで分らない。犯人を突き止めるため、敏腕検視官サムと漁業省のメアリーが派遣された。果たしてこの生物の正体とは...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

漁師が濁った沼でカゴを引き上げる。しかし、目印のフイが水中に引き込まれた。彼は不審に思ってフイを引っ張る。すると凄い強さで引き返され彼はボートから落下してしまった。当たりには血が広がる。

 

保安官から検視の要請があり、別件に当たっていた検視官サムが先ほどの沼地での事件に回される。

男の死体は発見までに48時間経っており、体が何ヵ所も噛まれていることもあってボロボロ。しかもその傷の一つ一つは非常に深くてワニとは思えなかった。


後日、野生生物・漁業省のメアリーに協力してもらい、現場を視察に訪れる。彼女はオオメジロザメと見当をつけていた。道中、首だけのワニの死体を発見。サムは密漁者の悪ふざけと断定。
途中でナマズを捕っていた漁師エルマーに今回の被害者ジョンの家を案内してもらう。彼らはハウスボートに住んでおり、3隻のボートが並んでいた。左にジョンの遺体を発見した生前の友リカルドの家。リカルドはジョンの仇を討つべくワニを探している。右にはジョンの甥でヒッピーのローランドが住む家。彼は彼女のボビーと同棲していた。中央がジョン家で妻のグロリアと住んでいた。ジョンが亡くなったとの知らせを受け、娘のイライザと彼氏のダンが帰省していた。

グロリアに話を聞く。ハリケーンの後に見慣れないボートが来て、それから異変が始まったという。彼女は呪術を信仰しており、帰り際にお守りを渡した。
エルマーに事件現場を案内してもらう。そこには件の見慣れぬボートが放置されていた。三ヶ月ほど置いてあり、誰も中を確認していない。2人は内部を確認し、放置された料理から中国人のものと断定した。適当にスイッチを入れたせいで船のGPSが作動。

別地点、それを確認した中国人が銃を持って外に出る。


船倉には何人もの遺体が腐っていた。また、船の甲板で巨大なウロコを発見。
メアリーがボートに戻ろうとするとバランスを崩してエルマーが水に落ちてしまう。彼は何かに襲われて死亡した。


中国人アントンは取引相手の金持ちジェフに連絡した。どうやら怪物を乗せた船が途中でトラブルを起こしてしまったらしく、GPSが起動するまで場所すら掴めていなかった様子。ジェフは自分で捕まえにいくというがアントンは止めようとした。


2人はハウスボートに戻り、事情を説明する。しかし誰も怪物なんて信じない。


アントンが船着き場にいくとジェフと狩り仲間のベン、操縦士がいた。事態を分かっていない彼らにアントンは呆れるが、仕方なく乗船。ボートに向かって出発した。


夕食の際、イライザとサムが高校の同級生だったことが発覚。しかも学生時代、イライザはジョンに恋心を抱いていた。母がそれを茶化すとダンが拗ねてしまう。ダンとイライザは席をはずして痴話喧嘩。

隣のボートに住むローランドが水面に異常を感じ、確認すると魚影を見た。彼は何かいるとボビーを呼ぶ。しかし彼女が見る前で彼は首を食われてしまった。ボビーが逃げようとしてボートに乗り込むと巨大な魚が襲いかかった。全員が見る前で彼女は死亡。
サムが生きているボートにエンジンをかけるとボートが転覆。魚は動く物体に反応する。


一行は逃げることを諦め、魚を殺すことに。
ローランドのボートになにか使えるものはないかとイライザが綱渡りして向かう。途中で魚が飛びかかったがサムの発した銃弾が当たり、難を逃れた。ハウスボートは動かず、使えそうなものもなにもなかった。


そんなさなか、リカルドが巨大な針にナマズをぶら下げて魚を釣り上げようととする。作戦は成功し、釣り上げた魚の口に散弾銃をぶちこんで発砲。
リカルドの株が上がるが束の間、彼はボビーを食べた魚を調理し始めた。一行はドン引き。彼は得意気に心臓を食べ始めた。その時、別の魚がリカルドを襲い、水中に引き込んだ。リカルドが調理に使っていたBBQコンロが倒れて船に小さな火が着く。
メアリーはその様子を見ていて雷魚の一種ではと考える。雷魚には肺があり、陸上に上がってくるかもしれない。何匹いるかも分からなくなってしまった。


ジェフ率いる一行が例のボートに到着。魚が逃げ出したことに気づく。


イライザが血のついた服を洗ったせいで臭いを嗅ぎつけた魚がローランドのボートに乗り込む。イライザはなんとか天井に登って逃げ切った。
メアリーがリカルドのボートの火を見て解決策を思い付くが、それを伝えようとした瞬間にリカルドの銃が熱されたせいで暴発。メアリーの頭を吹き飛ばす。
次いでガスボンベが爆発しローランドのボートに転がり込んだ。ローランドのボートは爆発し、イライザが吹っ飛ばされる。
サムはイライザを泳いで助けに向かった。そこに魚が近づくのを見てグロリアが手を切って囮になる。梯子で屋根に登ろうとしたが下半身を食いちぎられた。
グロリアの犠牲のお陰でイライザとサムはリカルドの船に到着。
しかし、2つのハウスボートは魚の攻撃によって共に沈み始めていた。
サムはリカルドの船の中を探索し始め、照明弾を発見。


先ほどの爆発を聞き付けたジェフ一行がやってきたがボートを襲われて全員落下。操縦士はプロペラに巻き込まれて死亡。
お互いの情報を共有。魚は遺伝子操作した雷魚。ジェフはこの魚を、狩りをするために作り上げた。
水面の魚にジェフが麻酔銃を撃って仕留める。これで安全と思いきや実はもう一匹いて、アントンが死亡。サムは咄嗟に魚に向かって照明弾を撃った。魚はどこかに逃げていく。


この魚が最後の一匹のはず。ジェフのもと、一行は彼のボートに乗って魚を追う。沼には血が点々と残っており、追跡すると巣を発見。ジェフ、ベン、サムの3人で巣穴に向かう。ジェフとベンはメスであのサイズだ、オスはどうなると不穏な会話を始めた。彼はメス2匹とオス1匹を買っていた。巣穴には大きなオスが寝そべっており、金持ちは生け捕りを試みた。目を覚ました魚がベンを襲う。サムはその隙にボートに逃げた。ジェフはボートに逃げる途中、助けを請いながら喰われた。

ボートが大きく曲がったタイミングでダンが放り出されてしまう。止まるわけにはいかずそのままボートで全速疾走。魚はボートよりも大きく、後ろを猛スピードで追いかける。
サムは急停止してプロペラで切り刻む案を思い付いた。プロペラに付いている柵を取り外し、木に衝突。作戦は成功し、魚はミンチになった。サムとイライザは水面でいちゃつく。2人はダンを助けに向かった。
その頃ダンは泥に埋まって生きていた。そこに大量の稚魚が集まり、ダンを襲ってEND。

感想

ホームセンターでワゴンに入って売ってそうなパッケージでしたが、思いの外面白かった。

なんといってもちゃんと怪物が画面に映るから。それでいて見た目もパッケージ詐欺じゃない。この時点でかなり高評価。CGの出来もなかなか良くて、そりゃあここ変だなって部分もあるけど最後の稚魚とかは凄いリアル。

ストーリーはよく見るシーンの詰め合わせだったけど退屈はしなかった。モンスターパニック映画に求めていることは大体詰め込まれてるかな。トップレスの美女もちゃんと映るよ。

途中のメアリー死亡ら辺の流れは楽しめたな。完全にあり得ない偶然が立て続けに起こって一気にピンチになるの。まあメアリーが解決策思いついちゃったから、殺さないと話終わっちゃうんだけどあんな強引に殺すかね。ここを楽しく観られるかで作品の評価が変わってくると思うな。

最初の方は硬派なモンスターパニック映画(?)やってたんだけど、中盤から粗が目立つね。真面目な人がフランケンフィッシュのタイトルに釣られて本作を視聴したら憤慨しそう。頭空っぽにして楽しんで欲しいな。

フランケンフィッシュ (字幕版)

フランケンフィッシュ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 
フランケンフィッシュ [DVD]

フランケンフィッシュ [DVD]

  • 発売日: 2016/02/03
  • メディア: DVD
 

少女はなぜ、1人になったのか 映画『ステファニー 死体と暮らす少女』ネタバレあらすじと感想

ステファニー 死体と暮らす少女

コメディ度:1/10

グロ度:2/10

感動:1/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:4/10

満足度:3/10

目次

www.youtube.com

作品情報

2017年製作/アメリカ/上映時間85分
原題:Stephanie

監督:アキバ・ゴールズマン

製作:ジェイソン・ブラム

脚本:ベン・コリンズ、ルーク・ピオットロースキー

音楽:ネイサン・ホワイトヘッド

撮影:アントニオ・リエストラ

編集:ティム・アルヴァーソン、ウェイン・ワーマン

出演:シュリー・クルックス、フランク・グリロ、アナ・トーブ、ジョナ・バーズ

あらすじ

人里離れた森の奥の一軒家。両親に置き去りにされた少女ステファニーは、森に潜む化物に怯えながら、ぬいぐるみと会話して生き延びていた。化物の正体は一体何なのか...。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

人里離れた森の奥の一軒家に、幼い少女ステファニーがひとりで暮らしていた。緑色のカメのぬいぐるみをフランシスと名付け、友人のように接している。

 

ピアノを弾いたあと、お腹がすいたステファニーは台所に。ミキサーに蜂蜜と水、ブルーベリージャムを入れた。仕上げにマーマレードを入れてみようと考えたステファニーは、棚の上にある瓶を取ろうとするが、落として割ってしまう。ミキサーを回し始めたが、蜂蜜を入れすぎたせいでミキサーが回らない。

ステファニーは手を突っ込んで刃を回そうとする。物音がしたので、ステファニーは驚いて手を引っ込めた。その拍子にミキサーが回り始めた。彼女にはまともな生活能力が身についていない。物音は、ボールが落ちた音だった。

ステファニーは椅子の上から降りるが、裸足で割れた瓶を踏んで足の裏をケガした。

夕食にステファニーがクラッカーの皿を4人分用意。童話をフランシスに読み聞かせ、ステファニーは眠った。

 

別の日。フランシスとかくれんぼをしたステファニーは、兄ポールの部屋に行った。何者かの気配を感じたステファニーは、机を横に倒してシーツをかけた避難場所に隠れる。どうやら森の奥に何か怪物のようなものがいる様子。

庭に出ると、半野生化したペットのウサギ、ホッパーがいた。ステファニーはトマトソースでホッパーを呼び寄せようとするが、ホッパーはそのまま森へ去っていった。

深夜に目覚めたステファニーは気配を感じ、ポールの部屋に入った。入ってすぐに腐ったカボチャを踏んでしまう。ベッドにはポールの遺体が横たわっており、お前のせいで置き去りにされたとバットで殴った。しばらく立つと落ち着いた彼女はポールの遺体に話しかけ、手を握った。ポールの手はひとりでに握り返す。その部屋の天井にはナイフが刺さっていた。

 

別の夜、突然に窓が開いてステファニーは驚いた。窓を閉めようとした時、窓枠の血痕に気付いた。血痕をたどると瀕死のホッパーが倒れている。

マーマレードを食べて眠ると、停電が起きた。仕方なくろうそくで明かりをとる。

雷雨の日、背後に人影を見たステファニーは2階のバスルームに逃げ込んだ。

ステファニーは怯えて隠れるが、シャワーカーテンを開けて現れたのは父だった。ステファニーは喜ぶ。母も戻ってきており、ステファニー両親に挟まれて眠った。

翌朝目覚めたステファニーは両親もポールの遺体もないことに気づく。両親は墓を作り、ポールを埋めていた。ステファニーはポールに会えないのを残念がり、掘り返そうとするが断念。

父がブレーカーをいじって電気が復旧。ステファニーは両親に置き去りにした理由を質問するが、どちらも満足な答えを示さなかった。

軍人でもある父が家の外に塀を作り始めた。

ステファニーの母は、アメリカ疾病管理予防センターの職員。母はネット通話で同僚から情報を得ている。ムンバイの施設が治療対策を試してみたものの、失敗したらしい。母の部屋には、感染症によって村が崩壊、隔離の必要性などと書かれた新聞の切り抜きや、脳手術の専門書などが散らばっている。

ステファニーは遊びで母の部屋に入ったが、母が来たので机の下に隠れていた。母が去った後、ステファニーは出ていく。

ステファニーは父に再び、同じ質問を繰り返した。なぜ私を置いていったのと。

それに対し父は、パパもママも怖かったと言うと、気持ちの乱れを落ち着かせれば頭の中の怪物を抑えられると言い聞かせた。

父と母が夜遅くに口論しているのを、ステファニーは盗み聞きした。手術がどうとか言っている。不安なまま眠りに就いたステファニーは悪夢を見た。彼女は飛び起きて、地下室に隠れる。

やがて両親がステファニーを探しに来るが、父が何かにひきずられていった。

母と一緒に別の部屋に避難したステファニーは、何かケモノのような鳴き声を聞く。しかし母も何かにひきずられた。

2階から飛び降りて逃げようとしたステファニーを母が捕まえる。母は布で口を覆い、ステファニーを眠らせた。

実はステファニーには、超能力に似た能力が芽生えていた。化物の正体はステファニーであり、彼女の精神状態に合わせて勝手に能力が働いてしまう。

 

目を覚ましたステファニーに父が催眠術を試みた。ポールが死んだ日のことについて問い始める。

ある日、ステファニーはハロウィーンの準備でポールと一緒にかぼちゃを彫っていた。その時、ポールがステファニーにちょっかいをかけ、怒ったステファニーが力を発揮してポールのクビをへし折った。天井にナイフが刺さったのは、この時。駆けつけた母も目に見えない腕のようなもので吹き飛ばした。ステファニーが怒りを放出すると、この能力が働き、周囲にいる者を殺してしまう。だから両親はステファニーを置いて避難せざるをえなかった。

また、子どもが超能力を持つという現象はステファニーだけでなく、全世界で同時多発的に起こっていた。世界中の研究者が研究をしていたが解決の糸口はつかめていない。

思い出してしまったステファニーは暴走し始める。すかさず母が麻酔でステファニーを気絶させた。急遽、家で手術を行なうことに。脳手術によって無害化できるという研究結果が上がっており、母は脳手術に関しては専門ではなかったがこうなっては仕方が無い。

両親はステファニーをうつぶせにし、局部麻酔をかけて手術をしようとするがステファニーが目覚めた。周囲のものが吹っ飛ぶ。

両親は手術を断念。殺すしかないと決断した。

 

翌朝、ステファニーが起きると両親は元の優しい状態に戻っていた。

父はステファニーを果樹園に誘う。ホットチョコレートに毒を混ぜ、水筒に淹れて渡した。飲ませられなかった時のため、父は拳銃を隠し持った。母は留守番として残る。

父はステファニーに、お前は感情をコントロールできているから他の子とは違うと言った。その後、乾杯と言って飲み物を飲ませようとするが、ステファニーは毒物に気付いて水筒をつぶした。

自分を殺そうとした父を見て、ステファニーの形相が変わる。目の周りが黒くなったステファニーは、それでも感情を自分でコントロールして元の顔に戻る。私はコントロール出来るから大丈夫と、銃を抜こうとした父を制した。

しかし油断したのも束の間、顔が黒くなって父に攻撃を仕掛けた。

父は冷静に、拳銃でステファニーに数発撃ち込んだ。

 

帰宅した父は妻と抱き合う。

ところが、ステファニーは死んでいなかった。

家に戻ってきたステファニーは父を吹き飛ばすと、母を探す。バスタブに隠れた母を見つけたステファニーは、宙に浮かせると全身の関節を外して殺した。その様を見た父がお前は何者だと聞くと、顔の黒くなったステファニーは大いなる者だと答えた。

天井に刺さったナイフが父めがけて落下する。ナイフは父の背に刺さり、一文字に背中を開いた。

 

ステファニーは両親の遺体をポールの墓の両脇に置くとふもとへ降りていき、あたりの住居を吹っ飛ばした。ステファニーの足下には大きな化物の影が。カメラが引いて火の海と化した地球が映し出される。

エンドロールでは感染した子供によって壊滅させられた、各国のランドマークが流れた。

感想

何というか、何がしたいのか分らない作品だった。家族愛にしても薄いしホラーとしても物足りない。超能力ものとしてみても地味。このシーンを撮りたかったんだろうな、みたいなのが見当たらない。低予算で仕事としてストーリーを作ったとしか思えなかった。

作中の誰にも感情移入が出来なかった。ステファニーがポールの死体に八つ当たりするシーンとか引いたし、両親もステファニーを置き去りにしている。現に父はステファニーが生き延びていたことに驚いていた。一旦殺してるのだからその後にもう一回決断してもなんとも思えない。

ステファニーの能力に関してはエルフェンリートみたいだなって。目に見えない腕が生えるのと感情が高ぶると制御が効かなくなるところが。子供達が罹るってのが違いかな。

原因は結局解明されないけど。まあ、悪魔か宇宙人かな。最後引きで地球が映るし、宇宙人説が強いかな。どっちでも良いけど。

ステファニー(字幕版)

ステファニー(字幕版)

  • 発売日: 2018/09/05
  • メディア: Prime Video
 

ゾンビ映画の始祖 映画『恐怖城』ネタバレあらすじと感想

恐怖城

コメディ度:1/10

グロ度:1/10

感動:3/10

リアリティ:1/10

人に勧めやすいか:9/10

満足度:6/10

目次

www.youtube.com

作品情報

1932年/アメリカ/上映時間67分

原題:White Zombie

監督:ヴィクター・ハルペリン

脚本:ガーネット・ウェストン

原案:ウィリアム・シーブルック

製作:エドワード・ハルペリン

撮影:アーサー・マルティネリ

出演:ベラ・ルゴシ、マッジ・ベラミー、ロバート・フレイザー

あらすじ

ニールとマデリーンは、大農園主ボーモンの屋敷に向かう途中、奇妙な習俗とともにゾンビの集団を目撃する。この土地では、死体は墓から持ち去られ、砂糖工場の労働力となっていたのだった。

ストーリー

以下ネタバレあり

 

 

 

ハイチにてカップルのニールとマデリーンが馬車に乗って移動中、道の真ん中で穴を掘る人々を見かけた。
御者に尋ねると、これは葬式で墓を掘っているのだそう。そうしないと盗まれてしまうからだ。カップルは西インド諸島には変な風習があるんだなとおちゃらけた。
道中、御者がボーモンの屋敷の場所を怪しい男に尋ねた。彼はゾンビを引き連れて歩いており、マデリーンのストールを盗んだ。
ゾンビに気づいた御者は馬車を速めた。
ゾンビとは生ける屍のことで彼等は砂糖工場で労働させられているそうだ。


2人は結婚式を挙げるためにこの地に訪れていた。マデリーンがNYの船でボーマンと知り合い、結婚するならここに来いと呼ばれた。ニールの仕事の面倒も見てやると。

それを聞いた同じく招かれた神父のブルーナーはこの話を怪しく思った。彼はボーマンと数回しか顔を合わせていないが、そんなお節介をするタイプとは思えなかった。


執事シルバーがボーモンに到着を告げた。ボーモンはもう1人呼んでいるようす。その人物とは先ほどゾンビを連れていた怪しい男ルジャンドル。シルバーは危険だと考え直させようとしたが無駄だった。

ボーモン邸に一台の馬車がやってくる。ボーモンはそれに乗り、砂糖工場へと向かった。そこではゾンビたちが生気なく働いている。
奥にはルジャンドルが座っていた。ボーモンはマデリーンの結婚を阻止して、自分の物にしたいと相談に来た。ルジャンドルは高くつくと言い、耳打ちをして、怪しげな小瓶を渡した。これを針先ほどワインに垂らせ、花につけてもいい。
ボーモンは他に方法がないのかと言いながらも小瓶を持って帰った。


結婚式が始まるとボーモンがマデリーンに求婚。もちろん相手にされず仕方なく液体を垂らしたバラを渡した。マデリーンは受け取り、香りをかぐ。
外ではルジャンドルがロウソクにストールを巻き、ナイフで人型に削っている。そしてそのろうそくに火を着けた。

それと同時、晩餐中にマデリーンの様子がおかしくなり、倒れてしまった。


結局マデリーンは死亡。棺桶に納められた。
ニールは酒浸りになり、マデリーンの幻覚を見る。
ボーモンとルジャンドルは墓に向かい、ゾンビを駆使してマデリーンの棺桶を運び出す。

ニールがマデリーンを求めて墓に向かうともちろん空っぽ。

 

ニールはブルーナーに相談した。無くなっていた理由の可能性は2つ、儀式のために盗まれたか実は死んでいなかったか。
彼はゾンビとは頭と心が死んでいるだけで肉体は生きているという。なので死体からゾンビは作れない。もし、ゾンビとなったならば何者かが仕組んだと彼は言った。

ニールは真っ先にボーモンを疑った。2人の手には余ると判断し、先住民の呪術師ピエールに会いに行くことに。


ボーモン邸ではマデリーンがピアノを弾いていた。ボーモンが話しかけても返事などしない。彼女の首にネックレスをかけ、己の愚行の赦しをこうた。

ボーモンはルジャンドルに彼女を治してくれと頼み込むが、そんなことなどできない。ボーモンとルジャンドルがワインを飲むが、ボーモンはワインに盛られているのではと考えた。シルバーに助けを求める。シルバーがルジャンドルを叩こうとしたが呪術的な力で動きを封じられてしまった。彼はどこからか現れたゾンビに担がれて用水路に流された。

 

ニールとブルーナーはピエールを探しだしたが、彼はゾンビを恐れており力を貸すのを断る。ただニールに関して体調を崩すから寝ろとだけ助言した。


野宿して寝ていたニールはマデリーンに導かれるようにボーモン邸に歩き出した。
邸内ではルジャンドルがボーモンを弄んでいた。ボーモンは声を奪われ、体の自由も徐々に失われている。ルジャンドルは楽しげにロウソクを人型を掘る。


そこにニールがやって来たが、ソファに寝転んだ。それを見たルジャンドルは不適に微笑み、印を結んでマデリーンを呼び寄せる。彼女はナイフを手に持つとニールに振りかざすが、何者かの手がそれを押さえた。それからルジャンドルの指示を聞かなくなったマデリーンは外に出て、崖に立った。目を覚ましたニールがマデリーンの元に駆けつける。

そこにルジャンドルとゾンビが現れ、操られたゾンビがニールを崖に追いやった。彼らに銃など効かない。ニールがいよいよ落ちそうになったとき、ブルーナーが背後からルジャンドルの頭を棒で殴った。ルジャンドルが気絶したことでゾンビたちの統制がなくなり、彼らはまっすぐに歩いて崖から落ちた。

目を覚ましたルジャンドルはこっそりと逃げだすが、体が不自由になったボーモンが後ろに立っていた。彼はルジャンドルを突き落とし、バランスを崩して自分も落ちた。
その後、術者が消えたからかマデリーンは元に戻る。

感想

ゾンビが初めてスクリーンに現れた映画。ようやく機会があって観れました。

話の本筋は恋愛のこじれであり、そこに呪術的な要素としてゾンビをプラスした感じ。

本作のゾンビはあくまで忠実な労働者として描かれている。人を使ったゴーレムって印象で現在のゾンビ像とは大きくかけ離れており、噛まない、感染しない、自らの意思で危害を加えない。ゾンビはあくまで舞台装置的な設定であって、恐怖の対象はルジャンドルに向くようになっていた。もちろん現地人は動く死体に怯えているわけだけど。

初めのゾンビ映画だから感慨深いけど、正直凄く面白いって作品ではない。

恐怖城 ホワイト・ゾンビ [DVD]

恐怖城 ホワイト・ゾンビ [DVD]

  • 発売日: 2009/04/24
  • メディア: DVD
 
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村